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JIROの独断的日記
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2011年09月27日(火) 【音楽】ものすごく難しい、2台のピアノの為の音楽。アルゲリッチ&フレイレデュオ

◆ピアノは普通一人で弾きますね。

ピアノ協奏曲は別として、ピアニストのリサイタルは「独演会」で、

ピアニストが1人で弾きますが、複数のピアニストが合奏する場合があります。

2人で演奏する場合、1台のピアノを2人で弾くのは「連弾」です。

この場合は、2台のピアノを使う場合と区別するため、「四手の為の」

という言葉が、普通付きます。ピアニストが2人だから手が四本。ただし、ピアノは1台。


今日、聴いて頂くのは、これは26年前に発売されたCDなのですが、

アルゲリッチともう1人、こちらは男性ですが、アルゲリッチと同じぐらい上手な、

ネルソン・フレイレというピアニストが、それぞれ1台のピアノを弾く。

つまり、2台のピアノのデュオ。二重奏です。

しかも、目が回りそうなほど、滅茶苦茶難しい曲なのです。


◆ピアノが「上手い」ってのはこういうことですよ。

記事を書いてから6年半近いのに、今だに「フジコ・ヘミングはヘタクソです」に反論が来ます。

いい加減分かりなさいよ。あれを「上手い」と言う人はバカです。

いいですか?あれは、問答無用。どう聞いてもヘタクソなんです。問題外と言っていい。


プロの、「本当に、もんのすごく上手い2人のピアニスト」の合奏を聴いて見ましょう。

引用元のCD絶盤になっているかと思ったら、Amazonは中古で1万円以上ですが、

HMVと、TOWER RECORDSにはありました。

HMVは、ラヴェル:ラ・ヴァルス、ラフマニノフ:組曲第2番、ルトスワフスキ:パガニーニ変奏曲 アルゲリッチ、フレイレ(p)

TOWER RECORDSは、Nelson Freire/Rachmaninov:Suite for 2 Pianos No.2 Op.17/Ravel:La Valse for 2 Pianos/Lutoslawski :Paganini Variations for 2 Pianos (8/1982):Nelson Freire(p)/Martha Argerich(p) です。


全部紹介したいぐらいなのですが、全部で6トラックしかないので、

思い切り絞りました。


◆ルトスワフスキー:「パガニーニの主題による変奏曲」

ルトスワフスキ(1913-1994)は現代のポーランドの作曲家。

詳しく知りたい方は、私も知らないから、ウィキペディアを読んで下さい。

ヴァイオリンの奇才、パガニーニが作曲した、無伴奏ヴァイオリンの為の

24の奇想曲(カプリース)の最後、24番の主題に触発された作曲家は

大勢います。Wikipediaで調べました。第24番「主題と変奏」を元に曲を残した人たち。

まず、一応原曲を聴いて頂きます。ヴァイオリンはジェームズ・エーネス氏。


パガニーニ:24のカプリース 第24曲



James Ehnes; Paganini: Caprice No. 24 In a Minor: Quasi Presto



これを元にした、


ルトスワフスキ:「パガニーニの主題による変奏曲」(演奏:アルゲリッチ、フレイレ)



Lutoslawski: Variations On A Theme By Paganini



目が回りそうでしょ?自分の譜面もものすごく難しいけど、2人はよく聴き合ってます。

ピアノというのは、打楽器であることが分かります。


◆ラフマニノフ:組曲第2番(2台のピアノの為の)

これは、パガニーニは関係ありません。

ラフマニノフは自分がピアノの名手でしたから、ピアノ独奏曲や協奏曲、

大変高度な技術を要します。


そのラフマニノフが2台のピアノ為に4曲から構成される組曲を書いています。

その一番終わり、第4曲、タランテラ・プレスト。「これでもか!」という難所が続きます。


ラフマニノフ:組曲 第2番 作品17より タランテラ・プレスト



Rachmaninov: Suite #2 For 2 Pianos, Op. 17 - 4. Tarantella


曲もすごいけど、余裕で弾いている、アルゲリッチとネルソン・フレイレのものすごい技術。

音楽は技術が難しければ即ち名曲、と言うわけではありませんけれども、

これぐらいになると、「文句あっか?」と言われている気分。スカッとします。


◆おまけ:アルゲリッチ独奏:バッハ:パルティータ2番「シンフォニア」

アルゲリッチはものすごく高度なテクニックを持っていますが、

バッハを弾かせても素晴らしい。以前何度かお聴かせしました。

バッハ:ピアノ作品集、パルティータ2番から「シンフォニア」


バッハ:パルティータ 第2番 BWV826 Sinfonia



アルゲリッチ:バッハ:パルティータ第2番より“Sinfornia”



これは、何度聴いても本当に美しいですね。

ルトスワフスキーを弾いていたのと同じアルゲリッチです。

非常に繊細です。32年前(1979年)の録音ですが、今でも名盤の呼び声が高いです。

世の中、鬱陶しいことばかりです。

あらゆる芸術の士は人の世を長閑にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。(漱石「草枕」)

その通りだと思います。

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