三楽の仕事日記
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2011年04月15日(金) 第1回派遣指導主事会で

 第1回派遣指導主事会で挨拶ならびに資料提供。挨拶では、派遣指導主事制度の趣旨(市町村教育委員会事務局の組織の機能強化に向けた支援として、指導主事の派遣を行うことにより、市町村教育行政を効果的に進める)と役割について確認。ちなみに役割は大きく以下の3点。

 (1)小中学校の設置者として、小中学校に対して市町村の実情に応じたより直接的かつ具体的な指導
 (2)県教育委員会と市町村教育委員会との連携強化
 (3)市町村教育長の補助者として専門的な能力の発揮

 続いて「新学習指導要領スタートパック」の冒頭に書かれた文部科学副大臣・鈴木寛による発信を印刷して、私見を入れながら解説。その中で「子ども同士が教え学び合う協働的な学びにつながる授業を積極的に取り入れる」ことを強調しているが、なぜ学び合いが必要なのかと聞かれたら、あなたはどう答えますかと皆さんに投げかける。

 その回答の一つとして、作成した資料「学び合いの授業がなぜ必要なのか」を配付して説明。元資料は、岡山大学院教授・佐藤暁先生の著作。以下にポイントを示しておく。

 ・知識の習得には「語り出す」ことが欠かせない。
 ・語り出すことによって、見えたり聞こえたりしていることに何がしかの輪郭を与え、それを知識として切り出している。
 ・語り出されなかったことは、知識にならない。
 ・授業場面で、困り感のある子どもは、教室で交わされる言葉は、頭の上を素通りしている。
 ・困り感のある子どもには、語り出す機会をもっとつくってあげたい。
 ・上手に話せない子も、とつとつと言葉を紡ぐうちに語りの輪郭ができてくる。
 ・語り出せた分だけ、その子の知識になる。
 ・子どもは、教材を前に語り出す教師を見て自らも語り出し、知識をかたどる。
 ・同じことは、仲間との間でも起きている。
 ・子どもは、仲間が語り出すのをなぞるように聴くとともに、それを自分の言葉で語り直す。
 ・互いに「聴き合う」ことによって、おのおのが新たな仕方で知識の輪郭を描き取る。


 知識の習得には「語り出す」ことが欠かせない。このことを派遣指導主事さんに体験してもらうための試みは成功。

 指導課長と重要な打ち合わせ。各組織名簿のチェック等。

 教育にとっては重要な法律成立。小学校1年生の学級編制の標準を35人に引き下げ、35人以下学級を推進すること等を内容とする「公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律及び地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律」。昭和55年に40人学級のための法律改正が行われてから、学級規模を縮小する法律改正は30年ぶり。
 
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 海部地区小中学校長会歓送迎会に来賓として参加。ご勇退をされた校長先生方に感謝と引き続きご指導のお願い。新しく校長になられた先生方には激励。僕が新任校長の時のある職員からの厳しい一言を紹介。「皆さん、僕とその方とのその後の人間関係にご興味が湧くでしょう」と投げかけ、これはまたの機会で、と落とす(笑)。

 所長所管事項説明を話題にしていただけた校長先生方多数。作成資料はそのまま職員に印刷配付していますよ、というお声もいただき、少しはお役に立てているようで、元気が出る。こうした声が年間続くように、努力を重ねることを心に誓う。

 今日も「海部地区は一枚岩」を体感できた、いつものようにまとまりのある、とても温かい会。感謝あるのみ。


2010年04月15日(木) 現場視察
2009年04月15日(水) 情報モラルサイト構築のためにゴソゴソと
2008年04月15日(火) 今日もいろいろなことが
2006年04月15日(土) 個人情報保護対策本を読んで
2005年04月15日(金) 読売新聞取材
2004年04月15日(木) 光ヶ丘中学校歓送迎会
2003年04月15日(火) 初の授業で初撮影