ID:104863
G*R
by K・カヲル
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■雲の向こうの遠雷が呟きさえも掻き消すから 6-2
東仙は明確に頷く。
「判っています。私はこの道を進む覚悟を決めています」
藍染は満足げに頷く。そしてギンに眼を向けて、
「ギン……君もまた、久しぶりかな?」
と酷薄な笑みを口の端に浮かべた。ギンは何も答えずに、ただ笑ってみせる。藍染はそれを細めた眼で見やる。
そしてこちらに体ごと振り向くと、藍染は二人を見渡した。
「さあ、では確認をしておこうか。これから僕は鏡花水月を解放する。まずはこの入り口の常態の幻を下の彼らにかけ、中央地下議事堂へ向かう。そして四十六室を殺害して、実権を握る。その後は中央地下議事堂全体に鏡花水月をかけて、彼らが生きて会議を続けている状態、という幻をかけておく……まあ、僕らが消えるまでに議事堂に入る者は僕ら以外にはいないだろうがね」
ここで藍染は言葉を切り、ちらりと議事堂に視線をやった。
「僕らの書いたシナリオ通りに、事が進むようになるよ」
その横顔を見て、ギンは笑みを浮かべずにはいられなかった。わずかに口の端が持ち上がり、ギンは薄く笑う。藍染が視線を戻し、それを見て眼を細めた。
「……まずは朝一番で朽木ルキアの捕縛命令を出さないとね。十三番隊に命令するのは得策ではないから……彼女に固執している朽木白哉と阿散井君がいいだろう。彼らなら必ず、朽木ルキアを捕まえてくれる」
その言葉を聞きながら、ギンは声を上げて笑いたい衝動にかられた。腹の底から乾ききった可笑しさが込み上げてくる。ギンはそれを、ただ笑みを浮かべることで堪えていた。
夜の闇がギンを覆った。遠いとおい過去の風景も、その中で微笑みかける少女の姿も、ギンの中で闇に隠される。
誰もが想像もしなかった殺戮が始まる。
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07月14日(金)
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