冒険記録日誌
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2016年03月27日(日) 秘密諜報大作戦(若桜木虔/光文社文庫) その5

(ネタバレ注意!プレイ予定の方は読まないでください。)

 どこから無限ループに入ったのか?工場の脱出したときの展開によって正しいルートと分岐してしまうようです。どこまで戻ればよいのか、よくわからなかったので、工場の屋上に潜入したところからやり直しました。

 印刷所の破壊に成功!慌てふためいて飛び出してくる技術者どもを、狙撃する。
 なんと銃弾は当たらなかった!彼らと俺の間にあるガラスが防弾ガラスだったのだ!
 焦る俺に警備兵の銃弾が体に食い込む。

 やりなおし。

 印刷所を破壊し、夏美がおとりになって、警備兵の注意を引き付けている中、慌てふためて飛び出してきた技術者を狙撃して殺害した。
 工場は爆発音と怒号でパニックだ。手りゅう弾を投げながら走るか、機関銃を乱射しながら走るか、その場で警備兵と応戦するか。脳裏にひらめく選択肢に迷った。どれが正解かなんてわかるわけがない!
 工場から脱出した俺達の前を、一台の車が港に向かって走ろうとしている。
「サンチェス・ロドリゲスよ!」
「工場の下敷きにならなかったとは、悪運の強い奴め」
 俺は奴の眉間を狙撃した。乗り手を失った車は密林に突っ込んで炎上した。

 ロドリゲスって誰だっけ?ああ、序盤に登場した大使館員か。さっきと違う展開だ。

 現在地はわかったが、迎えの潜水艦の浮上時間がせまっている。急いで港に走った。港で船を奪って目的地で移動しようと思ったのだが、港は兵士の乗っていそうな軍用の船ばかりが停泊しており、奪えそうなのはボロイ漁船一隻のみだった。
 贅沢は言ってられないので、漁船に乗り込むと船は爆発した!しまった、罠だったか!

 やりなおし。今度は工場からの脱出方法をちょっと変えてみた。

 工場を破壊し、技術者とロドリゲスを殺害する。迎えの潜水艦の浮上時間に間に合わせるには、港で船を奪うか、潜入した鍾乳洞に戻って水上スクーターに乗るかしかない。俺は鍾乳洞に戻る選択をした。

 ほとんど、同じ展開なのだが、さっきはこんな選択肢がなくて、船に乗るしかなかったよ。何が問題だったの?('A`)

 無事、水上スクーターに乗り込むと、俺と夏美は海に出て、海上に漂って迎えを待つ。
「でも、工場を潰しても、やつらはまた同じことを企むでしょうね」
「そのときはまた俺達が、ぶっつぶすだけさ」
 夏美と話しているうちに、近くの海面が盛り上がって潜水艦が浮上した。任務完了だ。




※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 このゲームブック(というか、他の出版社も含む若桜木ゲームブック全般)の構造はこんな感じみたいです。

 迷路(時々ゲームオーバー)→ストーリーパートで運任せの選択(時々ゲームオーバー)→無限ループ迷路か次の迷路に分岐(以下繰り返し)

 作者の後書きによると、前作「一緒にアクシア 大遺産を探せ!」より、迷路と無限ループを強化したような事を書いていましたが、実は本作の方が難易度は低いです。なんとかクリアまで耐えられたのもそのおかげです。
 理由としては、前作より迷路の数が増えたことと、無限ループの規模は大きくなったこと、これらにパラグラフ数を取られた分、正解ルートの迷路、一つ一つの規模は小さくなっていることが挙げられます。
 あと、同じ荒唐無稽な設定でも、前作は大学生の合コンという身近な世界から始まっていたので、余計に非現実さが目立ったのですが、スパイものは初めから非日常なだけ気にならなかったです。気にならないだけで面白いと思うかは別ですし、設定の元ネタと思われる「スパイ大作戦」のファンが見るとどう思うかまでは知りませんけど。
 細かい感想としては、相棒の夏美さんが必要最小限の事務的な会話しかしてくれないのが寂しい感じです。たぶんスパイの有り方としては正しい気もしますが、無個性過ぎて存在感がありません。夏美に罠を解除させるか、自分で解除するか?みたいな選択肢に絡めた出番を少しは作って欲しかったところ。

 まあ、無限ループに入れば半永久的に遊べますし、遭難して時間を持て余しながら救助を待っている方などにはオススメできる作品です。備え付けの救命グッズに本書はいかがでしょうか。
 ただしその時は、後で食べられる野草図鑑とか、サバイバルの極意みたいな本の方を積んでおけば良かったと悔やまれないよう自己責任でお願いいたします。


2016年03月26日(土) 秘密諜報大作戦(若桜木虔/光文社文庫) その4

(ネタバレ注意!プレイ予定の方は読まないでください。)

 あてもなく島を歩くのは止めよう。工場のフェンスは鉄壁のようだが、南の港湾道路につながる出入口なら変化があるかもしれない。
 俺は脳内で地図と現在地を思い浮かべ、南を意識して進む。
 やがて不気味な音が響いてきた。上空を見るとロープウェイが荷物を運搬して走っていた。鋼鉄製のワイヤーロープが軋む音だったようだ。

 ヽ(*>∇<)ノ やったよ!初めての場所に移動したよ!

 ここからは北を意識して歩く。道中に蔦をくねらせた植物に襲われたものの、なんとか工場に到着した。
 あいかわらずフェンスが張り巡らされているが、近くの大木から建屋の屋上にロープを延ばせば侵入ができそうだ。夏美と付近の監視装置を掃除すると、大木の股で夜がくるまで休息をとった。これで3番目の関門は突破できたようだ。

 数時間後、暗闇に紛れてロープをつたい、工場に忍び込む。脱出の事も考えてロープはそのままにしておく。
 いよいよだ。屋上から扉を開けて潜入する。
 通路には巡回中の警備兵が何人も巡回している。それに夜中とはいえ、工場も稼働中らしく、技術者も見かける。
 部屋に隠れて警備をやり過ごしながら、俺と夏美は印刷機目指して進んでいった。

 4番目の迷路は一方向システム。延々迷う心配がないのはありがたい。
 後退するような選択肢を選ぶと屋上まで戻ることになり、「屋上に逃げたこと自体が敗北を意味するのだが、君は再挑戦することができる」と、よくわからない事を作者に言われて、潜入スタートからやり直しになります。これを何度も繰り返しました。
 基本的に工場の心臓部を目指して進む選択肢を選ぶのが正しいようですが、警備兵に見つかると交戦となり、撃たれてゲームオーバーです。

 
 印刷所に時限爆弾を設置し、破壊。夏美がおとりになって、警備兵の注意を引き付けている中、慌てふためいて飛び出してきた技術者を狙撃して殺害した。
 工場は爆発音と怒号でパニックだ。俺は派手に手りゅう弾と機関銃の掃射をぶちまけながら夏美と合流して工場の出口を目指して走った。
 フェンスを手りゅう弾で爆破し、工場から脱出成功!4番目の関門も突破して任務は成功した。後は、俺たちが無事帰還できるかどうかだ。

 工場の爆発音を背後に、俺と夏美は水上スクーターを置いた鍾乳洞を目指す。
 真っすぐ進むか?左へ曲がるか?右へ曲がるか?
 ちくしょう。コンパスが狂っているようで現在地と方角がわからない。まるで迷路だ。
 しかし狭い島だ。背後の爆発音と反対に進めば、最悪でも海岸線には出られるだろう。そう思ってひたすら真っすぐ進む道(選択肢)を俺は選び始めた。

 また爆発音だ。これで何度目の爆発音を聞いたのだろう。それにここはさっき通った道(パラグラフ数)だったような気がする。
 おかしい、どこかで迷ったか?罠の回避もしながらなので、完全に直進はできないのだ。少し左に曲がって進んでみるか?
 潜入前に見かけた落とし穴に遭遇して、回避。もっともこんな穴は無数にあった。ここはどこなんだ?

 また爆発音だ。これで何度目の爆発音を聞いたのだろう。
 走れども走れども海岸線は見えてこない。東西南北5キロほどの島だ。なぜ海が見えないんだ?無茶苦茶に進路を変更してみる。

 また爆発音だ。これで何度目の爆発音を聞いたのだろう。
 ハッとして足を止めた。木陰に警備兵が一人待ち構えていたのだ。夏美と二手に分かれて接近して射殺する。これだけ足止めを食らっていたら、先回りもされて当然だ。
 次に銃声!ピアノ線をひっかけて、設置されたライフル銃に自動的に狙撃されたらしい。当たらなくて幸いだった。あせらず平静に慎重に動かなくては。

 また爆発音だ。これで何度目の爆発音を聞いたのだろう。 
 また落とし穴に遭遇した。もちろんこれは回避。
 立て続けに大きな爆発音があった。どこかに貯蔵してあった燃料にでも引火したのだろう。振り返ってみたが、鬱蒼と茂る木々が邪魔で様子がわからない。銃撃音が近くでする。追っ手が近くまで来ているらしい。

 また爆発音だ。これで何度目の爆発音を聞いたのだろう。木陰にいた警備兵を夏美と二手に分かれて射殺する。
 しばらく走り続け、追っ手が接近していないことを確認すると、ほんの少しの休みをとった。敵もこの密林には手を焼いているようだ。

 また爆発音だ。これで何度目の爆発音を聞いたのだろう。
 ふと、子どもの頃に読んだ海外の小説を思い出した。海難事故に遭い、南国の小島に流れ着いたが、そこは年もとらず、死ぬこともなく、船を作って脱出しても大波にあって転覆し、溺れることもなくまた島の浜辺にうちあげられてしまう、島から永遠に出ることもかなわない、という不思議な話しだ。まるでその主人公になった気分だ。いや考えすぎだ、余計なことを考えている余裕はない。首をふって先に進む。

 また爆発音だ。これで何度目の爆発音を聞いたのだろう。
 銃声!ピアノ線をひっかけて、設置されたライフル銃に自動的に狙撃されたらしい。幸運にも当たらなかった。しかし、前にも同じような経験をしたはずだ。

 また爆発音だ。これで何度目の爆発音を聞いたのだろう。
 もう捕まってもいい。誰か俺をこの牢獄から救い出してくれ!

 無限ループおかわり。いただきましたっ!( ̄▽ ̄)ゞ

続く



2016年03月21日(月) 秘密諜報大作戦(若桜木虔/光文社文庫) その3

(ネタバレ注意!プレイ予定の方は読まないでください。)

 島選びのシーンから再スタート。今度は違う島を選んでみます。

 水上スクーターで上陸を試みる。
 サンゴ礁は壁のように水中にそそり立ち、海中すら簡単な迷路のようだ。そのうえ、この海域にある危険はサンゴ礁だけでないことがほどなく判明した。
 なんと島の周囲には巨大タコや巨大イカが住み着いていて、こちらを見とがめると襲ってくるのだ。戦いを挑むが、あっけなく弾き飛ばされてしまう。
 もう駄目なのか……。いや!もう一つ選択肢がある。装備を全て捨てて、島を目指すのだ。

 いやいや、その選択肢はさっきの無限ループと同じパラグラフ数になっているよ。とっとと、諦める選択肢に進み、さらに別の島を選んで再スタート。結局、展開が進んだのは4番目に選んだ最後の島でした。

 サンゴ礁に空いた天然の洞窟を発見し、くぐって進む。警戒中の巡視艇をやり過ごし、巨大エイの追跡を振り切ると、鍾乳洞らしき洞窟から島に上陸できた。
 しかし、まだここは島の海岸にすぎない。目の前の崖を超えないと、本当の上陸とはいえないのだ。崖を登るか崖を左に回り込むか、右に回り込むかの3択になった。ぐずぐずしていると、海上を巡回している巡視艇に発見されてしまう。
 うーん。今回もどれが正しいかなんてヒントはないな。
 体重の軽い夏美を先に、大岩に取り付いてなんとかよじ登る。途中、夏美が足を滑らせはしたが、大事にはいたらず、登頂に成功。ここでやっと一息ついた。
 とりあえず、2番目の関門も突破したようだ。

 ここも間違うと無限ループに回り込みそうで怖かった。指セーブありで遊んでいるのに選択に緊張感があるのは凄いです。

 島の上にあがると、島の簡単な地図(挿絵あり)を見る。それによると、島の中心部に目的地の工場があり、その周囲を森や草地などに覆われた自然が取り囲んでいる構図のようだ。島の南部に港があり、運送用のロープウェイと、港湾道路が工場まで伸びている。あと工場の敷地内にヘリポートがある。この島の外界との接触方法はこれで全てのようだ。
 道路をたどって正面ゲートから入るのは当然無理なので、俺は夏美と背面から工場に接近することにした。
 これがまた迷路状になっている。ちくしょう。また迷路かよ、とグチる間もない。地面からは毒ガスの出る細い管、地雷、赤外線監視装置、果ては落とし穴に槍のコンボという原始的なものまで、何にも考えずに作者が適当に狡猾な監視者が無秩序に設置した罠のオンパレード!
 しかも10メートル級の大蛇が徘徊し、でかい植物が野生の猿を捕食していやがる。こいつらは軍の開発した生物兵器だろう。
俺は夏美に銃を使わないように命令した。潜入がばれるだけでなく、下手に化け物達に刺激を与えたらどうなるかわかったもんじゃない。
 やっと工場の外部ファインスまで到着したと思ったら、近くを走っていた野ネズミがスゥと宙に浮くと、フェンスに吸い寄せられて黒焦げになる。フェンスに張られた高圧電流が、すさまじい磁場を作っているのだ。ここからの潜入は不可能だ。他の入り口を探さなくてはいけない。まったく、なんて厳重な警備だ。さすがの俺も頭がクラクラしてきやがった。
 しかもさっきから、同じ罠を何度も回避しているんだよな。やばいな、このまま永遠に迷ってしまいそうだぜ……。

 任務はニセ札工場の破壊だよね?バイオハザードみたいなウィルス研究は関係ないよね?不思議を通り越して、不可思議なトラップの連続に、気分はもう悪夢の国のアリスです。作中の描写では、敵のIT技術は日本より10年は遅れているらしいですが、バイオテクノロジーはどれだけ発達しているんだ。
 なお、これらの罠だの巨大生物だのにやられてゲームオーバーになることは基本的になく、これらの障害は文章上の演出のみの存在です。、主人公達が勝手に回避してくれるので、罠の解除を試みたり戦ったりする選択肢はなく、ゲーム的にはただの迷路ゲームが延々と続いているだけです。
 もっとも、他のゲームブックで時々見かける「道は北(89)と東(274)に分岐している。」のような文章の骨組みしか書いていない迷路を延々と歩く作品よりは、どんな内容であれ文章に厚みがあるこちらの方がよっぽどいいのですが。
 しかし、同じパラグラフを堂々巡りになり始めると、いつの間にか無限ループに入り込んだかもしれない、いや、もしかするとした崖を登った時点で無限ループに入っているのかもしれないという不安がじわじわ沸いてきました。
 試しにさっきの崖を登るか避ける選択肢まで戻って、崖を回り込む選択肢の結果を読むと、監視装置に引っかかり、警報のなる中を延々々々々々と逃げ続ける展開になっていました。これはこれでさっきの不安を裏切っていなかった。


続く


2016年03月20日(日) 秘密諜報大作戦(若桜木虔/光文社文庫) その2

(ネタバレ注意!プレイ予定の方は読まないでください。)

 岡村は尾行されているとも知らずにデパートに入った。エレベーターが閉まる寸前に岡村が飛び乗ったが、俺はあわてなかった。
 夏美に入り口で見張るように指示すると、俺は岡村の姿を求めて他の階を探し回った。

 ここでデパートを舞台にした迷路ゲームが発生。ここは最初の迷路だけあって、デパートの階を階段かエスカレーターを使って移動するだけで簡単に岡村を発見しました。
 あと、どうでもいいけど相棒の夏美とはポケベルで連絡を取り合っているそうです。当時としては最先端だけど懐かしいな。


 岡村はレストランで休憩を始めた。
 しばらくして浅黒い顔の外国人が岡村の席の近くに座った。ウェイトレスが悲鳴をあげて皿を落とす。コーヒーが客の服にかかって、ちょっとした騒動になる。
 周囲の注意がそちらに向いている間に、俺はそいつが岡村のアタッシュケースと自分のものとをすり替えたのをしっかりと見た。
 おそらく岡村の荷物にはIC情報が、外国人の荷物には謝礼(ただしニセ札の束)が入っていたのだろう。
 俺は外国人の後を尾行し、あるマンションに入っていくのを確認した。どんな小国でも大使館情報は全て記憶に入っている俺は、それが南米のセネガルタ共和国の大使館のものとすぐに気づく。これで第一関門は突破のようだ。
 その後、受け渡しをした外国人の身元を調べると、セネガルタ共和国の二等書記官サンチェス・ロドリゲスとすぐに判明した。奴は翌日、本国に帰国している。
 俺と夏美はセネガンタ共和国に飛び、あたりをつけた4つの島のいずれかにニセ札の工場があると睨んだ。
 A,B,C,Dの4つの島だが、夏美も「どの島を選ぶか、一種の賭けね?」という通り、どの島も似ている。どれにする?

 この選択にはヒントがない。間違えると島選びからやり直せるのか?直ぐにゲームオーバーならまだいいが、無限ループかもしれないと思うと恐ろしい。

 選んだ島に、ウェットスーツを着て水上スクーターで潜入しようとするが、サンゴ礁が天然の要塞のように島を巡っているうえ、波も荒くてなかなか難しい。
 水上スクーターを乗り捨て、赤外線ゴーグルを除いた装備品の全ても捨てて、やっとの思いで島に上陸する。
 島は森に覆われていた。おそらくこの中心部に目的地の工場があるはずだ。
 島を歩き始めると、歩き始めたばかりなのに夏美が不吉なセリフを言った。
「さっきから同じ場所ばかり、グルグルと回っているような気がして……」

 Σヽ(゚Д゚○)ノ

 気のせいだと言いつつ、道なき道を切り開きながら歩くと、迷路のように道は入り組んでいくのがわかった。しばらく右往左往していると、また夏美が言った。
「さっきから同じ場所ばかり、グルグルと回っているような気がして……」

 ヾ(。 ̄□ ̄)ツ

 今度は違う道を進もうと、意識しながら先に進むと、触れると投網が落ちてくるトラップを回避。しばらく右往左往していると、また夏美が言った。
「さっきから同じ場所ばかり、グルグルと回っているような気がして……」

 ・゚・(゚`Д´゚)・゚・

 小さい島だから一周しただけさと、あらゆる脇道を探索しながら先に進むと、また触れると投網が落ちてくるトラップを発見。おろおろと右往左往していると、とどめの一言を夏美が言った。
「さっきから同じ場所ばかり、グルグルと回っているような気がして……」

 どうみても無限ループです。本当にありがとうございました。

続く




2016年03月19日(土) 秘密諜報大作戦(若桜木虔/光文社文庫) その1

 007のような現代を舞台にしたスパイアクションもののゲームブックです。
 若桜木虔作品ということで「一緒にアクシア 大遺産を探せ!」の悪夢が思い出さずにはいられないのですが、先に後書きを読んだだけで予想通りの絶望感が襲ってきました。
 「手軽に楽しめるように数値の管理やサイコロを不要にしました。」は良いのですが、「全体の構成として5つの迷路を設けて1冊で5回の楽しみが味わえるようにしました。メモなしでゴールは99.9%不可能です。堂々巡りをして永遠に先に進めない「蟻地獄」(無限ループエンド)も前作以上の規模で設けております。」という事が書かれているわけです。
 遊ぶ前からこれほどテンションの上がらないゲームブックは珍しいですが、光文社文庫のゲームブックで未紹介のものは本作を含めてあと2冊。ここまでくれば全部紹介してしまおうかと思っているので挑戦してみます。
 ただ、やるからには楽しみたいので今回はいくつか工夫をしました。

1.前からチビチビ読んでいた退屈な出来のSF小説があったので、この機会に一気に読み終える。
 このあとに本作を遊べば相対的に楽しく思えるはずです。

2.イメージトレーニングをする。
 自分が軟禁生活を送っており、ベットとトイレしかない部屋で、娯楽に飢えているときに本書が置いてあると想像する。
 あしたのジョーの名エピソード「明日のために その1」は、まさにこの状況でした。

3.無限ループにはまっても前向きに考える。
 遊んでいて「俺、何やってんだろ」という空しさを感じては終わりです。
 昔やっていたパチンコで私は、一度出した玉が延々と呑まれている時、一種の「無の境地」になっていたのですが、無限ループもこれと同じと考えます。
 しかも、損するのは時間だけですから、パチンコよりお得です。

4.ゲームオーバーになっても、いつでも好きなところで再開できる指セーブを採用。
 これで大幅に難易度が下がるはずですが、若桜木虔作品の無限ループエンドは後書きに書いてあるどおり規模が大きく、詰みになっていることがすぐにわからないので、まだまだ安心できません。

5.マッピングはしない。
 これは一見、難易度上昇に見えますが、本作の貴重な長所である手軽に遊べる点を最大限生かすにはこれしかありません。これによりプレイ時間を確保できます。
 それに山口プリンは、「暗黒のピラミッド」とか「ネバーランドのリンゴ」(2004年07月15日や2005年06月20日の冒険記録日誌参照)のような凶悪な迷路ゲームブックもマッピングなしでクリアしたことがあるので大丈夫でしょう。たぶん。

 これで準備は完了です。今回はリプレイ形式で挑戦してみます。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


 俺は秘密諜報機関に所属する破壊工作員。
 国会公務員のようなものだが、もちろん正式なものじゃない。ヤバい仕事が専門だから、任務に失敗したら捕らえられようが殺されようが、誰も助けてくれないってわけだ。
 今回の上層部からの指示は、指定のビデオレンタルショップで、あるポルノビデオを借りることだった。
 早速、そのビデオを借りて家で開けてみると、100万円の札束とテープが一本出てきた。テープを再生してみると、どこかの工場の映像と野太い男の声が流れてくる。
 説明によると、この100万円は精巧なニセ札らしい。次に画面が切り替わって、容疑者とされる男の画像が映し出された。
 「この男はIC機器開発部長の岡村信治だ。共産圏の国に軍事にも転用可能なため流失を禁じられている最新IC情報を横流ししているらしい。我々が調査を開始した途端、このニセ札が発見された。岡村を捕まえるのは簡単だが、背景組織を叩きたい。相手国を見つけ出して、ニセ札工場を破壊してほしい。報酬は一億円。成功を祈る。」
 テープは終わった。
 俺は相棒の夏美に連絡をとった。夏美は、顔はもちろんプロポーションも抜群の女だ。普段はモデルをしているが、工作活動となると、妖艶な微笑で男を手玉に取ることもできる。
 岡村が勤務を終えて工場から出てきたところを、俺と夏美は恋人のフリをしながら尾行した。
(ここからゲームスタート)


続く


2016年03月13日(日) 戦闘宇宙艇SRV4−B シャングリラ作戦(ワールドフォトプレス/光文社文庫)

 ゲーム開始前が長いのが特徴のワールドフォトプレス作品。今回の前フリは46Pとやや抑えめですが、それでも十分長いです。
 米ソ対立の緊張感が続く発売当時からみた近未来のストーリー。今となっては懐かしいスターウォーズ計画が実現している設定のゲームブックです。
 内容的には軍事使用の宇宙基地に潜入して、テロリストの計画を打ち砕くというものですが、読んでいると主人公の冒険活劇より、米大統領など政界人達の策謀がメインという気がしますね。少なくとも主人公が死亡してからも、10パラグラフくらい長々と世界の破滅のシナリオが展開されるような作品は他にないでしょう。
 ゲームのルールは、2つの能力値による判定表を使った、他のワールドフォトプレス作品と同じものですが、作品のゲーム性は最悪です。
 問題点として、一つには9割くらいの判定は一度でも失敗すれば、バッドエンド確定ということが挙げられます。失敗すると即ゲームオーバーにならなくてその後の判定に成功したとしても、結局任務は失敗。主人公が死んだか生還できたか、くらいの違いしかありません。どっちにせよ世界は核戦争突入です。
 しかし、それよりも凄いのは選択肢が少ないこと。全パラグラフ数が132のゲームブックで、選択肢がたった2つですよ。
 他の分岐は全て戦闘やトラブルに対して、サイコロ判定による分岐なので、読者ができるのはサイコロを振りながら見守るだけです。
 世界観自体は実際のスターウォーズ計画を参考に作られたと思われる凝ったもので、敵の正体が後続の「オルフェウス作戦 海上原子力発電所を奪回せよ!」につながっている小ネタも興味深いですが、この非インタラクティブぶりには、そんなものなど完全に影になっています。ゲーム性より世界観メインで楽しむならありですが、それだとゲームブックでなくてもいいや、という話しになりそう。
 試しに判定は全て成功したことにして進めると、ストーリー的には狭い宇宙船内の話しだからなのか、あっさり終わってしまいました。やや難解でわかりにくいプロローグをじっくり読んでいた時の方が時間がかかった気がするくらいです。
 畑違いのルポルタージュ作家が、無理にゲームブックを書いたらこうなるのかなぁ、と考えさせられ、次に編集部は気にしなかったのかと、ここまでくると逆に感心してしまいました。
 でもまあ、同レーベルの「サバイバル 東京ひとり暮らし」や「一緒にアクシア 大遺産を探せ!」まで含めて考えると、そもそもゲームブックとはなんなのか編集部も理解していないまま、当時のゲームブックブームに乗っかっただけなんだろうなぁ。


2016年03月12日(土) マネーゲーム きみも億万長者になれる(RED BOX/光文社文庫)

 タイトルでわかるとおり、30万円を元手に株や商売などで金を貯めて、資産1億円を目指すという内容です。
 先日に感想を書いた、同じRED BOX作品「サバイバル 東京ひとり暮らし」の第二弾的に作られている感じなので、ハウツー本っぽい要素も多少は残っているのですが、今回は資産1億円という明確な目標があって、選択肢もまともなので、ちゃんとゲームブックとして遊べる出来になっています。
 逆にハウツー本としては、基本的にハイリスクハイリターンな金策が多いので、実践するよりゲームとして遊んだほうが無難です。作者ですら、やり直しがきく若者が挑戦するべきで、オジンが退職金を元手に実践しようと考えてはいけないと警告をしているくらいですから。

 序盤は雀荘の店員やスナックのボーイなどでバイトをして、資金を地味に増やし、次第に商売や株、いずれは不動産や先物取引などに手を出していくのが大まかな流れです。
 ルールなしの分岐小説なので、資産のチェックは必要なし。各パラグラフの最後には必ず太字で現在の資産額を表示してくれています。遊びやすさ優先で単純化しているので、一度にできることは株なら株のみ、商売なら商売のみ、と複数の財テクを同時に駆使することはできません。
 ゲームの進行は、例えば株取引に挑戦した場合、現在担当してもらっている証券マンにどんな情報があるか聞いたうえで、どの株を買うか?もしくは売りか買いか?などの選択を何度かします。株取引もある程度落ち着きが見えたら清算。その結果、資産が増えていれば次は不動産取引や先物取引に挑戦するか?という選択肢になり、損害が酷ければ残った資金でどんな商売を始めようか?といった選択肢といった具合になります。
 ゲーム的に言うと、だいたい資産が200万円の時や1400万円の時、などで段階的にいくつかのステージが用意されており、成功失敗で次のステージに上下するような感じですね。(ちなみに前のステージの結果で残った資産が、400万円とか半端に多いと遊びまくって少し休憩しようとか、逆に177万円とかだと生活費から足しておこうとか言われて、強引に200万円スタートのステージに移行します。)
 このためゲーム性は「サバイバル 東京ひとり暮らし」よりはむしろ、ファミ通ゲーム文庫の「ダービースタリオン」(2011年5月3日の冒険記録日誌参照)に近いといえるでしょう。

 無機質な相場情報だけでなく、女の子と仲良くなったり、証券取引の達人とされる老人に教えを乞うなど、添え物程度でもストーリーが展開されるので読みやすくていい感じです。また、株の銘柄などで多くの企業が実名で登場するのも、イメージが沸きやすくて何気にポイント高し。
 ただ、バイトをすればソープ嬢と同棲を始めることになるし、商売のため英会話を覚えないといけないとなると、風俗店の外国人の女の子にベットの上で教えてもらうことになり、せっかく起業した商売が軌道にのったのに、雇ったインストラクターの女の子達と遊び過ぎ、これまた以前手を出した女子社員らにつるし上げを食らって退社になるとか、この主人公は肉食系すぎます。
 もっとも、仮にも億万長者を目指すという人間は、これくらいアグレッシブな性格がないとやっていけないのかもしれません。でも中には、田舎の一軒家を買ったうえ小説家を目指すとか、自己啓発に取り組んだあげく占い師をするようになるとか、金策から盛大に脇道に逸れる選択肢があるのも面白いです。
 また、財テクの種類はいろいろ出ますが、詐欺などの非合法なものは基本的になし。風俗店絡みや金の取り立てみたいなスレスレの商売はありますが、大抵最後は本業のヤの方々に叩きのめされて終了といったオチがついています。
 本作の欠点としては、分岐のないパラグラフ移動が多い中、ここで選択肢を入れてくれ!といいたくなるシーンが時々あること。
 さっきのスレスレの商売でも、そろそろ撤収した方がいいとプレイヤーが思っても叩きのめされる展開まで進んでしまうし、詐欺にあった展開では、続いて「奴らから金を取り返します」という人間が登場するわけですが、プレイヤー的に胡散臭いと思っていたのに、主人公が信用して準備金を渡してしまい案の定逃げられ二次被害にあってしまうという始末です。
 あと資金が900万円あたりになった時の展開が酷い。次の財テクの選択肢が、埋蔵金発掘かM資金という2択ですよ。どっちも破産フラグにしか見えませんってば。

 最後は終盤の金策によって結末のかわるマルチエンディング方式ですが、どれも一億円達成もしくは達成は確実になるという同じような内容です。ただ、やったぜ!という感じで終わるものもあれば、札束ベットを本当にやって寝ころんだが思ったより空しかったとか、主人公のテンションが全然違うのはなぜなんだ。
 ちなみに山口プリンは、最初のプレイでいいところまでいったのですが、終盤の先物取引で失敗すると、ステージダウンどころか一気に破産という、先物の恐ろしさがよくわかるゲームオーバーになりました。何度目かの挑戦で資金が十分に増えたところで「ビッグ」「信用貸付」「中国ファンド」などの比較的手堅いものを使って、やっと1億円突破できましたが、あなたはオモシロ味のないタイプになっているはずだ、会社じゃケチといわれているだろうとか、作者に難癖つけられました。
 本作の発売(1986年)の後、バブル経済は崩壊したわけですが、果たして本書のようなことを実践した読者は生き残れたのでしょうか。

 と、こんな内容ですが、山口プリンはなんだかんだいいつつ、本作を気に入ったので何度も挑戦しましたし、パラグラフのところどころに挟まっている過去の実例をあげた財テクコラムも全部楽しく読みました。
 これは現代版にリメイクするのもありなんじゃないですかね。内容もルールも手軽で、Kindle版で配信するのにも丁度いいと思いますよ。誰か企画してみませんか。
 


2016年03月07日(月) 米大統領を目指すゲームブックといえば

 米大統領選の報道特集を見ていると、ふとスーパー頭脳集団アイデアファクトリーのゲームブック「アメリカンドリーム」を思い出して遊んでみたくなりました。
 あれ、ゲームブックでは唯一という米大統領を目指す内容らしいのです。
 スーパー頭脳集団アイデアファクトリー作品のことだから、たぶんとんでもない内容だろうけど、今は現実でもとんでもない感じで選挙戦が進行しているから遊ぶには今が旬ですよ。発売から30年は経過しているけどね。
 持っていないので、アマゾンを見てみるととんでもない値段!あちゃー、昔はヤフオクでも数百円あたりの相場で転がっていたのになぁ。
 感想を書いているサイトも特にないし、内容が気になるな。誰かゲームブック同士での交換をしてくれませんか。とりあえず遊べれば満足なので貸していただけるだけでも大歓迎ですよ。



2016年03月06日(日) 宝島 トレジャーハンターズ(さいとうたかを/西東社)

 ゲームブックを書いた作者としては、単純な知名度ではおそらく一番有名な人じゃないでしょうか。そんな、さいとうたかを先生による漫画タイプのゲームブックです。
 これまでも西東社ゲームブックで、さいとうたかを作品は何度か取り上げてきました。「ゴルゴ13」っぽいもの、サバイバルや脱獄ものときてましたが、今回は宝さがしと直球なテーマです。
 舞台は日本。主人公の少年が伝説の埋蔵金の手掛かりを入手して、宝さがしに出発するという内容で、徳川埋蔵金のような日本各地に存在する宝さがしの伝承やその発掘をテーマにしています。
 本書の記述によると、謎解きの内容は現実に存在する伝承を参考にしており、また宝島も実在するそうです。創作は終盤に登場する洞窟くらいとの事。そのせいなのか、何となく遊んでいて雑誌ムーのようなオカルト・ミステリーものを読んでいるような気分になりました。それに学研の漫画的な感じも少々。
 宝さがしをテーマにしても、ファンタジー世界の竜退治や、現代ものでも超古代文明の遺産みたいな内容にならず、史実(?)を織り交ぜてくるあたりは、実にさいとうたかを作品らしいですね。
 ちなみに作中には謎解きに必要な狹瓩麗宗匹登場しますが、これは厚紙で再現されているので、切り取って実際に謎解きに使用できます。楽しい工夫ですが、古本で入手すると狹瓩麗宗匹ついてなくて遊べない、なんて事態になりそう。幸い私の持っている本にはついていましたが、もったいなくて使用できず。脳内で再現して謎解きをしていました。
 主人公には謎解きだけでなく、先に宝を奪おうとする謎の集団が時々襲ってくる障害も待ち構えています。古歌を使った暗号とかだけでは物足りないと先生が思ったのでしょうか。宝さがしにはお約束の設定ですが、100年以上も眠っていただろう宝に何をいまさら競い合っているんだという気もします。
 内容的には安定の面白さでしたが、誰もが見つけきれなかった伝説の宝というのが、割と発見しやすい感じに置いてあるのが突っ込みポイント。手掛かりを持った主人公でなくても、お宝伝説さえ知っていれば、小さい島内だけに洞窟なんて目立つ場所は徹底的に調べられてとっくに見つかっていそう。
 超文明などの設定がない世界で、資金もスポンサーもない少年主人公が宝を発見するとなると、こうなるのかもしれませんが、もうちょっと宝さがしの難易度を上げて説得力をつけてほしかったです。別にTVの埋蔵金発掘スペシャルのようにショベルカーで何メートルも掘るのが正しいわけじゃないんですけどね。


2016年03月05日(土) サバイバル 東京ひとり暮らし(RED BOX/光文社文庫)

 光文社文庫特集は終わったはずですが、その後購入したので追加レビュー。


 本書はゲームブックと名乗ってはいますが、厳密にはゲームブックではないです。じゃあ、なんなのかというと、ゲームブック形式のハウツー本です。
 内容としては、東京で一人暮らしを始めた一般的な男子大学生の生活をシミュレートしています。シンプルな分岐小説タイプですが、小説と呼ぶほどのストーリー性もなく、本当に単なるシミュレーションです。
 最初に親の仕送りが月いくらで家賃がいくらで光熱水費がいくらで東京生活を始めるという解説から始まり、テレビや冷蔵庫は購入するか?レンタルするか?買わないですませるか?という内容が最初の選択肢。買うを選べば、電気街の秋葉原の解説が始まり、修理や値引き交渉の時のポイントについて触れ、レンタルを選べば学生向けのレンタルサービスを扱う業者の存在について説明が始まり、なんと具体的な業者名とその電話番号まで実際に表示されています。全体的にこの調子。
 中には「NHKですが、と言って集金人がきた」と「お宅、新聞とっています?と、新聞の勧誘員がやってきた」の2択みたいな、選択肢ともいえないような選択肢も多いです。本書における選択肢は主人公の行動を選ぶというより、どんな状況の解説を知りたいですか?と問うスタンスのようで、ゲーム性は無いと言ってもいいでしょう。
 ゲームブックでハウツー本を出すというのは、一過性とはいえゲームブックが当時いかに流行っていたかを伺わせますね。ハウツー本と考えれば、ゲームブック形式は面白く学べる工夫としてはありかもしれません。ただ、ピンポイントで調べたいときは、どの情報が本のどのパラグラフにあるのか探すのに苦労しそうです。
 3部構成で、1部が賃貸生活を始めるときの準備、2部が東京暮らしが始まってからの生活トラブル、3部が彼女との付き合いという風に大まかな内容が分かれています。
 1番面白いのは3部で、女性とのデートノウハウや避妊のことから始まって、場合によっては相手の両親との挨拶や訴訟まで話しが進行するかと思えば、テレクラやソープランドに行くという選択肢まであり、展開が幅広いです。それから、悪徳商法に対して消費者生活センターを紹介するなどの無難な1・2部のノウハウと違って、3部はデートでの殺し文句とか、助言がちょっと怪しい。今だったら完全にセクハラおっさんの戯言なのですが、当時はそれでよかったのか?
 さらには、大学内の勉強や就活に関する事はほとんど触れておらず、最終エンドが結婚とかソープ嬢のヒモになるとかばかりで、親でなくてもお前は何をしに大学行ってるんだと突っ込みたくなります。発売当時はバブル絶頂期だから、学生もイケイケで遊んでたのだろうな。
 今読んでみると、当然時代遅れの知識ばかりです。30年も経過してますもんね。でも80年代の学生の様子や風俗がまとめてリアルに描かれているという意味では、当時の雰囲気を知る資料としての価値があるような気もします。
 テレクラを利用したらどんな風な流れで進行するのか具体的な会話が出たりして、話しには聞いていたけど、実際に利用した事のない山口プリンとしては、へぇーテレクラってそうだったのか、と感心することしきりでした。


2016年03月01日(火) Kindle版創土社ゲームブック

 和製ゲームブックの名作中の名作、鈴木直人のドルアーガの塔3部作がKindle版で3月1日に発売されました。創土社版をベースにした内容らしいです。その後には「展覧会の絵」も続くそうです。
 自分はドルアーガの塔のようなガッツリ系のゲームブックは、Kindleには合わないと思っているので、今のところ購入は見送りします。しかし、お値段も安いですし、本を注文してまでは買わない人も、これなら手を出そうかという客層はいると思うので、これは良いニュースです。
 ただ、今後「ドルアーガの塔は電子書籍で買えるようになったから書籍版は廃止でいいよね」という事にならないかという心配がちょっぴりあるのが本音。
 山口プリンは書籍形態のゲームブックとの共生を願っています。


 Kindleは今まで商業用ゲームブックの配信は少なかったので、もっと増えると嬉しいのは確かです。せっかくなので、発売を記念してKindleで発売してほしいゲームブックを考えてみました。
 まず、ちゃんと遊ぶことを前提にするなら、単純な分岐小説や、暗記で間に合う程度のルールの軽い作品、いわゆる通勤電車でも手軽に楽しめるタイプのものがいいでしょう。
 さらに加えて、サイコロなどの小道具がいる作品もNG。ページを適当にめくって印刷されたサイコロで代用するなんて事もできないですしね。非電源の本なら気になりませんが、Kindleと一緒にメモとサイコロを使うくらいなら、携帯ゲームの方を遊んだ方がスマートな気がしますし。
 そうやって考えてみたKindle候補ベスト3です。客観的には、「送り雛は瑠璃色の」や「バンカーズクエスト」が、実現性とゲーム内容から妥当と思っています。なのでまあ、これは個人的に欲しい趣味ランキングです。

ベスト3
 双葉文庫のルパン三世ゲームブックシリーズ
 このシリーズはすでに一部作品がKindle以外の電子書籍で販売されているので、実現性はあります。特に最終作「ルパン三世 戒厳令のトルネイド」は出来の良さとルールの軽さからお勧めです。ぶっちゃけ、最終作だけKindle化でも満足。

ベスト2
 朝日ソノラマのハローチャレンジャーブックシリーズ
 和製ゲームブック最初のゲームブックレーベルだけあってか、サイコロを使用しないルールの作品が多く、電子書籍との相性はいいです。なにより現在は入手が困難、あってもプレミア価格なので、Kindle化をお願いしたいところです。
 シリーズまるごとは無理なら、「宇宙植民地(スペース・コロニー)を救え!」「タイムバブルからの脱出」「サンフランシスコ誘拐事件」だけでも是非。

ベスト1
 鳥井加南子さんの悪夢シリーズ
「悪夢の妖怪村」「悪夢のマンダラ境」「悪夢の幽霊都市」
 ルールの軽さとゲーム性の両立、しっかりした文章力と、悪夢シリーズは最高です。「悪夢の妖怪村」はDS颯押璽爐砲楼椰△気譴討い董∋笋發気に入りでした。
 復活と言わず、鳥井加南子さんにシリーズ新作をお願いしたいところです。



(追記)
「進撃の巨人ゲームブック ウォール・ローゼ死守命令850」もKindle版の予定が出ていました。
 山口プリンは、書籍版を持っているうえ原作が苦手(進撃の巨人に限らず人が次々死ぬ系の作品は基本的に苦手)なので購入はしませんが、ゲームブック自体の出来は良かったのとKindleとの相性もよさそうなので、興味があるかたにはオススメできます。
 私も「展覧会の絵」くらいは購入するかな。

(さらに追記)
 元創土社編集者の酒井さんのツイッターで、悪夢シリーズが5月くらいに電子書籍化決定と書いてました。おお、これは凄い。
 Kindle版も出るなら絶対に購入しよう。


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