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JIROの独断的日記
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2010年01月25日(月) 【音楽】スウィトナー=シュターツカペレ・ドレスデン/モーツァルト交響曲第39番、40番より。

◆1月27日はモーツァルト(1756-1791)の誕生日なのです。

毎年、12月5日に、モーツァルトの命日なんです、と題して特集を組みます。

本当は1年に1度ぐらいにしておいた方が良いかと思いますが、今日は時事問題を書こうと思えば

書けますけれど、どうも疲れて自然にモーツァルトの方に気持が傾きました。

明日は、日本銀行の金融政策決定会合などありますので、本日は音楽を。


◆1756年生まれ、ということは、生誕254年ですね。

当たり前なんですが、改めて計算してみたらそうなりました。

全然、意味のない、数の遊びですが、日数にすると生誕92,772日です。

不思議ですねえ。

254年前に西洋の片田舎、ザルツブルクに生まれた人が書いた音楽に、これだけの時を経て、

しかも全然違う文化圏に生まれ育った日本人の私たちが、しかも何度聴いても

惹かれるのです。いったい、どこまで底知れぬ天才なのでしょう。


以前にも引用したことがありますが、故・岩城宏之さんが、著書「岩城音楽教室」で、次にように書いています。

演奏旅行で毎日同じプログラムが続くと、オーケストラもぼくも正直いって飽き飽きしてしまいます。

そういうときいわばお遊びをやると、お互いのリフレッシュに役立つことがあります。

つまり、その日によって解釈をちょっと変えてやってみるとか、テンポを少し速くするとか、

ほんの少しのイタズラ心ともいうべき動作で、みんながフレッシュになって、演奏会を再び新鮮に、素敵にする。

作曲家には悪いのですが、チャイコフスキー、ドヴォルザークの作品には、こういうことがむしろ有効なようです。

しかし、どうしても、ベートーベンの曲だけは、それができません。

ちょっとした冗談でも許されないようなきびしい曲ばかりです。

ベートーベンの演奏には、寸毫(すんごう)の邪念もさしはさめるような余地がないのです。(中略)。

モーツァルトに対しては、恐れは抱きませんが、別の意味で、地上でもっとも美しい曲を作り出した天才、

全人類史上、唯一の神様として敬愛していて、やはり意識的な別の解釈をする気はおこりません。


こういう感じ方をさせる作曲家は、ぼくにはこの二人しかいません。

お分かりのように、ベートーヴェンについて書いているのですが、モーツァルトに対して
「地上でもっとも美しい曲を作り出した天才、全人類史上、唯一の神様として敬愛していて、やはり意識的な別の解釈をする気はおこりません。」

ここまで、本職の音楽家が言いきる作曲家というのは、あまりいないですね。

指揮者だけではありません。私はオーケストラのプレイヤーの方の日記を複数愛読していますが、

N響で30年以上も弾き続けて、定年で既に形式上は退団なさいましたが、今なおエキストラとして

弾いている、或るヴァイオリン奏者は何回モーツァルトを弾いたか分からないほどでしょうに、
「モーツァルトは『弾く音楽』ではなく、『聴く音楽』だと思います」

と、ある時日記に書いておられました。勿論「弾く人」がいなければ「聴くこと」はできない。

そんなのは、当然のこととして、弾いているとあまりにも神経を使うので、とても「楽しむ」ことが

出来ない、という意味ではないか、と推察します。

もうお一方、やはりN響のヴァイオリン奏者で、この方は私と同年配でもう、プレイヤーとしてベテランですが、
「オール・モーツァルト・プログラムのコンサートは、ものすごく神経をすり減らすので、とにかく疲れます」

私のようなド素人がモーツァルト聴いている分には、美しさの極致、至福の時ですが、

その美しさを創り出すための音楽家の皆さんのご苦労は、こちらには到底想像もつかないことのようです。


◆先日、亡くなった、オトマール・スウィトナー氏=シュターツカペレ・ドレスデンの名演です。

10日ほど前に、オトマール・スウィトナー氏の追悼特集を2日連続して組んだばかりですが、

ここでもやはり、ご登場願いたいのです。

モーツァルトの作品には駄作がないと言われます、異論をお持ちの方もおられましょうが、

ここはひとまず、抑えて下さい(笑)。

管弦楽の作品の代表格は、勿論全41曲に及ぶ交響曲です。

特に、最後の3曲、交響曲第39番、40番、41番はいずれ劣らぬ名作です。

それを、オトマール・スウィトナー=シュターツカペレ・ドレスデンが録れた名盤があります。

この3曲の録音は古今東西、いったい何種類有るかわかりませんが、この演奏は非常に優れたレベル

殆ど最高の名演に近いと私は思います。

CDはAmazonだと取り寄せになるようですが、

3月末まで、Amazonは商品の価格が1,500円未満でも送料が無料です。

HMVも取り寄せですが、Amazonより早そうです。

ただ商品の値段がAmazonより高い上に送料が発生します。無理にお求めになる必要が無いことは、

改めて申し上げるまでもありませんが、ご参考までに書きました。


◆交響曲39番の第3楽章と、交響曲40番の第1楽章をお聴き頂きます。

私の心情としては、CD一枚、丸ごとここに載せたいぐらいなのですが、

さすがにそれは出来ません。また、41番はかつてご紹介したことがありますので、

断腸の思いですが、2つのトラックに絞らせて頂きます。


まず、39番の第三楽章です。

しばしば専門家が、

「モーツァルトの音楽に無駄な音は無い。これ以上簡素化出来ない。最小限の音で最大限の美しさを生み出している。」

という意味のことを言います。

私は音楽、特に作曲とか楽曲分析などというものを勉強したことがないので、文字通り受け売り以外の何物でもありませんが、

このクラリネットを聞く度に、「よくぞこれほど単純で、かつ美しい音楽があるものだ」と素人ながらに、思います。それは、本当です。


もう一つだけ。冒頭ヴァイオリンが主旋律を弾くのを管が規則正しく三拍子を刻んで伴奏していますが、その中にトランペットが含まれています。

ちょっと聴いただけでは、分かりません。それで良いのです。ここで金管のトランペットが目立ったらおかしい。

ラッパ吹きはこのように、木管楽器のウラに隠れながらリズムを補強する、ということも出来なければいけません。

もちろん、譜面は簡単ですが、それはそれで「合奏上の技術」です。


モーツァルト:交響曲第39番 変ホ長調 K.543 より 第三楽章 メヌネット


Symphony No.39 III. Menuetto: Allegretto



生のコンサートで何度も聴きましたが、この楽章になると、会場のお客さんの顔が、柔和になることに、

あるとき気が付きました。誰が聴いても、優しい気持ちになるのでしょう。


もうひとつ。かの有名な40番の第一楽章です。

多分、今までこの日記・ブログに載せたことが無いと思います。

いきなり、一見、センチメンタルなメロディーで曲が始まりますが、意図的にそれを強調してはダメで

(女々しくてはいかん、ということです)、むしろ毅然と演奏すると美しさが引き立ちます。

なお、最初に音を出すのは、ヴァイオリンではありません。

「刻み」を弾くヴィオラです。そして、各小節の一拍目でチェロ・コントラバスが低音を支えています。

大変に神経を使うと思います。


モーツァルト:交響曲第40番 ト短調 K.550 より 第一楽章



Symphony No. 40 in G minor K550 Allegro molto



何となく(あくまでも「何となく」ですが)、岩城さんの言葉が分かるような気がします。

勿論、合奏の細部には、素人の聴き手には分からない、大切なことが沢山あるのでしょうが、

あくまでも、淡々と演奏しているように聞こえる。あれこれ変わったことをしてやろう、と思ったら、

モーツァルトはその瞬間、台無しになるのでしょう。難しいものです。

それでは、失礼します。

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