せらび
c'est la vie
目次昨日翌日
みぃ


2006年04月27日(木) コンピューターヴァイルスと気の利かない女に苛々する

今手掛けている作業の最終期限が、とうとう明日に迫っている。

実はその前にボスに提出する予定なのだが、残念ながら作業が大幅に遅れていて、大変焦っている今日この頃である。

実は先週の後半、ネットで調べ物をしているうちにどうやら不審なサイトに辿り着いてしまい、しかも急いでいたので良く読まないままダウンロードを許可してしまったら、それはインターネットヴァイルス(厳密にはスパイウェア)が含まれていた、という出来事があり、お陰で週末と今週初めの数日をその除去に追われたのも、作業の遅れに一役買っている。


勿論ワタシのコンピューターは、「アンタイヴァイルス&スパイウェア(anti-virus & spyware)」関連のソフトウェアを導入している。全部で三つも入れて、内容も随時更新している。しかも、「ファイアー・ウォール」だって入れている。だから本来ならこういう事は起こらないし、また起こっても直に除去が可能な筈である。

ところが、どういう訳か今回の「ヴァイルス侵入」に関しては、ワタシのコンピューター自体は直に認識したものの、アンタイヴァイルス・ソフトウェアはその存在を認識しない、という不可解な状況が起こった。

何度も最新のファイルをダウンロードしてそれぞれのソフトウェアを順繰りに作動させ、またコンピューター自体を再起動させたりして、ようやくその感染の事実が認識されるに至った訳だが、ここまで来るのに、週末一杯を費やしてしまった。そして除去が漸く済んだと思ったのに、再起動させてみるとまだ残っているのが判明する、という大変厄介な事態が続いた。

そうして昨日辺り、もう良いだろうと半分安心し半分諦めつつ、しかし念を入れてまた各ソフトウェアを作動させて「ダメ出し」をしたところ、それぞれ「問題無し」と出たので、安心して作業に戻った。

ところが今日になってまた不審な「近道」がデスクトップ上に現れたので、さては、とまたしても一通りの点検作業に戻っている。

大変脱力している。こんな事に時間を費やしている場合では無いのに。



ところで、ワタシの人生というのはなんとも上手く出来ていて、そういう只でさえ急いでいる時に限って、問題が持ち上がって来るようになっているらしい。穏やかな暮らしを求めている筈なのに、どうした訳だろう。

以前にも、「業務連絡が主にメールでやって来る」旨については日記に何度か書いたが、最近ワタシの所属団体の情報部が、これらの「メールリスト」のシステムを新しいのに変える事にしたらしい。

と言っても、そのうちのひとつのメールリストの「管理人その一」であるワタシのところには、何故か一切お知らせが無かった。しかし「管理人その二」で元々このリストの作成に当たった本人でもある同僚、またの名を「蟹座のがみがみガール」のところには、連絡が行っていたようである。

この女が「気が利かない」という事については、既に散々述べたので恐縮だが、今回もまたそういう話である。しかも、久し振りにワタシは大変怒っている。


そのお知らせ自体を転送してくれれば良いのに、「だそうです。その『講習会』が今週のいつにあるので、出てくれませんか?」と随分要約して伝えて来た。

「講習会」が必要な程難しいシステムになるのか。それに行かないとどういう事になるのか。出席出来ない人の為に、何かバックアップの用意はあるのか。

ワタシは要領を得ないまま、しかし急いでいたので、その日は所用で他所の土地へ出掛ける事になっているから、出られない、とだけ答えたら、じゃあ自分が仕事中に中座して行って来るから良い、と言う。

何やら恩着せがましいのが気になるが、兎に角彼女が出席すると言うので、ワタシは「よろしく」と言ってその報告を待っていた。

しかし勿論、何時まで待ってもそんな報告はやって来なかった。

これは先月の話である。


今月半ばになって、月末(厳密には「明日」なのだが)に予定されている企画の担当者である別の同僚(仮に「同僚A」とする)が、その詳細のお知らせをメールリストに載せたいのだが、再度やり方を教えてくれ、と執行部員宛てにメールして来た。

丁度その頃、情報部はどうやらサーバーを「ダウン」の状態にして、つまり誰もメールのやり取りが出来無いようにした上で、メールリストの内容を古いシステムから新しいシステムへ移動させたようである。

その旨のお知らせも、ワタシや他のメールリストの管理人ら(の一部なのか大部分なのかは不明だが)には届いていなかったので、巷では一寸した混乱が巻き起こっていた。だのでワタシは、恐らく「同僚A」が古いシステムにお知らせを投稿しようと試みたのに、それがどういう訳か上手く行かなかったので、やり方を間違えているかと思って我々に尋ねて来たのではないか、と踏んでいる。

ワタシはその頃某所へ旅行中だったので、帰って来てからそのメールを発見した。しかし同時に同僚Aのお知らせが既にメールリストに投稿されている事も確認したので、恐らくワタシの留守中に二番目の責任者である「同僚、つまりがみがみガール」が既に同僚Aに個別対応したものと判断した。

しかしここ最近のシステムの変更について、何も知らされていない我々に対して、「講習会」に唯一参加した「同僚、つまりがみがみガール」に何らかの報告をして貰いたいという旨について、メールを打った。

それに応じて、彼女は「リストの管理人」でない幹部らには、新しいシステムによるメールリストに投稿する際の新アドレスのみを知らせ、「連絡が遅れて済まない、詳細は追って連絡する」と言った。

それから暫くして、今度は二人いる「管理人」のうちのひとりであるワタシのところへ個別にメールを寄こした。しかしそれは、新しいシステムのウェブサイトはこれ、ログインはこのアドレスを使って新たにパスワードを作れ、というだけで、要するに「玄関の入り方」を説明してくれただけで、後は質問があったらどうぞ、などとお茶を濁している。

実際そのサイトは「玄関」を入った後が肝心なのであって、その内容を理解していなかったらそもそも管理など出来ないのだけれども、仕方が無いのでワタシはひとまずその「玄関」を通過して、後は自力で少しずつ解明を試みる。


というのも、実は時を同じくして、新しいシステムからの「今日のエラー報告」メールが、ワタシのところに頻繁に届くようになったからである。

そこには、メールが届いていなかったり持ち主が長らくアクセスしていないなどで「不審なアドレス」とシステムが判断したものが並んでいて、「エラーが四日続くか、または百回続くかの、どちらか早い方が確認されたら、そのアドレスは自動的に消去されます」とある。

一応「管理人」なので、ワタシはその原因などを調査すべく、システムのサイトにアクセスする訳だが、そういう訳で「亀の歩み」のようにしてやっと解明した中から、「リストメンバーの一覧」が見られるカテゴリーを漸く発見する。

ところが、何故かそこにその「不審なアドレス」は見当たらないのである。つまり、存在しないのである。存在しないアドレスを「抹消」する事は出来ないので、放っておく事にする。

既にそこへ辿り着くまでに膨大なエネルギィを費やしているので、ワタシはそれ以上解明する意欲と時間的余裕を持たない。しかし毎日送り付けられて来るその、どうにも出来ない「エラーメッセージ」が鬱陶しく思われ、ワタシは遂にこのエラーメッセージの配信自体を止めて貰うよう、誰かに助けを求める事にする。またはオプションとして、例えば毎日でなく週に一回報告とか、アドレスが消去されたらその報告とか、そういう形で余り頻繁に来ないようにして貰いたいと思う。

しかしそういう訳で、情報部の担当者の連絡先なども一切知らされていないワタシであるので、仕方無くその新しいシステムのサイトから、システムを供給している大元の会社の「技術支援担当部署」へ、直接メールを送る。

担当氏は、「ここは本来貴方がメールを寄こすところでは無いので、ローカルの情報担当部へ連絡すべきである」と言い、そこへのアクセスの仕方を教えてくれる。更に自社製「ユーザーガイド」の見出しを示してくれるのだが、しかしこれだけでは何をどうすれば良いのか、さっぱり不明である。どうやら、ある程度の「専門知識」のある人でないと理解出来無いようになっているシステムのようである。

仕方が無いので、教えて貰った情報部へのアクセスを試みる。スパム対策の為か、何度かコンピューターとやり取りをした後、漸く「人間」と直接対話に至る。

ところがこの「人間」、つまり「情報部の担当者」は、ワタシが自分の管理するメールリストに必要な作業を怠りたがっている、無責任な人間だと勝手に思い込んだらしく、「自分のリストをクリーンに保てないなら、またはメインテナンスをするのが嫌なら、直に連絡を下されば、早速貴方のリスト自体を抹消して差し上げましょう。」などと書いて来た。

何て偉そうな物言いだろう。手前がちゃんと連絡や解説をしないのがいけないのに、事情を知らされていないワタシに向かって、そういう頭ごなしな言い方は無いだろう。まるで自分が何でもコントロール出来るとでも思っているかのよう(まぁ実際出来るのかも知れないけれど)。

ワタシはこれに対して憤慨し、「何を勘違いされたのか存じませんが、ワタシは自分の責務を全うする心積もりは備えております。どうやるのか、教えていただければの話ですが。サイトにも詳しい説明は載っていないようですし、ワタシはどうすれば良いのか分からないのです。」と怒りを含んだ「事情説明メール」を送るが、返事は来ない。

もしやと思い、古いシステムを通じて「テストメール」を送ってみる。すると案の定、古いシステムもちゃんと機能している。一体何が起こっているのだ。何の為のシステム変更なのだ。

ワタシは「同僚、つまりがみがみガール」に、新旧のシステムについて、貴方が知っている全ての事を知らせて頂戴、とメールする。すると彼女は、メールでお話出来る事はこれだけです、などと言いながら、以前ワタシに送って来た「玄関の入り方」についてのメールのコピーを再び送りつけて来る。

アンタ、舐めてんの?子供の使いじゃないんだからさ。

話にならないので、ワタシは「今起こっている問題はこれです。ところで、何故古いシステムはまだ機能しているのですか?」と言って、先のワタシの「怒りのメール」を含めた「情報部担当者氏」とのやり取りを転送する。

ここでワタシとしては、一通り読んで合点が行った彼女が、ワタシに管理方法などをより詳しく説明してくれるのを期待していたのだが、彼女が取った行動は違った。それは、「情報部の責任者」宛てにメールを送って、今後はワタシにでは無く彼女に「エラーメッセージ」が届くように手配する、というものだった。「貴方の名前を先に書いたから、こうした一連のエラーメッセージが貴方に届くようになってしまったようで、ごめんなさい。今後はワタシが取り扱います。」などと言っている。


・・・そりゃあ、今はワタシがこの団体の責任者なのだから、先に名前を書いて貰っても全然問題無いじゃない。謝る必要なんか無いのよ。寧ろ謝って貰いたいのは、その変更の一部始終を責任者であるワタシに知らせてくれない事について、でしょ?何なの、それ?お得意の「秘密主義」?

しかもそうやって彼女が「情報部の責任者」にメールなんかしてしまったら、まるでワタシが無責任な管理人で業務を拒否したか何かで、だから彼女に代わって貰ったかのような印象を与えてしまうじゃないの。アンタ、ちゃんと読んでくれたの?


頭が悪いのだか「トロい」のだか何だか知らないが、余計なところでワタシの評判まで落として貰っては困る。ワタシは再び、今度は彼女に「怒りのメール」を送る。「エラーメッセージ」の送り先を変えたからといって、問題は解決しないでしょう?そういう話じゃ無いの。もう一度良く読んで頂戴。



そもそも彼女が「この団体の『代表者』をもう辞めたい」と言ったから、それをワタシが引き継いで、今後は徐々に他の人々に引き継いで行って我々の負担を減らして行こう、そして我々は「フェイドアウト」、というのがそもそもの成り行きである。

それなのに、彼女はそのうち介入する仕事を何故か増やし始め、しかも他人を巻き込まず自分で処理してしまう事が増えて来た。その辺りについては以前から気になっていて、いつか本人に聞いてみようと思ってはいたのだが、こうして見て来ると、やはり彼女は再びこの団体を取り仕切る事に関心を持っているように思われる。

いや、それならそれで良いのだけれど。別にワタシは「名誉欲」とか「権力欲」なんかは持っちゃいないけれど。そんなものより、同じ仕事量でちゃんとオマンマが喰えるだけの見返りをくれるところへさっさと移りたいと思っているくらいで、こんな「しょぼい」団体の長をやったところで腹の足しになりゃしない、馬鹿馬鹿しい、と思っているくらいなのだけれど。

しかし、だったらワタシは何の為にこの一年苦労して来たのか。ひとりの人間に負担が集中しないように、数人の「執行部員」で仕事を分担し、それらの意見を用いて物事を決定するという、言わば彼女の時代よりも余程「民主的」な組織をわざわざ作って、ここへ来てやっと軌道に乗せたのに、それをすっかり元に戻してしまおうと言うのか。


手前の都合で人を振り回すのも、大概にして貰いたい。




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