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JIROの独断的日記
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2013年08月27日(火) 「汚染水、抜本対応を=東電に要請―林農水相」←抜本的対策などあるわけがない。

◆記事:汚染水、抜本対応を=東電に要請―林農水相(時事通信 8月27日(火)12時30分配信)

林芳正農林水産相は27日の閣議後記者会見で、東京電力福島第1原発からの汚染水の海洋流出が後を絶たないことについて

「本当に遺憾だ」と述べた。その上で、汚染水への対応を抜本的に見直すよう、水産庁の本川一善長官を通じて

26日に東電へ強く要請したことを明らかにした。


◆コメント:抜本的対策などあるわけがない。

皆、汚染水のニュースを聴いたり、読んだりしながら、相変わらずヘラヘラしている。

しかし、それは、かつて別の話題で紹介した。

首都圏に蔓延する地震不安は“知識”では拭えない 釜石市3000人の子どもを救った「避難3原則」に学べ ――片田敏孝・群馬大学大学院教授インタビュー

の中で、この記事の本旨からは若干はずれるが、私は次の部分がとても鮮明に記憶に残っている。
3つ目は、「率先避難者になれ」です。避難という行動は、とても自分を律するハイインテリジェンスな行動といえます。たとえば、建物の中で非常ベルが鳴る。非常ベルの意味を分かっていても、実際には誰も逃げない。なぜ逃げないのか。それは、「逃げないぞ」と意思決定しているわけではなく、「逃げる」という意思決定をしないからです。

人間には、「正常性の偏見」という心の特性があって、非常ベルを聞いても自分が火だるまになっている姿を想像できず、現実感を持って逃げるという行動に結びつきません

だからこそ、子どもたちには、自然に向かい合う姿勢と同時に、人間はみんな災害時はこうなるんだ、だから「最大の敵は自分だ」と教えました。

私が言いたいのは、正に、日本人全体が「正常性の偏見」にしがみついているということである。

福島第一原発の原子炉からメルトダウンした核燃料が、今現在どこで、どういう状態にあるのか、誰にも分からない。

人間が近づいて、目視確認するのは、あまりにも強烈な被曝環境なので無理だ。


だから遠隔操作ロボットで何とかしたいのであるが、崩れた原子炉建屋、原子炉格納容器、原子炉圧力容器などの

瓦礫を除去する、その作業からロボットにさせたいが、まず、その段階でつまずいて、何年かかったら実用化されるか分からない。

その間、メルトダウンした放射性物質は、恐らく地中の何処かで沈降を停止して塊になっているのであろう。

もし、冷却を停止したら、その途端に自らの崩壊熱で更に溶け始めるから、冷却水で冷やし続け、その冷却水は、核燃料に触れた瞬間に「汚染水」となる。

核燃料が何処にあるかわからないのであるから、水は地下に沁み込み地下水となって、やがて地下水路全体を汚染するだろうが、

今問題となっているのは、それが海に流出していることである。


福島第一原発事故の後、比較的早い段階で、地下水が周囲に拡散するのを防止する遮蔽板を地下20メートルぐらいまで、四方に設置するべきだ、

と、小出助教は、今はなくなってしまった、毎日放送の「たね蒔きジャーナル」でなんどとなく繰り返していたが、誰も本気にしなかった。

今頃になって、小出助教の主張が正しいことが分かったといってももう、遅い。


今から、地下についたてをたてても、何しろ水だからいくらでも周りを巡って海に流出することであろう。

そのようにして、日本が原因で世界中の海が将来的には、放射能で汚染されるであろう。

そして本当の抜本的対策とは、核物質を今も環境に放出している、メルトダウンした核燃料を取り出すなり、地下で石棺のように固めるなり

しないと、解決にはならないとおもうが、前述の通り、人間は近寄ることができず、代わりに作業するべきロボットの開発も遅々として進まない。


また、これら全部がダメでも、人類に「放射能を無毒化する技術」がありさえすれば、「抜本的解決」になろうが、それもできない。

今、国が「除染」という言葉で誤魔化しているのは、「移染」にすぎず、捨てることができない、核のゴミが増える一方である。

少し考えればわかりそうなものだ。抜本的対策など存在しない。


◆明日、死ぬかもしれませんよ?

それこそ、群馬大学の片田教授が仰有るところの「正常性の偏見」が皆にあるから、

よもや自分が、被曝してガンで死ぬ、ことなど誰も考えないが、もう東京の放射性核種の値はいちいち騒がないが、

本来ならば、何処かへ避難するべきだろうが、誰もしようとしない。自分がそんなことで生命の危険に晒されている、

とは、考えたくないであろう。しかし、4号機の使用済み核燃料プールが壊れたら、それこそ東京や横浜まで、避難勧告がでるほどの

物凄い被曝を、余儀なくされるだろうという。首都がそれほど放射能で汚染され機能しなくなったらパニックだろう。


そのとき、急性の放射線障害で、ぶったおれなくても、皆が放射能を浴びている日本に安全な場所など存在しない。

残念ながら、今、生きている人は、1,000年に一度の大地震の時に生きていた。それだけでも宝くじに連続して当選するほどの

信じられない確率である。

要するに我々は、超弩級の運の悪さを持ち合わせている。四号機使用済み核燃料プールが壊れたら、おしまいだ。

自分も死ぬ可能性がある、と覚悟するしかない。

原発を存続し、「安全と認められた原発から再稼働する」と公言していた自民党を圧勝させたのは主権者たる国民であるから、

自分の人生がすぐに終わるかも知れない運命を背負ったのも、「甘受すべき不利益」である。

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