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JIROの独断的日記
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2009年11月08日(日) この年齢になっても褒められれば、嬉しいものです。

◆私はどういう勤務をしているか。

私は、いきさつを説明すると長くなるので省略しますが、12年前に、うつ病になってから、

一時期は入院までしました。10年前です。ところが復職したあと、

「もう治った」と思い、フルタイムで健康な頃と同じ勤務をして、1年ぐらい働いて、

力尽きて、数ヶ月休職をする、という失敗を2回もしてしまいました。

そこで今は、時間短縮勤務が相応であるという産業医の判断のもと、遅く出かけて早く退社する、

という生活を、かなり長く続けています。

そのかわり、何度も書いたように、給料は若くてバリバリ働いていた頃の半分ですし、

ボーナスなど4分の1です。蓄えを取り崩して生きています。



自分で云うのも何ですが、会社にいる時間帯は、そんじょそこらのフルタイムの人の何倍も

集中して仕事をしていると思います。雑談など一切しない。食事は会社に着くのが10時半から11時頃で、

毎日私が電話番で居残り、他の人たちは11時から外に食事に行く。

私はその間に、幼稚園児のような、おにぎり2個とちょこっとおかずが入った弁当を三分で飲み込むように食べます。

本当は、時短勤務者とはいえ、精神科の患者に1年中電話番をさせる会社もどうかとおもいますが、

こちらからそれを言い出すのは難しい。仕方ないですね。


私は通常の業務は無理なのです。何回目かの休職の後、復職した際、

上司に何かやりたいことはあるか、と聞かれたので、

「社内の通達や、世の中の出来事を常時ウォッチし、社内メールで、部内に配信する」ということを提案しました。

それは良いかも知れない、と、その仕事に専念することを許されました。


この話を書こうかどうしようか、迷いました。本来こんなのは来年50になる総合職の仕事ではない。

若い人でも出来ることですから、恥ずかしいのですが、今、まだ病気が寛解していない私が、

「年相応の」責任を任され、普通の人と同じようなことをしたら、また、ダメになると思います。

説明しようがありませんが、自分でもわかるのです。

バカにしたい方はどうぞ、バカにして下さい。

ただ、私は情報に対する嗅覚に自信があります。

若くて健康な頃から、重要なニュースを一瞬でも早く見つける、という必要に迫られる仕事をしていたからです。

最初は「情報メール」は同じグループの10数人が対象でしたが、他のグループの長や、

部長、副部長もメールの「宛先」に加えるように言われました。

さらには、部内全員に配信するようになりました。大所帯なので300人近い人に、1日3回、メールを送信しています。

やがて、それを役員も知り、私の部署の担当常務、専務にまで送ることになりました。

どれぐらいの人が読んでくれているか、気になるのでメールの開封確認が返信されるように設定しています。

開封確認が来なかったら読まずに削除されている、ということになり、

私の送る情報が全然役に立っていないことになりますが、幸い、開封率は9割を超えています。



だから、多少は私が収集している情報が役に立っているのだ、と想像することはできましたが、

あまりにも誰も何も感想を言わないので(文句も言われないのですが)、果たして、

どの程度の意識で読んでくれているのか不安でした。

贅沢なことを言うようですが、人間全く反応がない、というのが、精神的に堪えるのかもしれません。

存在を無視されているようで。

以前は数ヶ月に一度

「JIRO君が毎日送ってくれる「ニュース」ね、あれ、いいね。実に参考になるね」

などと言ってくれる方がいたのですが、人事異動でいなくなってしまいました。

サラリーマンの仕事なんて、ちゃんとやって当たり前で、上手くできているからといって、

いちいち褒めて貰うことを期待する方が間違っているのです。本来、「部長」になっても良い年なのですから。

しかし、私としては、精神科の患者であることを会社に「カミングアウト」しているのです。

これは、その瞬間、会社での未来は無くなった、ということです。

一生、昇給も、昇格も一切無いことが100%明らかなのに、それでも何とか自分自身を鼓舞して、

「やる気」を出して、ロクに休憩もせずに、一日中誰とも話さずに必死の思いで作っている「情報メール」です。

しつこくなりますが、絶対に将来が無いとわかっていて「やる気」を維持するって、結構キツイのです。

それ以上に、人間、自分の仕事が全く評価されない(プラスもマイナスも含めて)、という状態は、

自分の存在価値が分からなくて不安です。

誰か、たまには「参考になった」とか「あの情報は知らなかった」と言ってくれないかな、と思ってしまいます。

ほんのちょっとしたそういう一言で、少なくとも幼稚かつ単純な私は、自分の存在意義を確認できて、「やる気」を保持できるのです。


◆先週の金曜日に少し嬉しいことがありました。

金曜日に良いことがありました。

いつもは席が離れていて話す機会もない、目上の方が、私が退社する為にエレベーターホールで待っていたら、声をかけて下さいました。

「JIRO君の情報メールね。いつも読ませて貰っているけど、あれは大したものだね。他の人には誰も真似できないね」

と。

私が情報を送っている相手が皆、そう思ってはいないでしょう。

精神疾患への無知・偏見は根強いですから、中には「なんだ、楽な仕事しやがって」と思っている人もいるでしょう。



ですが、ほんのちょっと褒めていただくだけで、人間、随分気分が違います。

はっきり言って、私は社会人としてはドロップアウトです。

皆が耐えているプレッシャーに耐えられなかった。こんな変則勤務が何年も許されるのは、

企業の規模がある程度大きいからです。本当はそれだけで十分幸福だ、と考えるべきでしょう。

だから、ここに書いたことは、ひと様からは甘えているように見えるかもしれませんが、

私の主観では、「必死」なのです。ことし大学受験の息子がいます。


多分、現役では、ろくな所に入れない。しかし、私も浪人した経験があるのであまり偉そうなことは言えません。

「現役」に拘って、あまりにもレベルが低い大学に言っても仕方がない。

何とか愚息が一人前になるまで私には支える責任がある。家内に対してもです。

その責任は岩のように重いのです。今まで私は、果たしてそこまで頑張れるか不安でした。

今でも不安ですが、金曜日に励まして下さった会社の先輩のおかげで、ほんの少し、自尊心を取り戻しました。

頑張れ。自分。

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