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JIROの独断的日記
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2004年01月25日(日) 自衛隊を戦地へ送るという「前例を作っ」てしまったことの恐ろしさ。

◆官僚・政治家の「前例尊重主義」

日本人なら、大抵知っているだろう。役人が何か陳情を却下するときに「前例がない」という言葉を常套語句とすることを。これは、いうまでもなく、前例が無い新しい事を始めて、何か問題が起きたときに、責任を取らされるのをおそれるからである。

逆に言えば、「前例がある」こと、つまり既成事実化している慣行、制度はその妥当性、合理性を考えずに実行したり、許可を与えるのが、日本の国を支配する官僚と、彼らに絡む政治家の「習性」である。


◆自衛隊を「戦地へ派遣する」という前例を作ってしまった。

今回の自衛隊のイラク派遣は、戦後60年の歴史の中で初めて「戦地」へ自衛隊を送り込む、という意味で極めて重大な意味を持つことであるのに、日本人の多くはのほほんとしていて、事態の深刻さに気がついていない。


小泉首相がムキになり、とにかく自衛隊を送ることに固執したのは、アメリカからの圧力もあったであろうが、この、「既成事実化」が目的であったことは明らかである。


だから、認めてはいけなかったのである。次回、同じようなことが世界のどこかで起きたときに、日本政府は「イラクへ行った実績がある」ことを理由にして、自衛隊を海外へ送ることを「普通の事」としようとするだろう。自衛隊は本来、「専守防衛のための最低限の実力」なのである(勿論、実質は軍隊であるが)。海外へ送るべきものではないのだ。しかし、日本政府は、少しずつ、「既成事実」を増やしてゆく。やがては海外での武力行使を公然と認めるように憲法を改正しようとしている。


◆取り返しがつかない

これは、日本が戦争をするかも知れない、という悪夢が現実化しつつあるということなのだ。他人事(ひとごと)と思っているかもしれないが、有事(有事とは要するに戦争のことだ)法制が発動されたら、大変なことになるのですよ?国が必要と認めれば、国民の土地や建物を自衛隊のために提供する事を命令できる。医療従事者や運送業者や建設業者は、強制的に国の命令によって、軍のために、つまり戦争のために働かされる。


そういう、恐ろしい方向に日本は向かっている。日本国民は、その足がかりとなる「自衛隊の戦地への派遣」という「前例」を国に作らせてしまった。もはや、取り返しがつかない。


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