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JIROの独断的日記
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2004年06月18日(金) 「多国籍軍初参加を閣議決定 基本計画を変更」 こんな重要なことを国会で審議せずに、又、選挙前に決定するべきではない。

◆記事1:多国籍軍初参加を閣議決定 基本計画を変更

 政府は18日午前の閣議で、イラク主権移譲後に編成される多国籍軍に自衛隊を参加させるため、イラク復興支援特別措置法の施行令改正と、自衛隊派遣の基本計画の変更を決定した。同時に自衛隊が多国籍軍の指揮下に入らず主体的に人道復興支援活動を行うと明確にした「政府見解」も閣議了解した。

 自衛隊が多国籍軍に参加するのは初めて。小泉純一郎首相の説明や、九条との関係などの憲法論議が不十分との批判が出ている中で、「戦時」派遣の自衛隊活動はあいまいさを残したままで新たな段階に入った。

 政府見解は、自衛隊は多国籍軍の「統合された司令部」との間で「連絡・調整」を行うが「司令部の指揮下に入るわけではない」と独自の指揮権を維持することを強調し、こうした立場について米英両政府の了解を得ていると明記。「憲法との関係で許されないとしてきたいわゆる多国籍軍への参加に関する従来の政府見解を変えるものではない」としている。(共同通信)[6月18日12時57分更新]


◆記事2:日本国憲法前文

日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。

 日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。

 われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであって、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。 日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。


◆コメント:小泉首相の憲法曲解と独断専行はとんでもない愚挙である。

昨年、自衛隊をイラクへ派遣することを、自民党が強行採決したあと、さすがに説明する必要がある、と思ったのか、12月9日に小泉内閣総理大臣が出てきて、一席ぶったのだが、そのときに、小泉首相が、憲法前文を引用したことを覚えている人は多いだろう。

憲法前文を読むと分かるが、3つの部分から出来ている。

第1の部分は、国民主権を謳ったものだ。第2の部分は、徹底した平和主義である。特に、このセンテンス「われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。」というところが重要である。日本は平和を守ることにより、国際社会で名誉ある地位を占めたい。というのが、憲法の精神である。

そして第3の部分は国際協調を唱えた部分である。小泉首相は自衛隊をイラクに派遣するときに、「自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであって」という部分だけを引用して、他の国も兵隊を派遣しているのだから、日本も自衛隊を派遣するべきなのだ、という主張をしていたが、これは、全然間違っている。日本が国際社会で名誉ある地位を占めたいと、いうのは、あくまでも平和主義を通じて、で、あって、武力行使に加担、協力することを通じて、ではないことは、明らかだ。

この憲法の草案はアメリカ人が作ったものだが、あくまでも平和を基調とする思想は人類の理想として、いつの時代にも通用する、普遍的な正当性を有している。

小泉首相は感覚的な言語を発することが多い人物である。いつだったか、「今の憲法は時代遅れ。」と云っていたが、どうも、彼は平和を堅持することが時代遅れと考えているようだ。そうでなければ、自衛隊を、こともあろうに、戦争中の国に派遣される軍隊である多国籍軍に参加させるなどという、恐ろしいことを、国民の真意を問うことも無く(つまり、選挙の前に)、閣議で決定することなど出来るはずが無い。

小泉内閣総理大臣が行っていることは、せっかく日本が60年間維持してきた平和主義を、放棄しようとするもので、極めて危険な思想であるといっていい。


2003年06月18日(水) 「米成人の16%にうつ病の恐れ、米研究グループ試算」 それぐらいありふれた病気だということだ。

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