なべて世はこともなし
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2003年06月05日(木) ビザ更新騒動記−これを読んでもあなたはまだアイルランドに住みたいですか(4)

いつの間にやら、この日記もその4まで来ました。「引っ張りすぎや」とお怒りの方、ちなみに私は最低その6、あわよくばその8まで引っ張りますが何か?

そういう訳でここに関連日記一覧。お読みでない方はあちらからどうぞ。あ、今日の日記、話の性質上「事実とはちょっと異なるフィクション」とさせていただきます。まあ、行間を上手に読んでください。


3/24の日記
6/2の日記
6/3の日記
6/4の日記


で、部長がぽんと投げて来たメール。


はい、掲示板でご指摘の通りです。私は「転送」ボタンを押したつもりが「返信」を押しておりました。つまり、「総務は使えん!」と書いたメール、同僚ではなく総務のマネージャーに直送してしまったのです。(うにさんネタばらしありがとうね=邪笑)


かくして総務のマネージャーは


「今ビザの申請をしている。なのに、このSnigelのメールは失礼かつ人を傷つける内容だ。Snigelを処分せよ!」


とお怒りの様子。ま、お怒りごもっとも。


部長:「…Snigelはよくやってくれている。しかしこのメールは看過できない。ゆえに、訓告処分とします」


日本はどうかまともに就職したことのない私ですので日本の事情は知りませんが、アイルランドのフツーの会社、ストライク3回でアウトです。すなわち、ストライク1こと訓告処分、ストライク2こと戒告処分、でお次は懲戒免職とあいなるわけです。でもなかなかいませんよ。こんなくだらんことで訓告処分ももらうアホタレは。フツー訓告処分は、遅刻が多いとか、何か取引先と大きなトラブルを起こしたとかいうのが原因でして。総務のマネージャーにアホなメールを送って訓告処分になるやつは…ただの最バカですね。


で、この時点でビザが切れるまであと1週間。…というか、翌週の金曜日の朝には私はドイツに飛んでいるのでこの日、5月23日から考えると、残りは月・火・水・木の4営業日しかない。私も留置場に行ければ孫の代まで自慢できるなあ…この際だからデジカメちゃんと充電して行ってみようかなあ。まあ留置場にいけなくてもいい日記のネタになるなあ…などと、不謹慎というか能天気なことを考えはじめる。


ところが話はそうは行かなかった。というのも、このおマヌケ電子メール誤転送事件のおかげで私のビザの問題は私の部長の知るところとなり、しかも部長はこの総務のマネージャーとあまりうまくいっていない(と思われる)ことから、何と部長は総務を無視して副社長に直訴。で、副社長から総務になにやら雷が落ちたらしい。転んでもただでは起きないSnigelの真骨頂と言ったところか(=ミョーなところでミョーに運がいい)。


で、どういういきさつだかは私の知る由もないが、何やらミョーな方向からミョーな圧力を当局にかけたらしく(一説では何やら会社の上層部は当局と太いパイプがあるとかないとか。真相は不明だし、それくらいで当局が動くとも思えない)、なんと金曜日の午後に当局をつつき、翌週の火曜日には総務のBredaからメールが来た。


「Snigel

本日火曜日あなたのビザが下りたとの連絡が入りました。ビザは木曜日までに郵送で会社に届きます。

Breda」



…ここで話は終わりと思うでしょ?甘い。とっても甘い。


当局からビザは下りた。で、ここで話は終わらないのです。このビザを持ってイミグレーションオフィスにいかねばならない。で、パスポートにハンコをもらって初めてすべての騒動に決着がつくのです。


水曜日。当然ビザ来ない。私が当局まで出向いてビザを窓口で受け取ることも考えたが、すでに郵送したとのこと。


木曜日。金曜日の朝にヒコーキに乗る私にとってこの日が最後の機会。前にも書いたけれど、「アイルランドの国内向け郵便物の90%以上は翌日には目的地に届いている」そうです。当局のオフィスから私の勤める会社まで直線距離で約10キロ。翌日に着かないわけはない。


でも着かないんですよねえ(コメディの定石)。


かくして会社にパスポート持参で、会社が終わり次第イミグレーションオフィスに行く準備の整っていた私。ビザが着くのを待つのみとなった私。が、会社に着いた数百通の郵便物の中に私のビザはなし。偶然、別件で私の机にやってきた部長に世間話を兼ねてその話をすると


部長:「何!大変じゃないか。ちょっと待ってろ」


と言って自室に戻る。1時間後に彼は私の前に封筒を持ってやってくる。


部長:「ほら。総務のマネージャーに一筆もらって来たぞ。今、すぐ、ケーサツに行ってこい。最寄りのケーサツでいいんだろ?」
私:「いえ、Burge Quayまで行かないといけないんですが」
部長:「ああ、そうか、とにかく行ってこい」
私:「あれ、でもXXの件は?」
部長:「ビザの方が大事だろう!」



ラッキー♪


こうして部長公認で昼休みの時間帯に車を走らせて私は町中のイミグレーションオフィスへ。ビザではなく総務のマネージャーの手紙を持って。そこでの話は…来週に続く。


なお、まことに勝手ではございますが、週末はスコットランドなんぞに行かせてもらいます。ゆえに更新はありませんのでご了承ください。あれ、ビザはどうなってるのかって?先走って書くと、...投票ボタンを押してください。



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