再生するタワゴトver.5
りばいぶ



 『海ゆかば水漬く屍』パンフ掲載文。

演出の戯言

傷病兵1・傷病兵2・男・女。登場人物は四名…
既に若い人たちは、傷病兵(傷痍軍人)がそこにいて何をしていたかすら、しらないだろう。かく言う僕だって、幼少期の記憶がうっすらとある程度…戦後、高度経済成長期、時代の空気、こうゆう存在たちを識る為に見たドラマの中で渥美清演じる元軍人が言っていた。
『死んだ者は何も言いませんからね、生き残った者はせめてあの頃の苦しさをわすれちゃいけないんですよ。』…僕らはすぐに忘れる。
でも、忘れちゃいけないコトって、きっとある。
なかったことにしてしまっちゃいけないコトって、きっとある。

しかし、何しろ、別役さんの台詞に翻弄されているおじさんたちの姿が可笑しい。その様、人間模様、人間とゆう存在、すべて不条理。言葉に規定され、目で見たものに規定され、翻弄される登場人物たちにどこか似てー
目下、芝居チェック後の、『てにをは』までのセリフチェック中…終わりがない…
本日はご来場ありがとうございます。狭い所で恐縮ですが、電信柱のある小宇宙、最後までお楽しみください。

藤井ごう(♪海ゆかば♪が玉砕発表の準国歌であったこと、ちゃんと知らなかった…)


2016年10月31日(月)



 人の真中で、話すのは、身体に合わない。

椿組の本番をゴメンナサイして、
広島は福山で、鑑賞会総会の講師で講演。。。
ともあれ、
安請け合いするもんじゃない、
とゆうか、
脳みそが働ききってない時に引き受けるべきじゃない?など思いながら(『郡上』佳境中…地下に缶詰めが続いて逃避欲が出たか)、
後手後手にしていた
講演の構成と時間配分考えて、
(記憶とか、まとめとか、人に手助けしてもらいつつ…ずっと脳みその宿題にはしてたのだけれど)そりゃ性格的にもテキトウにはどうも…(しかも10年前に師が同じ場所ですごい早口で芝居への思いを喋った、と聞いたら、こちらはユックリやろうと思うじゃないか(笑))
あとは、勝手に、と言えるほど一方的に話すことに慣れている訳もなく(一時間←芝居のダメ出しなら相手が聞いていたくなくても、手を替え品を替え、永遠に続けられる自信はある)、
レジメと資料も用意して、
行きの新幹線の長時間も利用して、まとめるまとめるまとめる…
かつて、『修学旅行』の公演で来たホールの別室。

ともあれ、作品についてとか、伝えたい思いは伝えて、作家さんの僕なんかを遥かに凌駕する壮大なる思いを最後にお伝えし、終える。(スカジャンじゃないじゃない!?とか言われる、、確かにスカジャンは私の一張羅ですが、そうでないものも着ます)

懇親会まで参加させてもらって、
自由交流会は流石に次の日移動もあるのと(千秋楽!)、前日までの無理もあるので(爆)遠慮させてもらった。
鞆の浦とか、
福山城とか、
明日も完全にスルー…
逃避欲は満たされていない。
まぁ旅スタートが当地だから、その時に…(そんな余裕があるのか…)
なにしろ明日は椿版別役実、千秋楽!
まだ、間に合います。

2016年10月29日(土)



 初日。。。

椿組『海ゆかば水浸く屍』
初日満員。
GP前にも早回しして、
そんでもって、本番直前まで抜き稽古しての本番。
構えている感じの客席が可笑しい。
べつやく
ふじょうり
とでもあるのだろうか、、
しかし、雑遊三回目、
前二度はシェイクスピアで、
今回は別役実。
極端……
雑遊に野外を創らせてもらって、
車椅子が通ることでできる轍がステキ。
現場ではこれは不条理じゃない条理にかなっているとなっているのです、既に。
日曜日まで、明日以降は、まだまだチケットあります。
ぜひ。

初日は、まぁ最初の緊張感はあれど、
及第点、、もっと小宇宙の広がりまでいけたら良いのだけれど。
私のお客様もイッパイで、
初日乾杯からの、
太平洋食堂、青年劇場組ごった煮で中華して、
椿打上げの池林坊からのクラクラ行き。
明日は念願の二週間ぶりになった鍼へ。。。
打合せも。。
週末は広島なんだが…
本番前に稽古します〜

2016年10月25日(火)



 椿組、間も無く。

あと稽古場も数日。
そんな頃同じ稽古場は、燐光群、青☆組と、完全にお知り合い達で埋め尽くされている。
稽古はどこもそうだけど、順調ってなによ?
と思いながら、日々の積み重ねが意味をなしてくる最終盤。
通しを重ね、物語を人間の行為を創りながら。
本日は、おじさん代表辻親八さんのお誕生日、
60超えて更に貪欲、見習いたいものです。
チケット、四人芝居のお陰か、まだまだ売るほどあります。
椿版別役実。
是非ご覧ください。


椿組2016年秋公演 「昭和演劇の発見シリーズ 第三弾!」
作:別役実/演出:藤井ごう(R-vive)

「海ゆかば水漬く屍」

2016年10月25日(火)〜30日(日)8ステージ

10/25日(火)=19時開演

10/26日(水)=19時開演

10/27日(木)=14時開演/19時開演

10/28日(金)=19時開演

10/29日(土)=14時開演/19時開演

10/30日(日)=15時開演

(受付開始は1時間前・開場30分前)

SPACE雑遊
〒160-0022 新宿区新宿3-8-8 新宿O・TビルB1F 新宿三丁目 

出演 辻親八(親八会):田渕正博(椿組):木下藤次郎(椿組):水野あや

協賛 親八会 

総合プロデューサー 外波山文明(椿組)

■木戸銭 (日時指定整理番号付き)[チケット発売日=9月15日(木)13時から〜]

自由席:3800円/◎学生・養成所:3000円/◎中高校生:2500円

2016年10月20日(木)



 旅公演、続いていくもの。。

去年(その前でも)渡された自分への宿題をきちんと大切にして、
向き合い、できるように日々思考し努力し、ある日それが実を結び、小さな変化が、大きな自由を生む。そうゆう演者がいる現場は豊かだ。それがまた相手役の演者としての悔しさを生み、次の旅に向けた在り方、自分への目線、目標を生み、稽古していない間の過ごし方と、稽古への乗り込み方を変化させる。(もちろん、間に別の作品をやること、自分は出ていなくても稽古を見て、何をすべきかシミュレーションしたり。。もっと外で沢山の作品、やり方にも出会ったり。。)
その人たちがまた稽古で出会って、初演のある緊張感の中から生み出されるものだけではない化学反応を引き起こし、人物たちを豊かにし、作品を豊かにする。
だから思うのだ、
簡単なことではないけれど、ちゃんと自分と自分の今の実力に向き合うことを止めないことは、場当り的でない自分を創るのだと。
辛いけど苦手に気づいた時はチャンスでもあるのだから。わからないから、苦手だからで蓋をしないこと。誰でも壁にぶつかる時はある。
そして、長く続けていればいるほど、そうゆう瞬間に実は多く出会っている。だから、話に耳を傾けたらいい、頑なにならず。
そして、それをちゃんと信じられる人たちのチームは豊かになると。
そしていい意味での自信を手にして、表現すること自体が豊かになるのだと。

最後の変われるチャンスを与えられ続けている人たちがいる。
だから、ここで変わらないと、
周りが懐深くいてくれるウチでないと、もうチャンスはなくなってしまう。
もう背中は押し尽くした、
最後は、結局そこに対している自分の問題だ。
一歩を自分で踏み出すかどうか、
自分の問題をちゃんと自分の問題だと認識し、身体全体で対処しようとできるか。
小手先で誤魔化せなくなった時、やっぱり人の質が試される。


2016年10月19日(水)



 幸先よい。。、

ボブディランがノーベル文学賞(!?)

春樹とか、文学?とか色んなことはさておき、何とゆうタイミング、
明日今旅初日を迎える『オールライト』は何しろ、ボブディランの曲が中心にある。
GPまでのすったもんだもありながら、
『大丈夫!』
と、勝手に背中を押された気分だ(自分勝手)。
ヨロイを脱ぎさって、
舞台上でしっかりと出会いを繰り返して欲しい、
生きる人物たちとして。誰かが引っ張ってゆくのじゃない、一人一人それぞれが立って。
そんな初日を観られずに、
こちらは椿組の別役。
先日とにかく通した。
まだまだ。
でも、面白くなれる予感に満ちている、
演者さんも魅力的だ、こちら後稽古10日ばかり。
郡上終えて2週間毎に初日を迎える。。。
明後日からはそのさらに2週間後に初日を迎える『島』の稽古も始まる。
全て豊かに、貪欲に。
食欲の秋、じゃなかった芸術の秋、
走りきるのだ。

2016年10月13日(木)



 稽古場最終。

うじゃうじゃと日々、
爆弾を投げ続けながら、
私にしては珍しく、すべての在り方について脚本から、立体的になる現在から、懇切丁寧な説明まで(全ての動機の説明まで)繰り返しながら、
もっと自立自律時立!(郡上的に言えば侍立)を促すけど、総てに説明を加えること、それで縛ることは好みとは違うことも、遂に話したりして(ストレスにて耳が遠い(汗))、
稽古場最終通し。
改めて

モノを作る

とゆうこと。
人を或る世界に巻き込むこと。
人を動かすこと。
そんなことに対峙している。

意気地はなくてももう仕方ないけど、
意地はあって欲しいよね。

とはいえ、作品自体は階段を上がり始め、
気付いた人たちが確実に伸びてゆく。
全てを他人事だと思わずに、取り込んでゆくこと。
誰かのせいではなく、分け合ってゆくこと。
郡上から続いた三ヶ月近くの御苑生活が終わり、
あとはGP。
いい作品がまた旅に出ることは疑っていない、皆、いい顔をしてきた。春ともまた一味違う面白さに。

三ヶ月、燃え尽きる間も無かった。。。
とはいえ、間も無く(て土曜から!)『島』の稽古も始まり、
絶賛別働稽古中の『海ゆかば水漬く屍』もSPACE雑遊(25日から絶賛チケット発売中!)だから、通いは何も変わらないのだけれど。。。

日々、もっと面白いものはないか、を探していられる、創り手冥利の時間、自覚して大切に、大事に。
しかし、当該関係者以外、誰も、1日も、覗きにも来ないって、本当?(て書いてしまうくらいの驚きにある=まぁ皆様生活をキープしなければいけないんでしょうがね…)

体育の日、プールはタダで、ものすごい人…
タダとか、いらん。
稽古場は、タダ、だけれどね。

2016年10月10日(月)



 ジリジリと。

午前から『オールライト』稽古、
午後は休んでいた養成所が始まったりしながら、
夕方から『海ゆかば水漬く屍』稽古。
郡上が終わって一息とゆうよりも、
郡上の時はほぼ一本できた分だけ、時間的にも拘束が増している不条理。
とてもありがたいことなのだけれど。
少人数の空間に慣れない身体でいながら、
アツサだけは変わらないまま。
これ位でいいや感で演られると、許すまじな気分にもなるもんです。
俳優さんの表現欲みたいなものと対峙する日々、
郡上から熱いまま来た面子、郡上に演者として参加できず待ちに待っていた面子、
そのアツサが怖い面子、、、
どれだけ出来ない言い訳を並べるのでなく、
出来るようにする藁の一本でも掴んで欲しいと思うけど、
なかなかそうは行かず、ジリジリとしている。
この旅合間期間の時間の費やし方の想像力、栄養不足、春の反省なし。
またなんとかしてくれる、とゆう甘えが見えて辟易もする。
お客様の前に、演劇をもう見ないかもしれない高校生の前に晒されるのは、
自分である筈だ。
変な装飾に頼らず、自分自身で立つ。
その為に、日々の目標を持って稽古に出る。
その為の準備を怠らず。
それだけ。


2016年10月04日(火)



 海ゆかば水漬く屍


こちらの稽古に入って早、2週間。
別役さんのセリフにやられ、なかなか迅速にとは進まないけれど、
地道に地道に、人口密度11分の一であーだもないこーでもないやってます。
難解で、でもクスッとして、切れ味スルドの鋭さ、そして奥行とが垣間見えるよに。

椿組2016年秋公演 「昭和演劇の発見シリーズ 第三弾!」
作:別役実/演出:藤井ごう(R-vive)

「海ゆかば水漬く屍」

2016年10月25日(火)〜30日(日)8ステージ

10/25日(火)=19時開演

10/26日(水)=19時開演

10/27日(木)=14時開演/19時開演

10/28日(金)=19時開演

10/29日(土)=14時開演/19時開演

10/30日(日)=15時開演

(受付開始は1時間前・開場30分前)

SPACE雑遊
〒160-0022 新宿区新宿3-8-8 新宿O・TビルB1F 新宿三丁目 

出演 辻親八(親八会):田渕正博(椿組):木下藤次郎(椿組):水野あや

協賛 親八会 

総合プロデューサー 外波山文明(椿組)

■木戸銭 (日時指定整理番号付き)[チケット発売日=9月15日(木)13時から〜]

自由席:3800円/◎学生・養成所:3000円/◎中高校生:2500円

チケット取り扱い

1)椿組 080-5464-1350  PCメール:tubakigumi@nifty.com

携帯メール:tubakigumi.1350@ezweb.ne.jp

2)こりっちチケットPC用 https://ticket.corich.jp/apply/76335/

こりっちチケット携帯用 http://ticket.corich.jp/apply/76335/

[スタッフ]脚本:別役実/演出:藤井ごう/芸術監督(監修):外波山文明/美術:
加藤ちか/照明:沖野隆一(RYU CONNECTION)/音響:青蔭佳代(音スタ)/音楽(作
曲):寺田英一/衣裳:阿部美千代(株・MIHYプロデュース)/振付:スズキ拓朗(CHA
iroiPLIN) /演出助手:山中淳恵/舞台監督:ジャク天野/舞台監督助手:外波山流太
/制作票券:佐藤希(Andem)清水直子/宣伝美術:黒田征太郎・長友啓典・大橋実央
+K2


戦後。近代国家。東日本大震災。原発事故・・・・沖縄・・安保法案。戦前。
電信柱。不毛なやり取り。滑稽。悲哀。傷痍軍人。
「うーみぃー、ゆーかばぁー、みぃずぅーく、かぁばぁねー。」

椿組はこの作品を「昭和演劇の発見シリーズ 第三弾!」として喜劇としてお送りしま
す!




2016年10月01日(土)
初日 最新 目次 HOME