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夢の図書館新館

お天気猫や

-- 2003年10月21日(火) --

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『リカちゃん大図鑑』

☆リカちゃんに見た夢。

私を「リカちゃん」と再会させてくれたのは、 梨木香歩さんの『りかさん』である。 「人形遊びをしないで大きくなった女の子は、 疳が強すぎて自分でも大変。積み重ねてきた、 強すぎる思いが、その女の人を蝕んでいく。」 との一文を読み、これは大変と、慌てて、 小さなめいっ子たちに、リカちゃん人形を買い与えることとなった。 云十年ぶりの再会、であった。

リカちゃんもモデルチェンジを繰り返し、 当然ながら、私の思い出のリカちゃん (実のところ、私にとってかけがえのない人形−私の分身−は いずみちゃんの方であったが。)とは、 ずいぶん様変わりをしていた。

懐かしい気持ちでいっぱいだったが、 さすがに、マイ・リカちゃんを所有するには至らなかった。 しかし、これをきっかけに、かつて小さな人形を大事に思っていた気持ちが、 むくむくと蘇り、現在では、臆面もなく、 ブライス人形を部屋にコレクションするようになってしまった。 少女時代の懐かしさ、リカちゃんとの思い出を、 私のように、今、ブライスに投影している向きは、結構多いのではないかと、 密かに思っている。

さて。 愛蔵版『リカちゃん大図鑑』には、 リカちゃん人形の歴史がぎっしりと詰まっている。 ページをめくると、懐かしさと新発見に充ち満ちている。 もちろん、あの頃のリカちゃん人形は残っていない。 親戚の子にあげてしまって、それっきり。 リカちゃん、いずみちゃんが二人(分身のいずみちゃんと 意地悪役のいずみちゃん−両親が別々にダブって買ってくれた のだが、当時の私には微妙に二人の顔が違って見えた。)、 リカちゃんのママ、くるみちゃん、わたるくん、 悪役担当の多分偽物バービーと、大家族であった。 そんな失ったお人形を思い出しながら、本をめくるのだが、 実際は、見たことも聞いたこともなかったようなお人形の方が ずっとたくさん載っている。 さすが、『大図鑑』である。 時代時代のお人形やファッションの変遷。 変化していく家族とお友達の広がり。 時代を、その時々の少女の姿を リカちゃんはちゃんと写している。 時代を写しているといえば、ちょっと変わった本で、 “リカちゃんハウスの移り変わりに見る日本の「住宅」の変遷” というような、テーマの本を持っている。 リカちゃんというのは、時代の写し鏡の一つなのでしょう。

しかし。 それにしても、マニアックである。 リカちゃんの世界は、深い(笑)。 リカちゃんのファンクラブ「リカちゃんフレンド」の 会員限定販売のリカちゃんあり、 タカラのHP限定版リカちゃんあり、 最近はご当地リカちゃんのストラップありと、 子供相手ではなく、絶対大人ターゲットのリカちゃん戦略だ。

『リカちゃん大図鑑』の華やかな少女の夢のオン・パレードを見ながら、 小さかった頃、リカちゃんに投影して、夢見た大人の世界や将来像と、 えらくかけ離れてしまったなあと、苦笑したりもしている。 (シィアル)


『生誕35周年記念 リカちゃん大図鑑1967-2002 愛蔵版』/ 出版社:ヌーベルグーMOOK2002

※1億円リカちゃんから初代リカちゃんまで、  35年間の歴代キャラクターが勢揃い。  シールにポストカード、歴代リカちゃんピンナップの付録付き。

2002年10月21日(月) ☆「ワンス・アポンナ・タイム・シリーズ」
2000年10月21日(土) 『神秘学マニア』

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