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■ 噛み魔
前回はにょらが「吐き魔」だと書いたが、実は「噛み魔」でもある。これはけっこうつらい。
まだにょらが子どものころ、わたしのひざの上でウトウトするときは必ず、ちまちまとわたしの手を噛んでいた。まだお母さんのお乳が恋しいのかな、と思い甘やかしていたら、だんだん図にのってきた。うれしいときのあま噛みはまだ許そう。わたしがちょっかいを出してにょらを怒らせて噛まれるのもしかたがない。恐ろしいのは、何もしていないのに突然思いっきり噛まれることだ。どう考えてもわたしは悪くない。自分からひざにのってきて、かいてくれといわんばかりに人の手にあごをのせ、指を動かしてやると気持ちよさそうに目を閉じてゴロゴロ(わたしにはブーブーと聞こえるけど)いう。ところがしばらく続けていると、突然ガブーッとやられるのだ。それも本気で噛むからかなり痛い。血がにじむこともある。
なでられている最中に突然いやなことを思い出して噛みつくのだと、何かの本に書いてあったように思う。迷惑な話だ。よりによってそんなときに思い出さないでほしい。
最近は、にょらに注意しているときだと「くるぞくるぞ」というのがわかるようになってきて、噛まれる寸前に手をひっこめることができるようになった(成功率は約5割)。しかしいつもにょらに意識を集中させていられるわけではない。おかげでわたしの手には生傷が絶えない。
それなのに、病院では痛いことをされても噛まないのはなぜだ。どうも腑に落ちない。ちと悔しいぞ。(いえ、噛まないほうがいいです〜。)
2002年06月16日(日)
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