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JIROの独断的日記
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2012年02月09日(木) 大阪市音楽団の存続、橋下市長「一から考える」岸和田の「だんじり」を禁止すると言われたらどうします?

◆記事(再掲示);大阪市音楽団の存続、橋下市長「一から考える」(日本経済新聞 2012/1/20 1:52)

日本で最も古い交響吹奏楽団とされる「大阪市音楽団」(大阪市中央区)について、

同市の橋下徹市長は19日、「一から(あり方を)考える。存続という結論ありきでは考えない」と話し、

運営の見直しを示唆した。

1923年結成の大阪市音楽団の楽団員約40人は大阪市の職員。

市は人件費など年間約4億円を支出しており、

橋下市長は活動意義を認めながらも、文化行政見直しの一環として

「お金の使い方を抜本的に見直さないといけない」と話した。

同楽団は定期公演のほか、中学や高校の生徒を対象とした講習会を実施。

甲子園球場(兵庫県西宮市)で開催される選抜高校野球大会の入場行進曲を演奏し、

録音していることでも知られる。

橋下市長は「色々な意見が出ると思う。最終決定は行政の反論とか意見を聞いてから」と述べた。


◆コメント:続報が入らないのでよく状況がわからないのですが。

橋下市長の言動を見ていると、完全に「調子に乗り過ぎ」である。

良いか悪いかは別として、日本のムラ社会の慣習はいまでものこっている。

ホリエモンとか村上ファンドとか(あいつらはカネ儲けが絡んだから余計嫉まれたが)を

見ればわかるように、年長者に仁義を切らないで、いい気になっていると、あるとき突然潰されるのである。

今は、自民党も民主党も上手く使えば、次回の国政選挙で票集めにつかえるかどうか、

観察するために「泳がせ」ているのであろう。


Wikipediaによれば、彼の父は暴力団員で、同和地区に育ったそうだから、

クラシック音楽などには縁が無かったのであろう。

人間は「運命は努力で変えられる」という。私は懐疑的だが、仮にそうだとしても、

人間の「宿命」はどうしようも無い。つまり親は撰べないし、どこのどのような環境に

生まれ育つかは、我々の意思とは無関係に決定される。したがって、どのような親で

あろうが、何処にうまれようが、そのこと自体によって人間を差別するべきではない。


しかし、成人してからの思想は、本人の選択であるから、これは批判して構わないであろう。

彼の言動を見ていて思うのは、高尚なもの、或いは高尚そうなものに対する

極めて強い敵愾心(てきがいしん)である。


予算云々というのは後付けであり、とにかく、自分に縁がなく、恵まれた家庭の子女がやるもの、

というイメージがまとわりつくクラシック音楽に対して、強烈な嫉妬心を覚えて、潰してやりたいのであろう。

とはいえ、大阪府知事も、大阪市長も絶対的独裁権力の行使を公然と認められていないので、

支援を打ち切ることによって、やがて、大阪フィルや大阪市音楽団が財政的に破綻して

潰れても構わない、という未必の故意を持っている、ことは明らかだ。

しかし、個人の嗜好で、長く人々に愛され、存続したものを破壊するべきではない。


◆大阪の人。「だんじりは危険だし、なくても誰も死なないから、以後、禁止する」と言われたらどうします?

現在放送中のNHKの朝の連続テレビドラマ「カーネーション」は、デザイナー、コシノ三姉妹の「お母ちゃん」、

小篠綾子さんの生涯を元にしている。

先日、1980年代に、小篠綾子さんと三人の既に功成り名遂げた娘が

出演した番組を、NHKアーカイブズという、日曜の番組で放送していた。


それを見て分かった。

トーキョーモンの私ですら、「岸和田→だんじり」の連想が浮かぶが

だんじりは勿論岸和田だけではなく、かなりの場所でやるようだ。

そして、よその人間にはわからないほど、「だんじりこそ、人生のエネルギー源」

という思いがあるようだ。


コシノ三姉妹は、今だに翌日早くパリ行きの飛行機に乗らなくてはならないスケジュールでも

「だんじり」の日は岸和田に帰らないと、気が済まないといった。


私個人の嗜好としては、「だんじり」に限らずとにかく、人混みが嫌いだから

祭には、何の興味もない。そういう人間の目から見ると、「だんじり」は実に粗野で、

毎年、必ずけが人が出ているであろうし、勢い余った「だんじり」(山車としてのだんじり)が

家屋に衝突する場面などを見ると、はっきり言って、全然面白くない。

より一層はっきり書くなら、見苦しい。不愉快である。


だが、あくまでも仮定上の話であるけれども、このような嗜好を持つ私が、もしも大阪府知事に

立候補して当選し、

だんじりは、危険だし、だんじりがこの世からなくなっても誰も死なないから、以後禁止する。

と、知事として、鶴の一声で決めたら、多分、私は遅かれ早かれ、暗殺されるだろう。


岸和田はじめ、大阪の人々の多くにとってほぼ人生とイコールであるほどの存在を消すのだから、

恨まれても仕方が無い。


オーケストラや吹奏楽団も「だんじり」なのである。

オーケストラや吹奏楽団は、やはりそれを愛する人々にとっては、「我が人生」である。

大阪フィルや、大阪市音楽団がなくなっても、世の中他にオーケストラ・吹奏楽団はあるだろう

というひとがいるかもしれないが、それほど単純な話ではない。結成してから長い期間存続している

合奏体は、それぞれ固有の響きや、固有の音楽表現上の特徴があり、他で代替できるものではない。

音楽好きにとっての「だんじりなのだ。

だんじりは、命をかけても守る価値があるが、クラシック音楽にはそれほどの価値はない、というのは、

主観的な評価に過ぎない。同じ人間で、片方の主観が他方よりも上位に位置する理由はない。

この世には、色々な人がいて、それぞれにとって、岸和田の人々にとっての「だんじり」に

相当するものをもっている。自分が興味がないから、というだけで安易にこれを潰すとか

廃止するとかいうものではないのである。

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