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JIROの独断的日記
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2006年10月17日(火) 「小泉前首相の外遊、約8億1000万円=退任前の4回分」←障害者の負担を増やして、自分は8億円かけて豪遊ですか。

◆記事:小泉前首相の外遊、約8億1000万円=退任前の4回分−政府答弁書

政府は17日午前の閣議で、小泉純一郎前首相が退任前に行った4回の外遊に要した費用は、約8億1500万円だったとする答弁書を決定した。

答弁書は「外国訪問は戦略的に実施されており、わが国の国益に資する成果を上げている」と強調している。

費用の内訳は、

6月末のカナダ・米国訪問が約2億5200万円。

サンクトペテルブルク・サミット(主要国首脳会議)に出席した7月のロシアなどへの訪問は約2億6800万円。

8月中旬のモンゴル訪問は約9800万円、同下旬のカザフスタン、ウズベキスタン訪問は約1億9700万円だった。

アジア欧州会議(ASEM)に参加した9月のフィンランド訪問に関しては「大部分が精算中」としている。

(時事通信) - 10月17日13時1分更新


◆コメント:5年間でじゃないですよ。任期最後の2か月で8億円使ったのです。

9月18日に小泉経済政策検証総括という記事を書いた。

それもご参照いただきたいのだが、小泉政権の柱の一つは「財政の健全化」だった。



それには2つの方法があった。


  1. 政府が支出を増やして経済を活性化させ、税収を増やすことによって、赤字を減らす。

  2. 歳出を減らす。


小泉は経済のことなどまるで分からないので、竹中に丸投げした。

竹中は経済を活性化させても税収は増えないといって、財政支出を削減した。

財政支出には、「義務的支出」、つまり年金や障害者手当などの社会保障費と「裁量的支出」がある。



裁量的支出とは、利権である。

役人の天下り先を確保するために、民間企業に恩を売るべく、事業を発注する等、財務省の役人の裁量に任される部分だ。

役人は、「裁量的支出」には手を付けず、何と、「義務的支出」を減らした。

そのため、丁度一年前の10月15日、「障害者自立支援法」が成立した。


◆障害者自立支援法の何がひどいのか。

この法律ができるまでは、障害者の所得に応じて、公費(国のカネ)負担額が決められていた。

ところが、「障害者自立支援法」は、障害の程度、種類(知的、精神、身体)、障害者の所得は全く考慮せず、

利用した福祉制度によって、決まった金額の支払を一律に義務づけるものだった。

これが如何にひどいことか。

障害が重いほど、高収入を得られるような仕事には就けなくなるし、利用する福祉制度も多くなる。常識で考えればわかることだ。



重い障害を持つ人の収入は、驚くほど少ない。

2004年、大阪障害センターが、30都道府県の四千数百人の障害者を対象にして行った調査によると、

受け取っている年金(障害者年金)・手当の額は51,000円 が約60%で最も多く、3万円未満が30%強。

何とか働けるという障害者の就労収入(要するに給料)は、77%が月額1万円にもならない。

月収が一万円に満たない人に対して、「障害者自立支援法」は「もっとカネを払え」と告げたのである。

「死ね」と言っているのに等しい。あまりにひどいので、今年修正案が出来たが、

とにかく小泉改革とは、「ヒルズ族」を称揚し、「障害者は厄介者だから、死んでください」という「改革」だったのである。


◆月収一万円の障害者から金をむしり取った張本人は、会期延長を拒み、外国で遊んでいた。

今年の通常国会(第164回通常国会)は、1月20日に開会し、6月18日に閉会した。

通常国会の会期は国会法で原則150日と定められているが、必要なら延長することができる。決して珍しいことではない。



特に、164回では、まだ「教育基本法」など重要法案が山積していて、当然延長するべきところだった。

野党のみならず、与党の内部でも延長すべきだとの声が噴出していたのに、小泉首相の「延長はない」の鶴の一声で、閉会してしまった。

しかも、そのときの理由が、

「私は9月に退任する。総裁選もあり、外交もある。閉会中もやるべきことが山積している。そういう観点から延長は必要ないと思った」


という驚くべきものだった。無茶苦茶である。

総裁選は、自民党という一政党内部の行事で、国政とは関係ない。

外交は行政府の仕事である。内閣総理大臣は行政府の長。

国権の最高機関である国会が、「まだ審議することがある」と言っているのに、

行政府の長の一言で審議を終わらせてしまうとは、本来あってはならないことだ。


◆外交で何をしたか?「プレスリーごっこ」である。

重要法案の審議を中途半端で、終わらせてしまった、もう一つの理由は、

直前に、福井日銀総裁が村上ファンドに投資していたという大スキャンダルが発覚し、

国会を延長すると、行政府たる内閣、ひいては、内閣総理大臣がつるし上げを食うのが目に見えていたからである。

あまりにも、見え透いている。狡い男だ。



そして、「大事な外交」とは何かと言えば、例の醜態。アホのブッシュでさえ、あきれたという「プレスリーのものまね。」

モスクワサミットで、コサックダンスを踊り、はしゃぎ過ぎ、また、アホのブッシュに「少し静かにしていたらどうか」とたしなめられた。国辱である。

さらに、モンゴル、カザフスタン、ウズベキスタン歴訪は目的が全く分からない。

小泉君から国民に対して報告がない。首相退任目前で、行けるうちに、国民の血税を用いて物見遊山をしていたわけだ。



そして、そのわずか2か月の「外交」で使ったカネ(くどいが、我々の収めた税金である)がなんと8億円。

緊縮財政を唱え、改革を止めるなと、バカの一つ覚えのように言っていた本人が一番無駄遣いをしていたというこの事実。

昨年9月11日に小泉率いる自民党に投票した有権者はどのような感想をお持ちなのであろうか。

「小泉改革を評価する」のですか。


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