冒険記録日誌
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2014年02月28日(金) 創土社倒産!?

 最近になってアクセスログをみると、「創土社 倒産」で検索してこられるケースがちょくちょくあります。
 なんでだろうと思ったら、創土社さんのサイトが閲覧できなくなっていたんですね。
 このご時世ですから、心配する気持ちもわかりますが、サーバートラブルが原因らしいとmixiで情報をいただきました。
 創土社編集の酒井さんもツイッターで書いているようですし、ご安心を。
 えっ、この日記のタイトルの方が心臓に悪い? すみません、ごもっともです。

https://twitter.com/nolsem1


2014年02月27日(木) 神宮寺三郎のおまけ

 前回紹介した神宮寺三郎のゲームブックを、あれからもう一度プレイしたり、拾い読みしたりしました。
 するとゲーム中では到着できない隠しパラグラフに、原宿・表参道殺人事件を解決した神宮寺三郎が、休暇としてニューヨークに行くというおまけがありました。
 ここで探偵ものの宿命として、旅先で事件発生。旅行中に知り合った夫婦の子どもが誘拐されてしまったのです。両親から解決を依頼された神宮寺三郎。って、何この展開!?
 ちょっと進めると、「次回作にこうご期待!」といいところで強制終了します。結局、次回作は出なかったわけですが、面白い演出です。でもどうせなら+30くらいパラグラフを水増しして、隠しミニシナリオとして完結してほしかったね。

 普通のゲーム中でも、勁文社やデーターイーストに行くという楽屋ネタもあり、一見したところよりもお遊び展開がある模様。


2014年02月26日(水) 探偵 神宮寺三郎 原宿・表参道殺人事件(関島りょう子/勁文社)

 勁文社のアドベンチャーヒーローブックス第43作目。
 ゲームブックブームの当時によくみかけたレーベルでも、このくらい後期の作品ですと、遊んだことがない方が多いのではないでしょうか。
 “神宮寺三郎”という言葉だけでわかる人はわかると思いますが、人気TVゲームシリーズを原作としている作品です。
 知らない人に説明すると、探偵 神宮寺三郎シリーズは、私立探偵が事件を解決するアドベンチャーゲームでして、主人公の神宮寺は寡黙かつ冷静沈着、強面だが不器用なだけで本当はやさしい人物というハードボイルドを絵に描いたような人物です。あと神宮寺三郎といえばまず煙草をくゆらせるシーンが思い浮かぶほどのヘビースモーカーぶりが特徴です。

 ゲームブック版ですが、TVゲームの移植作品としては珍しく完全オリジナルストーリー。つまり原作にない事件に神宮寺達がかかわるわけです。
 これは神宮寺三郎というキャラに魅力があるからこそ、成立するのでしょうね。仮に「ポートピア連続殺人事件」をオリジナルストーリーでゲームブックにしたら、別物の作品になってしまうでしょうし。
 あとぶっちゃけると、TVゲーム第1作目の「新宿中央公園殺人事件」は殺人のトリックがアホっぽいので、より小説に近いゲームブックへそのまま移植するのは難しかったのではないだろーか。

 さて、ゲームブックはどんなストーリーかというと、主人公と親交の深い熊野警部から、殺人事件を解決するよう依頼されるというもの。被害者はアイドルの卵だった女子高校生、宇田川飛鳥(うだがわあすか)で、駐車場で遺体が発見されています。(熊野警部の「そう後藤久美子、ゴクミばりの美少女だよ」というセリフが時代を感じさせます)
 唯一の身内の姉夫婦や、飛鳥の友人関係などを調査していく神宮寺。果たして犯人は?という内容です。

 ゲームシステム面では2つのルールがあります。一つはアルファベットによるフラグチェック。聞き込みで得た情報などをQとかHなどの記号で管理します。最初はメモを取らずに遊んでいましたが、だんだん覚えきれなくなり結局最初からやり直す羽目に。
 もう一つは能力値管理で、これは体力値の一種類のみ。10点スタートで、相手に殴られるなどで怪我をすると1点減ります。0点で死亡というわけではなく、一晩休めば10点に戻るので、7〜10点の状態にしかなりません。
 普段はあまり存在感のない数値ですが、逃げる容疑者を追いかける!といったようなここぞという時に、「サイコロを1個ふり、体力値を足して、何ポイント以上なら」といった判定に使われます。このゲームは滅多にゲームオーバーにはなりませんが、ここで失敗してカーチェイス中に事故を起こして入院してしまいお役御免、なんて結末もあるので油断は禁物です。

 このゲームはひととおりの聞き込みや調査をしていけば、読者が考えなくても主人公たる神宮寺三郎が事件を整理して進行してくれます。謎解きができなくても捜査が行き詰ることはなく、コマンド総当たりすればクリアできるアドベンチャーゲームと大差ない難易度です。もっとも油断していると、不意に熊野警部あたりから「君は誰が犯人と検討をつけているんだ?」とか尋ねられ、犯人を当てる選択肢が出たりしてあせりますが。
 ミステリーとして見ると、序盤は、飛鳥は喫茶店で一人悲しそうにしていたとか、入ってくる情報が事件とつながらず、事件の全体像がなかなか見えてこなかったのですが、真相がわかってみると、複雑なトリックや驚くようなどんでん返しの展開もなく、この手の作品にしては地味目な事件でした。神宮寺三郎の世界観には人間ドラマ重視のシナリオの方が似合うだろうし、現実味もあって私はいいと思います。そんなに簡単に殺されるかな?と感じた部分もありましたが、TVの2時間サスペンスドラマでよくみかける被害者たちの見事な死にっぷり(突き飛ばされて転んだり、灰皿や石で頭を殴られただけで即死)を考えれば一種の形式美と思った方がいいのかも。
 全体的にオーソドックスな推理物ゲームブックと言えますが、神宮寺三郎ならではの特徴として「煙草を吸う」という選択肢がやたら出てくるのが良いです。適度に情報が揃ったり、落ち着いた方がいいときに選ぶと、煙草に火をつけ煙を吐きながら、主人公が考えをまとめてくれます。喧嘩騒ぎの真っ最中とか、人が倒れた時みたいなあり得ないタイミングにも「煙草を吸う」という選択肢がでるのはご愛嬌。もちろん選ぶとロクなことはありません。

 本書の欠点は挿絵のイラストですね。単純に絵がしょぼくてやる気が削がれます。ハードボイルド風なのはいいのですが、ラフなタッチというか絵がぼやけてて、漫画のネーム状態みたい。
 現在では本書は、ゲームブックコレクターと神宮寺三郎ファン双方が欲しがるレア作品と化しているらしいですが、もしもイラストレーターが、原作のキャラクターデザインを描いていた寺田克也さんだったりしたら、さらに価値があがっていたことでしょう。悪くない作品だけに残念なところです。


2014年02月25日(火) アンドロイドの要塞(長谷川 浩司/広済堂出版)

 先日は風邪気味になってしまい、昼間から寝床に転がってゲームブックを読んでいました。
 遊んだのは、最近読んだ「首都消失」と小松左京つながりで、未読だった「アンドロイドの要塞」。これは小松左京監修のゲームブックなんですね。
 ルールが所持品管理くらいでメモ不要で遊べるのも寝床ではありがたかったです。

 内容は宇宙パトロール隊みたいな主人公が活躍するアクションSFというところでしょうか。
 人口の少ない鉱山惑星に降り立った主人公が、人間達に反逆するアンドロイド達を相手にほぼ単独で戦っていく内容は、映画「ダイハード」をSFにしたような感じ。直球のストーリーの方がゲームブックには合いますね。戦闘中の爆発で高層ビルから危うく落ちそうになったり、協力者が主人公と別れたあと惨殺されたりと、展開や演出もアクション映画っぽいです。
 反逆したアンドロイドは11体で、あと何体いるか脳内でカウントしながら進めていく工程が、結構楽しい。「残り5体であと何タイプと何タイプのアンドロイドが生き残っているはず」とか。

 最初のプレイは、自爆する女性型アンドロイドに巻き込まれて爆死。自爆寸前に白目むくアンドロイドはホラー的な意味でインパクトありました。2度目は任務は果たしたものの、最後の最後でお約束のように崩壊していく敵の本拠地から脱出できず死亡。これは2度目のプレイということで最初とは違う選択肢を選ぼうと、ヒロインと仲良くしなかったのが敗因でした。3度目でクリア。
 ラスボスにあたるアンドロイドとのやりとりが、アンドロイドのくせに妙に人間臭く感じたな。

 ほぼ一本道なストーリーなので繰り返しプレイには向いてなく、自分の好み的には、2・3ルートくらい大きな分岐や脇道がほしかったところですが、理不尽な選択肢がほとんどなく、難易度も適度で良かったです。
 ヒロインの扱いが悲劇的なのが不満といえば不満だけど、この方が印象的ともいえるかなー。


2014年02月24日(月) 首都消失(雅 孝司/徳間書店)

 同名の小松左京の小説(&映画)を原作にしたゲームブックです。
 残念ながら、原作は私は知らないのですが、ウィキペディアで確認すると、原作のあらすじは「謎の雲が東京を覆って、東京とは一切音信不通になってしまった」というものですから、小松左京さんの作品に多い、もしもこうなったらどうなる?系のパニックものだと思います。(同類では「日本沈没」が有名ですが、私が読んだ中では短編小説の、一夜にして世界中の紙が消滅するという「紙か髪か」が傑作と思いますね。)

 本書は古本で入手しましたが、映画版「首都消失」のロードショー割引券が、紙のしおりとして本書に挿んでいました。タイアップ企画で登場したことがよくわかりますね。
 ウィキペディアの「首都消失」の項ではゲームブック版のことにも一言ふれてあって、ストーリーは外伝的内容だそうです。
 実際に本書を読んでみると、主人公はオリジナルキャラで職業はなんと怪盗という妙な設定です。
 その名前も「竜坂有瀬(たつさかあるせ)」。
 たつさかあるせ>あるせたつさか>あるせ・りゅうはん>アルセーヌ・リュパンとまことにふざけた・・・・・・・・・このふざけた名前は前に見た覚えがあるぞ!

 朝日ソノラマ刊ハローチャレンジャーシリーズの「10億円を奪え!」の主人公じゃないか。
 確認すると作者は同じ雅孝司さんだし、読んでいると「先日は10億円をせしめたそうじゃないか」みたいな会話が登場するしで、間違いなく「10億円を奪え!」の続編です。

 これは・・・・・・原作つきでありながら、雅考司さんは自分のオリジナル作品の続編を作ってしまったということでしょうね。
 調べると「10億円を奪え!」の朝日ソノラマは、本書が出るころにはゲームブックから撤退しています。ハローチャレンジャーシリーズは15巻で終了です。
 可能性として竜坂有瀬を主人公にした続編を作るつもりだったが、レーベルがなくなった。そこに折よく当時映画化などで人気があがった「首都消失」のゲームブック版の企画が徳間書店からでた。これ幸いと舞台設定以外は「10億円を奪え!」の続編にしてみたというところでしょうか。もちろん露骨に続編とは書かれていないので、わかる人だけわかる感じですが。
 新書サイズといい、横書き文章といい、ボリュームといい、本の装幀が朝日ソノラマのゲームブックと似ているので、実質的にハローチャレンジャーブックシリーズの第16巻といっていい出来と思います。このシリーズのファンは要チェックの一冊かも。
 小松左京さんが当時ご存じだったのかは知りませんが、この時代のおおらかさを感じさせてくれます。

 ゲームブック版の中身ですが、簡単に言うと謎の雲を除去しようとする研究者達に「10億円を奪え!」の主人公一味が怪盗として協力するという内容でした。
 遊んでいて小松左京らしさを感じることは皆無だったので、たぶん原作の持ち味とは別のベクトルのストーリーになってるんだろうなとは想像できますが、この研究員らは原作の登場人物なのかな。
 ゲーム性は前作とは違って、前半はほぼ一本道の一方向システムです。双葉文庫の探偵物ゲームブックのように、基本的に選択肢を総当たりしていけばストーリーが進行していきます。
 後半はある企業ビルに潜入して雲の除去に必要な機密情報を盗み出す、という双方向システムの迷路ゲームでした。
 前作の欠点だったボリューム感のなさは消えているのですが、普通のゲームブックになってしまったな、というのが感想。悪くはないのですが、前作の方が自由な感じで楽しめた気がします。
 ルール面では、メモを使わなくてすむ簡潔さはあいかわらずですが、所持品を記憶する必要があったり、ちょっとだけ要素が増えています。今作だけにある時計を使った乱数処理ルールは、サイコロを振るという面倒さがないので、当時よりむしろ現代向きかも。
 ゲームは簡単にクリアできましたが、終盤にある目的の品がどれなのかを見分ける選択肢だけは厳しく一度ゲームオーバーになりました。
 ヒントになりそうな箇所もあったのですが、本物、ダミーどちらの暗示ともとれるので判断材料不足なんですよね。恐らく、ほとんどのプレイヤーはここでつまづくんじゃないでしょうか。他に見逃したヒントでもあるのかな。


2014年02月23日(日) 10億円を奪え!(雅 孝司/朝日ソノラマ)

 ハローチャレンジャーシリーズの8作目のゲームブックです。
 本作の主人公は大学生とイベント会社のスタッフという、2足のわらじを履く青年。しかし、実は3足目のわらじを履いていました。それは“怪盗”です。ドーーン!!!
 ゲームブックでは、いわゆるファンタジーTRPG的な盗賊を主人公にしたものなら「真夜中の盗賊」や「クォーラス城からの脱出」などいくつか思い出すのですが、現代社会を舞台にした怪盗ものというのはなかなか珍しいですね。他には双葉のルパン三世シリーズくらいかな?
 ハローチャレンジャーシリーズは、オーソドックスな剣と魔法のファンタジーやSFから、アイドル業界や和風妖怪ものまで、毎巻いろんな舞台のゲームブックを出してきていて本当に飽きさせません。

 さて、話を戻して主人公の紹介を続けます。彼の名前は竜坂有瀬(たつさかあるせ)。
 自らを怪盗と名のり、また怪盗と名のるからには盗む相手は金持ち限定。それも後ろ暗い金を扱っている金持ちを狙うとの事。
 人殺しはしない方針なので、武器は護身用の麻酔スプレー以外には持たず、変装と策略を駆使して盗みを成功させる主義だそうです。
 また、恋人兼変身用の服を製作してくれる美少女、情報収集担当の後輩、チームのブレーンとなる教授、といかにもな仲間達もいます。
 いやぁ、格好いい設定ですね。
 それだけに彼が怪盗になった理由が、「自分の名前を音読みすると(りゅうはんあるせ)>それが訛ると(りゅぱんあるせ)>欧米式に姓を後にすると(あるせりゅぱん)>アルセールリュパン・・・・・・これに気づいたとき、君は怪盗を目指すことを決意した」というのが全てをぶち壊していて残念です。小学生か!

 今回の獲物は、政治家に不正な政治献金として渡される予定になっている10億円です。
 献金の情報を知ったきっかけが、「国会議事堂の近くで公衆電話を使用したら電波が混戦して、偶然闇献金の会話が聞こえてきたから」というのが相手も不用心というかなんというか。
 10億円を現金で受け渡しするところを横取りしましょうというわけなのですが、闇献金が現金払いというのは、少し前に猪瀬前都知事の献金ニュースをさんざん見た後だと、なるほどありそうな話しとは思います。あのニュースで猪瀬さんがなにやら苦労してバックに5000万円を詰め込んでいたおかげで、作中に登場する10億円を詰め込んだデカいトランク2つというのもイメージできました。ありがとう猪瀬さん。あなたの都知事時代は無駄にはならなかったよ。
 話しを戻して、近いうちに闇取引があるのはわかっているけど、その取引は具体的にいつどこで行われるかは不明という状態です。そこをさぐるところからゲームはスタートします。

 ゲームシステムの方は、能力値の管理や所持品の管理はありません。この場所は初めて来たか?など過去の行動フラグで分岐することはありますが、複雑な情報ではないので、メモを取らずに気軽に遊ぶことができます。
 パラグラフ構造は特徴的で、一方向システムでも、双方向システムでもなく、いくつもある選択肢(どこで情報収集をするかとか、どこを見張るか等)の中から毎日一つの行動を選択していき、それが終われば翌日になってまた次の行動を一つ選択する、の繰り返しとなっています。このシステムでは、例えば、初日にある会社に忍び込む行動を行ってもいいし、情報収集を先にして3日目にその会社に潜入しても良いという、非常に自由な行動を選べるようになっています。
 取引方法に関する真実の情報は一つですが、10億円を奪う展開はいくつか用意されてます。もちろん情報収集がうまくいかずに、知らないまま取引日時が過ぎてしまえばゲームオーバーです。
 遊んだ感じではなかなか面白かったのですが、ゲームのボリューム感が少なく、271パラグラフのゲームブックの割にあっという間に終わってしまう気がするのが残念に感じました。
 これには理由があって、間違った選択肢、例えば闇取引と無関係の企業に潜入するような行動を選んだ場合なども、多くのパラグラフを使って展開が広がっていくからなのです。
 普通のゲームブックなら不正解の行動を選べば、「どうやらうまくいかないようだ。知力点を1引いて、他の行動を選べ」のように罰則を受けてすぐに正しいルートに誘導されるものですが、この作品では的外れの場所だろうと、まるで正解のルートのように尤もらしくいろんな選択肢が続きます。挿絵付きで登場した美女がただの通行人だったり、何もないのに思わせぶりにここで見張りをするか?などと問われたり、ある人間の怪しい行動が実は主人公とは無関係の事件で動いていただけというオチが、この作品ではよくあるのです。
 これはこれで凝っているといえ、見方を変えればこの作品の長所とも考えられるのですが、自分がプレイした時は割と早めに正しい情報を掴むことに成功してしまったので、結果的に全体の半分くらいのボリューム感になってしまいました。つまり真実が判明した時は、その時点で残りのダミー展開はすべて選ぶ必要のない無駄なパラグラフの塊となるのですね。
 そんなわけでアイデアは優れていたけど、それを生かすほどの精練さに達してない、という印象を感じました。
 しかし、これに近い発想のシステムを使ったゲームブックは少数派ではあるものの、「送り雛は瑠璃色の」や「ティーンズパンタクル」といった名作が存在します。
 本書の発売時期を考えるにゲームブックの歴史でも比較的初期の頃に、このようなシステムをすでに使用していたことには正直驚いてもいいんじゃないでしょうか。

 あと、ストーリー的な面で不満をいうと、10億円を盗む手段が強引なものが多くて、怪盗というより単に強盗に見えます。予告状を相手に送れとは言わないけど、もっとスマートな手段を取ってほしかった。
 それから闇取引の現場はあるトラブルに襲われ、主人公側と政治家側双方に混乱をもたらすのですが、これがどうして発生したのか、どの展開を選んでも原因が明かされないままだったので、もやもやが残ったなぁ。


2014年02月11日(火) ゲームブックよもやま妄想

 最近久しぶりに「盗賊都市」を再プレイしたが、この冒険の舞台であるポートブラックサンドが野蛮で危険な都市という触れ込みにもかかわらず、危ない目にあう理由は主人公側にあるような気がしてきた。
 勝手に店の品を物色したり、ささいなことで店の主と殺し合いになったり、海賊船に忍び込んだり、わざわざ下水道に潜り込んだり、街のルールである通行証を持っていなかったりと、住民側からみたら十分すぎる不審者である。
 冷静に考えれば、「見知らぬ家がある→入るか?」とナチュラルに家宅侵入する選択肢がひどい。現代でもそんな選択肢を選べば、無事ではすまないか警察に捕まって社会的に終わるかのどちらかだ。
 もちろん道を歩いているだけで、金を払うか矢ぶすまになるか選択を迫られることもあるから、治安が良いとはお世辞にもいえないけど。ただ、住民になってしまえば案外快適に暮らせそう。実際、「真夜中の盗賊」の主人公はそんな感じだったし。


 次の話題。最近、革装丁の本が欲しい気分である。
 現実に売られている本物の革装丁の本は、完全にインテリア扱いとしての海外の古本であり、当然のように読めない。やはり日本語で読めるやつが欲しい。
 というわけでここは創土社さんが、分厚い革装丁のゲームブックを製作してくれないだろうか。内容はソーサリー4部作を1冊にまとめたのがいいと思う。
 レーベル何周年記念とか銘打ってシリアルナンバー付きの限定販売にすれば、数万円かかっても買う人は買う。少なくとも自分は欲しい。
 予約特典に真鍮製のサイコロ2個をおまけにつけたらもう完璧!


 また次の話題。今年の初夢は、創元推理文庫から林友彦の新作ゲームブックが出るというステキなものだった。
 ネバーランドとニフルハイムのなんたらとかいうタイトルで、赤い背表紙が目に焼き付いた。中身を見ると、大半はゲームブックブーム当時を振り返った対談やエッセーみたいなもので、肝心のゲームブックはネバーランドシリーズ番外編として100パラグラフ程度のものが収録されているという内容だった。
 あとがきに編集者が「現在は林友彦さんが多忙なので、このような構成になった」と説明しているところが半端にリアルだった。


 これまた次の話題。フィギュアを飾るという趣味は自分にはないけど、ゲームブックキャラでフィギュアが売られていたとすれば、何が欲しいかと考える。
 ジョン・ブランシェの絵を立体にした、ソーサリーのヒロインたち(アリアンナ、ガザムーン、ディンタインタ(シャム)、フェネストラ、ジャビニー)の恥ずかしいポーズのフィギュアも捨てがたいが、ここは鈴木直人のスーパーブラックオニキスに登場する太っちょバブムーラ押しとしたい。
 過去に唯一欲しいと思ったフィギュアが、男塾の超リアル造形フィギュア『男爵ディーノ』だったもんで。
 太っちょバブムーラは、ゲームブック世界の男爵ディーノです!


 最後の話題。その男爵ディーノについて、熱い記事をアップしているサイトの管理人さんが書いた「完全HIP HOPマニュアル」というマニュアル本が存在します。
 元々この人の書いた「よいこの君主論」という本を気に入っていたので、こちらも買ったわけですが、なんとこの本の一部がゲームブックとなっていました。
 しかも、怪物の潜むダンション(正確にはレコード店の地下)探索ものです。

 ありのまま 今 起こった事を話すぜ! おれは ヒップホップの本を読んでいたと思ったら いつのまにか降りてコブリン退治をしていた。 な・・・ 何を言っているのか わからねーと思うが。 おれも どうしてこうなったか わからなかった。

 という気分。
 しかも、リタイア覚悟でダンションの入り口に引き返す選択肢を選ぶと、入り口がふさがっていたり、人に止められることもなく、主人公は無事に家に帰って学校に行き、やがて就職するという人生ゲームのような形で進行を続け、やがて起こる社員旅行での殺人事件、被害者の残した謎のダイイングメッセージ・・・・・・ニヤケ顔のまましばし硬直。

 あまりに衝撃的な出来事、予想を上回ったり想像を絶する出来事に直面した時!
人はこうなってしまう事が多いッ!


 この自由な展開に比べれば、山口プリンの妄想レベルなどとてもとてもでした。


2014年02月08日(土) 訃報

 東京プリンの牧野隆志さんが、昨日亡くなったそうです。
 3年の闘病生活で体調も悪かったでしょうに、あくまで前向きな牧野さんのブログにはいつも励まされてきました。
 毎日ブログをチェックしていて、最近めずらしく2日間の更新がなかったので心配していたのですが。とにかく残念としかいいようがありません。
 牧野さん今までありがとうございました!
 でも今後もカラオケでは東京プリンの曲を歌うからね。

【追伸】
 「もしもソーサリーがライトノベルだったら」はまだ続きますが(昔書いたmixi版にもまだ追いついていないし)、またテンションがあがったら書くつもり。


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