外国為替証拠金取引
JIROの独断的日記
DiaryINDEXpastwill


2006年12月17日(日) 11月は外来オーケストラは凄い顔ぶれだった、という話から連想したこと。

◆11月に来日したオーケストラは、気が遠くなるような顔ぶれだったのです。

毎年、日本には、何十、何百(多分)という外国人音楽家がやって来るが、先月は特にもの凄かった。

ウィーン・フィル、ウィーン交響楽団、ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス、シュターツカペレ・ドレスデン、

ロイヤル・コンセルトヘボウ、ニューヨーク・フィル、サンクトぺテルブルク・フィル、と、気が遠くなりそうだ。

あまり関心のない方もいらっしゃるだろうが、まあ、ウィーン・フィル、シュターツカペレ・ドレスデン、ロイヤル・コンセルトヘボウだけでもすごいですよ。

指揮者も勿論超一流。ウィーン・フィルがアーノンクール、シュターツカペレ・ドレスデンが、チョン・ミョンフン。

コンセルトヘボウが今年ウィーンフィルのニューイヤーコンサートを振った、マリス・ヤンソンス。ニューヨーク・フィルがマゼール。



それぞれのオーケストラの都合があったのだろうが、

所謂「呼び屋」(外国の演奏家を招聘するのを商売にしている会社。、かっこよく言うと音楽マネジメント会社。要するに興業屋ですよ)は、

いくら何でも、もう少し考えて欲しい。自分が儲かればよい、というものじゃないだろう。

横(同業他社)と連絡を取って、日程を調整して欲しかった。

上に挙げたオーケストラが一ヶ月に一つずつ来日するぐらいでちょうど良い。

2万円も3万円もするチケットをサラリーマンが、一ヶ月に何枚も買えるわけがない。買えるのは独身の若造だけだろう。



11月中に書かなかったのは、私が悔しかった所為もあるが、都会の人間はまだよくて、

地方のクラシックファンは、例え、カネがあっても、自分の街に来ないから、聴けない。

外来のオーケストラが公演を行うのは、ごく一般的には、東京、名古屋、大阪、倉敷、仙台ぐらいだろう。
そういう人が沢山いるのに、

「こんなにすごいのが、来てますよ」と言われてもあまり嬉しくないだろう、と思ったのである。



かく云う私も、聴きに行きたかったが、一つも行けなかった。

尤も、外来であろうが、無かろうが、ウィークデーのコンサートは行けない。

正確に書くと、チケットを買っても、コンサート当日、仕事が忙しくなり行けなくなる可能性がかなり高い。


過去に何度かそういうハメに陥ったことがある。その時の悔しさを、もう味わいたくないのである。


◆日本人は有能だが、無駄な時間が多いのは確かだ。

13年前にロンドンに赴任した。

最初の日、夕方の5時ぴったりに、英国人の(つまり現地雇用の)社員が一斉に、オフィスから出て行くので驚いた。

引き継ぎ中の前任者に、「何か、行事があるのですか?」と訊いてみたら、そうではなく、契約上勤務時間は5時までだから、

緊急の仕事が無い限り、皆、契約通り5時に帰るのだ、という話で、びっくりした。

が、本来、びっくりする方がおかしいのだろう。イギリスはそれでも、国が滅びないのだから、日本だって可能なのではないか。



その考え方は、帰国後、更に強まった。

帰国してから、私はうつ病になり、3か月休職することになってしまったのだが、

復職後、数ヶ月は、フルタイム勤務は無理だから、勤務時間を半日かそれより少し長い程度にしておけ、と主治医に言われ、

有難いことに、会社も問題なくその条件を認めてくれた。

私は半日で帰るのだから、密度の高い仕事をしようと思い、会社では昼飯も食わずに、なるべく段取りを考えて仕事をした。

その時の経験で、ほぼ断言できるのだが、日本のサラリーマンはやろうと思えば、もっとずっと早く退社できる。

早く退社したら、残業手当が減って困る、というだろうが、その程度減っても、何とかなる。

いうまでもなく、本当にその日のうちに片付けなければならない仕事があるとき、緊急事態が発生したときは、この限りではない。

平穏な日常的な状況で、残っている人々を見ると、意外と無駄話をしたり、無駄な時間を過ごしているのである。

そんなことをするよりも、早く帰った方がいい。



松下電器産業の創始者、故・松下幸之助氏は、「経営の神様」と呼ばれたが、確かにそうかも知れない。

松下の業績が低迷した時期に、さっぱり、売れそうな新製品のアイディアが社員から上がってこない。

普通の社長(経営者)なら、「もっと、一所懸命に考えろ!」とハッパをかけるところだが、松下氏は違った。

「これは、社員が働きすぎて疲れているため、良いアイディアが浮かばないのだ」といって、何と、業績が悪いときに、

「週休二日制」を導入したのである。

その効果はすぐに現れ、社員の士気が蘇り、新製品の開発が相次ぎ、松下電器は業績を回復した。

このあたりの松下氏の発想は、少し大げさかも知れないが「天才的」といっていい。


◆話がどんどん横にそれていったが、結論的にまとめると、

先月は、外来オケが沢山来ていたのに、コンサートに行けなかった。

仕事が終わらなかったのが原因だった。

イギリス人は皆早く帰るが国は滅びない。

元々有能な日本人に同じ事ができないはずはない。

ただひたすら働いて疲れているより、休息をとったり好きなことをする時間を持ったほうが、

仕事も上手く行くことがあるのは、松下電器の例が端的に示している。

という話でした。それでは、また。

【読者の皆様にお願い】

駄文をお読みになり、お気に召した場合、エンピツの投票ボタンをクリックしていただけると、幸甚です。

画面の右下にボタンがあります。

よろしく御願いいたします。


2005年12月17日(土) 「浅田真央のトリノ出場 会長、改めて否定−−国際スケート連盟」ガイジンに対してはここで黙ってはダメなのだ。
2004年12月17日(金) 「ジャーナリスト鳥越氏ら6人、19日の特別番組『NHKに言いたい』に出演」  民放もいい加減じゃないか。
2003年12月17日(水) なし崩し的に憲法とイラク復興支援特別措置法を無視する首相と防衛庁長官 
2002年12月17日(火) インフルエンザ脳症と解熱剤

JIRO |HomePage

My追加