外国為替証拠金取引
JIROの独断的日記
DiaryINDEXpastwill


2010年12月24日(金) 【音楽・映像】J.S.バッハ:「クリスマス・オラトリオ」超ダイジェスト版。

◆バッハの三大宗教曲の一つなんです。


「クリスマス・オラトリオ」は、「マタイ受難曲」と「ロ短調ミサ」と並んで、バッハの三大宗教曲の一つなのです。

6つのオラトリオから構成されていて、単純に曲数で云うと64曲から成り立っています。

といっても、エヴァンゲリスト(福音史家)という、「司会進行役」みたいな役割の人が10秒だけ歌うところも「1曲」として

勘定した場合の64曲ですけど。


それで、「クリスマス・オラトリオ」ですが、三大宗教曲の他の二曲(も、名曲なんですが)、に比べると、純粋に

キリストの降臨を祝うための音楽ですから、景気が良いのです。

全部(オラトリオ6曲)を演奏すると3時間ぐらいかかります。私は昨年(2009年)の1月に東京J.S.バッハ合唱団が

杉並公会堂でこれを演奏したときに、ブログ(ココログ)からリンクを貼らせて頂いているヴィオラ奏者のふっこ様が

オーケストラで演奏なさるということもありまして、生で最初から最後まで聴きましたが、飽きなかったです。


勿論、ホントは聖書をよーく知っている方が聴くと別の感興を催すのでしょうが、それはあまり考えなくても良い。

音楽を聴いて、「聖書ってものを読んでみるか?」と思ったらそれは、勿論読んで頂いて結構ですが、

昨日もネット上で見かけたのですが、「バッハやヘンデルを聴くからには、まず、聖書を読まなければ」などというバカが

いますが、そんなのは関係無い。そういうこというから、みんな「何だか面倒臭そう」と敬遠するのです。

音楽それ自体の美しさ、楽しさだけでも聴く価値があります。


「意味が分からなければ」なんて言ったら、あんた。じゃあ、ベートーヴェンの「第九」のソリスト達とコーラスが歌う、

シラーの詩のドイツ語原語と日本語訳、全部知ってますか?ましてや覚えてますか?自分で歌った人は覚えているだろうけどさ。

第九を聴きに行く人。ドイツ語分かんなくても、毎年聴きたくなるでしょう? 音楽自体の表現力が圧倒的だからです。

バッハの宗教曲も同じです。


◆クリスマス・オラトリオ:まずは冒頭のコーラス。

忘れないうちに始めに書いておきます。

映像自体はYouTubeから拾ったのですが、元は、

クリスマス・オラトリオBWV 248(独語歌詞、独仏英日字幕付) ガーディナー/イングリッシュ・バロック・ソロイスツ/モンテヴェルディ合唱団

です。TOWER RECORDSにもカタログ上にはありますが、HMVと同じく取り寄せになります。

さて、クリスマス・オラトリオこれは本当は1日で一度に演奏するんじゃなくて、
本来は教会暦に沿ってクリスマスから顕現節(1月6日)にかけての日曜祝日に1部ずつ分けて演奏されるものである。(ウィキペディア

そうですわ。

とにかく64曲の冒頭です。第1部 降誕節第1祝日用 第1曲 合唱「歓呼の声を放て、喜び踊れ」



J.S. Bach - Christmas Oratorio BWV 248 - Part I 'For the First Day of Christmas' - Mvt. I







ここで使われているトランペット。最近知ったのですが「バロック・トランペット」というのだそうで。

バッハの時代には、今のトランペットみたいな3本のバルブは付いていない、ただの真鍮の管を、自然倍音

というものを利用して吹いたのですが、それだと余りにも難しい。そこで比較的「最近」、1960年に

(これ、完全にアンチョコ丸写しですが)Otto Steinkopfという人によって開発されたもので、

4つの穴が開いていて、それを指で塞いだり放したりすることによって、ナチュラル・トランペットよりも

遙かに演奏しやすくなった、ということです。4つの穴がどういう役割を果たすか、ということは、

かなり専門的な話になるので割愛します。


◆オラトリオ第三部から。

前述の通り、「クリスマス・オラトリオ」は6曲のオラトリオから構成され、

それぞれが10数曲から成り立っているのですが、ここでは、第3部 「天を統べたもう君よ」全13曲の

はじめの6曲です。それは、全64曲の通し番号(?)で書くと、


  • 第24曲 合唱「天を統べたもう者よ、舌足らずの祈りを聞き入れ」

  • 第25曲 レチタティーヴォ「御使たち去りて天に行きしとき」

  • 第26曲 合唱「いざ、ベツレヘムに行きて」

  • 第27曲 レチタティーヴォ「主はその民を慰めたまえり」

  • 第28曲 コラール「主この全てをわれらになし給いしは」

  • 第29曲 アリア(二重唱)「主よ、汝の思いやり、汝の憐れみは」

ということになりますが、冒頭に書いた通り聖書は意識しなくて良いです。

音楽だけ聴いて下さい。


J.S. Bach - Christmas Oratorio BWV 248 - Part III 'For the Third Day of Christmas' - Mvts. I - VI






はい。第三部の1曲目から、6曲目でした。


◆オラトリオ第六部から。

だいぶ、飛ばしましたけど、何しろ全部載せたら3時間ですから。

最後のオラトリオ、第6部 「主よ、勝ち誇れる敵どもの息まくとき」の終わりの5曲。

それは、


  • 第60曲 レチタティーヴォ「ここに神、夢にて」

  • 第61曲 レチタティーヴォ「さらば行けよ!足れり、わが宝ここより去らずば」

  • 第62曲 アリア「さらば汝ら、勝ち誇れる敵ども、脅せかし」

  • 第63曲 レチタティーヴォ「陰府の恐れ、今は何するものぞ?」

  • 第64曲 コラール「今や汝らの神の報復はいみじくも遂げられたり」

です。特に最後のコラール。トランペットが高らかに鳴り、

実に「景気が良い」です。どうぞ。


J.S. Bach - Christmas Oratorio BWV 248 - Part VI 'For the Feats of Epiphany' - Mvts. VII - XI







お疲れ様でした。

クリスマスには、ヘンデルの「メサイア」も勿論良いのですが、クリスマス・オラトリオなんて、

普通、聴かないでしょ?私も去年まで知らなかったんですが、何だか大変気に入りまして、

ご紹介しよう、と思ったのです。

それでは、皆様、

Have a Merry Christmas!


【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面の右下にボタンがあります。よろしく御願いいたします。


2008年12月24日(水) 納税者が職と住居を失い路頭に迷っているのに、税金で建てた豪華議員宿舎にいる国会議員。/【音楽】ファゴット吹きの休日。
2007年12月24日(月) Have A Merry Christmas!! 音楽のクリスマス・プレゼント。
2006年12月24日(日) 森麻季さんの歌には、いつも慰められる。
2004年12月24日(金) ピンクレディーを久しぶりに見て思ったこと。
2003年12月24日(水) 「攻撃相次ぐ『危険地帯』 空自利用のバグダッド空港」首相には、自衛官殺害の未必の故意がある。
2002年12月24日(火) 私が生物として宇宙から地球を見たとき、地球全体が一つの生命体として、広がろうとしているエネルギーを感じました。(毛利衛)

JIRO |HomePage

My追加