2009年04月05日(日)  新聞広げて宝探し

一歩も外へ出ず、家にこもってパソコンに向かう。気分転換に、たまった新聞の整理をする。ネットで記事を読める時代ではあるけれど、新聞を広げる時間には代えられない。森の中から木の実を探すようなワクワク感も、深海に眠る真珠を掘り当てる興奮も、視界に納まりきらない見開きの新聞紙から見つけ出すという行為あってこそと思う。ダンナが「バサバサとうるさい」と非難するほどの音が立つので、かなりのスピードでめくりながら目を走らせているのだけれど、アンテナに引っかかる記事は、どんなに小さくても、「ここですよ」と知らせて光っているみたいに目に留まる。

今日の宝探しで拾った小さな記事は……。

3月21日(土)朝日。毎週楽しみに読んでいる落合恵子さんのエッセイ「積極的その日暮らし」。根つきのセリの根っこを水を張ったグラスに挿して、伸びたセリをまた料理に使ったり、人参の頭から出る葉っぱを楽しんだり、生ごみになるはずの野菜から生まれる窓辺の緑たちが、「人生のちょっとした煩い」を吹き飛ばしてくれるという言葉に共感。『人生のちょっとした煩い』を書いたアメリカの女性作家を「キッチンテーブルライター」のひとりと紹介している。書斎を持たず、子どもが食べたクッキーのかけらが散らかっているような台所のテーブルが仕事場。わたしもそれだ、とわがキッチンの窓辺の森を眺めながらうなずき、「キッチンテーブルライター」の呼び名を気に入る。

3月30日(月)朝日。「先生からのサプライズ」と題した投書。小学校卒業を間近に控えた6年生に担任の先生が6年分の同窓会をプレゼント。1時間目は1年生のクラスの同級生と、2時間目は2年生のクラスの同級生と集まり、一日をかけて6年間を振り返ったという。何て粋な贈りものだろう。

4月2日(木)読売夕刊。くるくる回る部分がいちごにペイントされたカナダ・バンクーバーを走るセメントミキサー車の写真。そういえば、アメリカで食べたいちごは長細かった気がする。日本だったらいちごよりタケノコかな。

4月3日(金)朝日。明治・大正の記事データベース。1879(明治12)年の記事には自転車が登場している。1925(大正14)年の記事では、不景気で菊池寛の収入が激減。1922(大正11)年の献立には「豚肉と野菜のカレー」や「焼きナスのマヨネーズソースかけ」が登場。未成年の飲酒禁止は1922(大正11)年からで、1889年(明治22)年に「13歳の少年がそば7杯、酒を6合」無銭飲食して警察に突き出されているが、飲酒は問題になっていないのが興味深い。

2008年04月05日(土)  桜吹雪舞う鎌倉
2007年04月05日(木)  消えものにお金をかける
2004年04月05日(月)  シンデレラブレーション
2002年04月05日(金)  イマセン高校へ行こう!

<<<前の日記  次の日記>>>