冒険記録日誌
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2008年02月05日(火) ウォーロック 第35号 1989年11月

 特集記事は「ファイティングファンタジーをもっと楽しく」といいつつ、TRPG向けの記事だが、タイタン一周ウォーロッククイズなど、ゲームブックファンでも楽しめる記事がある。特に翻訳家の故“浅羽莢子”さんの思い出記事は短いながらも貴重だ。
 「ファイティングファンタジーの楽しみ方(9)」は、「雪の魔女の洞窟」がキッカケとなったタイタン世界の構築と、その世界で続いていくキャンペーンゲーム達。イアン・リビングストンが新人作家の「母」と呼ばれる由縁を書いている。
 ちなみに埋草記事のような感じだが、かつらつかささんの記事で「何度も遊べる「サソリ沼」」が、タイトル通り自分の考えとぴったりだった。アメリカのジャクソンのゲームブック処女作品「サソリ沼の迷路」は、海外での評判はいまいちと聞いて悲しかったが、同好の士がいて心強い気分になった。
 この号で一番興味深いのは編集後記。なぜかというと、ウォーロック創刊以降、ずっと編集長の座にいた故“多摩豊”氏が退任され、次号から“近藤功司”氏が編集長に新生ウォーロックとして再出発するということだ。このころFFシリーズは、第30巻の「悪霊の洞窟」が翻訳されたところだそうで、ゲームブックブームもやや下火の時期。休刊まで折り返し地点を過ぎたばかりのウォーロックが、以降どんな記事を残していくのか楽しみに引き続き再読していきたい。


2008年02月04日(月) ウォーロック 第34号 1989年10月

 オリジナルゲームブック収録!その名も「ブラスターケリー」。
元映画俳優のヒーローだった老人が、幼い少女と繰り広げるSF冒険物で、なかなか珍しい感じのするゲームブックだ。(この作品の感想は2008年7月2日の冒険記録日誌に記載しました)
 「ファイティングファンタジーの楽しみ方(8)」は、「有力新鋭のルーツとなったSF」という題目。なんでも今月のウォーロック自体がSF特集を組んでいるそうで、T&TのルールでレトロSFや超能力SF、果てはロボットアニメSFを遊ぶなんて企画記事もあって面白かった。


2008年02月03日(日) ウォーロック 第33号 1989年9月

 ゲームブック記事ではないが、プレイヤーのためのファンタジー知識という特集記事がいい。遊んでいて知っているようで意外に知らない、中世ヨーロッパをベースにしたファンタジー世界の常識を書いている。覚えておくと、ファンタジーゲームブックを遊ぶうえでも想像力がよりリアルに広がって楽しめると思う。
 そして「ファイティングファンタジーの楽しみ方(7)」のお題は「ゲームブックからテーブルトークへ」。
 ぐわぁ、安田均!貴様もか!ウォーロックの他の記事を見ても編集部は、ゲームブックはTRPGの入門編と捉えており、世の中のユーザーはTRPGに移行しつつあると、当時考えていたきらいがあるが、ここで決定的に感じさせてくれました。ゲームブックは、ファミコンやTRPGの代用品となることはあっても、あくまでゲームブックというジャンルであつかうものだと私は思うのだが…。まあ、実際にファイティングファンタジーのTRPGもあるので、この連載の趣旨としては間違っていないのかもしれない。


2008年02月02日(土) ウォーロック 第32号 1989年8月

 「ファイティングファンタジーの楽しみ方(6)」はソーサリーなどのゲームブックにおける魔法の特集。他、大半はTRPGの記事である。
 ウォーロックも30号もこえてくると、もはやゲームブック人気投票のコーナーとこの連載のみが、ウォーロックとゲームブックを繋ぐ唯一の絆に見えてしまう。
 あとはこの夏に予定されているゲームブック&TRPGハンドブックの、簡単なコメントつきの発売予定表。個人的に、双葉社のペパーミントレーベルのうち「7月は妖魔の季節(仮)」ってタイトルが気になる。どの作品のことだろうか?全然わからない…。それとも発売が没になった幻の作品!?


2008年02月01日(金) ウォーロック 第31号 1989年7月

 「送り雛は瑠璃色の」の後半部分、解決編が収録されている。正直、私には前半部分と違って後半は、まったく意味のわからない内容としか思えないのだが、感受性の鈍い人間はどこにでもいるので、しょうがないと思って欲しい。
 「ファイティングファンタジーの楽しみ方」は休載。記事はT&Tの大特集が中心で、ゲームブックの話題はわずかにFFシリーズの「真夜中の盗賊」が紹介されているにすぎない。いや、ゲームブックの人気投票なども毎号続いているが、最初のころに比べて票数があまりに少ないので、あんまり参考にならない感じなのだ。(穿った言い方をすれば、票数が少ないこと自体が世間のゲームブックの状態を表しているともいえるが)
 順位の変動も少なくなり、作品部門では「展覧会の絵」がずっと一位の座を守り、作者部門ではジャクソン(英)とリビングストンと鈴木直人があいかわらず上位につけている。


山口プリン |HomePage

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