NM Syndrome

NM Syndrome
DiaryINDEXpastwill


2005年06月27日(月) ピーターの最後の舞台

終わりのない物語はない。
別れはやがて誰にでもくる、とピーターが歌う。
それでも終わって欲しくないものもあるのだった。

・・・・・・・・でもそれじゃ坂本さんが死んじゃうか(笑)

いい舞台でした。本当に本当にいい舞台でした。
最後、何度カーテンコールがあったかよくわからないくらい喝采が鳴り響き、共演者の方たちからのキスキスキス(笑)
ほんとにこれは素敵だった。
まずは鳳さん(ジュディ)がピーターの頬にキス。
そうしたら今さん(マリオン)と紫吹さん(ライザ)がお先にどうぞと譲り合い、結局ライザが先に。
で、マリオンがキスしようとするとIZAM(グレッグ)が、次は俺だよと出てきて(笑)みんながピーターにキスしようとする。
(キスというよりはハグだけど)
ちびピーター3人も出ていて順番に抱擁。14歳役の子にはピーターの方からキスしようとして逃げられてた(笑)
最後の団さん(ディー)には意味深な流し目で「後でね」と役のままピーターが答えるのがおかしくて楽しい。
次のカーテンコールではヅラを取ってしまっていた鳳さんがいて坂本さんから「だってもう終わってますもんね」とフォローが。
ここでも鳳さんは坂本さんの頬にキス。ばっちり口紅がついたみたいで、隣の紫吹さんに見せてる坂本さんがカワエエ。

あとはスタッフへの感謝を言おうとした坂本さんが言葉に詰まりしばらく何も言えなかったこととか、
係員が出てきて場内退去を促すまで拍手が続いていたこととか、色んなことがあったけれど
それらが瑣末になるくらい舞台の内容が良かった。
あれから2週間。深く染み入るような歌と演技になっていて、目に見える形で成長している坂本さんが見られたのが何よりの喜び。
アドリブが増えたと同時に、セリフ一つ言うのにも意味合いをちゃんと持たせられるようになっていたのも良かった。
前に見た時とセリフを言う時の声もトーンも違っていたもの。
断然良くなっていたのはマリオンとの関係。
母と息子を演じているのではなく自然な会話で母と息子になっていたっけ。
ライザとの関係もよくなっていた。
正直言うとライザが弱っているピーターを訪ねてくるシーンからもうだーだーと涙が零れるばかりで(苦笑)
同じショービズ界にいるライザがエイズをわからないわけがなく、スイカダイエットで痩せたんだとうそぶくピーターに
ほんとは嘘でしょ、とストレートに言えるのはライザだけ。
男女間の愛情と同士愛が入り混じったような二人の関係が、ようやくここでお互いに分かり合えたようなのにピーターにはもう時間がない。
なのに、このピーターはどこまでもジョークでかわそうとするのだ。
・・・・と思ったらぼろぼろと泣けて泣けて。

それから故郷でコンサートをするために帰郷したピーターがマリオンにエイズだと告白しようとしてできず明るく言いぬけてしまったところ。
静かに静かに想いを込めて「故郷と呼べるのはオーストラリアだけ」(I Still Call Australia Home)と歌うピーターの声。
それが会場中に響き渡って喝采を浴びた時、ピーターの最後のステージが華やかに終わる。
ほんとに拍手が鳴り止まなくて、でもそれは坂本さんへというよりはピーターへの賛辞だったように思えたのも不思議な感覚だった。
もうここからは泣きたくなかったんだけど(だって坂本さんが見えないじゃない)涙が止まんなくて。
ステージを終えたピーターが一人でピアノの前に座っていると、ちびピーターがやってくる。
「これで終わっていいの?」
容赦ない一言に、苦笑しながら自分の人生は満足だったと答えるピーター。
まだまだやれる!やりたい!・・・・・ちびピーターの思いはもしかしたら心の奥底のピーターの思い。
でももう人生は終わる。圧巻の「Once Before I Go」(旅立つ前に今一度)
歌いきった時に拍手が鳴り止まなかったのも無理はない見事な歌だった。
ブラヴォー!

そんなダダ泣き状態でも「I Go To RIO」が始まれば自然と笑顔になれるのがスバラシイ。
しみじみ、これがあって良かったと思いましたわよ。

小さいツボとしては二幕でお客さんを上げる時、「ぼくと踊りたい人」に「はーい」とステージ上の3人のダンサーが手を上げたこと。
坂本さんもびっくりしてたのであれはナイショだったのね。
で、アドリブで「キミタチはあとでじっくりとね」(だったかな?)返してた坂本さんが上手かった。
そういう楽ならではのアドリブも多くライザのソロステージのあと、メガネのディレクターが出てくるシーン。
「ライザ、良かったよ」にライザが「どこが?」と即座に返したのが笑いを誘った。いつもはそんなことを言わないのに。
それに返したディレクターが「今日はこれでリハ終わりっ」と締めてアンサンブルから「やったー」と言われていたのも今日のアドリブよね?
なんとなくカンパニー全体がテンション高くて終わりを惜しんでいたような気もする。
カーテンコールで銀テープが会場に舞ったのもびっくりした。
我々もびっくりしたけれどステージ上の鳳さんが一番びっくりしていたような(微笑)
楽しかった。本当に楽しい舞台だった。
正直言って坂本さんの喉が千秋楽まで持つかどうか不安だったのに、ほとんど掠れることなく伸びやかに最後まで歌いきったのはお見事。

うわー、褒め言葉の大安売りみたいだ(笑)
ま、いいよね。だって坂本さんがめいっぱい頑張って確実に成果を上げたのは間違いないんだもの。
24公演。坂本さんだけでなく共演者の方々、アンサンブルの方々、バンド、スタッフの皆様お疲れ様でした。そしてありがとう。
また、いい舞台を見せてもらえることを願っています。

あ、そうそう、これは言っておこう。
カーテンコールの挨拶で、この拍手の何分の一かはV6の10周年のために取っておいて下さい、と坂本さんが。
ちょっとミュージカルスターはお休みしてV6の10周年を頑張るそうなので宜しく。営業じゃありません、ですって(笑)
うわ、ここで言っちゃっていいの?Vファンだけじゃないよ?と冷や汗も出ましたが(笑)ほんとは嬉しかったのだ。
だってV6の坂本さんだもんね。リーダーだからさ。だからいいの(←いいのか・笑)

今日はゆっくりと休んで明日からまたV6の坂本昌行になって下さい。
素晴らしい舞台をありがとう。

【私信】Mさん、ありがとー、お疲れ様。またねーv

2004年06月27日(日) ノースリの夏
2003年06月27日(金) 生だから面白い


伊波