under one umbrella

2004年05月26日(水) 違うのは


寺島が、
私の大学の(可愛い)友達の話に食らいつく。
これくらいしか、私の話を聞いてくれない。
私ってそんなに話題性ないか。



何だか久しぶりに、
今年の3月くらいの私に戻ってしまっている。
考えることは暗くて。
寺島の、私を落ち込ませる発言しか思い出せなくて。
未来に自信がない。


違うのは、本気で縁切りを考えること。
その後も結構頑張れるって、知っていること。



けれどそれは、明らかに逃げている。
自分から。
未来から。
過去から。
今から。





泣いちゃいけないと、思うわけじゃない。
ただ、悔しいだけだ。



今を壊すぐらいなら、涙など飲んでやる。
ずっと笑っていてみせる。



笑わずにいる、勇気がない。
涙に今が溶けてしまいそうで怖い。
あなたが、
声を出せば間違ってしまいそうだと言うように。



たまに、ささやきたくなる衝動。
こらえる息が、聞こえていなければいいけれど。




こんな日は、圭に会いたい。
濡れた心を乾かしてくれる、圭に。
明日、電話をしよう。


↑VOTE.



2004年05月25日(火) 認識

ある日の電話で。
泣いていることを、寺島に悟られてしまった。
いつもは上手く隠せるのに。
ちょっとタイミングを、誤った。


寺島と電話していると、不意に、
涙が零れるときがある。
何なのかわからない。
けれど、たまらなく悲しい。


会っているときも、ごくたまに、ある。
それは量も少ないし、すぐに乾くから、
寺島は気づいてないと思うけれど。


バレちゃった、と沈む私に、
「何年一緒にいると思ってるの?」
と、寺島は笑った。
何気ないそのセリフが、少し響いた。


↑VOTE.



少し、コミュニケーション不足かもしれない。



2004年05月24日(月) 距離

昨日寺島と交わしたメールは、1通だった。
まったく寂しくないことが、
いいのか悪いのかよくわからない。


SMAPの『freebird』(←Click)の歌詞が、今はぴったりだなぁと思う。
土曜日の深夜まで電話をして、
日曜日の朝から会って、
月曜日にある程度メールを交わせば、
このへんで距離を置こうと思うのは、多分寺島もなのだろう。



それにしても、
私の時間の流れが遅い。
会ったのは3日前であるのに、
感覚的には5日くらい前のような気がする。
ネットのしすぎ、と笑われそうだ。





『Make My Day』の方が、
より生々しく書いているかもしれない。
鉛筆のアイコンからどうぞ。



2004年05月23日(日) 判っているから


女友達の今井は、高校は違ったけれど、
同じ大学に通っている。
知ったときは驚いたものだった。


同じ電車で帰るとき。
やっぱり話題は、寺島とのことになる。
別に、今の状況を話しているわけじゃないのに。


彼女に限らず、私や寺島の友達は、
私と寺島をイコールでつなげてしまっているらしい。
そしてそれは未だに、切れていないらしい。
彼女いわく、
「切れないと判っているから」
だそうだ。


ここまでくると、改めて話すのも躊躇われる。
さてどうしたものかと、考える毎日。



↑VOTE.





2004年05月22日(土) 「じゃぁ」

駅から駐輪場へ向かっているとき、
寺島から電話がかかってきた。

いつもそうだから責めることはできないけれど、
「今忙しい?」の言葉もなく寺島は話を始めた。

しかし「いつも」というのは、深夜11時を過ぎた頃の話。
忙しいことなんてほとんどないとわかっているからの話。
その日は夜の8時くらいだった。


話はいつものように他愛無くて、世間話だった。
聞くのは楽しいから、別に構わなかった。
片手で、停めていた自転車を動かすのが難しかったけれど。



バイトの話になった。
家庭教師に登録すると、寺島は話した。
以前、中学の先生から、
家庭教師の時給は2000円くらいだと聞いたことがあった。
いいね〜、と羨ましがると、
「お前のとこの倍以上だよな〜♪」
と、得意げに言われた。


私は、結婚式場で土日のバイトをしている。
時給は700円で、
頭を使わない代わりキツイし、
いくら使わないと言っても、効率的な動きが要求される。
サービス業だから、ちょっとした動作にもうるさい。
立ちっぱなしで9時間とか働くから、
最初の頃はパンプスに慣れなくて、小指が膿んだりしていた。

ちょうどその日、私は、
バイトをやめようかどうか悩んでいた。
家から遠かったり、
上司から「向いてないんじゃないか」と遠まわしに言われたり、
その遠まわし加減が苛ついたりしていたのだった。
だから、寺島の発言に、いつも以上に反応した。
けれど、寺島は気づかず、喋り続ける。


「週一のカテキョでお前らの倍以上稼いでやるよ〜♪」
そのハイテンションに、何より苛々した。
「…わかったから」
「あ、怒ってる?」
「…怒ってない」
早く切りたかった。
自転車も重たかった。
早く帰りたかった。
「怒ってる…」
「…怒ってないったら」
本気で怒らせてるなんて気づいていないくせに、そんなことを言わないで。
「じゃ、その自慢話したかっただけだから…」
それを認めないで。
せめて違うと言って。
「じゃぁ」
と切ろうとすると、まだ何か言っているのが聞こえて、
携帯を耳に当てると、
「そんなに怒るなよ〜…」
とかなんとか言っているのが聞こえた。


私の足の痛みを知らないくせに、怒るなと言うの?
今私がどこにいるか、何をしているのかも聞かずに、
自分の話ばかりして、
しかもただの自慢話だと判っていると、堂々と。

あなたは言ったのに。つい夕べの電話で。
「人の愚痴と自慢話程つまらないものはない」と。


「怒らない人がいる?」
そう言い捨てて、電話を切った。
仕事をバカにされたことが悔しくて、涙が出た。
何かが苦しかった。
何なのかわからなかった。


謝れば消えるのかと、何度もメールを打とうとした。
けれど打たなかった。
どちらが悪いかなんて、きっと寺島もわかっているはずで。
寺島を信じようと思った。



↑VOTE.



苦しかったのは、そのせいだった。



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メールのレス、遅れていてごめんなさい。
もう少し、待っていただけると嬉しいです。



2004年05月21日(金) Drama #5

#1 #2 #3 #4の続きです。

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電話に出ると、寺島は、
弁解を始めた。
そんなわけじゃないと、必死だった。


ちょっと驚いて、ちょっと嬉しくて、
さっきのことの方がショックだったというのもあったけれど、
そんなに責める気にはならなかった。
話は自然と、今日の試合の話に移っていった。


寺島に言うつもりはなかった。
ややこしくなると思ったから。
けれど、話が盛り上がるにつれて、
寂しさも比例して、涙がこみあげて、
結局は、隠し切れなかった。


寺島は、どちらが悪いとも言わなかった。
ただ、
「4人で来てたら家に入れたのに」
と言った。
また、悲しくなった。
皆で会えるのは、もうずっと先なのに。




話題は変わって、寺島の女の子の好みの話になった。
寺島はずっと、すごく可愛い女の子がいいと言っていた。
そうじゃなきゃ恋愛する気が起きないと。
もうこの話は何度も聞いていたので、傷つきもしなかった。


「だけど、それでも今こうしてるっていうのは…お前が、

特別な人だからなんだろうな」



↑VOTE.



また、寺島の弁解になって。
やっと、心から笑えた。



「俺、お前が初めての相手でよかったって思ってるよ」


「嘘」


「嘘じゃないよ」


「信じるよ?」


「信じていいよ」


ありがとね。




2004年05月20日(木) Drama #4


#1 #2 #3の続きです。

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『明日も試合だし…何にも、出来ないよ?』

それは、今日はセックスはなしという意味。
そんなことを求めてここまで来たわけじゃないのに。
1人で寺島の返事を待ってるわけじゃないのに。
あなたの中のあたしは、所詮その程度の女。


『…そんなこと言われるなんて心外よ。

あたしってそんなに淫乱なイメージあるかな。

帰る。でもいきなり来てごめん。

明日の試合も頑張ってね』



苛々した。
1人で帰っていることが、悔しかった。
歩きながら、市丸に電話をした。


「寺島出てこなかったの?」

「うん。明日もあるしって。

もーホントに、何であたし1人で帰ってんの?

寂しいよ」


↑VOTE.



冷水をかぶせられた気がした。
それはそうなんだけど。
あたし1人で来ているふりをしろと言ったのは君らじゃん。
ラッキーだろって言って先に帰ったのは君らじゃん。


でもあたしだって、適当な理由つけて帰ることは出来たはずだった。
寺島に会いたかったのは、確かにあたし。
ついてきたのも、あたし。


頭が回らなくて。苦しくて。
「…ごめん」と一言吐いて、
「何で謝」と言いかける市丸を無視して、電話を切った。


あたしのわがままだとわかっていた。
3人を責めることなんて出来なかった。
でも、涙は止められなかった。
独りだと、思わずにいられなかった。





市丸との電話を切ってから、2秒もしていなかったと思う。
寺島から、かかってきた。
涙を急いで拭いた。



2004年05月19日(水) Drama #3


#1  #2の続きです。

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『何で?どうした?』


寺島の家に、アポなしで行くなんてしたことなかった。
親御さんが厳しいから、会えないことはわかりきってるから。
だから寺島は、驚いていた。


『別に?どうもしてないよ。

今日試合だったんでしょ?結果、どうだったのかなぁと思って』


寺島の大学では、ゴールデンウイークいっぱいを使って、
大きなスポーツ大会が開かれていた。


『予選落ち。でも、先輩に伸びるって言ってもらえた』


『よかったじゃん』


正面から『部屋に入れて』なんて言えるわけ無かった。
大体、試合の結果なんてこれだけで終われるのに。
理由になってなかった。
でも、茶原達のことを今更話すわけにも、いかなかった。
どうしようかな、と考えていると、


↑VOTE.



誤解に、苛々した。

私が、そんなこと目当てであなたに会いに来ると思ってるの?



2004年05月18日(火) Drama #2

#1の続きです。

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『市丸達もいるんだろ?どーせ』


見抜かれているようだと、私は茶原達の元へ走った。
窓から見られたときのため、少し離れた場所に彼らは居た。
「何で来るんだよ!それでバレるだろ」
「でも何て送るの?」
「想像に任せるとでも言っとけ」


『さぁ…ご想像にお任せするわ♪』


そのとき、私と寺島の間では、
私に何人もの男の子がはべっているという設定が流行っていた。


『まさか…例の男共かっ』


『そうそう♪是非あなたに会いたいってさ♪

ってそうじゃなくて(笑)一人だよ、一人』


『いいんだ、わかってるよ…俺にはどうせお前を魅了する魅力なんかないんだ。

好きに遊べよ』


『だから違うって…。本当に家の前にいるんだからさ…。

会えないかなぁ』


『何で?どうした?』



↑VOTE.



時間は21時を過ぎていて、3人とも腹が減ったらしかった。
「帰るから」
と言われたとき、え、じゃこれどうするの、と聞いたら、
「俺たちは明日でもいいし。
お前はこのまま会えよ。ラッキーだろ。
2人の邪魔はできねーからな(笑)」


このまま1人で帰るなんて、嫌だった。



2004年05月17日(月) Drama #1


恋愛ドラマもどきを、一つ。




ゴールデンウイーク。
県外へ行った茶原と竜崎君が、戻ってきていた。
市丸と3人で私の家へやってきて、
私の部屋で、久しぶりのお喋りを楽しんでいた。

ちなみに、日記のデザインの話になったのがこのときなんだれど。



時間はたちまち過ぎて、窓の外は暗くなっていった。
3人が帰るとき、
これから寺島の家に寄ろうか、なんて話題が持ち上がったので、
ついていきたくなった。
寺島に会いたかったのもあったし、
皆揃って喋れるというのも魅力だった。
それは、4人で喋るより久しぶりだったから。



まだ部屋にいるときに、何通かメールを送っていた。
けれど返事は誰にもなかった。
家に行ってみると、案の定部屋の電気は消えていた。

どうしようか、寝てるんじゃないか。
帰るまでに起きるだろうか。
そんな話をひそひそ笑いながらしていたら、
電気が点いた。
寺島家の夕食時間は過ぎているはずだから、
やっぱり寝ていたらしかった。



返事が来た。
どれも素っ気なかった。
けれど、まだ家の前にいることは隠していたので、
会えるだろうと皆思った。
私が、メールすることになった。


↑VOTE.



察しがいいのか、
私らの日頃の行いなのか。



2004年05月16日(日) あの頃


日記を読み返して、気づいた。


「気安さ」は、発生したんじゃなく。
戻ってきたモノだった。


からかい合って、笑い合う私たちは。
中学3年生の頃の私たちだった。


懐かしい。
気づけば、もう4年目。
寺島を好きになってから。


あの頃は、寺島は今井を見ていて。
今井のために、必死になってて。
塾さぼったりして。
そんな寺島を見るのが、辛くて、辛くて。
傍にいた女友達に、励まされたりしたっけな。


あんな恋は初めてだった。
本物の恋だった。
その恋を失ってもこの人を失いたくないと思ったのも、初めてだった。



…。
想いはちっとも変わっていない。
こんなことを言ったら、寺島は呆れるだろうか。


↑VOTE.



「あなたが、眩しかった」

「目の錯覚だ」

淡々とあなたは言ったね。
まだ、忘れられない。



2004年05月15日(土) けがの功名とでも言うのだろうか。

ちょっと前の日記で、私は、
「ちゃんと『付き合い』たかった」と書いていた。
それは昨日の日記と全く逆であり、
昨日の日記までの経緯が抜けているようなので、書こうと思う。


あのときは、本当にそういう考えだった。
まぁ普通に、寺島を好きだったからだと思う。

そこで謝られて、失望して。
気持ちが冷めていって。

どうでもよくなった。
このままでもいいし、また切れてもいいと思った。


次の日、有田君と一緒に過ごして、楽しかった。
なのに、ときめけなくて。
なんか乾いているのを感じて。
寺島に会えば、やっぱり好きで。


それでも、
失ったモノは復ってこなかった。
失望する気持ちはそのままだったし、
切れても構わないと思うのも本当だった。
しかし、そこで発生したものがあった。


私の、寺島に対する「気安さ」だった。



今まではやっぱり、寺島の前だと緊張して、
「女らしく」とかいうことが頭から抜けなかった。
本気で怒れたりすることもなかった。
寺島に嫌われたくなかったから。


けれど今では、ない。
まったくない。
会話のテンションは高いし、男言葉も使いまくりだし、
むかついたらメールも素っ気なくなる。
からかわれたら叩くし、からかい返す。


私のなかでは、弟への接し方みたいなもので。
好きな人への接し方じゃなかった。
その分、私は自然でいられる。


それが功を奏したようで。
寺島がずっと笑顔でいてくれるようになった。
大学の話もしてくれる。
嫌なことがあったら、話しに家に来てくれる。


別に求めたわけじゃないのに、
恋愛ドラマのようなセリフをくれたこともあった。


そんな寺島を見ていて、
あるいは自分を見て、
「関係を定義する」ことはそこまで重要ではないのだなと思った。
定義したのが原因で相手をなくしたり、
自分を見失ったりするのなら、意味がない。


だらだらと不毛な関係を続けるのを弁護しているわけじゃ、決してない。
むしろ、自分を大切にしていたら、そんなことは起こり得ない。


少なくとも私たちには、お互い以外にこんな相手はおらず、
それなりに、お互いを大事にしているつもりだから。


「付き合っている」と堂々と言えなくても。
必要としていることは変わらないから。


傍に、いようと思う。


そして、未来を。「形」を。
つくっていこうと、思う。


「好きだ」って言い合うことも出来ないけど。
言わなくても伝わってくるときがある。


今はそれで十分だと、思う。


寺島がいるだけで。十分とも思いますしね。


↑VOTE.



2004年05月14日(金) 結局、私たちは


昨日の日記も更新しました。このデザインについてです→go

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それから以後は、現在とあまり変わらないように思う。


1、2回、話をした。
これからのこととか。お互いの位置とか。


下手に寺島を失いたくなかった私と、
素直に気持ちを言わない寺島。
勿論、きちんとした形になるわけはなかった。


けれど、今の私は、
「きちんとした形」をベストとはしていない。
それに、あまり価値を感じないから。


こだわった結果、寺島を失くしたという思いもあるし、
「形」だけあったって、「心」が伴わなければいけないと感じる。
「心」が先にあって、それが「形」づくられていく。
そういうものだと思う。


世間で言うところの「形」とは、「常識」であり。
「常識」では計れない部分に、「心」があって。
「常識」からは外れていても、「心」があるのならば。
いいんじゃないかと、今の私は思う。


結局、私たちは20年も生きておらず。
いろんな意味で、経験が浅い。
だから許してほしいと言えばそれまでだけれど。
決して、恋愛やセックスを軽く見ていないということは判って頂きたいと思う。


寺島は、好きでもない女と出来る人ではないし、
私も、いくら容姿にコンプレックスがあるからといって、
誘われたらついていく女じゃない。


私たちの、精一杯。
けれど、未来はある。絶対にある。
それに向かって、1歩ずつ。
私は歩く努力をしている。


結果がどんな「形」であれ。
2度と寺島を離さないと、決めている。



↑VOTE.つぶやいています。




2004年05月12日(水) こんなにも変わらない。



案の定、寺島の笑顔が眩しかった。
それは、中学3年生の頃と同じ光で。
話し合いなんて、したくなくなってた。


ねぇどうしてだろう。
あなたにだけ、こんなにも変わらない。
想い。
ありえないよ。


今までたくさん傷ついたよ。
泣いたよ。
傷つけもしたよ。
なのにあなたは、またこうして。
そしてあたしも、またこうして。
お互いの腕の中にいる。


新しい環境に、新しい人がたくさんいるのに。
お互いより、楽しませてくれる人がいるのに。


ねぇ、あたしを選んでくれたって、思ってもいい?


↑VOTE.



また騙されそう。
その笑顔に。




2004年05月11日(火) 普通に。


キャンプ2日目は、ハウステンボス探索。
セミナーで分かれて、またそこで班を作って。
班には、有田君という男子が1人、いた。


背が高くて、普通に話してくれた。
それなりに打ち解けてくれた。
ご飯を一緒に食べたし、
同じ電車通学だから、駅まで一緒に歩いた。
2人で、ハウステンボスを。
その間ずっと話してた。


このキャンプのこと。
大学のこと。
高校のこと。
セミナーのメンバーのこと。
ハウステンボスのこと。
趣味のこと。


↑VOTE.


何があるってわけじゃない。
何が足らないってわけでもない。
でも何だか。
何か違う。
そういう楽しい時間を過ごせることは、あたしにとって、
結構大きなポイントであったはずなのに。
心は、とても静かだった。


有田君は、1本後の電車で帰ると言った。
その電車まで大分時間があったし、あたしは別にどちらでも帰れたのに、
このまま一緒にいようとは思わなかった。
「じゃあ私は帰るから」
と、帰った。普通に。


電車の中で、今日は寺島に会いたくないなぁと思った。



2004年05月10日(月) そうじゃなくて


「何で謝るの?」



「だって、恋人同士じゃないし」



「だからって謝らないでよ。みじめだから。これからどうするの?」



「え?これからって?」



「陽ちゃんは私のことどう思ってんの?」



「幸せになってほしいんだけど…」



「そうじゃなくて、好きか嫌いか、これからも連絡とるのかとらないのか」



「嫌いじゃないし、連絡とってもかまわないと思ってるよ」



「それは、4月2日から昨日までとは違うんだよね?」



「うん。心の整理はついたつもりだから」



「ごめん、お風呂入らなきゃ。また、時間あるとき家に来て。話そう」



「わかった」



なんてずるい人。
「幸せになってほしい」だの、「嫌いじゃない」だの。
ちっとも変わっていない。
メールが来るたびに、私はため息をついた。


↑VOTE.



2004年05月09日(日) 『気持ち』


次の日キャンプだったのは、私。
ハウステンボスの近くの私立大学なので、ハウステンボスのホテルに宿泊。
1部屋が1戸建ての家のような造りのホテルだったので、
リビングが広く、騒ぐのにもってこいだった。
そして定番だけれど、恋愛暴露で盛り上がる。

私は、寺島との長い過去を語らされた。
話しながら、たった2年ほど前のことなのに、
『遠い』と思った。

あの甘い『関係』。甘い『言葉』。
でも『本物』だった。確実に。
どうして今は、『嘘』になってしまったんだろう。
前日の寺島を思い出して、少し涙が出た。

話を聞き終えた大学の友人たちに、「結婚しそう」と言われた。
出逢って2週間の人々なのに…とても不思議だった。
それほど仲良い話に聞こえたんだろうか。


これからどうなるのかな、と漠然と考えた。
寺島も馬鹿じゃないだろうから、
このままダラダラとはならないだろうと思った。
散々だらけた結果が、あの4月2日であるのだから。
キッチリ出来る『気持ち』がなければ困る。
そう簡単に、自分をひっくり返さないで。
これ以上失望させないで、寺島。

昨日のような日が続くのなら、『付き合い』たかった。
ちゃんとした言葉が欲しかった。
終わるときにはこれ以上ないくらいの言葉を用意するくせに、
こういうときにはちっともくれない。
一番最初に付き合った頃から、そうだったね。


噂をすれば何とやら。
寺島からメールがきた。


↑VOTE.


あなたは気づかない。
あたしが静かに、冷めていくことに。



2004年05月08日(土) 好きだったから。


あの3つの宣言をした寺島の声を、私はまだ忘れられない。
それでもあなたは、私にキスをすると言うの?
あまりにも、勝手だよ。
私が傷ついたとか、思ってないの?
そう思ったけど。
泣けもしなければ、怒れもしなかった。

確かに周囲は、戻ってくるって言ってた。
親もそう言ってた。
私だって悪い気しなかった。
好きだったから。
だけどね、寺島。




周囲よりも、
親よりも、
あなたを信じてた。

好きだったから。

もう2度と戻ることはないと言ったあなたを。
過去は忘れて、新しい恋に生きると言ったあなたを。

信じて、いたんだよ。

だから私も忘れようって。
あなたが選んだこの道を、壊さないようにって。思っていたの。


とてもとても自己中だけれど。
裏切られたように思えて。


↑VOTE.


ただ、受け入れた。
抵抗もしなければ、反応もしなかった。



2004年05月07日(金) わかってる?


酒に弱い寺島は、すぐに酔う。
顔が赤い。
手をひらひらと振る。
あたしを呼んでいるということに、すぐ気がついた。
「いかないよ酔っぱらい」

トイレに行って帰ってきたら、
ドアの前にいた寺島に抱きしめられた。
長い長い、キスをされた。
酒の匂いがした。
「陽ちゃん酔ってる」
無理矢理唇を離して、言った。
寺島は妙な真顔で、自嘲気味に言った。
「久しぶりにそう呼ばれたよ」

「彼氏、できたの?」
少し距離をとって話す。
「いいや?」
「どっちでも、俺何してんだって感じだな」
「…」
寺島は、まだ真顔だった。
真顔のまま、あたしの腕をひっぱって抱き寄せた。
「キスしたいんだよ」
そう言って、あたしの顎をあげてキスをした。


↑VOTE.


だから、戻ってきたんだね。
あんなに消したがった、あたしの元に。

カッコ悪いって、わかってる?
わかってるなら、いいんだけど。





2004年05月06日(木) よっぽどのこと


夜9時の、チャイム。
いつかの私だったら、真っ先に寺島を思い出してた。
けど、その時の私はさすがに忘れていた。
寺島が9時に来ていたのは、いつ頃だったかな。
まだ高校生だった。

弟が出て、呼びにきた。
また私は、嘘ついてんじゃないかと思った。
でも嘘じゃなかった。

3週間ぶりの寺島が、そこに、居た。



何かあったのかと思った。
よっぽどのことがあったんだろうって思った。
だから、
「どうしたの?」
って聞いた。
寺島は、少し驚いた様子だった。
「今から俺は帰って、飯を食うけど。
その後、お酒飲みに来て良い?」
話があるんだなって思った。
「いいよ」


「どう?大学慣れた?」
「うん、まぁまぁ。明日からキャンプ」
「へぇ」
そんな会話を、机越しに、酒を飲みながら。


↑VOTE.



それは、ある意味シカトされ、ある意味叶った。



2004年05月05日(水) 過去は帳消しにはならない。

4月19日、大学の友人のPCを借りて、ここの更新をした。
嫌う気持ちも、矛盾の苦しみも、限界だったから。

そうしたら、見事に吐き出されてしまった。
ある意味、あたしがどれだけここに依存していたかということだけれど。

帰りの道で、ぽっかりと空いた心をまさぐった。
1%の気持ちだけが、1%の質量のまま、在った。


日に日に、少しずつ、それは増えた。
否定する気にもなれなかった。
周りの友人達が以前と変わらず、
「あいつは戻ってくる」
とばかり言うものだから、余計に増えた。

けれど、自分から連絡しようとは思わなかった。
自分が寺島にしたことの後悔とか、反省の気持ちは変わらなかったし、
今更だけれど、
寺島にされたことは許しちゃいけない気がした。

あたしが選ぶところではないと思った。
あたしに寺島を想う気持ちが在るからといって、過去は帳消しにはならない。

だから、このままでいようと思った。
皆の言うように寺島が戻ってきたら、それはそれで受け入れようと。
でも自分からこの状態を壊しはしないと。

信じちゃいなかった。
寺島が戻ってくるという皆の主張を。
でも信じたい気持ちも確かに在ったから、そう考えることにした。
それしかなかった。

そうして時間が経っていけば、忘れると思った。
きっと寺島は戻ってこないから。
忘れて、また新しい恋が出来るんだと思った。
それまではこうして寺島を想う。
じゃないとあたしは生きられない。悲しいけれど。


↑VOTE.



2004年05月04日(火) 合わせて100%。


99%が寺島のことを嫌いになって、
寺島を憎むのも、罵るのも、平気だった。

1%がまだ寺島を想っていて、
憎めなくて、罵りたくなくて、「愛してる」と言いたくて。

1%をずっとシカトしてたら、市丸に指摘された。
99%を透かして見たら、見えていたらしい。

あたしは動けなくなった。
どちらか一方だけを選ばなければならないと思った。

だけど、99%は、1%の裏であるから、
1%は必ずついてまわる。
けれど、1%を選べば、それが100%になる。
そんな1%。

選択肢がない。
だからって、寺島を完全に追い出すことなど出来ない。
1%は確実に存在しているから。


苦しい。


↑VOTE.




2004年05月03日(月) その反動を。

「あんなクズをどうして好きだったのか、わからない」
何度そうメールに書いたか、わからない。

感情が、止まらなかった。
あのカス!って、市丸の前で何度も言った。
キモイ!とか、ありえん!とか。
今まで周囲があたしに言ってきた言葉を、あたしが言った。
誰よりも寺島を愛していたはずであったのに。


離れて3日後くらいに、寺島のアドレスを消去した。
2週間後くらいに自分の番号とアドレスが変わったけれど、教えなかった。


恋の終わりなんて、こんなもんだろうと思う。
真剣だった分だけ、悲惨。
真剣だったから、友達にも他人にもなれなくて。

でもちゃんと、受けとめなきゃいけない。
その反動を。
ずっと逃げてきたから。


↑VOTE.

どれだけ大きい、1%だというのだろう。
矛盾したあたしも、止まらない。



2004年05月02日(日) イコール

寺島を嫌う反面、自分はこんなにも自己中な人間だったのかと思った。


結局あたしは、寺島があたしを愛してくれないから嫌いなのだ。
愛してくれなければ要らないのだ。
今までは、どんなに冷たいことをされても、
「愛されてる」もしくは「好かれてる」と思っていたから、
許せたし、手離せなかったのだ。

だけどはっきりしてしまえば、
もう執着する必要がないのだから、こんなにも変わる。

自分を醜いと思った。
だからキレイにならなければならないと思った。

出逢うために。
誰かに。


↑VOTE.


それはイコール、相手を愛することだから。



***

告知が遅くなりましたが。
BBS設置いたしました。
個人的趣味が入っていますので、不快に思われる方がいらしたらごめんなさい。
でも是非、遊びに来てくださいね。





2004年05月01日(土) 「嫌いになれたら、楽なのに。」


「嫌いになれたら、楽なのに。」
よく聞く、セリフ。
自分でも思ったことのあるセリフ。
だけど本当に楽だなんて、知らなかった。

今まで目をつぶってきた、寺島の暴言とか、
行動とか。
押し寄せるようにあたしの頭に浮かんで。
腹が立って、腹が立って。
悔しくて、悔しくて。
ありえなくって。
あの人を好きだったこと。後悔した。

散々、友達に言われてきたこと。
寺島が最低だとか。
何であんたがそこまでしてやらなきゃいけないの、とか。
初めて、理解して。実感して。
皆、ごめんって思った。
皆、あたしのこと思って言ってくれてたんだなって、思った。

どうしてわからなかったんだろう。
寺島がとても卑怯だったこと。
逃げてたこと。
不誠実だったこと。
それが泣けるほど、悔しかった。


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