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みんみん



 ねこめしを買いに

仕事帰りに。
先月末からごはんを変えている。アレルギー持ちだとか何とかいうわけではないが、外に出している今(引っ越すなどしてテリトリー仕切り直しのチャンスが来たら室内猫にしたいと思っている)、せめてごはんくらいはちゃんと考えてやりたいと思ってのこと。
ネット通販中心のお店だけれど(私もネットを徘徊していてお店を知った)、送ってもらうより買いに行く方がはやい場所にある。住宅街の中のお家の、玄関先がショップである。お邪魔するのはこれで3度目だけど、おいろいろとお話をするのがまた楽しみだ。
なくなったら買いに行くという感じなのだけれど、涼しく(寒く)なってからは食欲が増しているようだ。夏場は残していたのに、今は毎食ほぼきれいに食べる。
食べて身体をあたためているらしい。

今日ねえ、タオルとおやつもらったよ。
「おやつって、あんたの?」
……違う。猫の。鮭のおやつ。

タオルはちゃとら専用にしよう。お湯で洗って絞って、身体を拭いてやったり。

猫の先輩であるKさんご夫妻に、やるせない気持を発作的に書いて送ったらお返事が来たのだが、その中に、自分のことを「猫のPTA」だと思っていらっしゃる旨の一文があった。膝を打つ。

2005年10月24日(月)



 バッタリ

晴れたり雨が降ったり忙しい日。
立山に初雪が降った。昨夜、あれだけ星がきれいだったわけだ。

県立図書館に寄ってから犬カフェに行く。
離れのガラス越しに、男性と女性が座っているのが見える。
男性のお顔、どこかで見たことがあるような気がするのだけれど、誰だろう、と思いながら中に入る。
しばらくして「ごちそうさまー」という男性の声が聞こえた。聞いたことがあるような声。勘違いでなければ、県立図書館の人ではないか。窓口によく立っている職員の方に似ている。お顔もだけど、声が。
図書館の彼ならきっと、「ごちそうさまー」と明るく声をかけるであろう。図書館での応対がそもそもそんな感じ(なんというか、図書館の人にはちょっと珍しいタイプの応対。もちろん、一般的な応対が嫌なわけではありません)であるから。
名前は知らない。むずっむずっ。

そしてバッタリ、なこさんにお会いする。
残念ながらりー氏とは別行動だったので、今回も紹介できず(というのも、彼女はもともとりー氏のサイトをご覧下さっていたお方であるから)。というか、せっかくのブログ、更新がすっかり止まっているじゃないか。
「ちょこっと話し込んだ」という言い方をなこさんはしていたけれど、まさにそういう感じの時間でありました。たぶん、またあのへんでちょこっと話し込む機会がありそうな予感(休日の犬カフェは、りー氏も一緒だったりする可能性が高いのだけれど、その日はたまたまおりませんで)。

夜、久しぶりにます寿司(源)を食べる。美味しかった。
りー氏は前留あるいは小林、私はせきのやあるいは小林のます寿司がひいきであるのだけれど、実は源(一番メジャーな)もうまい、というのが、仕事(なんでもやるのう)でいろんなます寿司を食べに食べたりー氏の評価。ます寿司組合には加盟していないらしいのだけれども。>源

2005年10月23日(日)



 寒くてあたたかい日

雨。とても寒い。
タイツ解禁に続き、毛糸(ウールというかニットというか)も解禁した。カーディガンをはおることにする。
ついでに言えば足元もウールが混ざっている。初めて試すくつした。Tさんに「未経験ならぜひおすすめしたい」とプレゼントしていただいたもので、ふさわしい場と気候になるまで取っておいたのだった。
そのメーカーは、編み地の色や図柄の豊かさで知られている。ものすごく手がかかっているらしい。今まで試したことはなかったものの、手にとったことはあった。いろいろ素敵な柄(むしろ「絵」と呼びたい)を目にしてきてはいたが、どちらかというと柄物を着ない方なので、足元もついそれに倣っていた。
しかし実際に試してみると、まず、非常に履き心地がいい。複雑な柄物のくつしたにありがちな、裏地がもそもそとひっかかる感じがまったくない。そして型がきれいにセットされていて、図柄が不自然にびよーんと伸びることがない。タイツのようになめらかにはきやすく、タイツのように蒸れない。確かにくつしたとしては値が張る。でもこれはTさんが勧めてくれるわけだわ、と深く納得する。
好きなものを身につけているととても楽しい気分になる。

午後、とあるギャラリーのイベントで、犬カフェのKちゃんが歌うというので、行く。
早めに行ったらスケジュール変更があったりしたらしい。時間があったので、チケットを買った後、しばらく街中に出てお茶でも飲むことにした。ら、カフェで偶然Kちゃんにバッタリ。寒いねー、と言い合う。
Kちゃんは今年の春くらいから少しずつ歌いはじめていて、でも今まで不義理をしていて実際に聴くのは初めてだったのだけど(練習している音は聴いたことがあったけど)、なんというか、想像以上に(ってのはものすごく失礼な言い方ですが)歌がよかった。声がよく、そこに乗る言葉の、その乗り方がよい。弾き語りのピアノはうまいわけではないけれど、歌と重なる音は印象に残った。
終わってからT生花店で買ったアップルジンジャー1本を渡す。そのまんまの花に、リボンがわりのラフィアを結んでもらって。
犬カフェオーナーさんにくつしたをほめられる。

その後りー氏と待ち合わせてざんぐりへ。久々である。
飲んだり食うたりしていると、Kちゃんとお母さんが登場(居場所を言ったからだけど)。続いてお友達も合流。思いがけなく名刺交換に至っていたりー氏。
帰り、自宅まで送っていただく。
富山大橋を渡っているとKちゃんが「あっ猫!」と叫ぶ。なぜか猫が欄干のそばを歩いていた。あんた大丈夫かいな…
星がたくさん見えた。

2005年10月22日(土)



 コーヒーとタバコ

映画「コーヒー&シガレッツ」を観る。
ジャームッシュ作品に明るい人だともっといろいろ楽しめるようだが、暗い私にも充分楽しかった。作品の中に出てくるような場所で、ひとりで/人とお茶を飲むことが好きだからかなと思う。

喫煙はしないがコーヒーは飲む。
確かにタバコは身体に悪いし、においも気になる。しかしタバコを吸う/のむ人の姿に、色気を感ずることがある。別に好きとかじゃなくても、指先とか、タバコの趣味などに、つい、ぐっと来てしまうというようなことが。それは、私だけではないと思う。
色気が出ない人がのんで/吸っても、ということでもあるのだが。
タバコに火を付けられて、あと1本ぶんは一緒にいられるのだと思うこともあれば、タバコに火を付けるしかないんだな、とみじめな気持になることもあるだろう。

りー氏が、
「前の会社に1杯20円くらいでコーヒーが飲めるベンディング・マシーンがあったんだけど、そのコーヒーがまたすごくまずくて。でもなんか飲み続けているとそのまずさがクセになってきたんだなあ」
と言っていたが、そういうことは、あるかも知れない。
映画の中のコーヒーは、別に、とりたてて美味しそうでもなかった(まだタバコの方が美味しそうに見えた)。コーヒーって、ただひたすら美味しい飲み物としてのみ存在しているわけじゃない気もした。

「喫茶店が好きだ」とは言えても「カフェ好き」とはこっぱずかしくて言えないが、別に両者に違いがあるわけでなし(いや、現代の日本においては違うイメージで捉えられている気がするが)、観終わったらやっぱり、慣れた味のコーヒーを飲んで帰りたくなった。

2005年10月20日(木)



 最近の波

群ようこ作品を読んでいます。
20代初めの頃、恩師に、「最近、群ようこという人の作品が面白いんですよ」と言われたことがありました。あなた(=当時の私)の年代だとあまりピンとこないかも知れないけど、と、いやな感じではなく。
読書という経験においては、いつ出会うか・読むかということもまた重要な場合が多々あります。面白いことです。
やはり20代半ばの頃、「鷺沢萠がいい」と言われて(別の方からですが)、その時はピンと来なかったのだけどずっと後で熱中した、というようなこともありました。先達の言葉は聞いておくものだ、という教訓にもなりましょうか。

最近、乙女系ブログ(と言っていいのか)などで、山口瞳の作品を取り上げたり、好きだという婦女子の方(30歳になるかならぬかの世代の方が多いのかな)をしばしば見かけ、これはどういうことだろうかとずっと思っていました。山口瞳は国立在住時代に「郷土の文学」(笑)として読んでいたし、決して嫌いな作家ではないのだけれど、それにしても、と。
近年、人気の古本屋さんなどで取り上げられたりしていましたが、文庫その他で新装刊されたりして手に取りやすくなったということ、また、『男性自身』の挿絵を描いていた柳原良平氏のイラストが、雑貨的コンテクストでグッズ化されていること(これは大きい気がする)なども後押ししているのでしょうか。
わかる、わかる、わかるけれど、ちょっとむずむずする気持もあるのです。

対照的な読書をするとしたら、と考えました。
最初に思いついたのは田辺聖子です。ほとんど小学生以来です(すなわち、よくわかって読んでいないということに等しい)。
そんなに読んだことはないのだけれど、すごくかわいらしい女性だということはわかります。その昔『暮しの手帖』で連載されていたエッセイも楽しみに読んでいましたし。でも、そのチョイスは対照ではないな(そもそも「かわいらしい」と言うことからして失礼な気もする)、と思い直し(もしかしたらむしろ佐藤愛子を読むべきなのかも、などとも思いつつ)、なぜかふと群ようこを手に取ってみたというわけです。

群さん自体は小説よりむしろエッセイが書けるようになりたい、とかつておっしゃっているようなのですが(今は不明)、特に小説を面白く読んでいます。
ざっとググってみただけですが、作品全体を網羅したファンサイトが見あたらないように見えるのも面白いです(部分的に取り上げたものはあるようだけれど)。読者は多いと思うのに。

2005年10月18日(火)
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