2007年05月12日(土)   「海老が……死んでた」volo cosiでランチ

わたしが書いた『ブレーン・ストーミング・ティーン』にとてもうれしい感想を寄せてくれた、みきさんという女の子がいる。わたしよりうんと年下でまだ20代だけれど、たくさんの人に本を薦めてくれた敬意も込めて、みきちゃん、ではなく、みきさん、と呼んでいる。彼女に本を紹介してくれたのは、わたしの会社時代の同期だったなかじ君で、感想も彼経由で受け取った。なかじ君をまじえて会社近くでお昼を一緒に食べたのが2004年の秋。それからメールのやりとりがはじまり、「今度は二人でランチしましょう」と言っているうちに2年半経った。その間にわたしは広告会社をやめてフリーの脚本家になり、ウェディングプランナーだったみきさんは秘書を経て船のリース会社勤務になり、わたしは出産し、みきさんは今年1月に結婚した。


「結婚祝いにランチをごちそうさせて」と提案すると、わたしの日記を読んでくれているみきさんは、「じゃあ、『海老が……死んでた』お店で」とリクエスト。わが家の近所に昨年オープンしたVolo Cosi(ヴォーロ・コズィ)というイタリアンレストランのこと。住宅街の中にありながら予約がなかなか取れないこのお店、一緒に行こうねとダンナと話していたのに、ダンナが仕事先の人と先に行く約束を取りつけ、わたしの焼きもちも手伝って喧嘩になった。ダンナが店に行く頃にはわたしも「どうだった?」と聞ける余裕を取り戻したのだが、レストランを語るボキャブラリーに乏しいダンナの感想は「海老が出た」といったそっけないもので、「海老がどうなってたの?」と聞いたところ、「海老が……死んでた」という珍答が返ってきたのだった。

「予約が取れない」という噂通り、ほんとにひと月先まで予約が埋まっていて、ようやく今日のテーブルを確保できた。みきさんとメニューを開き、「海老」を探す。メインの魚は海老ではなく、選べるパスタメニューにも海老は見当たらなかったけれど、前菜に海老が登場し、二人で「いた!」と喜ぶ。会うのは一年半ぶり二度目、仲人役のなかじ君もいないということで、最初はお互い緊張気味だったけれど、海老のおかげで場が和んだ。料理はイタリアンだけれど、もともとあったフレンチのお店の内装を活かしているので、雰囲気はゴージャス。お皿の数が多く、それもまた贅沢な気分にさせてくれる。海老はもちろん前菜のひとつひとつもパスタもメインもデザートも丁寧に作られていて、楽しみにしていた甲斐があった。

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