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JIROの独断的日記
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2004年06月19日(土) 「『病名ついていないと理解』=雅子さまの症状に東宮大夫」 そうじゃないでしょう。

◆記事1:「病名ついていないと理解」=雅子さまの症状に東宮大夫


宮内庁の林田英樹東宮大夫は18日の記者会見で、静養中の皇太子妃雅子さまに関し「メンタル面の専門家が対応している」とする一方、「体調が悪いからといって必ず病名がつくとは言えない。医師から病名を聞いておらず、診断がついていないと理解している」と述べた。一部雑誌の病名報道には「憶測で事実ではない」とした。

雅子さまの症状については、ご自身が1月に公表した所感の中で「心身の疲労」に言及。宮内庁は詳しい状況や医療体制は「今の段階では申し上げにくい」(同大夫)としている。 (時事通信)[6月18日18時1分更新]


◆記事2:DSM4(精神障害の診断と統計マニュアル第4版)

【大うつ病の診断】

  • 下記の9項目のうち5項目以上が、1週間以上にわたって続く場合に診断されます(ただし、5項目の中に1か2が含まれること)。
  • うつうつとした気分がほとんど毎日続いている。
  • 何をしても、興味をもって取り組めないし、喜びも感じられない。そんな気分がほとんど毎日続いている。
  • 特に食事療法をしていないのに体重が減少したり、増加したりする (例えば一ヶ月で体重の5%以上の変化が見られる)。 または、食欲がなくなったり、増進したりする。
  • 十分な睡眠がとれなかったり睡眠過多になったりするのがほとんど毎日続いている。
  • すごくあせってイライラしたり、まるで元気がなくなったりする状態が、ほとんど毎日続いている。
  • 理由もないのに疲れやすくなったり、気力が減退したりする状態がほとんど毎日続いている。
  • 自分は全く価値のない人間だと深く思ったり、自分はとても罪深い人間だと思い込んだりする状態がほとんど毎日続いている
  • 思考力や集中力がなくなって、何かを判断したり決断したりする能力がなくなる状態がほとんど毎日続いている。
  • 死について繰り返して考えるようになった。特別な計画はないが自殺したいと繰り返し思ったり、どうやって死のうかと計画を立てたり考えたりする。


【軽症うつ病の診断】

  • 次の2点に当てはまる場合に、軽症うつ病の可能性が高いと診断されます。
  • 抑うつ気分(ゆううつで不安、イライラした気分)がほとんど一日中続くような日が、そうでない日よりも多く、少なくとも1年間同じような状態が続いている。
  • 1.で述べた抑うつ状態に加え、下記の6項目の症状のうち少なくとも2項目以上が、1年も2年も続いている。
  • 食欲減退かまたは過食
  • 良く眠れない不眠か、寝すぎてしまう過眠
  • 気力の低下、または疲労
  • 自尊心の低下
  • 集中力の低下、または決断困難
  • 絶望感



◆コメント:ジレンマがあって、コメントが難しい。

コメントが難しい。相反する論理があるからだ。

私が以前から抱いている疑問は、皇族の方々の病名は、通常、あまりにも簡単に発表されてしまうが、それで良いのか?ということだ。

個人がどのような病気に罹っているかという事実は、プライバシーの最たるものである。医師は患者の病名を他人に漏らすことを医師法で禁じられている。この原則が、皇族には全く適用されない。

昨年の1月18日、天皇陛下は東大病院で前立腺がんの手術受けられたが、術前より、「前立腺がん」という生命に関わる大病であるにもかかわらず、宮内庁は全く意に介さない様子で、記者会見を開いて発表した。陛下のお許しは流石に得ていたのだと思うが、どうして皇族ならば、病名をかくも迅速に公表しなければならないのか。

今、話題となっている雅子さまにしても、以前、御懐妊なさったが、誠にお気の毒ながら、暮れも押し詰まった12月30日に流産なさったことがある。

このときも、テレビのニュース速報は「稽留流産」(けいりゅうりゅうざん)という用語を用いて、さっさと全国民に伝えた。流産はいずれ発表しなければならないにしろ、当時の雅子様のお許しを得ていたのだろうか、疑問が残る。

仮に、雅子さまが許可していたとしても、普通に考えて、流産した直後の女性の精神状態は、抑うつ的になるか、不安定になるか、とにかく完全に平静ではないはずで、そのようなときに、判断を仰ぐこと自体の妥当性に問題がある。

そして、「稽留流産」という専門用語を用いたこと。単なる「流産」ではいけなかったのか。「稽留流産」と聞けば、調べることが出来る。その結果、


「治療は、子宮の内容物すべてが排出された場合、必要でない(完全流産)。ただ内容物の一部だけが排出された場合(不全流産)は、子宮を空にするため吸引掻爬術が行われなくてはならない。 もし胎児が死亡しているが子宮内に残っている(稽留流産)なら、医師は、通常吸引掻爬術によって、胎児と胎盤を取り出さなくてはならない。子宮を収縮させて、そしてその内容物を外に出させる、オキシトシンのような薬物が後期の稽留流産には使われる。」

というようなことまで、分かってしまうのである。そういうことを、全国民に知られてしまうのは、気の毒だ。宮内庁やマスコミはそこまで考えていただろうか。


◆精神科だから、発表しないのか?自分たちが病気の原因を作ったのが原因だからか。

このように、天皇陛下のガン、雅子さまの流産のときは、淡々と病名を発表した宮内庁が(今回は東宮大夫)、今回はやたらと隠したがっている。これには、主に二つの理由が考えられる。

1.精神疾患への偏見。

2.雅子さまが、精神的な面でケアを受けるようになった原因の、かなりの部分は、皇太子殿下の、先日の波紋を呼んだご発言「雅子のキャリアや人格を否定するような動きがあった」からも推測できるとおり、自分たち自身(東宮御所の役人)であることが明らかになるのを恐れて、保身を図っている。

多分、その両方だろう。だいたい、診断名がついていないというのは、甚だ、怪しい。

とにかく、メンタル面の専門家というのは精神科医のことだろう。臨床心理士(カウンセラー)だけとは考えられない。臨床心理士は医師ではないから、もともと「診断」を下すことは出来ないのである。東宮大夫が「診断名は聞いていない」と云ったのは、治療に当たっている人々に精神科医が含まれていることを、暗示している。

そして、精神科医が見ているのであれば、何ヶ月も経過しているのに、診断がつかないということは、まず、ありえない。私は、自慢にならないが、5年以上精神科に通っている患者であり、入院したこともあり、いろいろな患者と精神科医を見てきた。

それぐらいで精神医療の全てが分かったつもりになってはいけないことぐらいは承知しているが、経験からして、診断がつかないということはない、と、ほぼ、断言できる。

多くの精神科医は自らの経験に基づいて診断を下す。しかし、それだけではあまりに主観的だというので、アメリカ精神医学会が発行している「精神障害の診断と統計マニュアル第4版」(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders version4)という、分厚い本があり、これが、一応世界基準になっている。

記事2はその抜粋である。「大うつ病」というのは、Major Depressionの訳で、躁うつ病ではない、ということ。それから、抑うつ感が軽い、軽症うつ病(昔は「抑うつ神経症」といい、今は、本当は、「気分変調症」というのが正しい)でもない、という意味だ。小うつ病という病気があるわけではない。

原本はもっと細かく条件を規定している。全ての精神科医がこれを杓子定規に当てはめているわけではないが、ある程度の参考にはなっている。だから、何ヶ月もかけて、診断がつかないということはありえず、本当に診断がついていないのなら、すごいヤブ医者で、東宮御所は、そんなヤブに雅子さまを診させているのか。といわれてもしかたがない。

ガンや流産のときには、あれほど何のためらいも無く、病名を公表していたくせに、今回はメンタル面の専門家に診てもらっているが、病名は聞いていない、とは、如何にも妙である。


本来、プライバシーを重んずるという観点からは、ガンもうつ病も安易に病名を公表するべきではない。しかし、病名を発表するのならば、精神疾患であっても発表しないと、余計な憶測を呼ぶ。雅子さまとて、監禁されているわけではないのだから、巷のうわさを耳にしたり、目にしたりすることがおありだろう。

抑うつ状態にある人が、自分に関する「憶測記事」を読んだりしたら、余計に悪くなる。うつ病ならば、そのように発表して「分かっただろ。もう、余計なことは書くな」といえば、国民も納得するだろう。納得するべきなのである。

以下は、完全に私個人の憶測であるが、雅子さまは、多分皇室に入られてからの長い間の強いストレスにより、反応性のうつ病、ないし、抑うつ状態にあるのだろう。そして、そのストレスの正体は他ならぬ、宮内庁の誰かが関係していることが、容易に推察される。東宮大夫が病名は聞いていない(そもそもだな、聞いていないなら、聞けよ)と言い張るのは、それが明らかになるのを恐れているからであろう。


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