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JIROの独断的日記
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2011年02月15日(火) 「GDP 日中逆転が確定」←中国に対する日本のODAって累計幾らだと思います?

◆記事:GDP 日中逆転が確定(毎日新聞 2月14日(月)12時32分配信)

内閣府が14日発表した10年の日本の名目国内総生産(GDP)は、

国際比較で用いられるドル換算で5兆4742億ドル(479兆2231億円)となり、

中国が既に発表した10年の名目GDP5兆8786億ドル(39兆7983億元)を下回って、

世界3位に転落したことが確定した。

日本は1968年に当時の主要指標だった国民総生産(GNP)で旧西ドイツを抜いて

米国に次ぐ「世界2位の経済大国」の地位を守ってきたが、43年ぶりにその座を明け渡した。


◆コメント:単純比較しても、意味がないことです。

GDPの絶対額が中国の方が大きくなったという。

当たり前である。

外務省のサイトに国ごとの基礎データが載っている。

中華人民共和国(2010年5月現在)を見る。

人口:約13億人

とある。では、日本はどうか?昨年10月に実施した最新国勢調査結果は

2月25日に発表される。現在入手可能な最新データは、

その前、2005(平成17)年の国勢調査結果である。それによると、
平成17年国勢調査による総人口(確定数)は127,767,994人

1億2,776万人。つまり、中国の人口は日本の10倍。そのうち労働人口が

どれ程かは知れぬが、本来ならとっくに日本のGDPを追い越していて当然である。

昨年、日本が2位に「転落した」、ことばかりをメディアは取りあげるが、

その差は、
5兆8786億ドル(中国)−5兆4742億ドル(日本)=4,044億ドル

である。中国の人口が日本の10倍なのに、日本の107%のGDPに留まっているということは、

一人あたりの生産性がものすごく低い(約10分の1)、ということだ。

家計に例えるなら、Aさん夫婦2人の世帯が一人月収30万円で合計60万円だとして、

となりのBさんのお宅は20人で(今どき、そんな大家族はないが、仮定上の話だ)、

全員が働いているが、家計の月収は60万×107%=64万2千円。

各人の月収は、単純平均すると、64万2千円÷20=3万2,100円ということになる。


中国の1人辺りのGDPが日本の10分の1だ、というのは、例えればそういうことだ。

総合計ではBさんの大所帯がやや(4万2千円)収入が多いが、

一人3万円ではどうにもなるまい。


◆日本は中国に対して世界一多額の政府開発援助を供与し続けているのだ。

政府開発援助(ODA=Official Development Assistance)のデータは外務省のサイトに

極めてはっきりと記録されている。対中ODA実績概要に明らか。

次の通り記されている(2005年5月現在)。

対中ODAは、1979年に開始され、これまでに有償資金協力(円借款)を約3兆1331億円、無償資金協力を1457億円、技術協力を1446億円。総額約3兆円以上のODAを実施してきました。

この原資は我々が納めた税金である。有償資金協力(円借款)とは

中国に対してカネを貸したのであり、寄付したわけではない。

しかし、対中ODA実績概要を読めば分かるが、

中国の経済的発展は、日本の援助なしには、あり得なかった。

中国の道路も空港も、発電所も鉄道も、病院も学校も、製鉄所も肥料工場も、下水道も、

日本のODAがあったからこそ、構築することができたのである。


中国政府はこのことを中国人民にはキチンと認識させずに、

それどころか、歴史教育で日本人への憎悪を植え付け、

尖閣諸島は元々日本領だと認めていたのに、1968年に海底油田の存在が分かると

急に中国領だと言い始めて、漁船を装ったスパイ船が日本の領海を侵犯した。


「恩を仇で返す」とはこのことだ。

オリンピックを開催し、ロケットまで打ち上げた国に、

日本政府はまだODAを続ける必要はない。

それはあたかも、戸建ての持ち家とベンツを持ち、

40インチの液晶テレビを持つ世帯に、生活保護を認可するようなものだ。

中国あて、ODAに使われた税金は、日本経済の活性化に使うべきである。

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