ケイケイの映画日記
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2011年09月11日(日) 「ピラニア3D」

じゃ〜ん!観て参りました。8月末の公開直後から観たかったのですが、難波や梅田のTOHOシネマズでは、夜7時代か9時代のレイトのみ。時間的に諦めていました。が、どんどん盛り上がる評価に諦めきれず、劇場検索したら、京都の二条でお昼1時から上映するじゃございませんか!

実はワタクシの三男めが今年春から某電鉄会社に勤めておりまして、家族券なるものが、毎月8枚配布されるのですね。特急以外はどこまでもタダと言う優れモノ、京都までタダで行けるのです。おまけにTOHOシネマズのポイントが貯まっており、3D料金だけで鑑賞可。しかしここで問題が・・・。高尚な作品とか特集上映ならいざ知らず、モノが「ピラニア3D」ですから!こんな酔狂、貞淑な主婦としては些か気が引けておったわけです。

パソコンの前でため息をついていたら、長男と次男が「どないしたん?」と聞くので、これこれしかじか。そしたら口々に「それは行くべきや」「そうや、観たいんやろ?何にも気にせんと、観ておいで」。もちろん内容はエログロおバカのパニック映画と知っての助言。そ、そうやんな!この年になって、恥ずかしがる事もないやんな!ワタクシのモットーは、家族の留守に大手をふって堂々と遊ぶ(映画観るだけなんですが、本数が一般の人と違いすぎ)なのですね。子供がみんな社会人になった今、「敵」は夫一人。当日夫は終日仕事で、帰宅は夕方。何の気後れがあろうか。と言う事で、はるばる大阪市内から出かけました。片道二時間かけた甲斐がありまくり、めっちゃ楽しかったです。

観光客で賑わうヴィクトリア湖。真夏の湖は、若者たちで大賑わいです。なのに保安官の母ジュリー(エリザベス・シュー)の言いつけで、ジェイク(スティーブン・R・マックィーン)は幼い弟と妹の子守りばかりで遊べません。何とか二人を言いくるめて湖まで遊びに来たジェイクは、ポルノ映画監督デリック(ジェリー・オコンネル)と知り合い、GFのケリー(ジェシカ・ゾー)と行動を共にすることに。その頃湖では、得体の知れないピラニアが繁殖していました。

ジョー・ダンテの「ピラニア」のリメイクです。元作はテレビで観たはずですが、覚えちゃいません(ごめん)。観たかった理由の一つは、監督がアレクサンドル・アジャだったこと。私には安心の監督で、私的に傑作だと思う「ヒルズ・ハブ・アイズ」や、苦く切ない幕切れが、ゴアホラーにしたら珍しく余韻を残した「ミラーズ」と、出来ればこれからずっと追いかけたい監督なのです。

リチャード・ドレイファスが出演なのは知っていましたが、まさか冒頭だけ出演とは。でもこれね、すんごい意味深なキャスティングですよ。ドレイファスが「ジョーズ」の主役三人の一人だったのは、周知の事。あの作品でどんな活躍をしたかを知っている観客には、今回彼の身の上に起こった出来事は、これからの展開を攪乱させるに十分です。その事を考えた上でのキャスティングだと思いました。

前半は若者の乱痴気騒ぎをメインに、おバカとお姉ちゃんのおっぱいのオンパレード。これってゴア主体のパニックの、いわば様式美でありまして、セオリーを踏襲。これでもかこれでもかのおっぱい攻撃なんですが、お姉ちゃんたちのレベルが高いのと、エロはエロでもセックスシーンそのものはありません。ちょこっとあっても水着着用。なので、太陽燦々と降り注ぐ中、アホだけどある意味とても健康的です。バカの若者たちも犯罪に結びつくような輩ではなく、ただのアホなので、安心してバカを愛でられます。

特に美しい裸体を惜しみなく披露したのが、ポルノ女優役のこの二人。水中での全裸はまるで人魚のようで、女のワタクシも惚れ惚れするほど美しい。特に右のケリー・ブルックは、脱ぎ要員とは思えぬ品もあり、すっかり気に入りました。













ジェイク役のマックィーンは、かのスティーブ・マックィーンの孫なんだって。ゴージャスでワイルドなお爺ちゃんと違い、爽やかな優等生タイプと見ました。ザック・エフロン風かな?絶対絶命には怒られるの覚悟でママに救いを求め、GFは若くても男として守ろうとする、好青年の役柄に合った演技でした。エリザベス・シューは老けたけどやっぱり綺麗。こちらもタフな保安官&ママを好演。ちょっとシャロン・ストーンに似てたなぁ。

まぁお話は単純なので、後は見せ方ですね。後半はピラニアが大活躍。時々飛び出してきては(3Dです)、不敵な眼差しでこちらを睨むのですが、まぁ〜憎たらしいのなんの。音もなく忍び寄ってきたかと思うとスカしたり、スカしたと思うと喰われたり、死んだと思っていると急に息を吹き返したりの描写も、今までのホラーの描写を踏襲しています。間合いが上手いので、ちゃんとびっくりしますよ。

グロの方も色々見せ方は頑張っていました。海、ピラニアと言う設定を存分に使って遊びまくり。あんなもん、こんなもんが目の前に飛び出します。そして笑える。いやグロが苦手な方には謎でしょうが、グロって結構笑えるんですよ。隙間から除くような隠微なグロもいいですけど、この作品のグロは健康的に(?)能天気に楽しめて最高でした。懐かしの若井はんじ・けんじの「アップダウンクイズ」を思い出す描写も良かったです(みんな知ってる〜?)。

とまぁ、ウハウハ喜びまくって、めっちゃ楽しんだ作品です。今まで観た3Dの中で一番面白かったです。元気も出た(いや本当に)ので、最近は週末にかためて観ていますが、今週は午後からの仕事前に、また映画館いっちゃおー!的気分です。そしてアジャ監督はなかなか器用なようで、みんな作風が違います。今後が本当に楽しみよね。続編が年末か来年に公開されるそうですが、アジャ監督ならまた観たいな。別の監督なら作品的にバッドな予感。まっ、それもこの手のジャンル映画にはお約束よね。


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