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夢の図書館新館

お天気猫や

-- 2003年10月23日(木) --

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『癒しの葉』

紫堂ワールド第二弾(私にとっての)は、 戦いと癒しのファンタジー。 ユーリグ、セレス、リュセル、アジンの 盟友たちが、聖者サナトールを護衛しながら、 生きること、自分のなかの闇と戦う姿を描く。

表面は護衛だが、「癒しの葉」という不思議な現象の謎を解くため 各国から聖者のもとに派遣された、4人の若者たち。 やがて聖者の見せた壮大な奇跡は、生命樹の痕跡となって それを観たすべての人の胸に焼き付けられる。 意識しようとしまいと。

それでも、争いは絶えない。 自在に姿を変える「影の民」(エレメンタル)が人々に憑き、 国々を襲い始めたとき、 誰も戦うすべを知らなかった。 エレメンタルへの恐怖、敵への恐怖が支配し、 世界はゆがめられてゆく。

最終話から、引用したいメッセージがある。 ストーリーの醍醐味を損なうわけではないので、 あえて。

この世に生まれて来たのなら 誰でも幸せに生きたい ある人たちにとっては簡単なその方法を 私たちはこれから学ばねばならないのだ──

剣と友情の冒険ファンタジーの姿を借りながら、 このシリーズのメインテーマでもあるAC(アダルト・チルドレン)からの 生き直しが、ラスト近くで語られている。 一見さりげないこのメッセージこそ、 すべての『過去にしばられた私たち』にとって、 大人になってからくり返し学ばねばならない 新しい希望なのだ。

※そうそう、第7巻の48ページのコマ、私のお気に入りです。 クレアとユーリグが静かに別れを告げる場面。 クレアは顔を手でほとんど隠しているのですが、 アップで涙を見せるよりも、悲しみをポーズで伝えています。 後ろにセレスが来てるのがまた。。 (マーズ)


『癒しの葉』1-8 著者・絵:紫堂恭子 / 出版社:アスカコミックスDX(角川書店)1998-2000

2002年10月23日(水) 『魂の伴侶』
2001年10月23日(火) ☆点字の絵本という発想。
2000年10月23日(月) 『クリティカル進化論』

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