f_の日記
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 流れ星

空を眺めて
流れ星を見つけた夜

それに願いをかけた
昔の人たちの想いとか

運命を感じた
そんな憧憬とか

胸をよぎりませんか

あなたは

2005年01月31日(月)



 

胸に刺さった
幾つもの透明の棘

誰もが血を滲ませながら

掻きむしっても
抜けやしないよ

それは自分の手では
けしてとれないのに

誰もが自らの指を傷つけながら

それは誰かに
引き抜いてもらわないと

けしてとれないのに

誰かの棘を観る度に
それを引き抜こうとする彼

それが自分の胸に
突き刺さることも少なくないのに

指を傷つけるだけでなく
棘を深く突き刺してしまうことも

少なくないのに

自分を疑いながら
時を呪いながら

血に染まって

独り
凍えていけばいい

身の程を知って

独り
朽ち果ててゆけばいい

自分に刺さった棘を
どうすることも出来ない儘

2005年01月30日(日)



 みつめているもの

こんな時に煙草をやると


いいんだがな


溜息だけを吐いて

背負っていく

2005年01月21日(金)



 スイッチ

ああそうか

結局オレの手には
何も残らないんだ

ふと
気がついて


どんなに心や身体に
刻み込もうとしても

掻き消されてゆくものなら

抗っても避けることの出来ない


そんな未来なら


帯を解き
切ることない鯉口を
カタカタいわせながら

踏み荒らした
足許の花に決別を

寂寥に限りなく近い感傷を
引き摺るとしても


言葉の持つ力と
本心は誰も違う


何故?



掻き消したとしても
すぐにまた刻み込まれる

ひとつひとつ
後ろ髪を引かれながら

そんな未来なんて

駆けずり回るだけ
馬鹿げた芝居でしかなくて


切断を

何時かまた違う場所へ

2005年01月20日(木)



 

夜の雲間に傾く

悠久の旅人

やわらかに

ふわりと

2005年01月18日(火)



 何処かへ

人の出会いや縁に
意味があるのなら

今、に
何の意味があるのだろう

それが幻想だとして
どこかの哲学者が証明した

一人の人間の欠如さへ
宇宙を崩壊させるという真理

幾たびか垣間見た其の境界に
何故人は存在するのか

何よりも自分の存在する意味を
見つけられずに

それが幻想だとして


それが遺された

最後の幻想だとして

2005年01月17日(月)



 魔法使い

もういいか

容認とも覚悟とも
どちらとも違う

ただはじめから
聞こえていた言葉

憂き世の鎖から解き放たれた
一欠片の自由の魂は

言葉も概念もない世界で
虚ろに扉を閉じる

もう十分でしょう?

堅く閉じた扉の中で静かに
毟られた羽根黒翼の堕天使は眠る

誇りも何もかも
地獄に置き去りのまま



誰かの悲鳴とノックが

またそこに
木霊する時まで

2005年01月16日(日)



 gift

ほんとうは
僕のことは余分なんだ

届けなきゃいけないものとは別に

2005年01月10日(月)



 

いつ消えゆくか知れない世界の中で

眼に映らないタマシイの世界で

一人佇みながら

溢れる呪縛に
押し潰されそうになる

誰とも分け合えない
壊れた心の儘で

2005年01月08日(土)



 セスナ

飛んでいる夢を見た

もっと高く
もっと迅く

そう思えば
思うほど

操縦桿は重くなって

2005年01月05日(水)



 tiny

「    」

2005年01月02日(日)
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