三楽の仕事日記
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2007年05月04日(金) 狼少年のパラドクス(ウチダ式教育再生論)

 この連休中に片付けておかないと〆切に間に合わない仕事の一つに「平成19年度義務教育概要」をまとめることがある。自分の担当13項目の昨年度版を眺めながら、書き加えたり、データ更新をしたりすべきところをまずチェック。

 「効果10倍の<学び>の技法−シンプルな方法で学校が変わる−」(吉田新一郎、岩瀬直樹著)を読む。吉田さんが、岩瀬さんが学級で試みているさまざまな子どもの学ばせ方をネットで知ったがきっかけとなって、出版された本だ。次から次へスマートな岩瀬式技法が紹介されるが、どれもこれもうまくいっている。だから本になったわけだけど、このようにうまくいくには、岩瀬さんの教師力が実に高いことはもちろんだが、水面下で泥臭いことが起こっているのじゃないかなと思ってしまった。そのあたりも書かれていると、もっと目が覚めてくる本なのに。

 「狼少年のパラドクス−ウチダ式教育再生論−」(内田樹著)は、小牧市教育長もここに書かれているけれど、間違いなく面白い。お勧め。

 日本の「教育」は実に徹底しており、これほど効率的に一つの規格化された人格を生み出すことに成功している教育システムはおそらく世界で類例を見ないと私は考えている。日本では教育が失敗しているのではなく、成功しすぎているのである。(p33)

 この程度ならおとなしい方で、もっと斬新な視点で、ズバリと問題を切り刻んでいる。『「国民総六歳児」への道/五年間に1本も論文を書かない教授/首都大学東京、石原都知事の粗雑な文章/・・・』など小見出しを眺めてみるだけでも読みたくなる本だ。目が覚める1冊だった。
 


2006年05月04日(木) ひさしぶりにのんびりと
2005年05月04日(水) ゆっくり寝ていればいいと思うのだけれど
2004年05月04日(火) 数学教育に関する歩み
2003年05月04日(日) 連休のはざま