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■ 満員電車
夜出かけるところがあって久しぶりに電車に乗る。
渋谷から私鉄の電車に乗り換える。 急いでいたので急行に乗っていきたかったが すごい混雑だったのであきらめて各駅を待つ。
ちょっと大きな荷物を持っていたので いつも席には座らず立って乗る。 各駅でも出発の頃には満員になっていた。 この路線はいつもそうだ、とちょっと気が重くなる。 一つ目の駅に着くと混んでいるのにまた人が入ってくる。
と、中にぎゅうぎゅうの状態だというのに 背の高い学生らしき男性が何かをめがけて 人を押しのけ、座席の中ほどに割って入って行った。 皆異様なその行動に振りかえり、 目をみはって様子を眺めていた。 彼の目指していたものは可愛いセーラー服の女の子3人組だった。 ぴったりと後ろについてじっと見つめている。 と、その中の一人の子が次の駅で降りると 慌てて後にぴったりとついて降りて行った。
なんだか、心配。。と思って目を戻すと ヘンな子ね、気をつけるのよ、あなたたち。 そう隣りで立っていた女性が諭す。 貴方達のそばに来たくて人を掻き分けて寄って来たのよ。 そう話していると隣りに立っている初老の男性も、 あの人はいつもそうですよ、と訳知り顔で呟く。 なるほど、よく見かけるんだ、と思って見ていると その間の若い女性が普通じゃなかったですよね、と 相鎚を打つ。
無関心を装っていたような冷たい雰囲気が 温かいほっとするものにかわっていく。
女子学生達のはい、と答える素直な様子が 何とも清楚で眩しかった。
2002年10月07日(月)
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