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両の拳を突き上げて「終わったー!!」とガッツポーズ。 御簾のように透けて見える幕の後ろに坂本さんのシルエットが見えて、 それが弾むようにはけていったのがNEVER GONNA DANCE東京公演の最終日のラストだった。 幸福な舞台だったなあ。 観客にとっても、多分演じる側にとっても。 カーテンコールは長くて拍手は鳴り止まない。 でもそれはただ拍手していたかったからなの。 勿論、出てきてくれたら嬉しいなーとは思ったけれど、なんとなくそのままこの場に留まりたかったというのが正直なところ。 場内アナウンスを何度聞いたかな(笑) その度にさざなみのように起こる笑いを舞台の裏側にいる人達はどう思ったか知らないけれど、私は楽しかった。 で、結局坂本さんが出てきて最後の「終わったー!!」になるんだけれど、どう聞いてもこれは 「いい加減にして俺を休ませろ!」だったような気がする(大笑) 「終わりだ終わりっ。終わりっつったら終わりなのっ」そんな坂本さんの心の声が・・・・・・や、冗談だけど。 でも終わって欲しくなかったんだよー。ううう・・・・・・。 「うちに帰るまでがNEVER GONNA DANCE」というわかったようなわからんコメントを残した坂本さんでしたが、 舞い上がっていたのか、すっかり初日を間違えて最後までそれに気づかなかった模様。 4日からって・・・・・(笑)それはゲネプロ混ぜて? 普通は会場の笑いと戸惑いに気づくはずなのに、全く気づくことなくコメントを流してしまったのはそれだけ緊張していたんだろうか。 ま、そのイッパイイッパイなところも可愛かったんだけど。 第一ワタクシ、うちに帰るまでどころか、仕事中もネバゴナ一色でしたからね。えっへん(威張っちゃダメだろ) 楽日は2階席だったんだけど、ネバゴナは2階席でも充分楽しめるというか、別の楽しみ方ができる舞台なのです。 今まで1階席と2階といっても前の方に張り出したほとんど前方でしか見てないので2階から見るのが楽しみで楽しみで。 それは勿論1幕最後になる例の屋上の鉄骨の上のダンスが上から見られるからなのですよ。 1階からでは鉄骨がどれだけ空いてるのか全くわからず、故にラッキーがステップ踏んでる難しさがわかりにくかったの。 これが2階からだとよく見えて、・・・・・・・うわーん、ラッキーに惚れる! ほんとにここは前半のハイライトの一つでした。なんて綺麗な。 眼下に広がる摩天楼を背景に軽々と鉄骨の上をステップ踏んでターンを決めてペニーを支えて・・・・・・。 ここで惚れずに一体どこで惚れるんだ!と言わんばかりの美しさ(や、惚れるところはまだまだたくさんあるんだけどさ・笑) もう最後だから書けるだけ書くぞ(勿論ネタバレに配慮はないので自己防衛はしてね) えーとね、一番は私もシミーを一緒に踊りたかった(笑) だって楽しそうだったんですもん。アレを一緒に踊ったら楽しくて幸せになりそうだったの。 コンサートだったら絶対一緒に踊ったのに(笑) この時、ラッキーはサスペンダーにシャツの袖をまくってるんだけど、これもツボ。かっこいい・・・(うっとり) セリフがなくて大勢でのダンスシーンなので、他の役の人達とアイコンタクトしたり仕草で会話したりが多いのもここ。 なので坂本さんガン見で細かいツボを探すのも楽しみの一つ。 何度聞いても好きだったのは、ラッキーコインを持ってると面倒なことが増えるからとモーガンサル(三田村氏)に預けるシーン。 「預かってて」の声が好きだー(←何気にマニアック?) 鉄骨の上、ぎこちない二人の関係を象徴するようだった止めの多いダンスが、するりと二人が腕を組んだ瞬間から息を飲むほど流麗になる所。 ペニーを好きになって、でも告白することができずにオタオタするラッキーとそれを叱咤激励するモーガンサルとのやり取りも好き。 タップはやっぱり一朝一夕にはいかないんだなというのは正直なところだけれど、でも結構音は鳴ってたし、 それ以上にソシアルでの坂本さんが素敵だったのでワタクシにはノープロブレム。 ま、タップだけを鳴り物入りで紹介してしまったのは間違いだったとは思うけどね。 ペニーの紺野さんはNHKのてるてる家族とかいうのに出ていたそうで(でも私は見たことがないので初対面)今回の役は嵌りだったと思う。 とにかく坂本さんとのバランスがいいのが◎ あと、ペニーの衣装も好きで特にグランドセントラルでコーヒーを買う場面があるんだけど(ラッキーともちょっとすれ違う) このシーンの紺色の帽子に紺色のスカート、チェックのケープのような短いマントがお気に入り。 ラッキーはなんといってもタキシードにロングコート、それに白のマフラーでしょう。 服飾には詳しくないので言い間違ってる可能性は大。 初日から比べると坂本さんがペニーを迷いなくリードしてる姿に思わず涙が(ほろり) ダンススタジオの支配人が本日は甚く張り切っておられたのは微笑を誘う(笑) スパッド(渋谷君)相手役のヴェルマがキュートでめちゃカワ。 どこかの日記でバービー人形みたいと書いてあって、なるほど、と納得した。 手足は細くて長くパワフルで、渋谷君とは可愛いカップルだったんだけど、そうだなー、渋谷君。 言われるほどひどくなかったと個人的には思う。 確かにあの中に放り込まれるにしてはダンスも歌も・・・・・ううむ、なのだけど。 でもカーテンコールの笑顔は良かった。 結構本物の笑顔で、自分の力量のなさはきっと本人が一番わかってると思うけれど、でも舞台を楽しめないのはもっと嫌だもの。 私は個人的に彼がこの舞台を楽しんでくれればそれでいいかなと思います。 ちょっと甘いかな(笑) どのみち、この舞台に彼をキャスティングした誰かさんが負うべき責任なんだから。 あと勿体無かったのはボウズ少佐のダンスコンテストでラッキー&ペニーが途中で終わらせてしまったプログラム。 これは最後まで見たかったなー。 ドキドキするくらい綺麗でかっこよかった振り付けだったのに(悔) 小道具の使い方も好き。 モーガンサルとメイベルの二人がカフェで距離感を縮めていくシーンで、 メイベルをキャスター付きトレイにぽんと乗せるところなんて如何にもアメリカン。 映画でもよくあるけれど、日本じゃお行儀がよくないって思いそうじゃない?(笑) 書き忘れはないかなー。あとは書けそうにないし。いや、書くかもしれないけれど(ほほほ) 多分ね、この舞台は大方の坂本ファンが坂本さんに望むことの大半を網羅しているんじゃないかと思う。 見たいと望んだ坂本さん。 だから、ほとんどの坂本ファンはネバゴナを絶賛してるんだと思うの。 でも坂本さん一押しさんじゃなくても、この舞台自体を楽しかった、面白かった、ミュージカル結構好きかも、と言ってくれてるのを読むと 作品自体もとてもとても良かったんだなと思うのです。 なんて有難い。 最後までハッピーな贈り物をありがとう。 ゆっくり休んで、また来週から踊り倒して下さいまし。 ワタクシ、再演とDVD化を期待しております。 そうそう、根性とは使うべき時に使うものだということを体現してまいりました。 気合を入れときゃ咳も鼻も止まる。 おかげさまで直前まで寝ていて、行くのを断念しようかと思った人間とは思えぬほど普通に集中して観られました。 最も、帰りの地下鉄とホテルではさんざんご迷惑をおかけしてしまいましたが、きっと二度とお会いすることのない方々(殴) ・・・・や、ここでお詫び申し上げます(←意味がない) で、帰ってきて早速夜更かしってどうなの、こういう生活は。
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