雲間の朝日に想うこと


< 未来では無く目の前が見えますか >


再度届いた言葉は、
何故の催促なのだろうか。


 「もう一度ちゃんと話し合いたい。」


貴女の意図する話し合いは、
何を目的にしているのだろうか。


お互いの歯車が、
微妙に噛み合わない理由は。

きっと目的の違いだ。





俺はあの時、
貴女の意思の確認など、
求めては無かった。


現実に起こった事実と、
其の対応策を如何にすべきか。

独りで決めてはならぬ物だと想うから、
貴女に伝えたのだ。



貴女は女性だけれど、
同時に一家の大黒柱なのだから。









 「小坊主と一緒にって想いがあるから。」
 「半年は待てる。」


此の言葉は、
本当に有り難い物だけれど。
此の言葉は、
必ず必要な物だけれど。

俺は貴女の、
想いや決意を聞いて居るんじゃ無い。


 「小坊主となら《未来》を想像出来るの。」
 「《おじいちゃん、おばあちゃんになった未来》が。」


此の言葉は、
本当に有り難い物だけれど。
此の言葉は、
必ず必要な物だけれど。

俺は貴女の、
想像や夢を聞きたいんじゃ無い。






想いだけなら、
幾らでも想える。




半年の為に何が必要か、
其の先の為に何が足りないのか、
見えて来ないだろう?

そんな先の事を考える前に、
目先の一歩を、
如何したら踏み出す事が出来るか、
其の為の考えが在る?







確証。
確約。


 「貴女と一緒に歩みたい。」


貴女が不安に陥る度に、
俺に求める、
此の類の言葉。

其れを聞けば、
貴女は話し合いが済んだと、
安心するんだろう。






きっと、
後ろ向きの想いが出発点だから。

只の想いの確認が、
精一杯の行動なのだろう。








 「小坊主を失いたくない。」



こんな想いに囚われ、
こんな想いに駆られた行動では。


対等な立場で、
話し合える訳が無い。


2003年12月23日(火)


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2002年12月23日(月) 少しは力が付きましたか
2001年12月23日(日) まだ信じてもらえませんか





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