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■ 第6話「迷える子どもたち」Our Sons and Daughters

ブリーフィング終了後にヴィヴィアンに呼び止められた ダニーは、最初、何を言っているのかわからなかった。 「だから、最近太ったんじゃないの?って」 「幸せだからって言ってるでしょ」 「あのね、ダニー。経験から言うけど幸せ太りってないのよ? 太るのはストレスがあるからなの」 「へぇ?でも幸せ太りって言うやないの」 「でもね、無いの。有り得ないのよ、医学的に。 その証拠にボスを見て見なさいよ、家庭が上手くいかなくなってから あんなに太ったのよ?」 「確かに…」 オフィスの中をタポタポお腹を揺らしながら歩く上司の事を思い出した。 「でも、俺は上手くいってるもん」 「そうなの?マーティンに気を使ってるんじゃない?」 「無い、無いよ、何にもないですよ?何言っちゃってるのヴィヴィアンは。 はははは、おかしな事言う人ですよね」 「あからさまに動揺してるじゃないのよ」 嘘がつけないダニーの素直さにヴィヴの悪戯心が 「ホントの事言うと、上手くいってないんじゃないの?」 「そ、そ、そんな事ないですよ?」 「あら、マーティンは、こぼしてたわよ?」 「な、なんて言ってた?!前戯が長いとか?!しつこいとか?! まさか早いとか?!男は俺が初めてじゃないとか?!」 「…そうなの?」 朝からオフィスで何を叫んでいるのか、と 皆が動きを止めてダニーを見入る。 「ダーニー−−−!!」 「あ。」 怒りを含んだ声に振り向くと、その声の主が 真っ赤な顔でヅカヅカと近付いて来る。 「ごめ、だって、ヴィヴィアンが」 持っていたファイルで思いっきり殴りつけると、マーティンは 「ヴィヴ、ダニーをからかっていいのは僕だけなんだからね!」 「はいはい」 首をすくめるとヴィヴィアンはダニーの肩を叩いて仕事に戻って行った。
2007年05月23日(水)
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