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JIROの独断的日記
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2010年10月29日(金) 【音楽】千住真理子さん、デビュー35周年ですか。1986年のデビューアルバム「メンコン」、私は好きです。

◆12歳でプロデビューしたヴァイオリニスト。

今頃気が付いたけど、ヴァイオリニストの千住真理子さんの、今年はデビュー35周年だそうだ。

女性の年齢に言及するのは、原則的に失礼だが、正確を期するために敢えて記すと、

千住真理子さんは1962年4月生まれ(私より、2歳若い)で、子供時分から才能を見出され、

故・江藤俊哉氏に師事した。わずか12歳で「若い芽のコンサート」(ってのが昔、確か正月にあったのです)で

N響のソリストに呼ばれ、プロ・デビューしたのである。


しかし、才能に恵まれ、努力を積み重ねたにもかかわらず、千住さんは非常にひどい目に遭っていたことを

私は今年になって知った。


◆物凄い「イジメ」に遭っていたのですね。

千住さんの母君、千住文子さんの著書「千住家にストラディヴァリウスが来た日」 (新潮文庫)を読んで唖然とした。引用させて頂く。31ページから。
11歳で全日本学生音楽コンクール小学生の部に優勝し、12歳でNHK交響楽団と共演、15歳で日本音楽コンクールに最年少で優勝・・・・

少女時にプロ・デビューしてしまった彼女(千住真理子)を待ち受けていたものは楽しくて綺麗な花道ではなかった。

それは、人間が持っているであろう、あらゆる憎しみ、ジェラシー、そして、無法、抹殺・・・殆ど精神的な殺人とも言えるようなものだった。

これは、私は記録を読んでいないので、未確認だが(Twitterでの又聞きです)、
初出場のコンクールでは本選の本番前にケースを開けたら楽器が割れてて(割られていて)皆の前で笑い者にされた

こともあるのだそうだ。

今年の週刊朝日4月30日号では、兄上の画家千住博氏が林真理子との対談で、
とてもここでは言えないほど、ひどいこと

を妹さんが受けたことを証言している。

クラシック音楽の世界を「楽壇」というが、他の世界と同じで、醜い人間の嫉妬が渦巻く世界なのですな。

千住真理子さんが音大へ行かないで慶応に行って、しばらくヴァイオリンから遠ざかっていた時期が有るらしいが、

大人の音楽家の世界のあまりの醜さに、嫌気が差したのかも知れない。


誤解の無いようにお断りしておく。

  • 美しい音楽を奏でる音楽家が、皆「いい人」とは限らない。それは全然関係無い。

  • しかし、クラシックの音楽家が、皆、千住真理子さんに嫌がらせしたようなひどい人、と言うわけでもない。むしろそうでない人の方が多いだろう。

  • 千住真理子さんが苦労したのは気の毒だが、私は千住さんに限らず、プライベートな事柄と演奏の評価は完全に峻別している。

千住さんが、イジメを受けて、耐えた「から」その演奏が素晴らしいということは、

演奏の評価ではない。それでは、フジ子・ヘミングファンと同じ穴のムジナになる。

そうではなく、彼女の演奏だけを評価の対象として書くが、私は彼女が弾くメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲が好きである。


◆千住さんのデビューアルバム。メンコンがとても良い。

千住真理子さんがプロデビューしたのは12歳、1975年だが、CDデビューは遅くて、

デビューアルバムは、1986年録音の、メンデルスゾーン:VN協奏曲である。

これは彼女が慶応を卒業して、暫くブランクがあったヴァイオリンをきちんとさらい直して弾いたものである。

この楽曲は3楽章から構成されるが、楽章間に休みを入れずに連続して演奏する。

だから、第一楽章だけだと、中途半端になるが、全曲を載せる訳にもいかないので、

ご辛抱頂きたい。それでは、演奏を。


メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64 より第一楽章



Mendelssohn ViolinConcerto 1st Movement Allegro Molto Apassionato



私は、この演奏、特にメンデルスゾーンが素晴らしいと思う。

長目のフレージング、美しい音色とヴィヴラート。演奏に溢れる歌心。

はっきり言って、メンコンに関しては、「私は」ヴァイオリンの神様、ハイフェッツよりも、千住真理子さんの演奏を好む。

メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲は、これぐらい「浪花節」と言うか、

耽美的な弾き方でちょうど良い(くどいが、私の趣味では、ということだ)。

冒頭の、あまりにも有名な、背筋が寒くなるほど美しい旋律を「あっさり」弾かれると、興ざめだ。

今までにも、何人かのメンデルスゾーンを紹介した。それぞれに素晴らしく、

千住さんも私のお気に入りの演奏の一つである。

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