2015年10月27日(火)  親子でこりゃ楽しい「漢字ドリル作文」

「ママー、見てー」
と満点の漢字テストを見せにきた、娘のたま(小学三年生)の楽しそうな顔に誘われて、
「よし、この漢字十問でママがお話作ってあげようか」と言うと、
「うん、作って!」

お題は、この10問。



こういうものは即興のライブ感が大事。
目で一問ずつ追いながら、しゃべるスピードでお話を作っていきます。
自分の口から飛び出す物語に、同時に「へーえ」となる、漢字テストとのブレスト。

昔の生活を思い出していました。
指の爪を見つめて、思い出していました。

あの日わたしは先生に指名されたんです。
「南を指しなさい」。
指差した先には、新しい駅がありました。

そこから空港へ向かいました。
着いたところは、にぎやかな港町でした。

たくさん買い物をして
品物を送る箱も買いました。

注意して扱うようにとお願いしたのに
店員は水を注ぎやがりました。

連想ゲームのように例文がするするつながって、作りやすい十問。
落ちもついて、たまは大笑い。
「わたしもやる!」と言って、開いた漢字ドリルのページからお話を作り始めました。


考え込むかなと思いきや、話すスピードですらすらと。
(※読み上げたお話をわたしが書き留めました)
漢字の勉強が宿題に出ました。
めんどくさいので、お母さんに宿題をまかせようとしました。

するとお母さんに仕事をまかせられました。
ぼくは子どもで、仕事というものをしたことがなかったので、
次の日、王様につかえる仕事をしました。

「店がはんじょうすると世界が平和になる」と言われて、
店のお客をやりました。

商品を運ぶお手伝いもしました。
全員で力を合わせましたが、商品が重くて、具合が悪くなりました。
白いかっぽう着を着たまま、ねました。

具合が良くなったので、ベッドから床に着地して、
さっきよごれたかっぽう着をぬいで、エプロンに着がえました。

「ぼく」と別人格になりきっているところ、
「店がはんじょうすると世界が平和になる」という味付けを
即座にやったところにセンスを感じます。
即興作文が得意なところが遺伝していることを発見。

母も負けてはおれません。
続いての漢字ドリル作文バトルは、こちらの10問で。


人を助けるには、助走をつけることが大事です。
金魚が死ぬときも、助走をつけることが大事です。
トンネルの向こう、右の方向に、泣いて悲しむ人がいたら、
助走をつけて、悲鳴をあげます。
部屋の掃除をするとき、机に向かっている人がいたら、
助走をつけて、心配して集まります。

「助走」の連呼に、「それも助走するの〜?」と笑ったたま、続いてはこちらの10問に挑戦。


今井さんのおうちには、
すくすくと育つ雅子さんという子どもがいました。
雅子さんのお父さんは、夢を育む協力をしていました。

ある日、雅子さんは、家の前に積んである重い荷物を持ちました。
その荷物とは、本を重ねてある荷物でした。

雅子さんは小さかったので、途中で息が苦しくなりました。
つかれたので、ジュースを買いました。
そのジュースは運悪く、苦い味がするジュースでした。

幸せがほしいな、と雅子さんは思いました。

雅子さんは大好きな公園に行きました。
すべり台をすべった雅子さんは、幸せに思いました。

「わたしは幸い、元気だ」

行きは坂道を下ってきたので、帰りは坂道を上りました。
それは急な坂道でしたが、えらい雅子さんは、がまんして上りました。

家に帰った雅子さんは、つかれていましたが、働き者なので、
ちゃんとただいまを言って、洋服をたたみました。

「ママのお話だよ」と、たま。「ママとは、ちがうせいかくだけどね」。
瞬時に主人公を選びつつ、ずらしてくるあたり、なかなか高度。
「わたしは幸い、元気だ」のカギカッコ使いに、「やられた」と思いました。

それからも漢字ドリル作文バトルは続き、漢字ドリル一冊分の例文を物語に変換。
ある程度長い例文のほうが作りやすく、単語レベルの10問だとお話があまり膨らまないことを実感。

でも、この10問から生まれたお話は、大ウケ。


この右ページにある10問から「太い柱の根元から熱い湯が出て二倍の数の人が訪れた。たまちゃんが学級新聞に書いたら賞をもらって国際空港からグリム童話の故郷ドイツへ旅行にでかけることに。あ、忘れ物!算数の宿題やってない」という物語を作った続き、という設定で。
ドイツへ行ったたまちゃんは、係の仕事をまかされました。
小さな箱のお世話係です。
「この箱の中には、何が入っているんですか?」
たまちゃんが聞くと
「あー、親指姫ですよ」
と言われました。
この国では親指姫は珍しくないようです。

たまちゃんは、親指姫に世界地図の説明をすることになりました。
「化石の発見について、詳しく教えてあげてください。とくに三葉虫」
と言われました。
この国では三葉虫が大事なようです。

たまちゃんは小さな箱をかかえて、歩道橋にのぼったり、
深い海や夏祭りに出かけたりしました。
「水を注いだらどうなるのかな」
そう思って、小さな箱に水を注ぐと、
親指姫はむくむくと大きくなって、人に化けました。

たまはこのお話が一番気に入ったらしく、「もう一度やって」とアンコール。
自分が主人公だからかもしれません。

このところ動画でお笑いを見たり、アプリでお絵描きしたり、という時間の過ごし方をすることが多かったのですが、予測不能の即興言葉遊びは、どんなソフトよりも面白い! 
最強の遊び道具、日本語でもっと遊ぼうと思いました。

学校のテストには出なさそうな漢字ドリル作文。
脚本作りのワークショップには使えそう。
大人の頭の体操にもおすすめです。

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