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----------2005年10月31日(月) 結語

10月1日の夜、もしかしたら日付が変わっていたかもしれないから10月2日の真夜中、とにかくあの夜、毎日毎晩自分が書くものに対してタイトルをつけるというのが非常に面倒くさく思えたので数字を割り振ってみた。深い意味はまったくなく、今月は300個のフレーズを書いてやろうといったような意気込みもまったくなく、思いつくままにたらたらと187個書き連ねてはみたけれど。

そのスタイルがある人からの影響をあからさまに示唆している、ということに気づいたのが10月26日。そしてある人を永遠に失っている、ということに気づいたのも10月26日。

ある人がどういうつもりで自分の書いた文章に番号を振るのか、理由を聞いたことはなかったが、多分「書きやすいから」なのだろう。

結局右耳の奥に棲む龍はおとなしくならず、眼球ははりつめたまんま、地球はよけいに自転を続け(ということはその分人よりよけいにトシを食うということだ)、助っ人勤務はなかったことにされ、イコール教習所通いはあぶくとなって消え去り、弱い腕と弱い肩、弱い腰はたいして鍛えられもせず、なにもかもがなし崩しのまんま、また来月に持ち越される。

それでも、生きていく。

----------2005年10月30日(日) 182-187

182 両耳から手を入れられて、脳味噌をぐしゃぐしゃに掻き回されているような感じ。その話し声、その笑い声、すべて騒音。

183 目を、開けているのが苦痛。

184 何も聞きたくないし何も見たくない、誰にも会いたくないし話したくもない、これまでも何度だってそんな状態に落ち込んできたけど、いつだってそこにはまだ例外があった。

185 今回は、留保なしの、本物。

186 もう、神様は、いない。

187 閉じる。

----------2005年10月29日(土) 175-181

175 その言葉にトゲが生えはじめたのは確か2年くらい前の夏のことだったと思うのですが詳しくは分かりません。最初はごくごく小さなトゲで、口の中にあるときも少しチクチクするくらいだったのですが、あるとき大の男がその言葉のトゲにあたって泣きはじめたので、言葉のしっぽをつかまえてトゲの大きさを確かめました。それは3ミリくらいに成長していました。

176 言葉に生えたトゲは日に日に大きくなっていくようでした。口の中に入れておくのが痛くて、誰もいないときにそっと暗がりに吐き出すようになりました。誰かがそのトゲを踏んでケガをした、という話も聞いたことがあります。トゲの生えた言葉はどこにいっても歓迎されないのでなるべく隠すように心がけていたのですが、こんなになってしまってはもうとても無理です。

177 これではまるでキバのようではないですか!!

178 相手が非を認めるまで、これでもかと攻め立てて追い立てて、あげくに受話器から受話器へと飛び移って喉元にかぶりつくのですよ!!

179 ああ、もう、こんな言葉は捨ててしまわなければなりません。箱に詰めて、紐でぐるぐるに縛って、ぽーいと海へ放り投げてしまわなければ。何をしでかすか分かったもんじゃありませんよ。なにせもう、すっかりコントロール不能なんですから。

180 トゲ抜き師のところへはもうとっくに行きました。けれども彼はふむふむと話を聞くだけ聞いてこれを飲めば治ると言って適当な薬を渡してくれただけだったんです。は! 馬鹿馬鹿しい! ぺてんもいいところですよ!

181 もうとにかくこんな言葉なんていりません。口を噤んでいてもいつの間にやら唇のはじっこからにょきっと出てこようとするものですから顔の相まで変わってしまいました。ええ、そうです、この皺は言葉のキバのせいなんです!!

----------2005年10月28日(金) 170-174

170 そうだ、あれは罪深き偶像崇拝者の行進なのだ、おまえが崇め奉るソレは、なんら実際の痕跡を有してはいず、影もなく、重みもなく、時が来れば、もしくは飽きればバラバラに分解され、それでも土に決して還ることのできない、不完全な人形に過ぎない。

171 今すぐその魂を不浄なる塩化ビニールの塊から抜き去りなさい、でなければ魂までもが塩化ビニールと化しおまえの身体が焼かれたあともこの世の地の底に残存し不毛な夢を見続けることになるから。

172 その「モノ」の、10年20年先を、見ること。持ち主が去ったあとの、その「モノ」を想像すること。そして手を伸ばす前にためらうこと。

173 偶像崇拝を戒める国でじりじりと続く戦闘・・・・・いったい何と何が戦っているのか。

174 常に宗教的でありたいと思う。神学的なレベルまで深められた愛情しか、認めないし、必要ない。

----------2005年10月27日(木) 167-169

167 何かもう本当に得体の知れない悪意もしくは邪念、あるいは妄執、といったものが塊になって街を崩壊に追い込んでいってる、という感想しかなし。

168 ニッポンバシ万歳!! ニホンバシ、じゃないぞ、ニッポンバシだ!! 堺筋逆走リヤカーの群れ万歳!! 段ボールハウス万歳!! 「デンキノマチドコデスカ」の片言万歳!! オタロード万歳!! ちっくしょー、もう萌えも万歳、万々歳!! 生まれ故郷万歳!!

169 多分今夜は悪い夢を見てうなされるだろう。


----------2005年10月26日(水) 160-166

160 それは少なからぬ衝撃だった。今、この瞬間、あの人は、もう、大阪にいない。

161 よく考えたら携帯電話の番号を知らない。メールアドレスも知らない。いつだってやりとりはFAXだったのだから。感熱紙が黄ばんで読めなくなるほどの年月の向こう側に消えていった関係だというのは分かっているけれど、それでもまだ、あの部屋の様子を思い出すことは、できる。

162 なのにもう、あの部屋に主はいない。

163 それを、何故、知らなかったのだろう。

164 「いつでも会える」人などはいない。そのうち、いつか、で永遠に会えなくなる。多分あの人に会うことは、この先二度とないだろう。

165 落魄れていく。

166 首を縦に振るな!!

----------2005年10月25日(火) 155-159

155 今日の空が黄色かったのは眼球のヤマイのせいではまさかあるまいな? 誰もに対して平等に、黄色かったのだよな? たったひとりぼっちで締め出しを喰らっているわけでは、まさかあるまいな?

156 昨日はたしか書割のような青い空だった。

157 ここから見える光景にも飽きた。何もかもほったらかしてうっちゃらかして別のどこかで別の誰かになってしまいたい。ここはあまりにすべてが過剰でそのくせいつだって必要なものだけが欠如している。

158 それなのに規則正しく、冷厳なまでに規則正しく、時間だけが過ぎていく。何故12時に日付が変わる? 何故11月がやってくる? 何も変わらないのに、本質的なことは何も変わらないのに。

159 もうこれ以上、置いてけぼりにしないで。

----------2005年10月24日(月) 149-154

149 暗い水の中で。生暖かい膝に顔を埋めて。鼓膜のすぐそばでどくどくと波打つ心臓。膨らむ、膨らむ、どんどん膨らむ、そしてぐらりと

150 いっそのこと溺れてしまいなさいよと囁きかける甘い声をなぎはらい

151 こうして無事絶不調の渦の中に舞い戻り開かない目を無理矢理こじあけてパソコンの画面を睨んでいるわけ、デス

152 あきませんねえ〜ほんまにあきませんわ。

153 というのは関西弁では「ダメですねえ」くらいの意味、デス

154 半分閉じてる左目から涙が滲み出てきたところで限界なのだということを悟る。



----------2005年10月23日(日) 141-148

141 発話の最後に「アハハアハハアハ」と間の抜けた笑いを差し挟まないと気が済まない男の隣に12時間も座っていなければならないのは気疲れなどというレベルを軽く通り越して拷問以外の何物でもなかった。

142 意味のない、余計な笑いは体力の無駄であり、エネルギーの無駄であり、時間の無駄である。

143 何故、笑うのか? と問うてしまいそうなところまで追い詰められている。何故、歩くのか、何故、話すのか、何故、呼吸するのか、何故、生きているのか、遠くから聞こえてくるトカトントン・・・

144 トカトカトカトカ・・・・

145 ドカドカドカドカ・・・・

146 ドガガガガガガガガーッ!!!

147 それはディープインパクトのひづめの音だった!! 

148 ありがとう。

----------2005年10月22日(土) 137-140

137 さすがにここまで来ると「俺達は機械ぢゃねー!!」と叫びたくなる。でも誰も叫ばないのは金銭に縛られているせいか、それとも人間的身だしなみによるものか。

138 男の疲れた背中には時にいいようのない魅力が漂うことがあるが(たとえばそれが仕事の能力を象徴しているように見受けられる場合)、女の疲れた後ろ姿はどんなときであってもみすぼらしい。疲れている女、が魅力的であった試しはないのだ。

139 粉を吹く乾いた肌。滲んだアイラインとマスカラに汚れた目元。剥げた口紅。取り繕う手立てもない。

140 外に出たら夜が冬に塗りかわっていた。

----------2005年10月21日(金) 129-136

129 点滴いっぱーつ!!!

130 ロベリアの苗が「Sale」の札を貼られて排気ガスにさらされていたので病院の帰りについつい2つ買ってしまった。盛りはもう過ぎていて若干しんなりしていたのだけれどうちのベランダの「プチアマゾン」には何も植わっていなくて遊んでる植木鉢が数個あるので。帰って早速ソノ植木鉢にスコップを入れてみたらいるわいるわ

131 ミミズが。

132 此処は大阪の市街地もいいところで片道5車線の道路に面して建っているコンクリートの館ですよ、どこから忍び込んだのか知らないけれど生物の生命力にはしばし絶句させられる。たとえばナメクジ。たとえばアオムシ。たとえばカタツムリ。

133 プチアマゾンにも魔境と呼ばれる母の部屋にも手を入れるつもりなのでこのくらいのことでひるんでいてはいけないのだ。

134 すべてはもう少し正しく美しく生きるために。

135 絶対に頓挫することが明らかなのにそれでも心がけてみようと思う事柄一覧。

・12時には寝る
・7時には起きる
・朝一ベランダに出て太陽の光を浴びる、ついでにプチアマゾンに水まき
・11月7日までは9時22時半で働いてやろうじゃねえかちくしょう

お? ちょっと待て? 22時半まで会社にいたら帰ってくるのは23時過ぎぢゃん? あ、無理、もう、無理。他にもあと4つくらい書き出してみようと思ったけどこの段階で無理、やーめた。

136 そういうわけでいつか書いたけど余裕を欠いているということは優雅さを欠いている、ということなのだ。どうせいつだって切羽詰ったギリギリ人生だよーだ。

----------2005年10月20日(木) 123-128

123 取っても取っても「カタログは見ていただけましたか」「ご注文の確認ですが」なので電話線を引っこ抜いた。

124 玄関のドアを蹴った。

125 それでも五月蠅いのでドアを開けて廊下を走り回るガキにうるさい、と怒鳴った。

126 ドモ、スミマセン、と出てきた親はあまり日本語が話せないようだった。

127 耐えがたいまでに、煩わしく、喧しい、日常。

128 ロヒプノールを4錠飲んで、熱が下がるまで、死んだように眠る。

----------2005年10月19日(水) 114-122

114 朦朧とするほどの熱が出ているわけではないのだが頭の中は完全に熱病に侵された状態で17世紀の瀟洒な洋館で繰り広げられる淫靡な宴だとか太陽が東に沈む近未来的光景の中で空が真っ赤に染まるまで繰り返される殺戮だとかそういった醜悪なイメージがごぼごぼと音を立てて湧き出てきた。

115 晴れ渡った爽やかな秋の空の下、マスクの奥に込み上げてくる嘔吐。

116 頭の中に溜め込んでおくのは健康上よくないので文体を整えることもせずにそのまんまの形でキーボードにぶちまけるとあわせて原稿用紙30枚くらいになった。

117 書くことは衛生学に関わる問題である・・・云々>シルヴィー・ジョドー

118 溢れんばかりの憎しみを抱いて、ただ憎しみだけを抱いて

119 いつか「キミは可哀想な人だね」と蔑まれるのを待っている

120 いっそ見捨てられてしまえばいいのにね見捨てる前にそうしたらホントウのことに気づくかもしれないのに誰も見捨ててくれないからいつもいつも自分で自分を見捨てようとするんだ、スピードが欠けているよ、キミの的外れな当てこすりはいつだってワンテンポ遅れている、

121 ロジックで勝負してくれだなんて誰が望んだ?

122 他人が血を流すところを見ると背筋が寒くなるけれど自分のならいくらだって平気なんだよ。

----------2005年10月18日(火) 110-113

110 マスコミは中国韓国およびそのへんのへんてこりんな国のへんてこりんな人々を煽るために存在しているとしか思えない。たかが「お参り」で決裂する「交渉」ならこっちから椅子蹴り上げてやれよ。

111 「made in China」のくだらない品物の生産を減らせばいったいどれだけ地球の寿命が延びるだろうか。あなたが100円ショップで買う品、それ本当に必要ですか。見渡せば、ゴミゴミゴミゴミゴミの山。

112 そうして我々は世界の人々が思っているほどに金持ちでは決してないのである。

113 そうして私はいつもにもまして不機嫌なので、猛烈に不機嫌なので、風邪薬でも飲んでとっとと眠ることにする。


----------2005年10月17日(月) 105-109

105 所詮モラリストなので。

106 モラリスト、と書いて矮小、と読む。もしくは小心者、と読む。もしくは優柔不断、と読む。あるいは、害のない人、と読む。

107 「本質に属する事柄じゃない」がもはや口癖となっているが受付一時中止が発表されて胸撫で下ろした瞬間風邪を引くというのは仕事というやつが相当根深く自分の中に入り込んでいるいい証拠、なのではないか。夢の中でも受話器に向かって謝っていたりだとかだね。

108 外部に侵食されないほどの強靭な内部を有しているわけでは決してないのですよ、見込み違いもいいところ。嗚呼。

109 所詮モラリストなので、我が道を行く、なんてできないのです。

----------2005年10月16日(日) 101-104

101 なんだかんだいって纏わりついて離れないのは「敗者」のイメージなのではないか? ここ数年、あらゆることに負け続けているじゃないか。数え上げれば気が遠くなる、勝負なんか投げ捨てた、もしくは見失った、もしくは「ろくでなしだけが勝つと思っている」などといった言辞でごまかしてみても、たった今目の前に突きつけられている敗北は火を見るよりも明らかだ。

102 無数にこぼされるため息のせいで白く濁っている白い箱の中でいつここを出ようかとそればかりを考えるのだけれどそんなことを考えているうちにいつの間にかその箱の中身を牽引する立場になった今、「ひとりで」ここを出ることは何十人という「私」のダミーを見捨てることに等しく、またこの箱を出たとしても待っているのは別の箱に過ぎない以上耐えるしかない、のかとまたため息をつく。

103 選択肢が、ポロポロと欠けていく。自動的に定められる、明日明後日明々後日。

104 ついでに秋華賞も負けた。

----------2005年10月15日(土) 096-100

096 唐突に「キス」と打ってみたくなった。キスキスキス。キスしてますか。キスキスキス。忘れたいキス、忘れたくないキス、忘れてたキス、思い出すのも吐き気がするキス、醜悪なキス、美しいキス、夢のようなキス、苦いキス、甘いキス、歯磨き粉の味がしたキス、どうしても届かなかったキス、どうでもいいキス、ああすっとした。

097 自分の評価を自分だけに頼っていると時々とんでもない間違いを犯す。

098 ため息の数を減らそう。でないと地球はますます温暖化しそうだ。

099 たまには笑おう。でないとシワが深くなる。

100 そうしてたまにはキスでもしよう。

----------2005年10月14日(金) 088-095

088 電車に乗っていてもう5年もセックスレスだという彼と彼女のことをふと思い出した。それはきっと彼のペニスを私が切り取ってしまったからなのだということにしようと思いついてにんまりしてしまった。

089 植物園の雑木林に猫がたくさんいた。緑と茶色とあの柔毛(おいMS-IME、「にこげ」くらい変換しろ)はとても相性がいい。瞬発力を宿した小さな身体は安易な「かわいい」をしなやかに跳ね除けて颯爽と木立を駆けていった。

090 うちの猫も野原を駆け回りたいだろうか。

091 だからさあ、子供を連れていないそれ相応の歳の女がひとりで午後の植物園を散歩してるのはそんなに怪しいことなのかい? 犬でも連れてりゃ免罪符になるのかい?>059

092 そういえば知り合いの子供は皆が皆女の子だ。男の子の出生率は下がっているのか。

093 父親が長時間コンピュータに触っていると生まれてくる子供は女の子になる可能性が高いんだとか。

094 うん、だったらやっぱりコンピュータにまみれて過ごしているはずの彼のペニスは返さないでおこう。バランスを保つためにも。

095 ぱっと思いついて書き始めたことを強引にまとめあげる術だけは上達したみたいです。

----------2005年10月13日(木) 081-087

081 会社病状さらに悪化。今日は11時で受付しゅーりょー。それでも。案件溜まってくるとね、壁に設置してある信号機みたいなのが青から黄色→赤→赤点滅、になるのよ、3月とかは毎日赤点滅なんだけどさ、んも今日は朝一からずーっとぴこーんぴこーんぴこーん

082 視界の端っこでぴこーんぴこーんすんな、眩暈がひどくなる、あーっ、もーっ、前の席のやつ電話下手! 超下手! 余計なこと言いすぎ、余計なこと聞きすぎ、しかも声でかいーっ、あーっ、もーっ、ぺーぺーのくせに隣のやつとぺらぺら喋りやがって分かんなかったらとっとと聞きにこい、それはなー、3枚目についてる別の証明書だけ切り離して仕分けに戻すんだよ、つか戻せ、はーやーく戻せ、うーあーじれってー、「どうしたらええんやろー??」「とりあえず電話したらええかなあ?」だーっ、電話するなーっ、つかもう新人同士で相談すんな、間違うから、尻拭いはこっちがやるんだから、また怒鳴られて耳鳴りひどくなるから、あーっ、もーっ、

083 基本的にビョウキの人間というのはいたって自己中心的なので。そうしてたいがい機嫌が悪いので。「あたしはこんなにしんどいのに」、「なんであんたは」、の構図。あーやだやだ、分かっちゃいるけど

084 もうちょっと静かに仕事してよ

085 って吠えちゃった吠えちゃった空気凍った。

086 凍った空気は非常に重く、心に突き刺さってくるので討ち死に寸前の身体を引きずってジムに行った。踊った。おもいきり、踊った。

087 以上単なる愚痴でした。

----------2005年10月12日(水) 075-080

075 仕切りが悪い、見込みが甘い、要するにやる気がない、くせに人をこき使うことばっかり考えるな、パンク寸前、ぢゃなくてホントにパンクしてるあたりあの会社どうなのよ。

076 しかしどうなのよをたとえ200個積み上げたとしても何を変えることもできない、多分今日日本中で2万個、もしかしたら20万個くらいのどうなのよが積み上げられているはずだがそれでも何も変わらない、だろう。会社、組織を動かす力というのはいったい何処にあるのだろうなんて考えてみたって分かるわけがないのだから明日もめいっぱい怒鳴られる覚悟だけしておこう。

077 ほんとにねー受話器からにょきっと代理店のおっちゃんが出てきて殴られるんぢゃないかなーなんて思うよー

078 まあ、しかし、それは、本質に、属する、事柄、では、ない。

079 夕焼けに染まる大阪城公園の美しいことといったら。

080 もう、あの秋の日は遠く、懐かしく、ええ、もう、決して、泣いたりしていませんから。 

----------2005年10月11日(火) 069-074

069 もううろ覚えだけれどいつか小林康夫が「自我を整理しきれていない論文は醜悪だ」っていうような内容のことをテレビでしゃべってた。たしかに自我は学術的に意味を持たない。「私が」そう思ったところで客観的な根拠は皆無だから。けれど物語はどうだろうか。

070 「私が」白い紙に文字を記し(それは今現在キーを打って白い画面に文字を出現させ、なわけだが)、「私が」上と下を決め、時間の流れを決め、人物を作り出し、会話をさせ、そうして「私が」ピリオドを打たなければ物語は成立しない。

071 分裂した自我が必要かもしれない。もしくは多面的な自我。入り口と出口を多数備えた自我。100の目を持つ自我。

072 ああもうなんか書いてることめちゃくちゃ。吐き気がとまらねえよちくしょう。

073 とにかく、アニムスを、孵化させること。いったい何年孕んでいる? たとえ二次元に表出したそれが醜悪なものであってもこの際かまわないじゃないか。でなければ新しいものを宿すことはできないのだから。

074 一日に、10分でも。

----------2005年10月10日(月) 064-068

064 そして目覚めればまるで自分のまわりだけ地球がよけいに7回くらいは自転したかのような眩暈、眩暈、眩暈。もはやそれ以外の用途があるのかないのかよく分からなくなった携帯電話を摑んで「休みます」と電話。

065 呆れたようなもしくは見放したような声の「お大事に」の後ろに「またか」というため息を感じ取る。またです、またです、すみません。でもそれは降り続く雨のせいですから。

066 そういえばよく学校を休む子だった。登校拒否、というのではないけれど。学校を休んで、ギターの練習をして、振り付けを考えて、午後3時に学校に行って、部活をして、先生と出くわして、あれおまえ今日たしか・・・と言われる前に走って逃げたりしていた。

067 でも今は別に休んでもすることがない。氷嚢を目の上に乗せてぼんやりと音楽を聞いているだけ。

068 人生の昼下がり。なんちて。

----------2005年10月09日(日) 056-063

056 さわさわという音が本当にしそうなくらい、さわやかな風が吹いている日に、窓を閉め切った白い箱の中に閉じ込められてるなんて、まったく馬鹿馬鹿しいを通り越して罰当たりですらある。

057 芝生の上に寝転がって、さわさわと風を撫で、ぽけーっと空を、見たい。ビールでも飲みながら。

058 そういうことをひとりでやってると「あの人ヘンだよ」という視線が突き刺さってくるのは承知なのだけれどそんなにヘンですか、ふたりでいちゃいちゃならヘンじゃなくてひとりでぽけーっだったらヘンなんですか、怒りますよ。

059 極論。「連れ」とは飾りである。ex.)彼氏。彼女。子供。ペット。

060 これが外国に行くと言葉の問題もあってひとりで呆けてようが踊ってようが歌ってようがまーったく気にならないものだから味をしめてまたひとりで出かけようと計画を立てているのだけれどおかねがーおかねがー

061 ブーツ買わなきゃよかった・・・あれ一足でオーストラリアくらいなら行けた・・・

062 そのうえno nameのヒールつきスニーカーも買っちゃったりなんかしてもうおまへのような浪費家は死んでしまへと(でもねでもねこれがホントに実用的でねハイヒールから解放されるうえ足長効果バツグンでもう一足買っちゃおうかななんて思ってるのよね)

063 そんなことばっか考えてるからさわさわできないのだこの罰当たりめ。

----------2005年10月08日(土) 049-055

049 キミが自分で思っているほどキミはいい人ではないし勤勉でも努力家でも可愛らしくもない、それと同様にキミが自分で思っているほどキミは悪い人ではないし愚図でも怠け者でも可哀想でもない。

050 五分の四を差し引いて、皆中庸の道を往く。

051 小雨の降る夜道、突然視界に煌く白色灯。それは不動産屋の看板で、物件が豊富なこと、対応が早いことなどを謳って客寄せをしている。だがあまりに眩しすぎて、人は目を逸らす。不快感さえ抱きながら。

052 過剰に宣伝するものにかぎってたいしたことない。

053 雨、やまないね。

054 逆引き広辞苑で「雨」を調べてみる。淫雨(いんう/長く降り続いている雨)、暁雨(ぎょうう/夜明けに降る雨)、慈雨(じう/恵みの雨)、翠雨(すいう/青葉に降りそそぐ雨)、瑞雨(ずいう/穀物の成長を促す雨)、涙雨(なみだあめ/悲しみの涙が化して降るという雨)、などなど。

055 語彙が自分を限界づけるのならせめて少しずつでもささやかな抵抗を開始してみようじゃないか、と思う。

----------2005年10月07日(金) 041-048

041 あの場所は、非−現実的な場所で、そこでの時間は世間の時間と全く異なる流れ方をしていた。だから、一度離れてしまえば、おそらく、二度と探し出せない。

042 楽園を喪ってしまったわけだ。

043 甘酸っぱく、気倦く、物憂げで、そうしてどこまでも自堕落で、ただひたすら、自分とだけ向き合っていられた「楽園」。

044 誰だってそんな時間が必要なんじゃないか? ただそれがあまりに長すぎるとこんなふうに−文字通り、こんなふうに−なってしまうのだけれど。

045 こんなふう。つまり、喪われたものだけを追い求め自分が投げ込まれている現実からいつも逃げ出すことばかりを考え。いつまで経っても適応できず。

046 ちょっと待って、あのとき彼はなんて言ったんだった? 「しっかり稼げよ」、たしか、そうだ、そうだった。あれはもしかしてものすごく的確なアドヴァイスだったのかもしれないと今更思う。多少俗っぽいけどさ・・・。

047 稼ぐ能力を完全に欠いているくせに「俗っぽい」などと大上段に構えてみせるのは悪い癖だ。稼ぐべき。稼ぐべき。稼ぐべき。

048 楽園の冷蔵庫にはキャベツとバターしか入っていなかったこともあったけれど、幸せだったんだ。それでも稼ぐべき?

----------2005年10月06日(木) 033-040

033 だってさ、裸の女がまるで芋でも洗うみたいにそこらじゅうにごろごろしてんだぜ? あっちでべろーん、こっちでぺろーん、そりゃ萎えるって。同じ女として情けないからジムではお風呂に入らない。

034 夜を歩く人々。子供が自分を売る。男が子供を買う。底意地が悪いものだからじっと顔をみてやるのだけれど案外悪びれた様子もなく、明らかに不整合な「カップル」は微笑みさえ浮かべて、ぎこちなく手を繋ぎながらわき道へ逸れていく。

035 自分の父親と同じ年頃の男性と肩を並べて歩いているだけで後ろめたい気がしたものだったが。

036 いつだって後ろめたいのか。ただ歩いているだけで。ただ息をしているだけで。いやいや、ただ生きているだけで。

037 同じコードを共有していなければ決して真の意味は伝わらない。そのコードは学習によって身につけることも可能だけれど大半は生得的なものだ。

038 などと自称「実存主義者」がのたまってはいけない。選択は常に可能である、隠されたコードなどは存在しない! 

039 ・・・って本当? 第三の目を開くことは誰にでも許されていることか?

040 分からないことばかりだよ、センセイ。

----------2005年10月05日(水) 025-032

025 雨がやまない。どうやら天候による気圧の変化に左右されるらしいこの病は空がぐずっている間、頗る具合が悪いのだ。右目と左目の焦点がずれている。そういえばサルトルは斜視だったか。

026 ならばこの病は時代遅れの病、ということである。「明日ブーヴィルには雨が降るだろう。」どれだけ時代に遅れてもやっぱり一番好きな小説であることに変わりはない。

027 中学生だった自分は国語便覧を眺めていてこの本を読まなければならない、という強迫観念に囚われたのだった、そうしてついでに高橋和巳を読み始めたのは当時テレビを席捲していたアイドルグループの中心人物と同じ名前だったから、というくだらない理由だったりする。

028 だからなんだよ?

029 なんでもない、なんでもないんだってば。

030 意図していることを口に出さない人間はある種の分裂を患っている、らしい。精神医学には客観性も科学的根拠も存在しないというのが持論なのでいいたいようにいわせておく。

031 こうして主観をとことんまで蒸留する。「there is no fuckin' you, there is only me.」

032 この主観的神話が客観的世界を木っ端微塵に爆破する瞬間をいつか見たいと思う。

----------2005年10月04日(火) 020-024

020 雨が小降りになったのでよし自転車で帰ろうと威勢よく飛び乗り十数分。空からは大粒の雨。今年は濡れる年なのだな。今年はちっとも泣いていないから、カミサマが濡らしてくれているのだな。

021 などと書いてみても虚しい。洋服が傷むから。都会の雨露は薄汚れた毒の水。

022 いっそのこと猫になって・・・「齷齪働いたりものを考えたりすることに飽きましたので」「猫儒派というわけかね、人はそれを人生の落伍者と言うのだ。猫も雨に濡れる。おまえなどよりもはるかに惨めに雨に濡れる。」

023 「私が歌うわけは いっぴきの仔猫 ずぶぬれで死んでゆく いっぴきの仔猫」(私が歌う理由/谷川俊太郎)

024 そんな優しい歌は歌えたためしがなく。いつだってエゴをむき出しにした、攻撃的で高慢な歌だった、いや、呪いだった。それでもサロメにはなれなかった。

----------2005年10月03日(月) 014-019

014 皆があまりにたくさん書くから電波に溶け込んだ不可視の世界はもうぎゅうぎゅうぱんぱんのすし詰め状態なのだよ。そのうちきっと塊になって歩き出すよ。

015 和紙を漉くように、粗い網の目の上に、ひとつの世界が出現する。なかったものが、あるものになる。そしてそれはある日突然悪意をもってキミに襲い掛かってくるのだ! けれどそれは元々はなかったものなので、壊したり破いたり燃やしたりすることができない。いつまでもからみついて、心臓をしめつける。

016 窓の開かない底冷えのする部屋で、キミは今日も透明な糸を紡ぐ。

017 まったく、交わすべき言葉が見つからない。「秋のドラマは何を見る?」見ねぇよ、何も。

018 だからもう目を閉じてしまうのがいい。氷嚢を乗せて、消化できなかった言葉を瞼の裏でバラバラに切り刻む。

019 こうしてまた怪物が育つ。つぎはぎだらけの、無様な怪物が。

----------2005年10月02日(日) 007-013

007 「恋するわたしは狂っている。そう言えるわたしは狂っていない。」あまりにも有名なロラン・バルトの一節。だが狂っている私でなければ恋をすることはできない。恋をするから狂うのではなく狂っているから恋をするのだ。

008 だから狂気が癒えれば恋もしない。

009 そもそも、アルコールで麻痺した身体と感覚でなければいったいどうしてあの粘着質な交わりに耐えることができよう?

010 平穏で、波風の立たない、「正常な」、日々。

011 雨上がり、霧の立ち込める都会の小さな森を走り抜けながら、自分の呼吸を聞く。深く、規則正しい。「恋」をしていた頃、いつも呼吸は乱れていた。

012 溶けこむ必要なんかないし、「下りていく」必要もない。独善的でまったくかまわない。スタートラインが違っているのだから当然じゃないの? そのくらいのプライドは自分に許して然るべきだ。

013 受け入れて、突き放す。若しくは選別して拾い上げる。どっちが残酷?

----------2005年10月01日(土) 001-006

001 そんなに足跡を残したら、簡単に見つかるよ。もっとひっそり、こっそりやらなくちゃ。煩わしい繋がりを断ち切って「自由の国」へ踏み込もうとしているキミ、そこへは決して連れ立っていくことはできない。歩調をあわせるというだけで「自由」は損なわれてしまうんだから。

002 果たしてそんなに脆いものを「自由」と呼ぶことができるだろうか?

003 しかしまったく目に映るものは不快なものばかり。携帯電話禁止って書いてあるだろ? 毎晩毎晩5時間も6時間もただ寝転がってテレビ見てるとか冷蔵庫の野菜室が重すぎて引き出せないとかもう10月だというのにエアコンをつけてる、それもベランダの窓を開け放ってまでつけてる、とかって異常だろ? 

004 おなかを見せて転がっている猫の前でだけは優しい気持ちでいられるのだけれど。

005 コンビニエンスストアというゴミの城、あそこにあるものは「自然」に還らない。燃えない、ということはそれだけで怖ろしい。

006 とにかく怒っていなければ自分を保てない。何に対抗しようとしているのかは、よく分からない。