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JIROの独断的日記
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2008年01月06日(日) 「公文書管理を法制化へ、誤廃棄・紛失を防止」←そんなこと、今頃やってるの?

◆記事:公文書管理を法制化へ、誤廃棄・紛失を防止(1月6日10時52分配信 読売新聞)

政府は、各省庁が必要な公文書を誤って廃棄・紛失する事態を防ぐため、

文書の作成から保存まで一貫した手続きを定める「文書管理法」を新たに制定する方針を固めた。

早ければ今月召集の通常国会に法案を提出する考えだ。

海上自衛隊がインド洋での給油活動をめぐる航泊日誌(航海日誌)を保存期限前に破棄したり、

厚生労働省が薬害肝炎の症例リストを倉庫に放置したりと、重要文書のずさんな管理が問題となった。

このため、福田首相が公文書の管理体制の見直しを指示した。

2001年の政府の重要公文書の保存に関する申し合わせでは、日常業務に使用する公文書は各省庁でそれぞれ保管し、

一定の保存期限後(最長30年)、資料的価値の高いものが国立公文書館(東京・北の丸公園)に移される仕組みとなっている。

ただ、各省庁の保管状況は、省庁ごとの規則に基づいているため、ばらつきがあるのが実態だ。


◆コメント:ヤクニンなんて暢気でいいねえ。

中央官庁は「自分たちが日本を運営している」というエリート意識はやたらと強いがその割に、事務の基本がなっていない。

それは、以前からの出来事を見れば歴然としている。私の日記で取りあげた不祥事をちょっと見ただけでも次の通りである。

一昨年、海上自衛隊の超機密情報が、ウィニーを通じて流出した事件があり、私も書いた(ココログではこちらから)

2004年、金融庁が金融機関が持ち込んだフロッピーディスクを紛失(それも、半年の間に2回も)した。


東京国税局は2005年、納税者情報47万人分保存のPCを2台盗まれた

如何にだらしがないか、良く分かる。記事によれば、「(文書の)保管状況は各省庁ごとの規則に基づいている」そうだが、

過去の醜態を見る限り、そんな規則があるのかどうか、それ自体疑いたくなるし、仮に実際に存在していたとしても、

その規則が適切に運用されていないことは、上の例のみならず、なによりも、社会保険庁の、気が遠くなるほど杜撰な年金台帳管理を知れば、

十分だろう。


◆民間には、「情報・文書管理規則」があり、毎年改訂され、各部署にコンプライアンス(法令遵守)オフィサーがいるのである。

民間企業が全て、役所よりも優秀だとは言わない。

実際、毎日のように、個人情報が洩れたというニュースがある。

しかし、ある程度以上の企業(はっきり書けば、一流企業)になれば(それでも情報漏れを起こす会社もあるが)、情報文書・管理規定を作る

専門家がいて、IT技術の進展に応じて毎年改訂している。

そして、特にお客さんの生の情報や、会社経営の中枢に関わる情報に関しては、それが外部に流出されないような様々な工夫が為されている。

役所と違うところは、「規定=ルール」を作って「ハイ、情報漏洩対策を施しました」で済まさないところである。

「情報・文書管理規則」が出来ても、それが実際に、組織の各部署で正しく運用されていなければ(守られていなければ)全然意味がない。

だから、一流の組織には、各部署にコンプライアンス・オフィサーという専門職がいて、規則が正しく守られているかどうかを監視しているのである。

たとえば、私の属する組織では、ノートパソコンのUSBポートが使用できない。社内情報をUSBメモリーで持ち出すことは出来ない。

また、CD、DVDの類の読み取り(書き込み)装置に媒体を入れると、感知される。仕事上どうしても外部記憶装置に情報をコピーする必要があるときは、

コンプライアンス・オフィサーと、その部署の最高責任者の承認が必要となり、何月何日、誰が、どのような情報をコピーしたかを台帳で管理し、

返却されるまでウォッチされるのである。

インターネットでも外部宛に発信するメールは全て検閲され、メールの私用などもってのほか。

ウェブサイトの閲覧に関しても、書き込みができるようなサイト(ブログもその一つだ)には、アクセス制限がかけられている。

勿論2ちゃんねるその他掲示板は問題外。

念のため記すが、これらはまだ「序の口」だ。

随分、窮屈な、と思われるかも知れないが、本気で気合いを入れて情報を守るには、それぐらいのことは当然である。

どうですか。各省庁からこの日記・ブログにアクセスしている方、大勢いらっしゃいますが、少しは参考になりましたか?

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2007年01月06日(土) 赤坂議員宿舎建設費に334億円使い、自衛隊の派遣も延長を閣議決定し、生活保護予算を400億円削減することを決めた政府。
2006年01月06日(金) 「小泉首相 「日本橋に青空を」一声発動 コイズミ記念碑?」いい加減にしろよ、この野郎。
2005年01月06日(木) 生存者への支援もさることながら、遺体の処理だけでも大変だ。
2004年01月06日(火) 「核搭載ノドン東京照準…700キロ小型化成功情報」←云いたくないが、こうなると従来の専守防衛では対処不能なんです。
2003年01月06日(月) 日本人はもう少し声を掛け合ってもよいのではないだろうか?

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