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2003年10月26日(日)
『KILL BILL VOL.1』

『KILL BILL VOL.1』@新宿ピカデリー1

映画館にタイガーマスクがいました。あのひとですよ、新宿で知らないひとはいないであろう、タイガーマスクのお面被って花しょって新聞配るひと。あのひとが、あの格好のまんまで、皆と一緒に行列に並んで開場を待っています。何かねえ、これすらもタランティーノからのプレゼント?と思ってしまう程でしたよ。タイガーマスクと一緒に観ても何の違和感もないタランティーノワールド。彼の「大好き!」が溢れている、6年振りの新作『KILL BILL』!

おもろい…おもろいわ…最高だわタラちゃん(以下こう呼ばせてもらう)…『ジャッキー・ブラウン』の渋路線も良かったけど、このまま大人なタラちゃんになるのかしら?と不安にもなった。そんな心配無用でしたわよ!て言うか今迄でいちばんはっちゃけてるじゃないか。でも“情”とか“仁義”とかを信じていると言うか…うーん何て言えばいいかな。その情とか仁義とかを信じた映画を作ること、それが映画には出来ると言うこと、つまり映画そのものに絶対的な信頼を寄せてるんだろうな。荒唐無稽な脚本も、映画だからいいのだ!だって俺の好きな映画だもん!映画は何でもオッケーなのだ!と言う感じ。訳わかんないこと書いてますね私。文才なくてすみません。要は、タラちゃんてホント映画が好きなんだねーって言うのがビシバシ伝わってくるんですヨ!

で、すごいのはその俺が好きなこれがねここでね、そんでこれは彼へのオマージュなんだ!それでねそれでね………と続くタラちゃんの思いを、2時間半見せ切る力があるとこで。そういうとこは流石だなあと思った。きっとマニアが観ればもっと気付く部分があったりするんだろうけど、その方面に疎いひとでも楽しめるものになっているところが、やっぱりこのひとすごいよなあと思ってしまうのです。

だいたいこんな話(褒めてます)をユマ・サーマンがやるんですヨ!もう格好よすぎですよ。て言うかタラちゃんの作品で観るユマ大好きだー。他の作品では観られないツラ構えが観られる。目のクローズアップが多くて、それがホント綺麗。タラちゃんユマのこと大好きだろ!このこの!とつっこみたくなるほどステキなヒロインです。怖いけどな(笑)

『殺し屋1』好きにはウハウハのシーンもあって楽しかった。國村隼さんの首が飛ぶとこでゲラゲラ笑ってしまいました…いいんだよ映画だから!ここ笑うとこ!笑うとこ!このあとのオーレン・イシイが啖呵切るシーンも笑ったなあ。通訳とのギャップがさ…(笑)て言うかずっと笑ってたわ…。血もあれだけ飛べば笑いの小道具です。日本人キャストも盛り沢山で面白かったなー。田中“BOBA”要次さんはカトーマスクしててもすぐわかるね(笑)

あ、それですっごい気になったことが。以前アメリカの携帯にはストラップをつけると言う概念がない、ストラップをつなげられるようなつくりになってないって聞いたことがあるんですよ。でもゴーゴー夕張(サイコー)ちゃん、ストラップ付きのドス持ってなかった?これもともとはイシイの持ち物だったんだっけ?こういうストラップの使い方って、知ってなきゃやらないよね。タラちゃんのアイディアなんだろうか?

そして復習出来る楽しさがあるのもこのひとの映画ならでは。ああこれはここに使われてたのね!これはあれが元ネタだったのね!と終わってからも楽しめる。サントラがまたいい。ホントハズレないなこのひとの映画のサントラ。大好きさ!

それにしてもこれ、ボックスオフィス1位ですよ。アメリカのひとのオモロツボはどういうところなんだろう。明らかに日本だから笑えるシーンもあったでしょう。前述のストラップの話にしても、ユマやルーシー・リューが話す日本語にしても。日本で、猥雑な新宿でこの映画を観られる楽しさも加わって楽しい1本でした。ウチでは現在「ヤッチマイナ!」と「ウソツケー!」がはやっています(笑)

はやくVOL.2が観たいよー!ダリル・ハンナとユマのガチンコバトルが楽しみで楽しみで。街ひとつ消すくらいの闘いを見せてくれないかと…ビル踏みつぶしたりとかな(笑)