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JIROの独断的日記
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2007年12月09日(日) 「流行語大賞の『消えた年金問題』舛添大臣に批判噴出」←選ぶ方も舛添もバカだ。/ベートーベン4番 フィナーレ

◆記事:流行語大賞の「消えた年金問題」舛添大臣に批判噴出(12月8日10時0分配信 日刊ゲンダイ)

やっぱり批判が噴出している。

3日に発表された「2007ユーキャン新語・流行語大賞」で、「消えた年金」が今年の流行語トップ10に入った一件だ。

入るのはいいのだが、表彰式に出席したのが、この言葉の“作者”で、ミスター年金こと民主党の長妻昭議員ではなく、

なんと舛添要一厚労相(59)だったから、誰もがア然ボー然なのだ。

これには、翌日(4日)の民主党代議士会でも、

「なぜ舛添氏がもらうのか?」「あの人は“消えた年金”でなく“消した年金”じゃないか」という声が続出、一時騒然となったほどだ。

長妻議員も、「だいたい大臣が流行語大賞に出ている暇があるのか」と怒り心頭だった。

「まったく信じられませんね。なぜなら厚労省は、年金は消えていないと言い張ってきたのに、

そのトップの大臣が『消えた年金』で表彰式に出たのですもの。これは、年金が消えたということを正式に認めたということです。

これからは、年金記録不備問題などとは言わず、堂々と『消えた年金』問題と言わなければウソですよ」(経済ジャーナリスト・荻原博子氏)

そもそも流行語大賞のHPに載った「消えた年金」の解説文にも、

「年金問題を徹底して追及していた“ミスター年金”長妻昭議員が国会で質問し、大きくクローズアップされた」とあり、

舛添大臣の名前すらない。なぜ、ユーキャンはこんなミスキャストをしたのか。

「実は長妻議員には、数週間前に主催者側から表彰式出席の要請があった。しかし大阪出張が重なり、

ビデオメッセージならOKと返答していたのです。でもその後、主催者側からはなしのつぶてで、

いつの間にか舛添大臣が受賞者になっていたということです。生出演にこだわったのでしょう」(関係者)

不思議なのは、舛添大臣が辞退しなかったことだ。

死に物狂いで「消えた年金」問題に取り組んだというならともかく、

先月21日には「最後の1人、最後の1円まで確実に年金を払う」という参院選の公約を、

「全力を挙げても不明の記録は出てくる」と撤回。揚げ句に「選挙のスローガンで意気込みを述べただけ」などと開き直っている。

とても賞を受ける資格などないのだ。テレビが舛添大臣のゴミ捨てパフォーマンスなどをPRしてヨイショするものだから、

この大臣の厚かましさと勘違いとウケ狙いはストップがきかない状態だ。いずれ、国を誤らせる問題を引き起こすのは間違いない。


◆コメント:「消えた年金」を「流行語」とは何だ。

こういう事をするから、マスコミはダメだというのだ。ふざけるにもほどがある。

これが、新語・流行語大賞のサイトである。

今まで私は、「今年の『流行語』」などという下らないことに興味は全くなかった。今もない。

昨日、夕方のニュース(日本テレビ系列)で、今年の流行語大賞の「授賞式」が行われ、

「消えた年金」がトップで、舛添が授賞式に来た、という原稿をアナウンサーが読むのを聴き、

耳を疑った。「流行語」?

国民が納めた年金掛け金の名寄せが出来なくなったり、納入記録を故意・過失で捨ててしまったのが、

年金問題で、これは、国家による犯罪なのだ。そうでしょう。

仮にこれを民間企業になぞらえると、次のような事態である。

あなたが、額に汗して働いて稼いだお金の一部を毎月、大銀行に預けていた。残高が300万円ある筈だ、とする。

子供さんが私立中学やら、高校入試に合格し、入学金を納めようと銀行に行ったら、残高がゼロになっている。

銀行員に詰問したら、

「私どもの資料にはお客様が、入金なさった記録がございません。従ってお支払いできません」

という。後で判明したところによると、貴方のお金を銀行員が使い込みしていた。

又は、口座管理不十分で誰の預金か、分からなくなっていたことが判明した。

貴方はこれが、「消えた銀行預金」としてことしの流行語大賞になったとしたら、怒らないですか?

流行語以前に、支店長を呼べ、といい、のらりくらりと逃げ回るようなら、その銀行の頭取に直訴しませんか?

私なら、する。


◆選ぶ奴もバカだ。

信じられないほどいい加減な管理をしていた役所の責任者、舛添厚労相が嬉しそうに「表彰式」に

出席していた。舛添もバカだが、そもそも「消えた年金」を流行語大賞に含める奴がバカだ。

流行語大賞とは何か?新語・流行語大賞のサイトの説明「流行語大賞とは何か」によると、

この賞は、1年の間に発生したさまざまな「ことば」のなかで、軽妙に世相を衝いた表現とニュアンスをもって、広く大衆の目・口・耳をにぎわせた新語・流行語を選ぶとともに、その「ことば」に深くかかわった人物・団体を毎年顕彰するもの。
1984年に創始。毎年12月上旬に発表。『現代用語の基礎知識』読者審査員のアンケートから、上位語がノミネート語として選出され、そこから審査委員会によってトップテン語、年間大賞語が選ばれる。
この審査委員会は、藤本義一(審査委員長)をはじめ、『現代用語の基礎知識』編集長らによって構成される。


そうだ。つまり、一般人の投票の単純集計ではなく、それを「有識者」(私は「無識者」と言いたい)がふるいにかけて、

最終的に決定するのだろう。そうであるなら、なおさらこの賞の主催者である現代用語の基礎知識とユーキャンと

「審査委員会」(くだらん)の見識が批判されるべきだ。

たとえ、読者のアンケートがいくら集まろうが、
「消えた年金」を「流行語大賞」に含めるのは不謹慎・不見識だ、として除外するべきである。

そもそもこんな「賞」、意味がない。あるという貴方、それでは伺いますが、

去年の流行語大賞とベスト10、覚えていますか?何も覚えていないでしょう。その程度のものだ。

書き忘れたので、ついでにバカ呼ばわりさせて貰うのは民主党だ。「消えた年金」に舛添が呼ばれ、

年金問題を明らかにした長妻昭議員が呼ばれなかった(実際は打診されたが出席できなかったそうだが、どっちでもいい)ことを

怒っているそうだが、そうじゃないだろう。消えた年金と言う言葉を面白おかしい言葉のごとく扱う「流行語大賞」主催者に、

「不謹慎ではないか」といって、怒るべきなのだ。
まったく、どいつもこいつもバカばかりだ。馬鹿者め。


◆ベートーベン交響曲全曲演奏(その14)第四番 第四楽章 炎のような音楽への情熱。

さて、バカは放っておいて、永遠の光を放つ優れた芸術にふれませう。

ベートーベンの交響曲第四番を、子どもの頃私は嫌いだった、と書きましたが、実は、このフィナーレ(終楽章)だけは、大好きでした。

これぞ、ベートーベン。

演奏者に微塵の気の緩みも許さない緊張感。爆発するオーケストラの音響。

1楽章と同じように朝比奈隆、カルロス・クライバー両方聴いていただきます。

まずは、朝比奈隆=新日本フィルハーモニー交響楽団。


ダウンロード BeethovenNo4Finale.mp3 (8697.9K)


これはねー。どうですかねー。スコアでこの楽章の始めをみると、

ベートーベン先生のテンポ指定は二分音符=80なんです。これは速すぎる。これは弾けないと思います。

しかし、朝比奈先生、先日ご紹介したTempo Counterで測ると、ずっと56ぐらいなのです。

数字がどうのこうのより、実際に聴いていて、ちょっと遅すぎませんかねえ。いくら何でも。

私の個人的な趣味であることをお断りした上で書くと、これぐらい遅いと、ちょっと、なんというか緊張感、爆発力が感じられない気がします。

日本人の演奏が西洋人の演奏に劣るとか、そういう下らないことではない。芸術の解釈の問題です。



そこで、これとは、極端に対照的な、カルロス・クライバー=バイエルン国立管弦楽団 をお聴き下さい。



ダウンロード KleiberBeethovenSymphonyNo4Finale.mp3 (4732.2K)



クライバーのテンポは、演奏開始後、弦楽器全体がフォルティッシモのすごい迫力で、降りてくるところでは、

瞬間76近くに達し、その後も74近辺を維持します。ベートーベンの指定である80にかなり近い。

速ければ良いということではありません。音楽は。勿論それはそうなんですけど。

こちらの演奏の方が、ベートーベンが音楽に対して抱いた炎のような情熱が、胸に伝わるように思います。



技術的なことを書きます。これは、いくらバイエルン国立歌劇場管弦楽団が上手いといっても、必死でしょう。

特に弦楽器。細かい音型が続きますし、それをリレーのように各パートで受け渡すアンサンブルの難しさ。

と、一応、書きましたが、これはKenさん(アマチュア・オーケストラのコンサートマスターです。知識も私など、足元にも及ばない方です)、

弦楽器奏者にとって四番のフィナーレが悪夢のようである理由を、是非コメント欄で教えて下さいませんか?

(いや、真面目な話。教えていただきたいのです。私、わかんないから。ただ、まだ風邪でお加減が悪かったら無理しないで下さいね)。

金管はたいしたことないですけど(大抵、退屈なんですよ。トランペット、トロンボーンにとってベートーベンのシンフォニーは)、

木管ではファゴットとクラリネットに、短いけど難しいソロがあります。

ファゴットはスコアで見ると108ページから109ページにかけて、Fg.というパート。

上から4段目。p dolce(ドルチェ)と書いてあるところです。変ロ長調の移動ドで書くと、アウフタクト(弱拍からはじまる)で、

ドシドミ/ドシドミ・ソラシド/ミ(←前打音)レドレファ・ラソファミ/レドシラ・ソ/ド・ソ(/が小節区切り、・が拍の区切り)

とこれだけなのですが(こういう風に文字にすると、楽譜というものが如何に便利か分かります)、バイエルンのファゴット奏者、

あまりにテンポが速いので、ちょっと最初指がもつれます。しかし、次の瞬間立ち直って、吹き続ける。これがプロというものです。

因みに同じソロはクラリネットも吹かされます。119ページ上から三段目のCl.がクラリネットです。

4小節目、同じようにアウフタクトで、ファゴットと同じ音型です。



管楽器は音を出すときに、音の頭を明瞭にするため、「タンギング」といって、英語の音でいうと無声音の"t"を出すときと同じ事をします。

つまり、スラーがつかない音は一音ごとに「t・ t・ t・ t」とやっています。あまり速くなると、間に合わないのでダブルタンギングといって、

「tktktk」とやります。

声に出してなるべくゆっくり「タ・タ・タ・タ」と言ってみて下さい。

段々速くしてみて下さい。人によりますが、ある程度速くなると、言えなくなります。

それじゃ、「タカタカタカタカタカ」と言ってみて下さい。「タタタタ」の倍の速さがでますね。

管楽器のタンギングでは声は勿論出しませんが、そういうことです。

前置きが長くなりましたが、クラリネットは構造上、ダブルタンギングが出来ません。

このベートーベンのソロもスラーがついていませんから、この速い動きをシングルタンギング「タタタタ」で吹いているのです。



このブログを読んで下さるプロのクラリネット奏者Nべさんは、メトロノーム速度144を16分音符でつまり4つに区切ってタンギングできるそうです。

144とは、このテンポです。ダウンロード tempo144.mp3 (118.1K)

最初の音が鳴って、2回目の音が鳴る間に4回「タタタタ」をやるのですよ。すごいでしょう?プロなら当たり前だそうです。

しかも、それをずーっと続けることが出来るんです。Nべさんによると、ただひたすら辛抱強く、練習するのだそうです。

遅いテンポから始めて、何年もかけて次第にテンポを上げ、出来るようになるのだそうです。



ベートーベンから話が逸れてしまいましたが、私はこういう話を書いているときが一番幸福なので、つい、長くなってしまいました。悪しからず。

明日から、交響曲第五番です。「運命」ですよ。それでは。

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