-A VAGRANT LIFE IN NEW YORK-
飯沼省



 Rafiが2度来る

朝からRafiが来る。
【Tokyo Doll 2-no kimono-】展の
スポンサー向けプレゼンが明日あるのだ。
参加するファッション・デザイナーも確定し
プロフィール等も揃ったのだが、
肝心の洋服のサンプルが一着も届いていない。
少々キツイが、明日のプレゼンはパワーポイントだけで
何とか乗り切るしかない。
まぁ、オイラは前面に出ることは無いので
Rafiに頑張ってもらうしかないのだが。

先日の日記にも書いたが
10月のファンドライザー・パーティーにて
ちょっと変わったことをやろうと思ってる。
今日は、その件について出演者と電話にて交渉。
オイラの英語力不足からか
最初は要点を掴めないようだった。
しかし最後にはYes!
急な話だが、明日のプレゼンにも足を運んでもらう事になる。

一ヶ月近く居候していたクミが
遂に明日、旅立っていくので
ささやかながら晩餐。
ていうか、ラーメン・ライス。
【ギルバート・グレイプ】を久々に観る。
ディカプリオ、若い!しかも上手い!
昔、これ早稲田の劇場で3回続けて観たことがある。
ちょっと胸がキュンとした(笑)

夜中にまたRafiが来る。
日本側との連絡で通訳を頼まれた。



2004年08月31日(火)



 プチ引越し

アートショーの為に借りた車を返す前に
居候クミの引越しを手伝う。
入居は明後日からなので
大きな荷物だけ新居の地下室に入れるだけの
プチ引越し。
ついでに同じ日に引っ越すR子のプチ引越しも
することになり、North Yorkのアパートへ。
荷物を積み込んでダウンタウンの新居へ行くも
大家不在のためNG。
仕方なく荷物はオイラのスタジオへ。

夕方、少しだけBitsに顔を出し
締め切りの進行具合をチェック。
少しだけ…と思ったら、結構やばくて作業は難航。
11時過ぎまでスタック。

その後、近くの24時間スーパーで買い出しして
クミとNorth Yorkに住むR子のアパートへ戻る。
誰が言い出したか、夜食&ビデオ鑑賞会。
【ひとつ屋根の下2】を観る。
あんちゃんの熱さが息苦しかった(笑)

一体、何話目を観てるのか分からなくなった頃
撃沈。

2004年08月30日(月)



 アウトドアショー二日目

今日も雨。
しかも午後からは雷雨の予想。

会場に到着する前から雨脚がひどくなり
絵を飾り終えたころには土砂降り。
それが一旦、止んだかな?と思ったら
再び豪雨+雷。
客なんてくるはずありません。
昼を待たずして、退却するアーティストが続出。
オイラが昨日、最初に割り当てられた所なんて
水溜りというより、洪水になっていた。










中には作品がダメになった人、
床下浸水で営業不能な人も。
自分があそこに留まっていたら
どうなっていただろう?

それでもこの雨の中、
友達や、ウェブサイトを通して来てくれた人がいる。
本当にありがとう。

午後3時になると、メインの大通りからは
半分近くのアーティストが撤退。
ここまで売り上げゼロだったオイラは
意を決して大通りに移動することを決意!
昨日も含めて3箇所目の移動だ。
組み上げたブースを半分だけ崩し、力技で移動。
もう、売ることよりも
一人でも多くの目に作品を見せることが優先だ。
最後の悪あがきだけども
奥にいた時よりも確実に目に留まっただろう。

まぁ、そんな感じで最後のDistilleryは
散々な結果に終わりました。
残るは9月のQueen West Art Crawlのみ!
同じ轍は踏まないように頑張ろう。


2004年08月29日(日)



 アウトドアショー一日目

今年最後のDistilleryアウトドアショー一日目。
やはり寝坊。
6時半に会場入りなのに、起きたのが6時10分。
慎也さんが居ないので、居候クミをアシスタントに伴う。
空にはどんよりとした雨雲が・・・。

会場に着き、割り当てられたスポットを見ると
5月に引き続き、最奥の泥道スポット。
オーガナイザーは、毎回平等に配置してると言うのだが
知り合いのアーティストは
毎回舗装された場所を割り当てられており
どこが平等なんだ!?と、さすがに納得いかず
オーガナイザーに文句を言う。
同じような苦情が殺到していたらしく、
様子を見るために、やむなく一旦そこにブースを設置。
さて、やっと絵を飾り終えたところで
友達のアーティストを訪ねると、
オーガナイザーの配慮で、何とメインストリートに
移動してるではないか!

オイラには「皆、平等だから貴方だけを移動させる
訳にはいかないわ」と言ったくせに!
しかも、移動した友達は、
わりとマトモな場所だったにも関わらず
さらに中心地へと配置された訳だ。
これには納得いかず、オーガナイザーを呼び出すと
オイラに向かって
「もう話し掛けないでちょうだい!」と逆ギレ!
何だそれ!?
ここから大バトルに発展。
周りのアーティストも作業を止めて見入るほど
Fワード連発の白熱したバトルの末、
ついに移動権をゲット。
一旦組み上げたブースを壊して
ちょっとはマシな舗装スポットに
移動することができた。

やっぱり日本から来たばかりの頃は
言葉の問題が大きくて
不平不満があってもジッと我慢の子だったけど
こっちでアーティストとしてやっていくには
かなりタフじゃないとやっていけない。
その辺のことを、ここ数年で学んだ気がする。
体力的にもそうだし、
精神的にもタフじゃないとね。
グッタリ疲れたけれども
移動して良かった。









アシスタントのクミと、
日本から戻ったばかりのR子がブース番をしてくれたので
他のアーティスト・ブースで交遊。
皆、今年のオーガナイザーは失格だと言っていた。
オイラもそうだと思う。
来年も彼女がオーガナイズするなら出ない。



2004年08月28日(土)



 Teardrops












新作【Teardrops】が仕上がった。
タイトルにあるように「涙」を流した女性の絵。
実は、今日までこの絵には涙なんて描いてなかった。
どちらかと言うと怒った表情の女性だったのだが、
最後の最後で
「あ、この子は泣いてるんだ」
と感じて、後から描き加えたものだ。
それまでは、絵が完成に近づいてるのに
何か違うと感じていたのが、この涙ひとつで
最後のパズルピースが埋まったように解決。
よって、タイトルも即決された。

涙を流した人物は、オイラの作品では
これが初めて。
けれども、人目をはばからず泣きじゃくったような
女性はやはり描けないし、今後もないだろうな。

一人でそっと枕を濡らすような
孤独な涙にこそ凛々しさを感じる。



2004年08月26日(木)



 ヤンキー母校へ帰る

【ヤンキー母校へ帰る】が今、マイブーム。
去年、日本へ帰った際に撮ったビデオを
やっと最近になって観ることが出来ました。
北海道にある、中退者を受け入れる高校の
ドキュメンタリーなんだけど、
教師と生徒のガチンコのぶつかり合いが
北海道TVによって、15年間も記録され続け
その一部が放送された訳だ。

話の中心になるのが、義家先生という
この学校の卒業生。そう、元ヤンキー。
手の付けられないヤンキーだったのが、
先生になって母校へ戻ってきたのだ。
それだけを追ってもドラマになるが、
恩師との人間関係や、担任するクラスでの事件など
周りを取り巻く状況がさらに凄い。

オイラは55歳でアート界を引退したら
教師になろうと思っているので(密かに)
この手の話には大いに興味がある。
どんな教師になりたいか?というのは無いが、
自分にしか出来ない話ができる教師かな。
そういう教師には凄みがある。
このヤンキー教師もそうだろう。
生徒になってみたかった。



2004年08月25日(水)



 テロの危険

近所に引っ越してきたA娘を囲んで
今夜はパティオでキムチ鍋を開催。
もう「鍋」が似合う季節って感じ。

そのA娘は、週末からNYへ旅行なので
スーツケースを借りに来たのだが、
今のNYは、大きなコンベンションが開かれてて
そこでのテロの危険が囁かれている
結構危ない時期。
一昨日のロシア機爆破もテロと断定された
ばかりだし、マジで気を付けてほしい。
っつっても、気を付けようが無いけど。。。
行かないのが一番だから。

週末のアウトドアショーに向けて
夜中に急ピッチで作業。
難航していた【Manhattan Bridge】が完成。
かなり難産だったこの作品。
一度は昼間の景色だったが、やはり夜の景色
に変更して正解。
やっと自分の中でも落ち着いた感じ。









2004年08月24日(火)



 Tokyo Doll2のファンドライザー

昼頃Rafiがやってきた。
10月29日、ドレイク・ホテルにて
Tokyo Doll2のファンドライザー兼、ハロウィン・パーティー
を開催するので、その打ち合わせ。
奴は9月頭からインドへ行くので、大部分の仕切りは
オイラがやる事になりそう。
Rafiの案では、とりあえず日本人DJに回してもらう事くらい
しか無く、それではつまらん!と
【Bits】の協力も得て、何か面白いことをやろうと思うのだ。

とりあえず思いつくままに
アイデアを出し合う。
今までRafiとやってきたイベントは全てここから始まった。
ポンッ!とキーワードになる言葉が出るだけで
お互い、何を考えてるのかが不思議と分かるのだ。
色んなカナディアンと付き合ってきたけれど、
ここまで阿吽の呼吸が得られるのは
後にも先にもRafiだけだろう。

お互いミーティングの時間が迫り、一旦解散。
夜になって、もう一度ケンジントンのダイナーで落ち合う。
ダニエラと居候クミも合流して食事。

パーティーで何をやるかは大体決まってきた。
はっきり言って、カナディアンびっくりするような内容。
今からワクワクする。
メディアに対して、オイラの名前が出るとマズイんで、
完全に裏で動かすことになると思うが、
Tokyo Dollの名に恥じないものを見せるイベントになりそう。


2004年08月23日(月)



 たまにはいいかも

描いて描いて、描きまくりの日。
夜になってキッチンへ行くと、ルームメイト達が
裏庭のパティオで食事の準備中だった。
オイラが絵を描いてるので、居場所がなかった
居候クミも、張りきって一品料理で参加してる。
長いことココに住んでいるが、こんなのは初めてだ。
プライベートを大事にしたいので
なるべくルームメイトとは接しないようにしていたが、
たまにはそれもいいかもしれない。

キャンドルを灯し、秋風に吹かれながらディナー。
会話は弾み、冷蔵庫からありったけの酒を持ち出して
宴は深夜3時まで続いた。
よく喋った。
よく食った。
お互いのプライベートを知らない分
まるで初めて出会った人との会話みたいに
色々と面白い話が出てくる。
最後は皆、長袖ジャケットを羽織って
ガタガタ震えながら酒を飲んだ。
もう本当に秋っす。

2004年08月22日(日)



 上原ひろみ

ヤマハの記念式典ゲストとして
アメリカ・日本でブレイク中の若手ジャズ・ピアニスト
【上原ひろみ】がトロントにやって来た。
ノブさんから事前に「凄いですよ」と言われてたけど
CDを聴く限りでは、あまりピンと来なかったのが本音。
テクニックは凄いし、楽曲のクオリティは
日本人離れしてると断言できるほど高いのに
何だか“曲”に引き込まれないのだ。
そんなモヤモヤを抱えつつ、招待券を取ってもらい
生・ひろみを初体験。
ところが、いざライブを観ると










うわ〜
すげ〜
かっこいい〜
を連発してました。わたくし。
モヤモヤの正体、分かりました。
【ジャズ・ピアニスト】って言うからダメなんです。
そんな肩書き、本人もいらないんじゃない?ってのが
佇まい、風貌からも漂ってきました。
こりゃ、末恐ろしいですよ。彼女。
この歳(25歳)で、ここまで自己を確立させてるのは
凄いこと。
これからも貪欲にチャレンジを重ねて欲しいっす。

んで、ベーシストのTony Greyのプレイもまた最高。
まるでジャンゴ(ジャコパス)だよな。
楽屋口で丁度Tonyに会うことが出来たので
それを伝えると、本人もジャンゴ大好きみたいで
照れくさそうに「光栄っす」と答えた。

生・ひろみとも記念撮影。
(左から:上原ひろみ、Bitsライター、TOMO)












オイラがアート・ディレクターとして参加している
年末のイベント【Jazz Exchange】に
上原ひろみがエントリーされる可能性が高いので
名刺代わりにポストカードをプレゼントしておいた。
生・ひろみ、写真で見るよりもかわいい。



2004年08月21日(土)



 Tokyo Dollパート2に異変が!

日本から来ているデザイナーのSちゃんを伴って
洋服屋巡り。
まずQueen沿いの知ってる店をいくつか紹介した。
Sちゃんの作品は、マテリアル(古着物)も面白いし
ディテールも精巧なので、思ったよりも反応がいい。
サンプルを引き取りたい、という店もあった。
夕方、スタバで一息ついたところで
彼女のバスの時間が迫り、ここで終了。

オイラはそのまま残り、Rafiと落ち合ってミーティング。
なんと、【Tokyo Dollパート2】に政府から
奨学金(グラント)が降りたのだ!
それも、10万や20万なんてはした金じゃなく
ウン百万という単位(!!)
普段なら、二人とも弾けて飲みに行くところだが
今回は、額が額だけに慎重に使い道を
検討することにした。
とは言っても、オイラは今回
一歩身を引いた形で【Tokyo Doll】に関わってるので
あくまでもアドバイスするまでに留めた。
10月末にドレイク・ホテルで
ハロウィン兼、ファンドライザー・パーティーをやるので
もしかしたら、それをプロデュースする事に
なるかもしれない。
とにかく、お金を無駄に浪費しないよう
Rafiを監督せねば。

その後、Rafiと別れてデザイナー・トイ・ストア
【Magic Pony】へ。
オーストラリアの人気イラストレーター、
Nathanの個展が開かれている。
オープニングは事情があって行けなかったけど、
噂によると、店内に入りきれなかった人の列が
100mにも達したとか。
すごい。
オーナーのSteveとChristinが出迎えてくれた。
展示はかなり金が掛かっていて、
そこらへんのギャラリーでやるより
全然オーガナイズされてるじゃん。
これから年末にかけて【Magic Pony】では
大きなプロジェクトが幾つも控えている。
この数年、ここみたいな
ショップとギャラリー併用の店が注目されていて
雑誌でも大きく取り上げられている。
オイラは来春、ここでドローイングの個展をやるつもりなので
Steveと軽く打ち合わせ。
なんかギャラリーでやるより緊張するかも。


2004年08月19日(木)



 バレーボールで凹む












念願のバレーボールをやってきました!
うぉ〜、太ももが痛い!
およそ15年ぶりの痛みです。
以前から、友達に誘われてたんだけど
腰が重くてね。
やっと行くことができました。
誘ってくれた友達とは、現地で会う約束だったけど
そいつは現れず、地元の人達に混ぜてもらいました。

中学時代はバレー部でセンターをやってました。
アタックも打つし、拾うし、大忙しのポジションです。
なので、多少の自信をもって参加したわけですが
参加5分で打ち砕かれました(笑)
みんな上手すぎ!だったのです!
いや〜、ほとんど10代後半から20代前半の
若者ばかりで、最近まで現役バレー部だったでしょ!?
と言いたくなるような身のこなし。
いや〜、完全に凹みました。

最初こそ、トスが上がってきたけど
「こいつ、そんなに上手くないな」と見破られたのか
後半はトスが廻ってこず、拾い役に徹しました。
普段なら、そこで文句タラタラですが、
今日は妙に納得(笑)
いいですよ、僕拾いますから。という感じ。
夜8時から、11時半までみっちりと
試合に出場したけれど、活躍の機会ゼロ。
リベロ(拾い専門)と化してました。

くっそ〜!
これは練習せなアカン!
一緒に行った友達二人と、帰りの電車で盛り上がる。
いつかリベンジしてやるぜ!

2004年08月17日(火)



 オリンピック効果

アテネ五輪、相当釘付けになって観てます。
こっちのTV事情が最悪なので
柔道やサッカーは当然放送されませんでしたが・・。
それでも水泳と体操は、フルで見ることができました。
日本のメダル・ラッシュに興奮し、
あたかも自分が獲ったかのように
友達に「日本、金4個だぜ!」と自慢しています。

わたくし、恥ずかしながら
この歳になって、ようやくアスリート達の心境とか
プレッシャーの重さを想像できるようになりました。
もちろん、成ったことがないので「想像」に過ぎないけど。
少しだけ、
「自分にもわかる」部分が出てきた気がするんです。

あのー、
誰も人にやらされて特訓とかしてないんですよね。
自ら、進んで人よりハードな特訓を課してきた
結果の積み重ねなんです。
社会に置き換えてみると、どれだけの人が
自分にストイックに向き合えているんだろう?と
疑問に思うことがあります。
だから、五輪の選手達を見ると
「どれだけ自分と向き合ってきた人達なんだろう」と、
素直に尊敬してしまえるんです。

同じような理由で、大リーグの松井とイチロー達の
動向も気になるようになりました。
奴らもやっぱり並の努力じゃないですよね。
一年、二年の努力じゃない
何十年と、それを繰り返してきたから今がある。
本当に、自分も見習わなければと思う。
アートには五輪や大リーグのような
大舞台や、分かりやすい図式は無いけれど
気持ちだけは
そういった世界レベルで戦ってる人達と
同じに持っていきたいですね。

オリンピックを観る行為とは、
自分自身に「お前、もっと頑張れよ」と
自覚を促すメディテーションのようなものだ。
もっと観て、
もっとそれを吸収したいから
毎朝、毎晩観ているのかもしれない。


2004年08月16日(月)



 だるだる日曜日

寝不足です。
昨晩は、居候のクミが初手料理!
美味かったけど、調理現場を見なければ
もっとおいしかったはず・・・。
いや、美味かったんだけどね。

夜になって酒豪M子が乱入し
「お腹空いた」と言うのでカレーを献上。
食ったと思ったら、M子はすぐ撃沈・・・。
TVでオリンピックを観ていたら
横で寝ているM子が
「うわっ」とか
「違うの!」とか寝言を連発。
最後は「クモが顔に落ちてきたの!」
と言いながら起きてきた。
そして朝もやの中を帰っていった。
どうした、M子!
何か悪霊につかれてないか!?

そんなんで、寝不足のまま日曜日を迎え、
とりあえず絵の続きを描く。
夜7時頃、カズさんから「ラーメン食いに行こう」
とのお誘い。
きよ美さんも一緒にBeachesの【おたべレストラン】へ。
久々のラーメン。うまかった。

カズさんだけウチに来て
簿記の勉強会。
オイラ、商業高校出てるので一応資格は持ってるのだ。
Bitsの帳簿を見ながら
収入と支出などを項目別に仕分ける。
かなり懐かしい作業。
ていうか、ほとんど忘れてて
資格は宝の持ち腐れであることが判明。
凹む・・・。
これを機に、また簿記の勉強でもしようかな?と
ほんのちょっとだけ思った。

ビールを飲みだしたら止まらなくなり
勉強会は、あえなく終了。




2004年08月15日(日)



 額縁

先日、【Beloved】を購入してくれた子が
お母さんを連れてスタジオを訪問。
娘が買った絵をいたく気に入ったようで
是非、一度スタジオで他の絵を見てみたいとのこと。
すげー気さくなお母さんで、オイラの作品を見て
色んな質問をしてきた。

「額縁はどうやって選んだらいいの?」
「壁の色と合うかしら?」
「パステルは何故ガラス額に入れるの?」
「直射日光は大丈夫?」

本物の絵を買ったのが初めてという事もあり
とにかく、娘の絵が心配なのだ。
30分くらい、色々と絵を見て帰っていった。
額縁の話を延々としていたせいか、
オイラも急に額縁が見たくなり
先日お世話になった(タダでサンプルをくれた)
フレーム屋へ行く。

前回置いていった名刺を見て、オーナーは
オイラのHPを見てくれた様子で、やけに親切だった。
友達のAから頼まれた作品を額装する予定もあるので、
この際、一括でこのフレーム屋と取り引きをすることに。
おまけに、クリスマス時期に展示する絵を注文された。
額装は向こう持ちだという。
これはラッキー。

2004年08月14日(土)



 描いてるわい!

何やら最近、ライブだの飲みだのの話ばかりなので
「絵、描いてんの〜?」という疑問メールを
もらうようになりました。
えっと・・・
描いてるわい!

月末には、今年最後のDistilleryアウトドアがあるので
それ用の作品をいくつか。
ここ最近はプリントの販売を強化してたのだが、
今回は久々に気合を入れて原画オリジナルの新作を
持っていこうと思っておる。
じゃあ、証明がてら
ちょこっと制作風景を載せておきます。










2004年08月13日(金)



 またもや遅刻

ブルース・ハープのケン吉岡さんの
ソロ・ライブは何度か行ってるんだけど、
ケンさんが正式メンバーとして入ってるバンド
【Jay Clark & the Jones】だけは観たことが無かった。
今晩は、近所のHorseshoeで演るというので
結構楽しみにしていた。

ところが、

会場へ行く前に「軽く」腹ごしらえ、と思い
Yumiと、ウチに居候しているクミとケンジントンで
食事をしたのがマズかった!
3人とも「ガッツリ」食べてしまい
余裕で一時間くらいの
全然軽くない食事を済ませた。

夜10時半開演のところ、到着したのが11時半。
終わってました・・・・・。

朝早くて遅刻するならともかく、
どーして時間を守れないんだろう!!
我ながら嫌になってしまう。
ケンさんも
「え、まさか今来たの?」・・・・
すいません、ほんとうに。

来たからには楽しまなきゃ損だと思い
次のバンドを見ていくことにする。
すると、ステージに登場したのは【Eliot Brood】じゃないですか!










おいおい、大好きだよオイラ。
去年、【CafeMay】で弾き語りをしていた時に
ケイコさんからEliotを紹介されてCDを貰ったのだ。
すげーイイ奴で、しかも声が渋くて最高。
ロッド・スチュワートをぶっ太くしたような、しゃがれ声だ。
こいつのライブ、いつか観たい!と思っていたので
かなり感激。
そして、予想を裏切ることなくライブは最高だった。

終わってから、ケンさんのバンド
【Jay Clark & the Jones】の新作CDを買う。
そしたらケンさんが奔走してくれて
メンバー全員のサインを貰ってしまった。
何ていい人なんだ!

次は遅刻しないよう気をつけます。

2004年08月12日(木)



 

トロントに来て、一番最初に出会った日本人の子とは
今だに連絡を取り合っている。
それには大きな理由があって、
同じ町の、同じ地区の、同じ中学出身というのに加え
オイラの同級生の妹だったからだ!
異国の地に来て、初めて出会った日本人が彼女だったから
何て世界は狭いんだろう…と唸ったわけだ。
その彼女からメールで
「デザイナーの友達がトロントへ行くから、よろしく」との事。

そういう訳で、本日待ち合わせて会ってきました。
かつて、6年近くもトロントに住んでいたという
服飾デザイナーのSちゃん。
めちゃくちゃ綺麗な人でビックリ。
寝起きで、頭ボサボサのうえ、髭も剃らずに登場したので
ちょっとバツが悪い。









彼女の目的は、単純にトロントで作品を販売する
パイプを作ることにあったので
まずは実際に作品を見せてもらってから
その後の話をしようと思っていた。
作品を見せてもらうと
和風テイストを生かしたコサージュやらバッグなど
実用的な良い作品だった。
これなら人に紹介してもいいな、と感じたので
後日また会って、いくつか知り合いのお店を
紹介することになる。

それにしても、最近は新しい人との出会いが多く
特に知人を介しての紹介から人脈が広がっている。
「縁」
それは縁だなぁ・・・と夜空を眺めつつ思うのだよ。


2004年08月11日(水)



 トロントで漫才












日本で漫才をやっていた【ノブ・モーリー】という
男の子と、最近知り合った。
けっこう面白い奴で(あたりまえだが)、
ライブハウスの「コメディー・ナイト」のホストをしたり、
Bitsで連載コラムも担当することになった
今、上り調子の男だ。

美女缶レイカが、ノブのアシスタントとして
舞台に出ているのもあって
今夜、はじめてその舞台を見に行った訳だが
カナディアンの前で、思いっきり日本語で漫才!
凄い。
あまりの気迫に、日本語の分からないカナディアンでも
笑ってしまうほどだった。
ミュージシャンとかで、日本語でそのまま歌うってのは
よくある話だけども、漫才って。
とにかく、トロントに住んでいる人、
一度観に行ったほうがいいですよ。












ショーが終わって、レイカ達と隣のライブハウスへ行く。
なんと、元HOLE(コートニー・ラブのバンドね)の
Melissaがシークレットライブをやるらしいのだ。
しかも無料!
会場は超満員だったが、なぜか顔パスで
最前列をゲット!
隣にいたMelissaマニアの女の子の
ヘッドバンキングで右目を痛打されるも
気合で最前をキープ。
かっこ良かったっす。
けど、
右目が痛い・・・

2004年08月10日(火)



 嬉しい気持ち

3月のアートエクスポで発表した作品で、
とても気に入っていた【Beloved】が
今日、売れていった。

数週間前に突然「Belovedを買いたい」と
メールをもらった時に、ふと頭の中を
ある女性の顔が過ぎった。
エクスポの時に、何度もブースに来てくれて
値段の交渉までしていた若いカナディアンの子だ。
その時は、やはり高すぎて
諦めて帰っていったわけだが、
何故か、直感で「あの子だ!」と思ったのだ。

そして、今日スタジオに現れたのは
まさしく本人。
オイラが「君のこと、憶えてるよ」と言うと
顔を真っ赤にして「お金、貯めてきたの…」と
まるで告白でもするかのように
上目遣いで呟いた。

作品は、どれもオイラの息子・娘なので
それが良い人に嫁いでもらえると
本当に親みたいな気持ちになる。
きっと大事に、大事にしてくれるだろう。
寂しい気持ちもあるけれど、
やっぱり嬉しい気持ちの方が大きいかな。


2004年08月09日(月)



 頼むよ、ほんと

昨晩、というより今朝の4時ころ
一本の電話が鳴る。
誰も頼る人が居ないというその子を
匿うことにした。

海外で生活する女の子、
ほんとうに気を付けた方がいいと思う。
日本人を喰いものにする専門のバカ(男)が
いるんだから。
「見た目はいい人だった」とか
「最初は分からなかった」というのが
被害者が必ず言う言葉。

自己防衛しかないんだよ。
そうなってから相談されても遅い!
手遅れだって、ほとんど。
だから
防衛するしかないの。


2004年08月07日(土)



 ノー・モア・ヒロシマ

エドモントンのアート機関紙から取材の申し込み。
急だったが、たまたま午前中は空いてたので
受けることにした。
ライター、カメラマンはトロントの外注で
こっちに来てもらって撮影、インタビューに応じた。
「何でオイラなの?」と思ったが、
テーマが【フィギュラティヴ(人物)画の復権】
というので、何となく納得(!?)
2時間ほどで終了。













夜7時、市庁舎前の広場にて
【広島デー】という原爆追放・追悼集会があった。
【WaiWaiWide】のユキさんからお誘いを受けていたので
トロント5年目にして、初めて出席。
日本人少なっ!と思って、シド池田に聞いたら
「今年が一番多いくらいだよ」と言われた。
去年なんて、ほんの数人しか日本人が出席しなかったとか。

トロント市長のデヴィッド・ミラーは
出席を直前になってキャンセルしたと言うし、
日本総領事館からは一人も出席せず、
まことに切ない集会だった。

切ないのは、それだけじゃない。
トロントで【広島デー】を始めたのは
もともと日本人かもしれないが
壇上に上がり、原爆を追悼、追放しようと旗を振ってるのは
ほとんどカナダ人だったと言うことだ。
被爆国である日本の国民は無関心なのに
カナディアンは熱く、きっぱりと
「ノー・モア・ヒロシマ!」
と弁をふるっていた。
これは日本人が言わなくて誰が言う!?
というセリフだろう。

最後は灯篭流し。
トロントで、まさかこんな光景を見るとは思わなかった。
黙祷・・・。

一旦、家に帰ってから
近所のライブハウスへ。
最近、トロントで頑張っている日本人バンド
【Frog Pilot】のライブ。
観る度に「課題が多いバンドだな」と思うけど
着実にお客さんを掴んでるみたい。
課題が多いからこそ、3年、4年後が楽しみだな、と
思うのだけれど。

2004年08月06日(金)



 かなり【本物】の連中

近所の【Rivoli】で、日系人のソングライター
Nana Jokuraがライブをやるというので観に行く。
ただし、メインアクトのChirs何とかっていうのの前座。
ちょっと遅れて到着したら、もうNanaの最後の曲だった。
仕方ないので、とりあえず楽屋に挨拶に行くと、
「Tomo!この間は大丈夫だった!?」と、
先日の財布盗難事件のことを心配してくれた。
そう、Nanaは事件現場に居たんです。
次のステージで、Chrisと数曲、競演するというので
残って観ていくことにした。

Nanaの相棒、ギタリストのケビンは
Chrisのバックバンドでギターを努めるという。
大して期待していなかったメインのChrisのバンドは
予想を裏切って、かなり【本物】の連中だった。
とにかく、うまい!
どっしりしたドラムのビートに、黒人のスラップ・ベースが
一体となってリズムを刻む。
ジャズあがりのピアニストに、バックボーカルのインド風女性
が軽やかにコーラスをつける。
そしてChris!こいつはバイオリンを弾きながら歌う!
ギターのケビンは言わずもかな、最高のプレイを連発。











曲調は決して好きなタイプではない、
プログレッシブ、オペラ、ロック調。たまにラテン(笑)
しかし、本物のミュージシャンが奏でる音楽って
ジャンルを超えて人を魅了する力があります。
サウンドのバランスも完璧。
このライブ、偶然観ることができたオイラは
ラッキーだなぁ、と思ったよ。

さて、ステージを終えたNanaを連れ出して
外で撮影をする。
Bitsの表紙用の撮影で、カメラマンのYuukoと
編集部からAとIが同行していた。
30分くらいで撮影は終了し、Rivoliのパティオで
ビールを飲む。
寒い!
めちゃめちゃ寒い!
「夏は終わった!」と先日、宣言したが
はっきり言って冬じゃないか!
みんな冬もののジャケットやセーターを着て
パティオで肩を震わせながらビールを飲んでる(マジ)
深夜2時までYuukoとAと粘るも、
最後は寒いので解散(笑)


2004年08月05日(木)



 絵を買う人、選ぶ人

昔の仕事仲間、Aの新居にお呼ばれ。
豪勢な焼肉ディナーをご馳走になった。
実は、今月のウェブサイト
トップページにある絵の持ち主。
しっかりと暖炉の上に絵が掛けてあって
久々に我が子と対面して嬉しかった(笑)
空いてる部屋を貸し部屋にしているそうで、
同居人の方も一緒に焼肉!












ただ飯を食いに行ったのでなく、
今後、2階のリビングルームに
オイラの作品を数枚飾ってくれる予定なので
その下見を兼ねて。
たまに友達の家とか行って、
広い壁面に全く「絵」がない光景を見ると
何と無機質な空間だろうと思う。
窓があれば、まだいい。
窓の外の景色は、自然の絵画っぽくもあるし。
しかし、窓の無い部屋や、夜なんかは
一体みんなどこを見て暮らしてるんだろう?と思う。
まぁ、現代ではTVやパソコンが
人の目をそらす役割を果たしてるのかもしれないが
昔はたぶん、TVなんか無い時代は
生活の中に、ボ〜っと絵を眺める時間があったんじゃ
ないだろうか?

だからこそ、絵を買う時は真剣に悩み、
長い時間を共に過ごせるものを選んでいた。
そんな事が、当たり前の時代は過ぎて、
今ではIkeaとか、フレームショップで気軽に
洋服でも買うように「絵はこれで、電気はこれ、イスはこれ」
みたいに買う人が増えた。
絵描きとして、それは悲しいけど現実。
だから尚更、自分の絵を選んで買ってくれる人を
本当に愛しく思える。
オイラの絵は、誰にでも好かれるタイプの絵じゃないから
本当に好きな人だけが買ってくれる。
それは凄い幸せだなぁ、と思うのよ。
心の中で
「おまえ、見る目あるよ」
と、ほくそ笑んでます。


2004年08月04日(水)



 眺めのいい部屋

この日記にも何度か登場している
M子(酒豪)主催の飲み会。
凄かったです。
いや、景色が!
高層アパートの23階からダウンタウンを望む
南向きウインドウ。素敵です。
ビル好きのオイラにとっては堪らない景観。
はっきり言って、これだけで酒が飲める。











一足先に着いたオイラは、M子手作りカクテルで一杯。
しかもM子、手作りでドリンク・メニューまで用意してるし(笑)
なぜだ!?なぜ、そこまで用意周到なんだ!
大好きです。そういうの。
2日煮込んだというチキン・カレー、
M子に料理は不可能と思っていたが、見事に裏切られ
すげぇ美味くて驚いた。
人間、やれば出来るんですね。

帰国する飛行機まで数時間の平井選手が登場。
なぜかスピーチをさせる。半強制。
いつものメンバーが集まり出して、いつものように飲む。
それは朝4時まで続いた。


2004年08月03日(火)
初日 最新 目次 MAIL HOME