冒険記録日誌
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2016年02月28日(日) 鉄人28号 東京原爆作戦(樋口明雄/光文社文庫)

 特集みたいに、光文社文庫ゲームブックの紹介を続けて書いてきましたが、最後は双葉ゲームブックでお馴染みスタジオハードの制作「鉄人28号 東京原爆作戦」です。作者はなんと樋口明雄さん。おー、やったー!
 遊んでいた時は、なんだかもうアウェイでずっと試合が続いた後に、やっとホームに戻ってきたスポーツ選手みたいな気分になりましたからね。定番の方の作品はやはり安心するなぁ。

 本書は鉄人28号という、ゲームブックにはちょっと珍しい題材を使っています。説明の必要もないほど有名な原作ではありますが、実際にリアルタイムで見ていたのは私より上の世代ですからゲームブックブームと時代が合わないんですよ。発売された時点ですでにレトロ感が漂っていたはずです。一見子ども向けのようでいて、実は大人を狙った作品なのかもしれません。
 私も小さいころに、鉄人28号の絵本を持っていたはずなので、リメイクされたカラー版のアニメは見ていたと思うのですが、まったく記憶に残っていません。ずっと後の「鉄人28号FX」の方は、好きでよく見ていましたが。
 ゲームブック版の内容はオリジナルストーリーです。時は昭和30年。ブラックファントム団なる組織が「東京のどこかに原爆を隠した。もうすぐ爆発するぞ!」と宣言したからたまりません。当然、大騒ぎが起こり、次々に人々が疎開して東京は機能不全に陥ってしまいます。
 頼りの鉄人28号ですが、なんと産みの親である敷島博士が誘拐され、原作の主人公である金田正太郎氏はアメリカへ留学中という間の悪さ。そこで、東京を救うため、ピンチヒッターとして鉄人28号を操るのは、主人公であり敷島博士の書生である滝一平という設定です。
 ルールは原爆爆発までの時間ポイント、鉄人のパワーポイント、主人公の体力ポイントの3つの管理が必要で、100点からの減点方式。さらには鉄人28号の輪郭図があって、鉄人が手や足にダメージを受けると、その箇所に×をつけるという面白いルールもあります。
 東京中の目ぼしい場所を鉄人と共に探索しながら、原爆を発見するのが目的なのですが、この混乱に乗じてブラックファントム団と無関係のテロリスト達も爆弾を仕掛けたり、警官と小競り合いを起こして、どこに行っても事件が発生するうえ、さらにはファントムXという、鉄人28号以上の力をもった巨大ロボットが東京中を徘徊して荒らしまわっています。
 一つ一つ相手にしていると時間が足りないものの、解決するかどうかはある程度自由に選択できるようになっていてゲームとしての自由度は高い方です。
 難易度は丁度良い感じ。私は4回目のプレイで原爆を発見しましたが、手を出せない状態になりEND。敷島博士の捕まっている場所がわからず救出がなかなかできなかったせいで、クリアまでに7・8回はかかりました。
 また、鉄人を動かして力ずくで解決するだけでなく、操縦者である滝一平自身が行動して解決しようとする選択肢も多くあるので、逆にいつ鉄人を使うべきかと考えるようになり、鉄人を遠隔操作している感がうまく伝わってくる作りとなっています。何度かあるファントムXとの格闘シーンも含め、鉄人の見せ場もたっぷりあり、原作を上手に生かして丁寧に作られている印象です。
 樋口明雄ゲームブックによくあるギャグは控えていますが、ブラックファントム団の首領が読者に挑戦状を叩き付けるような話し方でルール説明をするなど、世界観を考えた遊び心が見られますし、都民の避難を疎開と表現することや、敵の火炎放射器を見れば沖縄戦を連想してしまう主人公など、まだ戦後をひきずっている時代の空気感の表現もいいですね。
 さらに特筆すべきは本作の挿絵の大半はイラストではなく、プラモデルやミニチュアセットを駆使した実写ということ。今見てもアナログな特撮にノスタルジーに浸れてしまう素晴らしい挿絵です。表紙のイラストも横山光輝さんの書き下ろしですから死角なし。まさに鬼に金棒、鉄人28号にロケットです。
 光文社文庫ゲームブックでは最高傑作かもしれません。オススメ。
 


2016年02月27日(土) オルフェウス作戦 海上原子力発電所を奪回せよ!(ワールドフォトプレス/光文社文庫)

カバー裏の説明文より
 ゲリラ・グループが、日本初の洋上原発を占拠!!しかもそのグループには、あなたとともに保安システムの構築を担当したあなたの妻がいた?太平洋全域を死の海を化すメルト・ダウンまで6時間!妻を求めて核の牢獄をさまようあなたは、太平洋を救えるか。



 本作は「F-4Jファントムラインバッカー作戦」と同じワールドフォトプレス作品なんですが、ストーリーらしいものはないF-4Jと違って、こっちはストーリーメイン。近未来の原子力発電所を舞台にテロリストの仕掛けたゲームに巻き込まれてしまうという、映画みたいな内容です。
 いきなり死体の散乱する部屋で一人生き残った主人公という状況から始まり、フラッシュバックで、主人公もテロリストとの関与を疑われて公安の暴力的な尋問シーンだの、すれ違った結婚生活の末に失踪した妻の回想など、ちょっとした小説仕立てでストーリーが流れます。
 前フリが異様に長いのはF-4Jと同じで、こっちもゲーム開始前のページが60ページもあります。長いプロローグの他には、ゲームの舞台となる海上原子力発電所の施設概要や見取り図、原発事故が発生した時にどのようなシナリオで悲劇が起こるのかという内容を事細かく語っており、ゲーム自体のルール説明なんて、ほんのおまけにしか見えません。
 ゲームは、主人公が相棒のクモみたいなロボット爛ッド・ジョン”と一緒に原子力発電所内をさ迷い、施設内のあちこちに設置されたコンピュータ端末から、いくつかのパスワードを見つけ出してテロリストの仕掛けたゲームに勝利することが目的です。しかし、施設を占拠したテロリスト達や乗っ取られた保安ロボット等が主人公を襲ってきます。
 これをゲーム的に解読すると、双方向システムのダンションで宝さがし。敵が設置されているフロアに行くと戦闘になるよ、という割とシンプルな作りとなっていることがわかります。

 さて、ゲームを始めてみると、パラグラフ1から血まみれの死体から武器などの装備を剥ぎ取るハードな展開から始まり、テロリストや保安ロボット相手に自分や敵の頭が簡単にふっとぶ、R指定な暴力シーンが続きます。
 最初はルールどおりに遊んでいましたが、パスワードを3つ発見したところで、一度ゲームオーバーになり、次のプレイは戦闘などの判定を全て成功した扱いで進めてクリアしました。
 基本的にはルールどおりにゲームブックを遊ぶ主義の私ですが、このゲームで発生する判定は、失敗すると必ず主人公が死亡して即ゲームオーバーなんですよね。しかも、必ず通過するうえ、選択肢で危険を回避することもほとんどできません。つまり、判定はゲームをストップさせる意味しかないので、ゲームとしての面白みが皆無なのです。
 ルールは基本的にF-4Jと同じで、さらにフラグチェックが追加されているくらいですが、周回プレイを前提としたF-4Jと違って能力値の変動もほとんどないし、本作ではこのシステムは相性が悪かったかな。

 次に気になったのは、原子力発電所内の現在位置がなかなか把握できないこと。
 現代の双方向システムのゲームブックなら、登場するマップには各部屋毎に番号が振ってあって、本文で「ここは19番の部屋だ」とか説明しているものが主流だと思いますが、対してこちらは、詳細な施設の見取り図は用意されているものの、現実に作成された海上原子力発電所の設計案を使用しているらしく、リアルすぎて逆にわかりにくいのです。
 ただ、ゲーム中は現在地の部屋の形状や天井の高さ、場合によっては壁の材質までこと細かに描写されています。これが現実の設計図と合わせることで、現在地を把握する手掛かりになり、リアルな探索気分が味わえる効果はありました。なので、これを欠点とするかは一概に言えないところですが、あまり一般受けはしないかもしれません。

 さて、ここまで低評価なことを書き続けてきたのですが、実は私は本作が好きです。なぜならエンディングが素晴らしいのですよ。
 洋画の「猿の惑星」や「セブン」などを彷彿とさせる、事件は解決したが真実を知って主人公を衝撃を受けたところでENDという、後味の悪さを残す結末で印象的です。最後はバグった選択肢で終わるというゲームブックならではの演出も、主人公の動揺がわかる秀逸な表現です。
 全体の雰囲気もいいだけに、ゲーム部分の弱さが勿体なさすぎる〜。
 自分なら テロリストの仕掛けたゲームにパズル要素を持たせるとか、戦闘で判定に失敗しても体力を減らしてゲームは続行可能にするとか、ここに選択肢を入れたいとか、いろいろ考えてしまいました。もういっそ、版権を私に貸してリメイクさせてくれ!と言いたくなる作品でした。


2016年02月21日(日) 日本縦断キャノンボール火の玉レース(RED BOX/光文社文庫)

 「爆走バイク!アメリカ大陸縦断レース」(2016年01月23日の冒険記録日誌参照) と同じRED BOXがおくるカーレースゲームブックです。
 内容は爆走バイク!の日本版です、と言えば一言で説明が終わりそうですが、せっかくクリアしたのでもう少し書きます。
 日本の最北端の宗谷岬からスタートし、車で行ける日本最南端の鹿児島枕崎を目指して、20台ほどのライバル達と一緒に優勝を競い合う闇レース。舞台の国以外は爆走バイク!とほぼ同じ設定です。さらにタイトルから映画「キャノンボール」を意識していることが、よりハッキリわかりますね。
 本作の主人公は倒産寸前になっている町工場の社長のドラ息子。カー雑誌の片隅に載っていた「バート・レイノルズになってみないか?」という奇妙な広告文から、賞金5000万円をかけた非合法レースが開催されることを知ります。親父の町工場を救うためと建前を言いつつ、愛車の爍劭悄檻轡蹇璽織蝓璽拭璽棔匹愍茲蟾み、勇んでレ−スに参加するのです。相手は、スカイライン2000GTRや、セリカXX、ポルシェ911などに乗ったライバル達。ちなみにゲーム途中でレースの進行役の男が、このレースが大金を賭けた闇賭博であることを明かしています。爆走バイク!よりは理解できる設定ですね。あくまで爆走バイク!よりは、ですけど。

 本作も3部構成に分かれていて、北海道、本州、九州と舞台を移していきますがルールは全て同じで、早くゴールを目指すだけです。時間ポイントの管理があって誤った選択肢を選ぶほど浪費していくようになっています。
 実際にゲームをしたところ、割と簡単にクリアできましたが、途中でスペシャルステージというバイクのミニレースに強制参加するイベントがある以外は、ずっと同じような道を走るシーンが続くので単調でした。
 早くゴールに着くのが目的なので、ライバルを潰したり、寄り道をするより、ひたすら走った方がいいのは当然といえば当然ですけどね。ライバルと競り合うシーンもまれにありますが、むしろ警察の取り締まりの方が主な障害になります。
 途中で警察に捕まったり、崖からダイビングしたり、新聞配達の少年を撥ねたりすれば即ゲームオーバー。無事に中間地点まで到着しても、その時点で一定の到着時刻が過ぎていればゲームオーバーです。
 ゲームブックとしてはルートを選んだら、すぐに土砂崩れで塞がれた道に突っ込んで車が大破してしまうとか、プレイヤーにはどうにもならない理不尽ゲームオーバーも多いのが難点ですが、それよりもストーリー的な描写がほとんどない点が本作最大の難点と思いました。
 中間地点やエンディングでは、ほんとうにおめでとう、とかナレーションにいわれるくらいで素っ気ないことこの上なしなんですよ。特にエンディングはゲームクリアに対するご褒美ですから、チキンと書いてほしいところです。

 このようにストーリーの弱さとゲームの単調さから、本作ははっきりいって退屈な作品です。しかし、後発作品となった爆走バイク!では、そのあたりがかなり改善されていました。(爆走バイク!でも理不尽ゲームオーバーは健在ですが。)
 つまり、爆走バイク!にたどりつく為の捨て石だったと考えれば、この作品にも意義がある……とは思わないか。でもまあ、和製ゲームブックの歴史でも初期の作品ですから、こういった作品を積み重ねながらゲームブックは進化していったという考え方もあるのではないでしょうか。
 あと、個人的に印象的な選択肢として、山中を走っていた時にヒッチハイクしていた女子大生を乗せてやるかという選択があります。乗せてあげると、ハイキングで道に迷って困っていたと感謝されたうえ、自宅に誘われコーヒーだけじゃないお礼があったとかで5時間のロス。無視して通り過ぎた場合はその後、道に迷って3時間のロスという展開です。ゲーム的には乗せない方が2時間分得なわけですが、どう見ても乗せてあげる選択しか考えられません。こんな風にゲームクリアより気分優先で選択肢を選んでいるから、山口プリンはFFシリーズとか高難易度のゲームブックがクリアできないんだと思います。
 それから私は頭文字Dの登場人物を脳内で主人公にあてはめて遊んでいました。RX−7ロータリーターボというと、高橋兄弟ですが、このゲームブックの主人公はそれほど二枚目のイメージはないし、かといって、ギャグ担当のいつきよりはテクニックはありそう。ということで選んだ脳内主人公は、秋名スピードスターズの健二先輩。このくらい普通な人の方がゲームブックにはいいんじゃないかな。わかる人しかわからない事書いてすいません。



2016年02月20日(土) F−4Jファントムラインバッカー作戦(ワールドフォトプレス/光文社文庫)

 戦争を題材にしたゲームブックというと、敵地に潜入する特殊部隊ものを思い浮かべますが、本書のように空軍を対象にしたものは珍しいです。他にはリヒトホーフェン(2013年10月01日の冒険記録日誌参照)くらいかと思います。
 本書は全223ページの本なのにゲーム開始前の説明が78ページもあるのも特徴的。といっても、純粋にゲームブックとしてのルール説明は数ページです。大半はベトナム戦争における敵味方の空軍設備などの背景説明や、空中戦におけるテクニックや用語などが細かく書かれています。
 著者となっているワールドフォトプレスは、ミリタリー系の解説本も出しているようです。本書もゲームブックが収録されているミリタリー入門書と考えた方が正解かもしれません。

 ゲームブックの主人公は戦闘機のパイロット。ナビとして同乗する相棒のスコットと一緒に出撃し、無事戻ってくるか撃沈される一回のミッションまでが収められています。
 主人公には戦歴ポイントなる経験値が存在し、一度ゲームが終わっても引き継いで再び遊ぶことができます。戦歴ポイントと運命ポイントを使った表にサイコロを使った乱数処理を行っており、戦歴ポイントは高いほど、つまり繰り返し遊ぶほど有利になるシステムとなっています。ちなみに運命ポイントは出撃の度に決めなおすもので、いわゆる今日はついている日、ついてない日を表します。同じ状況でも毎回うまくいくとは限らないわけです。
 目的は敵機を5機撃墜してエースパイロットになることですので、最低5回は繰り返しプレイする必要があります。撃墜された場合でも状況によっては戦闘機から脱出して生還でき、ゲームを続行できますが、戦死もしくはベトナム軍の捕虜になった場合はゲームオーバーとなり、戦歴ポイントは引き継げません。

 文章やゲーム展開は非常にストイックな感じ(いかにもな兵士達同士の軽口はありますが)で、現実的なシュミレーションとなっています。主人公が何もできないまま天候不順による出撃中止で、パラグラフ1からやり直しになる冗長な展開も、本書だと納得できますね。
 敵機に遭遇するかなども含め、運の要素が多くてプレイヤーに選択の余地があまり多くない気もしましたが、気ままな冒険者と違って、勝手に巡回コースを変えられるわけでもない一戦闘員の立場ですから、現実の戦争もそんなものかもしれないです。
 敵機に遭遇すると空中戦が始まるわけですが、どのような操縦をするかなどで専門用語が飛び交い、ゲーム開始前の長い解説がここで役に立ちます。ゲーム中に一々解説を入れていたらテンポが悪くなるし、案外合理的に書かれた本という気がしてきました。
 主人公にまつわる特別なストーリーとかはないのですが、敵のエースパイロットに遭遇してしまった場合なんてボス登場といった趣で燃えます。

 他のゲームブックでいうと、システム的にカザンの闘技場(社会思想社)に近い内容じゃないでしょうか。それに本書もまさに大空を闘技場にした格闘です。


 


2016年02月14日(日) 一緒にアクシア 大遺産を探せ!(若桜木虔/光文社文庫)

 先日遊んだ「爆走バイク!アメリカ大陸縦断レース」が割と面白かったので、最近は光文社のゲームブックをいろいろ遊んでいます。
 それで今回紹介する作品は「一緒にアクシア 大遺産を探せ!」です。
 光文社のゲームブックレーベルの第一弾(厳密に言えば「F−4Jファントムラインバッカー作戦」との同時発売)であり、表紙の実写の女の子を使った表紙が目立っていて、昔にゲームブックを求めて古本屋めぐりをしていた頃にも、比較的よく見かけた本なので、なんとなく光文社のゲームブックの代表作というイメージを持っていました。
 今見ると、表紙の女の子が時代を感じるという意見もありますが、これはまあ、週刊誌でも観光パンフの写真でも、女性の写真を使ったものがすぐに古びてしまうのは宿命みたいなものです。

 ただ、この作品で気になるのは作者が若桜木虔さんということ。
 若桜木虔さんのゲームブックというと児童向けの「誘拐犯はエイリアン?」(2003年08月29日の冒険記録日誌参照)以外に、秋元書房のエスパーシリーズをちょっとだけ遊んだことがありますが、あのシリーズは蟻地獄のように無限ループになる箇所を何か所も設置しているのと「最善手は○○手!」と最短クリアの手数をPRするのを特徴にしていました。
 山口プリンの感覚では、クリア不能な場所を延々とまわるのは苦痛でしかないうえ、最善手とか言われても焦るばかりで、むしろこれはマイナス点なのですが、若桜木さんは逆に長所と思っているようなのですね。
 本作も後書きを先に読んでみると、やはりその2点がしっかり書いてあります。他にも「通勤や通学の電車やバスの中でも楽しめるように、まず読みやすいということを目標に作りました。」と、能力値やフラグ管理を不要にしたことを書いていますが、その一方で、「四つの迷路がゲーム中にあるが、そのうち2つは非常に難しく、メモなしで2つとも突破できたらよほどの強運の持ち主」という意味の事も書いています。電車やバスの中でマッピングなんかできるかい!などと、作者の矛盾したコメントに突っ込みを入れてから遊んでみました。

 主人公は東京に住む男子高校生であり、超能力研究会なるサークルの部長です。(怪しげな肩書ですが、この設定はゲーム中に特に意味はなかったです。)
 本日は美少女揃いで有名な女子校生達とサークル同士の合コンとのことですが、やってきたのは本作のヒロインの西条優貴ちゃんだけ。それもそのはず、主人公は優貴にだけ集合時間を1時間前に偽っていたのです。
 こいつ、山口プリン的には駄目なタイプの主人公だわ。
 そこへ突然やってきたフランス人が血を流しつつ登場し、「アク…シ…ア…」と呟きつつ、優貴にもたれかかるように絶命。その手に握られた封筒には<マドモアゼル・ユキ・サイジョウ>の文字が!
 死体の事は駆け付けた警察が引き取りましたが、封筒の事は主人公が優貴に口止めします。そして一緒に謎を解こうと優貴を誘って、封筒に入っていたヒントを元に、他の情報が保管されているとされる、駅のコインロッカー探しが始まります。
 ここからゲームスタートです。さすがに序盤だけあって、コインロッカー探しは鉄道移動を使った簡単な内容で、土地勘のない地方の私でも一発でクリアできました。

 細かいところを省いて展開を説明すると、殺されたのは最近死亡した大富豪、セレクタン氏の代理人。セレクタンはたいした縁もない優貴に莫大な遺産を相続させる遺言を残している。襲ってきたやつらはそれに反対する一派だろう。相続のためにはヨーロッパに行かなければならないが、旅費がないので困ったとの内容。
 ここでものすごく唐突に、優貴が映画のヒロインとして町でスカウトを受けます。出演すれば金が手に入るし、これは渡りに船とばかりに、すぐさま承諾して2人は映画のロケ地に向かいます。相続や映画の出演とは、無関係なはずの主人公まで、なぜ優貴についてくるのかは謎です。ここまで一緒に過ごしたのだから、もう優貴とは恋人も同然とか勝手に言ってるし。
 ところで映画出演は罠でした。ロケ地までくると、フランス人を殺害した一味に襲われて、なんとか優貴と主人公は天然の地下洞窟に逃げ込みます。
 ここでひたすら長い迷路シーンに突入。前進する、後退する、左に進む、右に進む、たまに上(下)に進むという選択肢が延々と続きます。
 適当に進むと手合い頭に、追っ手に捕まって簡単にゲームオーバーになります。追っ手をかわすヒントもないので、マンピングをしつつ、ゲームオーバーを繰り返しながら正しい道を探すしかないようです。
 マッピングしようとすると、あれ?
 同じパラグラフを何度も行き来するのに選択肢は、前進する、後退する、左に進む、右に進む、となっているので、文章通りにマッピングすると意味不明になるよ?これは2人が迷宮の中をカニ歩きをしていると考えるべきかな。まるでドラクエ1です。

 なんとなくマッピングする気力も沸かなくなったので、指挟みによるゲームオーバー回避も駆使しつつ、なんとか先に進みます。ウンザリするほど迷った後、かけつけた警官隊がいる安全地帯に脱出成功。
 そこにはもう一人のセレクタンの代理人、ジャンヴィエ氏がいました。ジャンヴィエ氏にすっかり事情を聞いた優貴と主人公は、セレクタンの城のあるフランスのアクシア村まで連れて行ってもらえることになります。
 謎めいたアクシアという単語が地名というのも肩透かしですが、それよりも主人公が余計なことを言わずに最初から警察に封筒を見せていたら、危険な目に遭わずにすんで良かったのでは?という事の方が気になりました。

 それからなんだかんだで、セレクタンの城に到着するわけですが、優貴と主人公が先に城内に入った瞬間、外にジャンヴィエ氏達を残したまま扉は閉まり、部屋の床がエレベーターのように2人を乗せたまま下降します。ギャグ漫画かよ。
 ここからはまた城内をめぐる迷路シーン。今度の迷路はセレクタンの悪趣味なのか、城内のあちこちに幻影や動く扉が仕掛けられていて、狂気そのものです。
 動く甲冑が襲ってくるし、こいつはどうやっても全然倒せないし、あー、もう意味わかんねぇですよ。もしかして、ここは無限ループの罠に入っているのかな?だとしたら指挟みテクニックも使えないし、いったいどこからやり直せばいいんじゃい!
 
 というわけで、ここで残念ながらリタイアです。
 この後の展開はセレクタンの財宝の部屋に入れば、ゲームクリア。優貴にも「ああ、私の王子様……。」とか言ってもらえるのですが、仮にちゃんとクリアできたとしても、ここまでのストーリーが適当すぎて感動できそうもないです。
 迷路シーンでも主人公から見た優貴の様子をいちいち描写したりと、それなりに文章に肉をつけているのは唯一の良心だと思いますが、ゲーム的にはただ不条理な迷路が続くだけの、ひたすらストレスが溜まるウルトラ電流イライラゲームブックでした。スーパー頭脳集団アイデアファクトリー作品を愛しているような私でも、このゲームブックを楽しめる悟りの境地に達するには、まだまだ修行が足りないようです。
 ちなみに若桜木虔さんのHPを見るとこの作品のことに触れられていました。本書はフジフィルムのCM企画として、小説版と同時に書いたそうです。
 出来は2の次で良いから、早く出版を!って頼まれた仕事だったということですから、このような内容になったのも必然といえるのかも。ちなみに校正ミスにより、一カ所バグがあるらしいですが、それがどこなのか書いていません。私も探す気力はないです。
 カバーガールは本来なら当時のフジフィルムのCMに合わせて、人気絶頂期の斉藤由貴を使うはずだったそうで、もうそうだったなら少し価値があがったかもしれず、残念……でもないか。作者ご自身がやっつけ仕事と認めているのではどうにもフォローのしようがないですなぁ。(汗)


2016年02月13日(土) 源平討魔伝─神異妖魔界の変─(井上尚美、榊鬼丸/双葉文庫)

 本ゲームブックの主人公は源氏と平家の戦いの登場人物の一人、平景清(たいらのかげきよ)。
 壇ノ浦の戦いが終わった鎌倉初期が舞台なんて、それだけでゲームブックには珍しい設定ですが、それに加えて主人公はプロローグの時点で既に死んでいます。主人公は頼朝を取り殺そうと黄泉がえった怨霊なのです。
 登場人物紹介から敵味方どちらも怨霊仲間でまともな人間は一人も登場しません。黄泉の番人の安駄婆を始め、普通のゲームブックならヒロインにあたる娘まで般若面の鬼姫です。会話まで芝居がかったオドロオドロシイ感じで文字通り異次元の冒険ですよ。

 私はビデオゲーム「源平討魔伝」は本書の原作であるファミコン版はおろか、有名なアーケード版もまったく知らなかったので、昔に本書を見たときは独特すぎる世界観についていけず、ずっと本棚に眠っていました。
 しかし、ゲームセンターCXでPCエンジン版の「源平討魔伝」の回を見てから、本書を遊ぶとあら不思議。まさにあの怪しいゲームの雰囲気が忠実にゲームブックに再現されているのがわかり、一気に最後まで遊んでしまいました。というわけで、原作ありきのゲームブックではありますが、「源平討魔伝」のゲームブックとしては十分及第点に達している作品です。
(一応ゲームブックの原作はファミコン版「源平討魔伝」としていますが、ファミコン版はスペック的にアーケード版の移植が無理だったのか、横スクロールアクションからボードゲーム化というナナメ上の移植になっているそうです。しかし、作者の榊鬼丸氏が後書きでアーケード版を遊びまくったと書いているだけあって、気にせずアーケード版の移植と考えても良い感じになっています。)

 原作でも大量のステージ数があるように、ゲームブックでもどこに行きたいか八か国くらいからの選択肢が出ます。
 どこの国も、海に漂う無人の小舟だとか、道端にポツンとある墓とか、戦乱の幻影が見えるとか、シュールな光景が広がっています。選択肢が正しければ能力値がアップするし、間違えればダウンして、次の国に挑戦。時には竜や大ムカデと戦ったりもして、ひと通りの国を無事に探索し終わったら、また新たに八か国くらいの国が登場する、の繰り返しです。原作ゲームのようなボーナスステージっぽい国もあり、変化には富んでいます。さすがに原作のダジャレの国はありませんでしたが、むしろなくて正解でしょう。樋口明雄ゲームブックなら別ですがね。
 最終盤のボスキャラ連続登場はクライマックスとして勢いがあって良かったです。弁慶が「これで勝ったと思うなよ」と捨て台詞を吐いたところなんかは、ああ、ゲームセンターCXで見たのと同じだ、とか思ったりして。
 ゲーム性はちょっと弱いかな。能力値は怨力と妖力の管理が必要で、それから怨札というアイテムをよく入手しますが、怨力と妖力の意味の違いがよくわからないし、怨札がどんなものなのかも不明。ランダム要素のある命運の札(ページをパラパラめくって、ページ端に書かれている狆吉””大凶”などの札で分岐)も弓矢を放つシーンを除けば、あまり生かされていないです。
 最初のプレイこそごく序盤で死んだものの、この後は素直にプレイしていたら、困る箇所もなく最後までクリアできたので、難易度は低い方だと思います。
 もし今から遊ぼうという方に助言するなら、基本的に安駄婆のウザい忠告を始めとする、味方の助言にちゃんと従っていれば大丈夫です。変に逆らった選択肢を選ぶと、琵琶法師のような一部の厄介な敵相手に貴重な呪符や妖術を消耗するなどして、たちまちクリア不能になってしまうのでご注意を。



2016年02月11日(木) 火星の人

 かなり久しぶりに映画館にいって「オデッセイ」を見てまいりました。
 事故により火星で単身残された宇宙飛行士の生き残りをかけたサバイバル物語です。
 私は原作のSF小説「火星の人」が大好きでして、長編作品にもかかわらず、キンドル版と文庫版で2回ずつくらいは全部通読しなおしたうえ、今でも時々いろんな箇所を読み返しています。ゲームブックを除けば自分の好きな小説マイベスト5に入れてもいいくらいです。
 そんな原作の映画化なわけですから、無理矢理でも時間を作って見に行ったわけですが満足できる出来でした。
 最後の救出シーン以外はほぼ忠実に原作を再現しています。原作の後半にあった様々なトラブルの部分がばっさりカットされているのは、原作の全てを入れるのはボリューム的に無理と元々わかっていたので想定内。(アイリスからタイヤシェン絡みあたりをカットするという予想は見事に外れましたが。)
 細かな部分ではいろいろ説明を省略したり設定を変更していますが、小説と映画は文法が違うのでこれは当然です。
 あえていえば、ヘルメットに接着剤で手がくっついてしまったコミカルシーンは映画でもみたかったな。それにもし日本人監督なら、主人公のワトニーが地球を離れて以来という風呂に入り「あ゛あぁぁぁ〜」と唸っているシーンは絶対にカットしなかったと思うね。

 どうでもいいことですがゲームブック脳の私には、この小説を読んでいると、いろんな分岐点や選択肢が浮かび上がってきて仕方がありません。
 たとえば、もしルイス船長も一緒に火星に残っていたら?とか、もし補給機が無事到着していたら4年間火星で過ごすことになるわけで、次は水再生機が故障するとか違うトラブルが発生するんじゃないだろうか?とか、タイヤシェンを使ったワトニー救出方法でもう一つの選択肢を選んでいたら?あっちの方法は成功率30%くらいとあったのでサイコロ1個振って1・2なら成功扱いか?とか、火星横断中にオポチュニティを回収するルートを選んだら、通信が復旧して情報は手に入るかもいれないけど、日数ポイントは余計に消費するだろうなとか。
 ああ、今がゲームブックブームだったら。あの頃はバットトゥザフューチャーやエイリアン2のような映画原作ゲームブックも珍しくなかったので、「オデッセイ」のゲームブック版が出たかもしれない。
 ゲームブックでSFというと、スペースオペラ系統のものがほとんどですからね。「火星の人」のようなライト風ハードSFを題材にしたゲームブックというのは新鮮で良いじゃないでしょうか。需要がなさすぎて誰得な企画かもしれませんが、少なくとも俺得なので是非どこか作ってください!


2016年02月07日(日) 1000人のボーイフレンド(ミランダ・クラーク/ブルース・インターアクションズ)

───警告!この本を頭から順番に読んでいくと、「メメント」と「スライディングドア」を「ラン・ローラ・ラン」の未公開シーンでつなぎ合わせたみたいになります。まぁ、要するにわけがわかんないってことです。


 上のようにルール説明の冒頭の文章からもユーモアの感じられるゲームブックです。
 前回紹介したバンカーズクエストが、いかにもおっさん向けの話しだとすると、女性版バンカーズクエストはこちらではないでしょうか。銀行こそ無関係ですが、現代を舞台にした妙齢の女性が主人公になったシンプルな分岐小説です。最近の本ではないものの2004年発行とゲームブックブームよりはずっと後にひっそりと発売されていたようで、これを書いている時点ではアマゾンにまだ在庫がありました。海外作品で装丁やイラストも海外版のままのようで、日本人受けしないというか英語の教科書みたいな印象を受けます。
 バンカーズクエストが出世(と一部女)が目的とすれば、こちらの目的は男探しというか、今で言う婚活です。1000人のボーイフレンドはさすがに盛りすぎですが何人もの男と出会う展開が用意されています。
 本のカバーの折り返しに簡単な登場人物紹介が書かれていたので、ここに写してみましょう。話しのイメージが沸くと思います。


登場人物紹介
マーシー  偏屈なルームメート。詩を書くのが趣味。
ロバート  ブラインドデートの相手。相当な金持ちらしい。
ピート  バーテンダー。本業はアーティスト。
ブライアン  ERのドクター
チャズ  ワイルドな色男。ネットビジネスに従事?
ダニー  ダンスのうまいセクシーな女の子
ディエゴ  新人作家
デビート兄弟  レストラン強盗
ザンダー  海王星からの使者
ジョン・キューザック  ご存じハリウッドスター


 こんな感じですが、マルチエンディングなのでルートによっては登場しない人もいます。海外作品のためか、いろんなアメリカンドラマから出てきたような登場人物が多く感じますが、海外の人の感覚では身近な人ばかりなのでしょう。
 物語は、夜の自宅でルームメートのマーシーと2人で男の悪口を言い合っていると、一本の電話が鳴るところから始まります。相手は妹の知り合いのロバートと名乗るまだ会ったことのない男でして「一緒に食事に行きませんか?」と誘ってきたのです。
 ちなみに最初のプレイでは、ここでふてれ腐れたマーシーに遠慮して「断ってマーシーと一緒に家にいる」を選択すると、今度は嬉々としたマーシーと一緒に「キャンドルを灯して詩の朗読会をする」「パジャマに着替えてウィジャ(日本でいうコックリさん)をする」「ビデオ猯人たちの予感”を見る」という悲惨な3択になりました。
 さらに「詩の朗読会をする」を選ぶとマーシーが男への恨みつらみを書き続けた詩を何篇も何篇も朗読し始め、そのうちパラグラフループになって本当に延々と続きます。(ゲームブック的に言うと、このエンドは素晴らしいですね。内心で今夜は長い夜になりそうだとぼやく主人公のウンザリ感がよく伝わってきます。ループエンドの正しい使い方です。)
 あくまでも現代の日常的な世界観なので、ハッピーエンドを目指すなら選択肢の大半は常識的な行動を選ぶと良いでしょう。夜中に女性一人でガラの悪そうな場所に近づけば危険な目に遭うし、他人になりすませば恥をかく。ダーティな感じの男と寝れば、後でポルノサイトに隠し撮り映像がアップされてしまうバッドエンド、宇宙人の前でパニックをおこせば光線銃で撃たれるという具合です。
 冴えないけど金持ちの男と結婚して優雅に暮らすとか、ハリウッドスターと30分だけ一緒に食事をして一生の思い出を作れたとか、女性とカップルになるとか(海外作品ならではですね)みたいな平穏な結末が大半ですが、なかには出会ったばかりの男と2人共々、凶悪強盗犯達の人質になってしまい、緊迫した逃亡劇をくり広げるサスペンス展開もあります。最終パラグラフは地球を離れ海王星に渡って女王として君臨するというハッピーエンドです。
 あれだけもてないオーラを発散していたマーシーにハリウッドスターの彼氏ができたという(主人公にとってバッド?)エンドだけは、さすがに超展開だろ!と一人突っ込みをいれてしまいましたが、基本的には日常系ストーリーのゲームブックとして楽しめる作品でした。


2016年02月06日(土) バンカーズクエスト(高平鳴海/新紀元社)  

 昨年末頃に発売された最新刊と言ってもいいゲームブックです。
 新紀元社から発売されていますが魔法使いディノンシリーズ(2014年09月17日と 2014年11月29日の冒険記録日誌参照)と同じレーベルです。ディノンは編集者の酒井さんの執念で出版された単発企画かと思っていましたので、ちょっと意外でした。今後もゲームブックの新作が出る可能性がありそうなので嬉しいですね。
 他にも先日ゲームブック業界(あるのか?)に関する嬉しい情報提供をいただきました。内容は書けないですが、今後に気長に期待しましょう。

 さてさて、紹介するバンカーズクエストですが、「銀行員ゲームブック」とも題されていまして、ゲームブックでは非常に珍しい、中堅銀行員を主人公とした現代ビジネスバトルものという題材を使っています。
 ひょっとするとこれは、ブーム当時のゲームブック少年達に向けたものでしょうか?今では主人公くらいの立場になっている人も多いだろうし。近年は新作ゲームブックといえば、名作の復刊か、新規ゲームブックファンを呼び込む低年齢向けが主でしたから、少し意表をつかれました。
 本書はルールは特にないシンプルな分岐小説タイプのゲームブック(ただし、過去のヒントからパラグラフジャンプする箇所が少しだけあり。)ですので、この作品が面白いと感じるかどうかは純粋にこの世界観が読者に合うかどうかと言えるでしょう。
 残念ながら山口プリンは小説や漫画でもこのジャンルは苦手でして、ちょっと遊ぶのが辛かったです。自分が正しいことをしたつもりでも、後で上司に叱責される展開は嫌な気分ですし、ましてゲームブックだと自分の選択の結果ですからなおさらです。要するに読書やゲームくらいは現実から離れたいのですよ。同じ現代が舞台でも、学園ものなんかは、今の自分にはもはやファンタジー世界くらい遠いので気にならないのですがね。
 とはいえ、客観的にみると本書は良く出来ていると思います。
 マルチエンディングですが、この手の作品によくある、いろんな事件や出来事に無節操に展開が拡散する内容ではありません。ある悪徳企業家が起こしている一つの出来事を中心に、主人公がどう関わっていくかによってストーリーが変わっていく構造になっています。
 悪事を公にできるのか、債権を回収できるか。アクションより戦略がものをいう世界観で、上司との関わり方もいろいろ変わってきます。私にとっては苦手とはいえ、普通の銀行員がこんな事件に巻き込まれることは現実にはないので、そんな意味では本書も日常脱却系ファンタジー物語なのかも。またセーラー服姿の美少女がルートによって登場しますが、他のゲームブックにはまず登場しないタイプの性格のヒロインなので印象的でした。

 どうしてもゲームブックはジャンルが偏りがちなだけに、このような作品がでるのはいいことです。このクオリティで、一つ別ジャンルもお願いしたいところです。個人的には山岳小説風ゲームブックとか時代小説風ゲームブックが読んでみたいなぁ。




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