祖父

祖父(県外で独居)が自称老人性うつになったということで、母が帰ったりしていた。
もともとたまに帰ってるし毎日LINEしてるそうで、この1年間ぐらい祖父はちょっとネガティブらしい。
私は8月に会いに行った時にあんまり昔と変わっていない気がしたけれど、メンタルのことって自分にしかわからないからね。心配だね。
でも、母が帰ってみるとなんか相変わらず自由だし、ちょっと年寄りを拗らせてるところもあるし、気持ちの浮き沈みがあるみたい。
それで母と叔父(長男)は、祖父に介護認定を受けさせようとしている。
まだ審査中で、祖父は身体的な面にほぼ問題が無いのでどういう結果が出るのかまだわからんと。
一人暮らしの88歳が介護認定してって言ってるんやから、もう審査とかいらんくない?認定してやったらええやん。

ちなみに祖父は先週誕生日で、私は母から聞いて今年89歳になるものと思ってたのに、昔の取引先から米寿のお祝いが届いてから母も今年が88歳やないか!って気付いたらしい。いろいろ適当すぎる。
数年前、母が祖父に誕生日プレゼントを贈ろうとしてユニクロのフリースとダウンの画像を送ってどっちがいい?って聞いたら、「終活してるから服はいらない」って言われていた。誕生日祝おうとしたのに終活っていうワードで返されるの、ちょっと笑ってしまった。

で、介護認定士が家に来て。
祖父は温厚だし冷静だし見栄も張らない。淡々としっかり受け答えをしたらしい。でも一次審査?は通った。
審査を受けることになった発端が、祖父が家の中で転倒して頭を打ったことなんだけれど、その際にはアップルウォッチが反応して通報システムが作動したので(叔父に連絡がいく?)自分でキャンセルしましたという旨を認定士に伝えたらしい。あんまり言わんでいいと思うそれ。
最終的に、認定士から「トイレに手すりを付けましょう」という提案が出たそうで、それを聞いて祖父(元職人)は後から「行政から来るような質の低い業者に家を工事をされたくない。それなら自分で手すり取り付ける」って言い出したらしく、母は「なんで手すりが必要な年寄りが自力で手すり付けるねん💢💢」って怒ってた。でも付けそう。

今のところそんな感じ。
母は相手するの疲れたって言ってるけど、私は結構心配していて、でも祖父は北海道旅行をキャンセルしたり城崎温泉の旅行は申し込んであったり、よくわからん。元気ならいいが。
よくわからんけれど友達はずっといるみたい。友達と旅行の計画立てるのってめっちゃ楽しいもんね。わかる。

手すりの件は、祖父が「トイレでズボンの上げ下げをするのが辛い」って発言したら提案が出たもの。認定士が帰った後、祖父は「手すりを付けてもズボンとは関係ない」って言ってたらしい。せやな。私もその指摘は正しいと思う。でもトイレに手すりは鉄板らしい。
数年前、祖父が病院で認知のテストみたいなものを受けた時に、絵の描いたカードを複数枚順番に見せられた後に「カードの中にあった野菜をすべて答えてください」って問題が出て、祖父は速やかに回答した。
そしたら回答は誤っていて「筍が抜けていましたね」と医者は言った。
祖父は「筍は野菜か?」と思ったけれど、そこは抵抗せずに受け入れて帰ったらしい。
それ私だったら絶対その場で、えっ筍って野菜なんですか??ってごねてる。そして待合に戻った後、すぐスマホで「筍 野菜かどうか」とかググるわ。ちなみに調べたら野菜だった。
そういうところ祖父は人間出来てるなぁと思う。

さいごまで心身ともなるべく健康でいて欲しいなぁ。
そして死って一人で受け入れるもの、自分だけに訪れるものなんだなぁ。
いや祖父は「食べないと死ぬから」という理由でちゃんと自炊してる。生ハムとコーラが好き。

2022年10月27日(木)

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