雲間の朝日に想うこと


< 夢現の方がまともでしょうか >


互いが、
眼前に無き時でも。


自身に刻まれた記憶を、
幾度と無く、
呼び覚ましては。

恰も眼前に在るかの様に、
互いの姿を、
想い描くのだけれど。




もしかしたら。


飽く迄。

夢現の虚像で、
少し現実離れして居る姿の方が、
良いのかも知れない。












想いが、
傍に在り過ぎると。


具体化した虚像が。

余計に、
苦しさや哀しさを、
誘発して終う。



















 「夢とうつつの境目のような所やひとが。」
 「たくさん出てくるの。」
 「小坊主と逢う時も。」
 「時々夢かうつつか分からなくなる時がある。」



俺を虚に置く事で。

坂の街の人は、
一つ、
壁を創って居るのだろうか。














姉の乳を吸う弟の姿。

其の姿を視て、
唇を欲した同級生。


俺を、
何れに投影したのか、
判らないけれど。





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Books
 川上 弘美 「ニシノユキヒコの恋と冒険」 新潮文庫






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References
 Aug.06 2007, 「詮無い事でしょうか」







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2007年08月09日(木)


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History
2005年08月09日(火) 力を失う事なのでしょうか
2004年08月09日(月) 直感が不貞を戒めるのですか
2003年08月09日(土) 屍を拾えば未だ闘えますか





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