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■ 九月十一日
「こんなことをしている場合なのか」
とこういう時期はよく思う。 本の締め切り間近だったりすると(あれ、今?)、特にそう思う。 家でずーっと「あーでもない。こーでもない。」するよりは、表に行って違う空気を吸う。息抜きに映画でも観る。違う小説なんかを読む。こういう時は、頭が動かないから体を動かして汗を流してみる。思い余って飲みに行き、悪酔いする。挙句、まだ出来てないのに、それを超え、次の仕事の打ち合わせ。などなど「こんなこと」をあげると、枚挙に遑が無い。
ふと思った、今日は9.11なんですねえ。
あの日から三年、ということですかあ。 ちょうど今くらいの時刻でしたか…
わたしは地方に仕事で行っていて、丁度その日から東京からのスタッフ勢が一時帰郷、本番までの一月余りをわたし一人残された記念すべき(?←不幸ともいう)日で、その頃のスケジュールと言えば…、午前、起きて喫茶店でモーニングを食べつつ、12月に迫っていたりばいぶの本を仕上げる時間。昼。なんだか適当に地の物を食べて、昼から夕方までその仕事の台本を読む。そして夕方から夜まで稽古。で、夜は夜飯と言いつつ、スタッフさんと飲む。
なんてことを繰り返していて、 ただ一つ違ったのは、この日から呑みに行っていた人らが帰ってしまったことで。 三十人を抱えた稽古の初日を終えたわたしは、地元のうどん屋さんに入ったのでした。
特に混んでいるわけでもないのに、なぜか、テレビの前だけ、人が集まっていました。そこには二棟のビルが映ってました。わたしはうどん屋に入ったのに、邪道にも蕎麦を頼んで、店の人間に変な顔をされ(←じゃあ、品書きに「蕎麦」などと書かなければよいと思うのだが←その地方はうどんが有名←じゃあ、うどんを食え←なので、うどんを食べる機会が滅茶苦茶多い←偶には蕎麦を食べたくなる←じゃあ蕎麦屋にいけばいい←確かに…)「なんの映画かいねえ」なんて思って、店でわたしだけ遠くからテレビを見、すぐに二機目が突入…。まだ映画だと思ってたけど、周りが騒然→事態を把握(把握しきれるわけはないのだが)となったのでした。蕎麦はしばし出てきませんでした。
部屋に帰って、B学座のA野くんと電話で話す。 その頃、彼も商業演劇で地方まわりをしていた。 地方に来ちゃっているもの同士で、 「なんかえらいことになってるぞ!」 と、ウルトラマンの怪獣登場の台本にも書けない様などうしようもない言葉を言って、捉えがたい、大きすぎる現実を前に
「こんなことしてる場合なのか?」
という、誰にも答えられない質問を投げかけていた。 最近になって、この時、結構こういうことを話し合ってた人たちが多い事を知った。
「こんなことをしてる場合」
いや、そりゃわかっちゃいます。「こんなこと」をしないとして、その後一体なにができるというのか。でも、頭では、そういう一つ一つって大切なんだろうと。それについて実行とはなんなんだろうかと。
気が付くと、わたしは「こんなことをしてる場合なのか?」という人たちを描いていることが多い。 側面は色々、 イタイ時、イタクナイ時、内容によりそれぞれですが 色んな現実に直面した時、人はどうするのか?何を思うのか? それを追求する事。
それがわたしにとって、ほんとに「こんなことをしてる場合」に陥らないタメの命題。
なんではないかと思う。
その先になにがあるのかはわからんが…
と、まともだなあ、書き直すか、なんて思いながら、「そんなことをしている場合」じゃない。と慌てふためいて―
本は二冊いただきました。目の前で、買ってくださいました。謝謝。
ごう
2004年09月11日(土)
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