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JIROの独断的日記
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2009年06月11日(木) 「WHO、世界大流行を宣言へ=新型インフル警戒水準、最高の「6」に」←パンデミック・アラート・フェーズは地理的な基準ですから。

◆WHO、世界大流行を宣言へ=新型インフル警戒水準、最高の「6」に(6月12日0時29分配信 時事通信)

世界保健機関(WHO)は11日、メキシコ、米国をはじめ北半球を中心に続いてきた新型インフルエンザの人から人への感染拡大が、

オーストラリアなど南半球でも確認されたとして、警戒レベルを最高水準の「フェーズ6」に引き上げ、

世界的な大流行(パンデミック)の発生を宣言することを決めた。WHO当局者が明らかにした。

WHOはこの日、各国の専門家で構成する緊急委員会を開催。同委での討議結果を踏まえてマーガレット・チャン事務局長が

同日午後6時(日本時間12日午前1時)から記者会見し、宣言に踏み切る見通しだ。

これに先立ち、スウェーデンのラーション保健相は11日、フェーズ6への引き上げを前提に記者会見し、

「WHOは国境封鎖や旅行自粛の必要はないと言っている」と述べ、平静を保つよう呼び掛けた。

WHOは公式発表を前に、各国政府に対し警戒レベル引き上げを通知した。


◆コメント:「世界的大流行」というと、恐ろしげですが・・・。

確かに、日本国内でも毎日感染者数は増えていて、11日正午の時点では累計532人でした。

しかし、これは一つには、日本人はこういう時になると、妙に几帳面になり、患者数を正確に把握しようとする。

世界的に見て、こういう几帳面さにおいて日本人は群を抜いている。

実際は他国でももっと感染者がいても把握できていない可能性があります。

それはさておき、パンデミック・アラートは6段階で、今回最も高いフェーズ6に引き上げるので、

何となく緊張感が走りますが、WHOのパンデミック・アラートは感染の地理的な広がりを基準に決定されるわけです。

この表のとおりです(大分前に保存したので現状フェーズ4となっていますが、実際は、現在(11日)は「フェーズ5」です)。



WHOは世界を大きく6つの地域(管轄区域)に分けてそれぞれに地域支部を置いています。



現在のフェーズ5は、表で説明されているとおり、この6つの地域の中の1つの管轄区域における2カ国以上で感染が広がっている。

当然です。北米から、中米、南米まで全部で「1つの管轄区域」なんですから、メキシコとアメリカ、カナダ。

これだけでも3カ国で感染者が増えているのですから。

そして今回何故レベルを引き上げるかというと、

WHOが日本時間の今朝発表した、世界の感染地域と感染者数を見ると



アジア、西太平洋地域でも感染が広がっているのは明らかです。

「フェーズ6」の定義、
フェーズ5の状況に加えて別のWHO管轄区域でも1以上の国で地域単位の流行が起きている。

に鑑み、当然なのです。


◆結論

世界的大流行というと恐ろしげですが、要するにアメリカ地域だけではなく、アジア・西太平洋地域でも、

感染者が増えている、という事実と、フェーズ定義に鑑み「フェーズ6」になるのは当たり前です。

マスコミの悪い癖で不必要に不安を煽る。

勿論、今回の新型インフルエンザの致死率は0.4%ですけれど、感染者の絶対数が増えれば当然、

死者も増えるので、油断してはいけないのですが、

急に、H1N1型ウイルスが変異を起こして強毒性になったわけではありません

(今後、そう言うことが起きる「可能性」は確かにありますが、少なくとも今は弱毒性です)。

忘れかけていたけど急に「世界的大流行」と新聞がかき立てるからといって、

つられてパニック状態にならないようにするべきです。



何しろ素人の個人や企業がマスク・消毒液を大量に注文するので、

本来それらを一番必要とする医療従事者が入手困難なのだそうです

(これは、流石に素人は注文しないと思うけど、検査キットの製造も追いつかないようです)。

マスクも消毒薬も、検査キットも無くて、どうやって診療すればいいのだ、と、非常に憤慨している

お医者さんもいます。

ここのところ、暫く落ちついていましたが、「フェーズ6」で、また、急に怖くなって、

パニック的な行動を起こさない方が良いですね。

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