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2003年08月16日(土) JY:クラブ選手権 全国大会 ジェフユナイテッド舞浜戦

03年08月16日13:30開始 Jヴィレッジ Pitch 1
 日本クラブユース選手権(U-15)大会
 対 ジェフユナイテッド市原ジュニアユース舞浜 ※30分ハーフ

▼布陣
−−−−−−町田− 山崎竜 −−−−−

−−小出−−−−−−−−−−田村−−

−−−−−−長沢−−池田−−−−−−

− 桑原卓 −佐野−−渡邊− 桑原彬 −

−−−−−−− 山崎晃 −−−−−−−

交代:後半00分:田村 →小泉(そのまま右MFに)
   延長14分:山崎竜→滝戸(そのままFWに)

ジェフユナイテッド市原ジュニアユース舞浜:

−−−−−−松尾−−大西−−−−−−

−−−−得平−−酒本− 佐藤岳 −−−

−−−−−−− 星野優 −−−−−−−

−−金子−−岩澤− 星野剛 −蓮沼−−

−−−−−−−−瀧本−−−−−−−−

交代:後半09分:佐藤→中島、後半19分:得平→子安


▼試合展開

 曇り。でも、やはり寒い。半袖の上にサンダル履きの筆者は、またも寒さに震えることになる。…懲りてない、というか学習能力がない。そして、今日も見づらいことこの上ない、Pirch 1 だ。また、この日は風が強く、それは筆者の体感気温だけでなく、試合の優勢・劣勢にも大きく影響した。

 (ジェフ舞浜応援団。その下が噂も名高い「幻の右サイド」。
 多くのユースヤクザが伐採を望んで止まない)

 舞浜は、準々決勝の試合を見たが、足下のテクニックの秀でた選手の多い、非常に似通ったチーム。共に余りフィジカルの強いチームではないが、背は高くてもヒョロっとした選手の多い清水に対し、舞浜は小柄ながら足腰の強いドリブラーが多いという印象があった。互いに攻撃マインドが強く、SBが果敢に攻め上がってドリブル突破を仕掛けるタイプ。そこでこの試合、桑原兄弟が鍵を握るであろうというのが、筆者の事前予想であった。また、舞浜には昨年12月のジュビロカップで対戦しており、池田がCBを務めるシステムで、PK戦で涙を呑んでいる。




(この日は何故か、清水イレブンが横列で入場。挨拶の礼の角度に、性格が出ている?)


[前半]
 前半は清水が風上。試合開始直後、いきなり舞浜の右SB蓮沼がスルスルと上がり、右クロスに大西が合わせる場面があったが、当たり損ねでGK山崎晃が問題なくキャッチ。以後、中盤にテクニカルな選手を揃える両チームらしく、中盤の潰し合いとなる。互いに辛抱する展開が続くが、徐々に押し込んだのは風上の清水。7分、小出のスルーパスに山崎竜が左サイドスペースに抜け、クロスを送ると、PA中央で町田が見事な程にフリー(っていうか、舞浜CB行方不明)。ワントラップでシュートに行くが、この余裕の間に一気に距離を詰めたGK瀧本が弾く。このこぼれ球を町田と瀧本で粘り合いになるが、そこに田村が駆け込んでシュート! しかし、これも瀧本が弾き返す。
 更に9分。小出が奪って自らドリブル、池田に渡すと右にチェンジサイド。田村のPA内で勝負はDFに弾かれるが、すぐに桑彬がフォローしてフワリと右クロスを送る。すると、裏に出た町田がまたもフリーでシュートを放ったが、GK瀧本が再び防ぐ。

 その後、暫く潰し合いが続いたが17分、町田が前線から中央突破、右に叩いて田村がマイナスに折り返したボールを池田が走り込んだが、トラップに失敗。しかし、流れを掴み直すと21分、田村の突破からこぼれたボールを後ろ向きでキープした池田が押し倒され、右PA角からのFK。小出が蹴った巻いて落とすボールを、佐野が密集地の外側から裏に抜けて合わせたが、叩き付けたボールはバウンドしてゴールを外れる。続けてその直後、田村のクロスがファーに流れたのを小出がフォロー。PA内でDFを1枚交わし、送ったクロスはGK瀧本の前を通り過ぎたが、その裏にいた町田が合わせられない。
 一方の舞浜は、幾度かサイドを崩す場面はあるものの、クロスに精度がなく、また佐野の高さとGK山崎晃の好判断に防がれていたが、29分、右CKを得る。金子のキックに対しゴール中央の星野優をフリーにしてしまい、ヘッドはGK山崎晃が競り合って防ぐが、落ちたボールを大西がフリーでシュート。しかし、焦ったかシュートは一直線にニアへ外れ、その後はロスタイムも殆どなく、前半終了。清水のエンジンの掛かりが遅いのはいつものことだが、今日の後半は風下である。

舞浜        清水エスパルス
5(3) シュート 4(3) ○町田、○田村、○町田、×佐野
5(1) 右クロス 4(2) ○桑彬、○田村、×池田、×田村
3(0) 左クロス 5(1) ×小出、○山崎、×小出、×桑卓、×小出
1(1) 右側CK 0(0)
0(0) 左側CK 0(0)
0(−)  犯OS  2(−) 田村、山崎
6(−) ファール 4(−) 町田、桑彬、桑彬、町田


[後半]
 逆風。その影響が心配されたが、後半開始直後、桑卓が左サイドから見事なフェイントで舞浜2人を突破、そのままPA内でも一人を抜き去り、最後はマイナスで送ったボールを長沼が狙うが、それはDFがブロック。しかし、試合の流れは清水が掴む。4分にも桑卓のクリアを小出が受ける、と見せて反転しながらダイレクトで前方へフィード。町田が反応して左スペースに持ち込み、クロスに再び長沼が走り込んで、今度はドリブル突破を仕掛けたが、DFに潰される。
 その後、途中交代の小泉が今ひとつ調子が上がらず、再び中盤での潰し合いとなったが16分、佐野?のクリアが戻りの遅れていた桑卓に上手く繋がり、左サイド中盤からのロングスルーパス。これで町田が完全に中央から抜け出す。そして、10M余りを独走してGKと1対1。が、最後のトラップが大きすぎ、慌てて放ったシュートもコースはGK瀧本の守備範囲内だった。

 ここまで後半、舞浜はシュート0本。クロスもアーリークロスが殆どで、問題なく跳ね返していた。しかし18分、右CKを与えると、金子のキックにファーで岩澤がヘッド。僅かにゴール左に外れるが、その直後に最終ラインの齟齬を突いて松尾が裏に抜け出し、シュート。これはクロスバーが防いだが、清水最終ラインは突如として乱れ初め、岩本不在を痛感させる。
 それでも、個人能力で勝る清水は相手のクロスを辛抱強く跳ね返して29分、舞浜のサイド攻撃を右に流れた池田がカット。そのまま右サイドへと流れて山崎竜に渡すと、タイミングを図ってマークの背後にループパスを送る。これを受けた小泉、素早いフェイントで囲みに来た2枚を抜き去って右サイド30Mを独走すると、更に1枚を交わしてPA内へと切れ込み、右クロス。右ポスト手前に走り寄った町田が至近距離から、ワントラップして倒れ込みながらシュートを放つ。これまでで最も決定的なシュートだったが、僅かにファーへと外れた。
 その後は再び風下の清水が押し込まれる時間帯となり、29分には松尾のロビングパスに酒本が裏に抜けながらボレー、当たり損ねたシュートを中島が追い掛けて押し込もうとするが、DF(佐野?)がコースを変える。そのCKの流れから、星野剛の右クロスを子安のシュートは枠外。試合は延長戦に突入する。

舞浜        清水エスパルス
6(3) シュート 4(2) ○池田、○町田、×佐野、×町田
3(0) 右クロス 3(2) ×小泉、○小泉、○小泉
5(2) 左クロス 5(2) ○桑卓、○山崎、×小出、×小出、×池田
2(1) 右側CK 1(0) ×小出
0(0) 左側CK 0(0)
0(−)  犯OS  2(−) 小出、町田
3(−) ファール 6(−) 佐野、山崎、山崎、桑卓、小泉、山崎


[延長]
 延長前半は舞浜が風上。開始直後こそ小出が単独突破する場面があったが、その後は一方的に舞浜。2分、池田のファールから星野剛が30Mの距離からFKを放つと、低い弾道がGK山崎晃を強襲。反応したが落としてしまい、舞浜選手が突っ込むが佐野?がクリアする。4分には、左サイドから途中投入の中島が渡邊を交わして突破、上げたクロスを大西が頭で合わせると、シュートはバーを掠めてネットの上に落ちる。途中交代の中島と子安は、その後も疲弊した清水に対してサイドを果敢に突破、結局前半の間、清水はシュートを一本も打てなかった。
 何とか凌いで後半は、清水の時間帯。逆に舞浜にはシュートもクロスも1本も許さなかったが、清水も疲労が色濃く、精度に欠いた。後半開始直後、山崎竜が裏に抜ける場面があったが、GK瀧本の素早い飛び出しに防がれる。また、エースストライカー(笑)長沼が池田の左CKからシュートを放ち、桑卓の左クロスからはファーで小泉が狙うが、共に枠外。途中投入された滝戸がカウンターから中央突破を図る場面もあったが、CBに潰された。そして、試合はPK戦へ。

舞浜        清水エスパルス
4(1) シュート 2(0) ×長沢、×小泉
2(0) 右クロス 1(1) ○長沢
4(2) 左クロス 3(1) ×小出、×町田、○桑卓
0(0) 右側CK 0(0)
0(0) 左側CK 2(1) ×池田、○池田
1(−)  犯OS  0(−)
3(−) ファール 4(−) 池田、桑彬、池田、滝戸


[PK]
先攻・舞浜 ○岩澤 ×金子 ○松尾 ×中島 ○蓮沼 | ○酒本 ○星野優
後攻・清水 ○町田 ×桑卓 ×小泉 ○佐野 ○桑彬 | ○長沢 ×滝戸





(歓喜の舞浜イレブンの傍らで呆然と佇む滝戸を、迎えに行ったゲームキャプテン池田。試合中も素晴らしいキャプテンシーで、岩本不在を支えた。池田は最後の挨拶まで、堂々としていた)

 ジュビロカップのリベンジならず、しかも再びPK戦での敗退。最後のキッカーとなってしまった滝戸だが、昇格した村松潤も杉山浩太も、トーナメントでチームの勝敗を決めるPKを外している。自分を責めることなく、是非とも今後の発奮の材料にしてもらいたい。
 結局、僅か2失点でJヴィレッジから去ることになってしまったが、今回決定力不足に悩んだ2トップも、彼らのおかげで東海選手権優勝できたのだから、責めることはできまい。是非、この悔しさは高円宮杯にぶつけてほしい。…できれば、ユースで(その後はトップで)でも、ね(笑)。


(ユースと同じく、3位の表彰式を受けるJrユースの面々。Who Wants It?)


▼大会優秀選手(第9回メニコンカップ出場)
 GK:山崎晃大
 DF:岩本大、桑原卓哉
 MF:池田康彦、小出洋孝、長沢駿

市川大祐・鈴木隼人・深沢良輔に続く、4人目のメニコン男を目指せ!

 そして、予定より1日早い帰京となった筆者は、これで盆休みが1日増えたと自分を慰めつつ、いわき市内で焼き肉食い放題(何と1000円!)でヤケ食い。まあ、ユース敗退の時も同じ事をしているのだが(爆)。肉と一緒にごはん3杯をモリモリ食べて、敗戦の無念を晴らしたという。


▼試合結果
清水エスパルスユース 0−0 ジェフユナイテッド市原ジュニアユース舞浜
       (PK 4−5)
 警告:後半03分:舞浜・星野剛大(?)


▼選手寸評(個人的好印象選手)

●池田康彦 80分出場 シュート1(枠内1)、クロス2(右1左1)
 守勢になると目立つのが、池田の完成度の高さ。コンタクト・判断・テクニックの全てでレベルが高く、攻守でミスが少ないため、確実に計算できる池田の存在は大きい。だが、不安定な最終ラインをカバーするため守りに重きを置いてしまったため、中盤の起点として機能することができず、チームはポゼッション向上に苦労することになった。

●山崎晃太 80分出場
 ここまで岩本・佐野の前に隠れた格好だった山崎晃だが(危険なシュートが殆どなかった)、この試合で彼の良さを再確認。判断とキックの正確さは、ユースの海人より上だろう、…海人の不安定さが問題なのだが。握力の問題かボールをこぼしてしまう場面が目に付いたが、クロスの応対も良く、実に安心して見てられる。PK戦でも7本中2本をストップ。

●佐野克彦 80分出場 シュート2
 個人としては完璧。舞浜はドリブラーの多いチームだったが、中央突破にはコンタクトの強さを示し、右サイドが崩されれば競り合いの強さを発揮してクロスを跳ね返し、左サイドを抜けられてもスピードを活かして桑卓の裏をカバーした。プレスに慌てることもあったが、フィード自体の質は良い。ただ、DFリーダーとしてはフラットラインを乱す(佐野や渡邊個人が、ではなく、組織としてのコーチングの点で)ことが多く、岩本の役割をこなすまでには至らなかった。

●桑原彬 80分出場 クロス1(右1、成功1)
 押し込まれる時間は結構あったが、舞浜はここを選手交代で集中的に狙ってきており、試合を通してよく堪え忍んだと思う。しかし、双子(実は三つ子らしいが)にも関わらず、卓哉とは随分とプレースタイルが違う。ドリブラーでコンタクトに強く、ファンタジスタで波のある卓哉に対し、彬は独特の柔らかいキックを持つパッサーでカバーリングに長け、自分の職分を常に全うできる選手。岩本不在の影響か、桑原兄弟は守備のポジショニングに戸惑うことも多かったが、彬は修正に時間が掛かっても急所を自らカバーすることができていた。

●小出洋孝 80分出場 クロス6(左6)
 清水の攻撃の鍵を握る選手だと、改めて思い知らされた。今日は序盤から飛ばし、数多くの突破と速い判断からのパスを見せてくれたが、右MFを次々と代えた舞浜(佐藤→中島→子安)を前に、延長の勝負所までは体力が持たなかったか。


●瀧本雄太、星野優大(舞浜)



2003年08月14日(木) JY:クラブ選手権 全国大会 横浜F・マリノス戦

03年08月14日13:30開始 Jヴィレッジ Pitch 1
 日本クラブユース選手権(U-15)大会
 対 横浜F・マリノスジュニアユース ※30分ハーフ

▼布陣
−−−−−町田− 山崎竜 −−−−

−小出−−−−−−−−−−田村−

−−−−−長沢−−池田−−−−−

−桑卓−−佐野−−岩本−−桑彬−

−−−−−− 山崎晃 −−−−−−

交代:後半10分:田村→小泉(そのまま右MFに)

横浜F・マリノスジュニアユース:

−−−−−斉藤−−高橋−−−−−

−− 武田英 −森谷−−幸田−−−

−−−−−− 大久保 −−−−−−

−丸山−−石川−−田代−−岩田−

−−−−−−−守屋−−−−−−−

交代:なし


▼試合展開

 雨。東北南部は一応、8月2日に梅雨明けしたはずなのだが。半袖の上にサンダル履きの筆者はまたも寒さに震えることになる。…懲りてない。しかも、Ptich 1を土手から観戦していたため、地面の泥が足に「染み込み」、風呂で擦ってもなかなか落ちないほどだったりしたという。
 東海王者と関東王者との対決。清水・横浜共に昨日とスタメンは変わらず、四つに組んでの対戦となった。大型ボランチである長沢・大久保の対決が鍵を握るというのが、筆者の事前予想。共にFWから今年コンバートされた選手で、まだまだミスが多い。如何にミスを減らし、スーパープレーを増やせるか。

[前半]
 前日に続き、この日も試合はいきなり動く。3分、小出の突破は岩田に止められるが、MFに向けて弾いたボールを山崎竜が足を思いっきり振り上げてカット。そのまま体勢を立て直して中に切り込むと、バイタルエリアで軽く横に流し、スイッチした池田がミドル。GK守屋が好セーブを見せるも、その威力を十分に消しきれず前に落としてしまい、そこに突っ込んだ長沢が詰めた。ボランチ2枚がPAで絡んでの先制。1−0。
 これで横浜は一気にギアを上げ、大攻勢を開始する。一方の清水は先制の余裕で足下に繋ぎ、じっくり組み立てようとするが、それは出足がとにかく鋭い横浜の格好の餌となり、次々と高い位置からの速攻を食らう。5分には佐野の前方フィードを幸田がカット、受けた森谷がその佐野のチェックを振り切ってPA内ドリブルシュート。しかし枠外。その後も岩本のパスミスなどもあり、横浜は気勢を上げて攻めるが、焦りからかMFのミドルが多く、枠に入らない。

 その内に清水も徐々に横浜の攻撃にも慣れ、横浜は攻め疲れ。24分、桑彬のドリブルはDFが潰すが、こぼれ球を桑彬が自ら拾ってスルーパス。DFに引っ掛かるが上手く山崎竜の前に転がり、PA内正面でシュートを放ったが、GKが見事にセーブ。すると26分、素早く縦に繋いで幸田が右サイドスペースに抜けると、対応に行った佐野はコンタクトを躊躇し、クロスのコースを切る守備に切り替える。だが、時既に遅く、低くて速いクロスが入るが、岩本が足を投げ出してスライディングクリア。しかし、狙いを誤ったのか余裕が無かったせいか、サイドにクリアせずに前に跳ね返したボールは、横浜の選手に引っ掛かる。瞬間、その選手、森谷がダイレクトでループシュート。PA手前から放たれたボールは、美しく緩い曲線を描いて、ゴールへと吸い込まれた。1−1。
 その後は清水も前掛かりになるが、ロスタイムにはロングボールをGK山崎晃が声を掛けて取りに行きながら、聞こえなかったのか佐野がヘディングクリアしてしまう。それを横浜の斉藤に拾われてしまい、慌てて距離を詰めるDFを切り返してミドルは、運良く前に出ていた山崎晃が倒れ込んで足。どうにか同点のまま、試合を折り返す。

横浜        清水エスパルス
8(2) シュート 4(4) ○池田、◎長沢、○小出、○山崎
2(0) 右クロス 1(0) ×田村
5(0) 左クロス 3(0) ×小出、×桑卓、×小出
0(0) 右側CK 0(0)
2(1) 左側CK 0(0)
1(−)  犯OS  0(−)
3(−) ファール 3(−) 佐野、町田、小出


[後半]
 開始2分の横浜、左から小気味よく繋いだボールを幸田が受けると、遅れた小出の後ろからのチェックを振り切ってドリブル、スルーパスを高橋がシュートもGK山崎晃の正面。が、威力を消しきれずに前にこぼし、清水先制点の再現なるかというところで池田がクリアする。
 だが、後半は同点に追いつかれた清水が、打って変わって攻めに出る。5分、やはり今日も後半になって持ち直した岩本から正確なフィードが長沢にはいると、反転してすぐにスルーパス。町田が裏に抜けるが痛恨のトラップミス。田村がフォローして右45度から20Mミドルを放つも。GK。更に7分、長沢が大久保と競り合って落としたボールを山崎が拾い、再びスルーパスから町田が裏に抜ける。しかし、GKの出足が良く、シュートはGK。ただ、ここまでは横浜が長いFKから田代のシュートという場面もあり、一進一退の展開であった。

 そして10分、いよいよ小泉登場。全体が攻撃モードに切り替わる。11分、GK山崎晃のキックをDFがカブり。バウンドして裏に抜けたボールを町田が右45度からシュートを放ったが、GK守屋ディフレクトしてCKに逃げる。小出CKから長沢は枠外。その直後、前掛かりの清水の裏を突き、幸田が裏に抜けて右クロスはGK山崎晃が何とか触れたがファーに流れ、フォローした武田の折り返しはDF(岩本?)が足を投げ出すもPA内右に転がり、最後斉藤?のシュートは宇宙開発。
 怯まず清水は16分、山崎のスルーパスから再び町田は、GK。更に18分、町田のポストから長沢に戻してダイアゴナルフィード。小出が抜け出て左クロスに町田は、枠上。続いて19分、長沢のダイアゴナルフィードに再び小出、しかし今度は一つインサイドに桑卓が小出と平行して走り、パスを受けて切り込むとPA内で2人抜きしてドリブルシュートは、これもGK守屋が反応。小泉投入からの10分間で、シュート9本の猛攻である。それでも得点が奪えないのも凄いが。

 しかし、遂に均衡は破れる。20分、町田が裏に出したボールで左に抜けた山崎竜、タッチライン際で追いつくと勝負せずに後ろに戻す。そこに駆け込んだ小出はフリー。余裕を持って中の様子を見極め、マイナスのクロスを送る。そこに3人(ニア寄りに町田・ファー寄りに小泉?)が大挙して走り込んでいたが、合わせたのはやや遅れて走り込んだ中央の長沢。ランニング・ノージャンプヘッドが、勢いよくゴールニアサイドを突き破った。2−1。
 その直後、PA内で横浜の選手が深いタックルを食らって倒れる場面もあったが、判定はノーファール。横浜はSBが攻撃一辺倒となり、両サイドから分厚く攻めるが、岩本・佐野・池田の守備のトライアングルがPAの周辺でこれをストップ。シュートまで持ち込ませない。逆にSBの裏への長いボールで小出・小泉を走らせて効果的に相手を押し込むと、前日20分間の延長戦を戦った横浜には余力無く、清水がどうにか逃げ切った。なお、筆者は興奮と雨で濡れたノートのせいで、この10分間をマトモにメモれていない(爆)。

横浜        清水エスパルス
5(3) シュート 17(9) ×小出、○田村、○町田、○池田、○町田、×長沢、×桑卓
               ×山崎、○町田、×町田、×町田、○桑卓、◎長沢、×小泉
               ×小出、○長沢、○佐野
5(1) 右クロス 2(1) ×桑彬、○小泉
5(0) 左クロス 5(3) ×小出、○小出、◎小出、○小出、×小出
0(0) 右側CK 2(2) ○小出、○小出
1(0) 左側CK 1(1) ×池田
0(−)  犯OS  0(−)
4(−) ファール 11(−) 佐野、桑卓、佐野、桑彬、小出、佐野、桑彬、池田、町田
               小出、町田



▼試合結果
清水エスパルスユース 2−1 横浜F・マリノスジュニアユース
 得点:前半03分:清水・長沢駿  (なし)
    前半26分:横浜・森谷賢太郎(なし)
    後半20分:清水・長沢駿  (小出洋孝・左クロス)
 警告:前半21分:横浜・森谷賢太郎(ラフプレー)
    後半23分:清水・小出洋孝 (ラフプレー)
    ????分:清水・岩本大  (?)



▼選手寸評(個人的好印象選手)

●長沢駿 60分出場、シュート4(得点2、枠内3)
 試合を通しては横浜の大型ボランチ、大久保に競り負ける場面も多く、先にチェックに動いた池田と重なったり、パスミスもあったりと、決して完璧な内容とは言えない。しかし、テクニカルなドリブルあり、素早い左右への捌きあり、スルーパスありと体に頼らないプレーに挑む姿勢は買い。それでいて、PA内でもジャンプしなくとも競り勝てるその体躯は、やはり貴重だ。荒削り故の不安定さには、目を瞑るべき。

●小出洋孝 60分出場、シュート3(枠内1)、クロス7(左7、成功3)
 消えやすいのはファンタジスタの常だが、消えてるように見えて抑えきれないのもファンタジスタ。しかし、この日はチーム全体がのらりくらりしてた前半に全てを精算していたのか、後半は常に全開だった。自らの突破、同じファンタジスタの桑卓との絡み、正確なトラップ、精妙なクロス…、多くの決定機を演出した。守備時のポジションは怪しかったが。

●池田康彦 60分出場、シュート1(枠内1)
 長沢が自由奔放にプレーできるのも、後ろを固める池田のおかげ。試合の入り方に失敗したのか、敵味方双方に危険なフィードを連発した岩本と、しばしば持ち味の運動能力で遅れをとった佐野の両CBが、最小失点に抑えられたのも池田のおかげ。持ち味でもある豊富な運動量を封印し、中盤の底に位置しながら地味に最終ラインをカバーし、攻撃時は忠実に左右へと捌いた。終盤になるにつれ目立つ競り合いの強さが、完成度の高さを伺わせる。

●桑原卓哉 60分出場、シュート2(枠内1)、クロス1(左1)
 攻撃の核である小出が高い位置取りをする分、桑卓も前目でフォアチェックする場面が多かった。そのため、何度か裏を取られた場面があったものの、コンタクトプレーでの強さと高さ、交錯しながら自然とボールを自分のものにしてしまう巧さは評価したい。攻撃面でも裏に抜ける動きに加えて、鮮やかなドリブル突破も披露したが、まだ「ドリブルのためのドリブル」のレベルに留まっているか。なお、彬の方もコンスタントに良いプレーをしており、特にキックの質が良い。

●山崎竜男 60分出場、シュート2(枠内1)
 この日もシュート「以外は」完璧。ボールへの執着心があるユースの築館監督が好みそうなタイプ。特にフォアチェックの勤勉さが高い貢献度を示す。町田との相性は完成の域にあり、戻ってポストと裏への抜け出しの役割分担を盛んに入れ替わり、2人だけで好機を創る場面も多かったが、最後のシュートが…。特に山崎の場合、シュートを打つことの消極性は大きな課題。

●森谷賢太郎、守屋雄一郎(横浜)


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03年08月14日11:00開始 Jヴィレッジ Pitch 2
 日本クラブユース選手権(U-15)大会
 鹿島アントラーズFCジュニアユース 対 ジェフユナイテッド市原ジュニアユース舞浜
  ※30分ハーフ

▼布陣
鹿島アントラーズFCジュニアユース: ジェフユナイテッド市原ジュニアユース舞浜:

−−−−−田宮−−諸岡−−−−−   −−−−−松尾−−大西−−−−−

−− 小野谷 −−−−−向後−−−   −−−得平−−酒本−−佐藤−−−

−−−−−八木−−山本−−−−−   −−−−−− 星野優 −−−−−−

−菅谷−−畑中−−松崎−−田崎−   −金子−−岩澤− 星野剛 −蓮沼−

−−−−−−木之内義−−−−−−   −−−−−−−河上−−−−−−−

交代:後半00分:田宮→中塚      交代:前半10分:河上→瀧本
   後半24分:菅谷→小古瀬        後半05分:佐藤→中島
   後半29分:向後→武藤         後半17分:蓮沼→子安


▼試合展開

前半05分:舞浜、左から右へのチェンジサイド。これは鹿島DFが跳ね返したが、それを拾ったのは上がっていた右SB蓮沼。鋭く右足を振り抜いたシュートは、低くゴールネットに突き刺さった。0−1。

前半07分:鹿島、小野谷が競り落としたボールを拾った田崎、向後とのワンツーで右スペースに抜けると、PA右角へと中に切り込む。そこで金子?が引っ掛け、FK…にも見えたが、審判の指さしたのはPK。山本が冷静に決め、鹿島が同点に追いつく。1−1。

前半09分:鹿島、舞浜のキックオフボールを跳ね返すと、浅い最終ラインの裏に諸岡が抜け出してオフサイド無し、独走。PA内でGKと1対1になると、切り返しから上手くスライド移動、GK河上は残った諸岡の軸足を払ってしまい、またもPK。そして、GK河上は一発退場。急遽投入された瀧本は山本のキックを一度は止めるが、弾くので精一杯。前にこぼれたボールを山本が自ら蹴りこみ、2−1。鹿島逆転。

後半17分:舞浜、左サイドに流れた酒本、左回転で戻りながらターンして鹿島SBを振り切って中に切れ込むと、そう見せて右足でクロス。ファーの中島はワントラップから綺麗にファーに流し込み、舞浜同点。鹿島はDFが舞浜のフェイントに惑わされ、濡れた芝に足を取られて転倒してしまっていた。2−2。

後半28分:市原、延長戦の気配が濃厚になってきた最終盤、ロングボールがバウンドして転がったが、諦めずに追った松尾がライン際で追いついて、スピードに乗ったまま左足一閃。角度10度シュートがGKのニアを割り、土壇場で舞浜が逆転した。2−3。

 鹿島アントラーズFCジュニアユース 2−3 ジェフユナイテッド市原ジュニアユース舞浜

鹿島            舞浜
6/3(5/0) シュート 5/4(3/2)
3/3(1/1) 右クロス 2/3(0/0)
0/0(0/0) 左クロス 7/6(2/2)
1/0(0/0) 右側CK 0/0(0/0)
0/1(0/0) 左側CK 2/0(0/0)
3/3(−/−)  犯OS  1/1(−/−)
6/2(−/−) ファウル 6/5(−/−) ※前半/後半(成功数・枠内数)


個人的好印象選手:田宮、向後(鹿島)、松尾、蓮沼(舞浜)



2003年08月13日(水) JY:クラブ選手権 全国大会 エスペランサいわきFC戦

03年08月13日11:00開始 Jヴィレッジ Pitch 2
 日本クラブユース選手権(U-15)大会
 対 エスペランサいわきフットボールクラブ ※30分ハーフ

▼布陣
−−−−−町田− 山崎竜 −−−−

−小出−−−−−−−−−−田村−

−−−−−長沢−−池田−−−−−

−桑卓−−佐野−−岩本−−桑彬−

−−−−−− 山崎晃 −−−−−−

交代:後半17分:田村→小泉(そのまま右MFに)
   後半29分:池田→神田(そのままボランチに)

エスペランサいわきフットボールクラブ:

−−−− 鈴木政 鈴木勇 −−−−

−−−向山−−−−− 鈴木弾 −−

−−−−−茂木−−高田−−−−−

−後藤秀−阿部−−大平−−小峯−

−−−−−−−大金−−−−−−−


▼試合展開

 この夏、4回目の村行き。スーパーひたちは折からの帰省ラッシュに巻き込まれ、満席状態。運良く水戸で空いた席に座ることができたが、眠さに1時間以上立ちっぱなし状態で、フラフラ。しかも座ってから寝ようとすると、通路に立つ乗客に体を寄せられて起こされるし。舐めてました、東北の帰省ラッシュ(いや、指定席取れなかったんだけど)。

 グループHシードにて、予選リーグ全勝のエスペランザいわき。それもそのはず、GK大金、DF大平、MF鈴木政(この日はFW)、FW鈴木弾(この日はMF)と4人ものU-14ナショナルトレセン選手を配する強力チームである。しかも、Jヴィレッジは彼らにとっての完全ホーム。大声援が彼らを後押しする。
 対する清水も、今年のチームは実に強力だ。U-15日本代表候補5名(岩本・佐野克・池田・長沢・町田)、U-14ナショナルトレセン6名(岩本・佐野克・池田・小出・杉山和・滝戸)、静岡県選抜10名(佐野克・小出・山崎晃・山崎竜・長沢・岩本・池田・杉山和・滝戸・佐野諒)など名前を挙げるのは簡単だが、本当の強さはここに名前の挙がらなかった選手のレベルの高さ。今年、サイドバックに定着してきた桑原兄弟は今、伸び盛り、右ウィングの小泉は突破力だけならチーム随一の破壊力を誇る。その小泉は疲労骨折の危険ありと大事を見て先発から外れているが、代役の2年生田村も、まだ完成度は低いが独特の動き出しが光る。控えに甘んじている神田・渥美・望月らも、確かな実力の持ち主で安心してピッチに送り込める。決勝トーナメント初戦、清水は遂に現状のベストメンバーを組んできた。



 (大声援を送るいわき応援団。
 主将の岩本(4番)も動揺したか?)



[前半]
 試合前、ベンチに向かって「やべっ、めっちゃ緊張してる」と叫んでた岩本。その不安を知ってたわけではないと思うが、開始1分、いわきの鈴木政がスピードに乗って中央突破、最終ラインから岩本がブレイクしたところでスルーパス。鈴木政を見ながら岩本の裏に抜けた鈴木勇が、反転しながらPA内でシュートを放つもGK山崎晃、横っ飛びでCKに逃れる。向山の左CK、中央で巧みにマーク(長沢?)を外して飛び込んだ高田が頭で合わせたボールは、ファーサイドネットに吸い込まれた。0−1。
 いまいち現実感のない失点劇だったが、これは紛れもない現実。目の覚めた清水は、ペースを急激に上げて攻勢に出る。その中心となったのは、左MF小出。7分、その小出がサイドで一人抜いて突破、マイナスの折り返しに至近距離で町田が頭で合わせたが、僅かに左。14分、ループスルーパスに町田が突っ込むがDFクリア、だが跳ね返りを山崎竜がシュートを狙うもGK。今ひとつ押し切れなかった清水だが15分、左サイドやや相手陣内に入ったところでFKを得る。距離約40M、池田が蹴った速いボールはPA内に巻いて落ちる。そこで待ち構える長沢が頭一つ抜け出すと、競り負けて体勢を崩したDFに当たり、ファーへと吸い込まれた。1−1。思いがけない同点劇に、蹴った池田は桑卓と歓喜を分かち合っていたが、自陣に戻る長沢は、どう感情を表現して良いか分からない感じだった。

 早めに失点をリセットした清水だが、前半のペースは五分。長沢を軸に競り合いで勝る清水がポセッションで有利に立つが、鮮烈な速さを持つ鈴木弾らが不安定な清水最終ラインをカウンターで襲ういわきが、決定機の数では上回った。23分、長沢が競り落としたボールを逆にいわきが拾い、鈴木弾が桑卓を振り切って右に抜け出し、クロスを送ったが合わず。25分、小出の右CKから長沢がヘッドを放つがDFクリア、それを鈴木弾が拾って速攻。岩本を交わしてシュートを放ったが、GK山崎晃ナイスクリア。一進一退で試合を折り返す。

いわき       清水エスパルス
7(7) シュート 7(4) ○小出、×長沢、×町田、×長沢、○山崎、○山崎、○長沢
1(0) 右クロス 2(0) ×田村、×町田
2(1) 左クロス 9(5) ○小出、×小出、○小出、×池田、○町田、○町田、×小出
               ○小出、×山崎
0(0) 右側CK 1(1) ○小出
2(1) 左側CK 2(2) ○池田、○池田
1(−)  犯OS  2(−) 山崎、山崎
3(−) ファウル 5(−) 不明、町田、岩本、山崎、池田


[後半]
 後半開始直後、田村が長いパスを必死に追いつき、切り返しから左クロスを長沢がヘッドで狙うもDFと競り合ってこぼれ、しかしそこに駆け込んだ桑彬のミドルは右に外れる。一方で7分、桑卓のドリブルから小出が左クロス、ファーの田村が何とか駆け込んでボレーシュートは大きく外れ、これを何とか繋いで再び小出がクロスを送ったがDFが跳ね返し、いわきの速攻。なおも鈴木弾が一人抜いて突破し、ラストパスを鈴木勇が受けたが桑彬のカバーが間に合う。後半は、落ち着きを取り戻した岩本の存在が最終ラインをグッと引き締めており、危ない場面の一歩手前で食い止められるようになってきた。
 11分、小出の右CKをGKがこぼし、佐野が詰めたが何とか再びGK。15分、長沢が競り合ったボールを桑彬が奪い、田村→山崎と前に送ってループスルーパスに再び桑彬、右クロスを小出が受けてドリブルシュートはGKが弾く。攻めながら、どうしてもゴールを割れない清水は、17分、遂に小泉を投入。すると、その速さを存分に発揮した小泉は19分、右サイドを3人抜きして折り返したマイナスのクロスに対してPA内に入ってきた長沢はややタイミングが早すぎ、足下に入ったボールをドリブルする間にDFに入られて、右CKとなる。小出のキックにGKが反応したがこぼしてしまい、それを佐野が、更に小泉が詰めるも、混戦の中でそれぞれDFとGKが体で止め、最後は右アウトサイドにクリアされる。しかし、そこに待つはCKキッカーの小出。20分、左足でクロスを入れるとクリア直後でPA内のマークが外れており、長沢が落ち着いてワントラップからゴールに流し込んだ。2−1。

 いわきはCB大平を前線に上げて賭けに出たが、それは清水の攻勢を更に強める結果となる。22分、山崎晃がポストから反転、スルーパスにまたも小泉が突破を仕掛け、クロスを再び山崎晃が合わせたが枠外。27分、山崎が重心の低いポストから反転してドリブルを仕掛けると、そのコンタクトプレーでDF2枚が耐えきれず倒れる。だが、判定はノーファール。一瞬、足が止まったいわき相手に山崎は左サイドスペースに抜け、その間にススッと左から中央バイタルエリアへと移動した小出、十分に溜めを作った山崎からパスを受けるや、狙い澄ましたミドルを放つ。鮮やかにゴール角に決め、3−1。
 更にその直後、誰もが3点目の展開のメモに忙しい中の28分、最終ライン?からのロングフィードを山崎が頭で裏に流し、町田がGKと1対1に。容易にGKの脇の下に流し込み、いとも簡単に4−1に。ちなみに私本人は見ていないので、多分に想像が含まれています(笑)。その後は問題なく逃げ切って、清水がベスト8に駒を進めた。

いわき       清水エスパルス
2(0) シュート 14(8) ×桑彬、×田村、×町田、○佐野、○小出、×佐野、×町田
               ○長沢、○小泉、◎長沢、×山崎、◎小出、◎町田、○町田
3(1) 右クロス 9(6) ○田村、○池田、○桑彬、×小泉、○小泉、◎小出、○小泉
               ×町田、×桑彬
3(1) 左クロス 4(2) ○小出、×小出、×小出、◎山崎
1(0) 右側CK 3(1) ×小出、○小出、×小出
0(0) 左側CK 2(1) ×池田、○池田
1(−)  犯OS  0(−)
0(−) ファウル 7(−) 山崎、佐野、長沢、小泉、長沢、桑卓、町田



(試合後の挨拶。互いに個人技を前面に出した好勝負で、面白い試合だった)


▼試合結果
清水エスパルスユース 4−1 エスペランサいわきフットボールクラブ
 得点:前半01分:いわき・高田裕行(鈴木勇希・左コーナーキック)
    前半15分:清水・ オウンゴール
    後半21分:清水・ 長沢駿 (小出洋孝・右クロス)
    後半27分:清水・ 小出洋孝(山崎竜男・左クロス)
    後半28分:清水・ 町田朋弥(山崎竜男・スルーパス)



▼選手寸評(個人的好印象選手)

●長沢駿 60分出場、シュート5(得点1、枠内3)
 「普段は育成を考えてコンタクトプレーは禁じられてるだけなのか?」と思えるほど、追う展開の中で高さと競り合いの強さを反則的な程に発揮し、ポゼッションに貢献した。普段から体格を利用しない素早い展開を心掛けている選手だが、この日は正確にサイドに散らすダイアゴナルフィードが効果的だった。

●佐野克彦 60分出場、シュート2(枠内1)
 ひたすらドリブルを仕掛ける相手へのラインコントロールやポジショニングで混乱していた岩本に対して、佐野は自らの職務を全う。己のゾーンで勝負を挑む相手を、高い運動能力で確実に潰し続け、束の間の安定感をもたらした。守備だけでなく、フィード面でもミスは少なく、セットプレーでも運動能力を存分に発揮。

●小泉慶治 13分出場、シュート1(枠内1)、クロス3(右3、成功1)
 どうやら、疲労骨折の恐れありとのことで大事を見ていたようだ。しかし、途中交代で投入される小泉は正直、卑怯だ(笑)。圧倒的なスピードとテクニックと勝負を挑む勇気で以て、酷暑と疲弊で崩壊寸前のいわき守備陣に、僅か10分で引導を渡した。

●山崎竜男 60分出場、シュート3(枠内2)、クロス2(左2、成功1)
 町田との相性は最高。高い運動能力と重心の低い完成されたポストスタイルを持ち、ドリブルや裏を狙う動きにフォアプレスも素晴らしく、全てのFWの仕事を高い次元でこなしていた、…シュート以外は。ヘスキーのようだ。

●小出洋孝 60分出場、シュート3(得点1、枠内3)、クロス9(右1左8、成功5)
 今日は追う展開の時間帯では、持続的にハイパフォーマンスを示していたが、やはり消えやすい点は相変わらず(後半は相手のキーマン、鈴木弾をケアした関係もあるが)。それでも必ず得点に絡むあたりは、さすがファンタジスタ。

●鈴木弾、高田裕行(いわき)


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03年08月13日13:30開始 Jヴィレッジ Pitch 1
 日本クラブユース選手権(U-15)大会
 横浜F・マリノスジュニアユース 対 ジュビロサッカースクール沼津 ※30分ハーフ

▼布陣
横浜F・マリノスジュニアユース:   ジュビロサッカースクール沼津:

−−−−−斉藤−−高橋−−−−−   −−−−−館石−−伊藤−−−−−

−− 武田英 −森谷−−幸田−−−   −−−草谷−−−−−−−−中里−

−−−−−− 大久保 −−−−−−   −−−−−佐野−−山田−−−−−

−丸山−−石川−−田代−−岩田−   −村山−−和田−−藤田−−渡邊−

−−−−−−−守屋−−−−−−−   −−−−−−−松本−−−−−−−

交代:前半20分:守屋→武田大     交代:後半00分:館石→早川
   後半11分:丸山→中村
   延長00分:高橋→谷島


▼試合展開

前半19分:沼津、中盤で佐野が相手と交錯しながら前にパスを送ると、草谷がクサビから反転して、速攻。代わって左に流れた館石とのワンツーで裏に抜け、左クロスに対してPA内中央で伊藤がヘッド。沼津が先制する。0−1。

前半20分:横浜、大きく緩いチェンジサイドを高橋が左に流れながら受ける。ワントラップで渡邊より半歩前に出ると、即シュート。角度45度・距離20Mから放ったミドルが鮮やかな曲線を描いてゴールファー上に吸い込まれ、あっという間に横浜が追いつく。1−1。

延長19分:延長後半ロスタイム、示された1分の時間も50秒が過ぎようかという頃、左SBに下がっていた武田英がチェンジサイド。しかし、精度が無く、村山が余裕のクリア。が、その先で拾ったのは途中交代の谷島。左に回りながら最後のドリブルを開始すると、疲労かどうせPK戦だという油断か、沼津DFチェックにいけない。最後はCB2枚の間をスルスルっと抜け、至近距離から放ったシュートはGKも止められなかった。2V−1。衝撃の幕切れであった。

 横浜F・マリノスジュニアユース 2V−1 ジュビロサッカースクール沼津

横浜                沼津
5/7/5(1/3/1) シュート 5/3/5(3/0/3)
5/1/0(0/0/0) 右クロス 2/5/5(1/2/2)
3/3/1(2/1/0) 左クロス 4/5/0(1/0/0)
1/1/1(0/0/0) 右側CK 3/0/2(1/0/1)
2/0/0(1/0/0) 左側CK 2/0/0(0/0/0)
1/0/0(−/−/−)  犯OS  1/0/1(−/−/−)
4/4/3(−/−/−) ファウル 6/4/5(−/−/−)
 ※前半/後半/延長(成功数・枠内数)


個人的好印象選手:大久保、田代(横浜)、渡邊、中里(沼津)



2003年08月12日(火) セレクション要項

公式HPより。Jrユースは、こちら

■清水エスパルスユース セレクション実施のお知らせ(2003.8.12)

エスパルスでは、ユースチームのセレクションを下記の通り実施します。
清水エスパルスユースは、将来トップチーム、さらには世界に通用するインターナショナルな選手の育成および強化を第一の目的とし、同時にサッカーを通しての人間形成にも指導の重点を置いて活動しています。


対 象  現中学校3年生
審査方法 1次 … 書類審査
         書類審査の結果を10月10(金)までに郵送いたします。
     2次 … 実技審査(ボールコントロール、試合形式)
2次審査 10月18日(土) 13:00〜15:30
日時場所 鈴与三保グラウンド(静岡市清水三保2945-1)
     ※参加費 3,000円を当日集金いたします。
応募方法 下記のものを郵送して下さい。
     (1) 返信用官製はがき 1枚(表に応募者住所、氏名を記入して下さい)
     (2) 申込書※
      ※申込書作成方法
        A4用紙 縦長、横書きで下記事項を記入して下さい。
        氏名(フリガナ)
        生年月日(西暦)
        郵便番号・住所
        電話番号(FAXがある方はFAX番号も)
        ポジション
        在学学校名
        所属チーム名
        身長・体重
        きき足
        サッカー歴(代表、選抜経験も含む)
        30m、50m走タイム
        病歴
        保護者氏名・捺印
郵送先・ 〒424−0901
問合せ先 静岡市清水三保2695−1
     (株)エスパルス「ユースセレクション」係
      TEL:0543−36−0818
      育成グループ/石田
締め切り 平成15年9月30日(火) 必着
その他  ●当日のケガについては当方にて応急処置をいたしますが、
      その後については保護者の責任において対応して下さい。
     ●申し込み後のキャンセルは、返金いたしませんので予めご了承下さい。



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 今回も小生の我がクラブユースの私見は、こちらをご覧ください。この内容は、清水エスパルスサポーターによる主観的、かつ間接的な内容であることをお断りしておきます。
 清水エスパルスユースはJrユースからの昇格生が大半を占めますが、ユースからの外部参入組も多くが実を結んでいます。現在、Jリーグで活躍しているのは、野澤洋輔(新潟) ・太田圭輔(清水)・鶴田達也(甲府)の3名。現在のユースでも県選抜にも選ばれた森安のほか、獅子内・上埜・谷野らが準レギュラーとしてプレーしています。昨年から中日本スーパーリーグに参加し、今年からプリンスリーグが始まった関係で、数年前に比べて試合数が急増しており、少数主義も幾らか様変わりしてくるものと思います。
 思わず作ってみた、外部参入組ベストイレブン。

−−−−−長沼−−日高−−−−−

−獅子内−−−−−−−−−太田−

−−−−−上埜−−吉崎−−−−−

−森安−−鶴田−−浅山−−谷野−

−−−−−−−野澤−−−−−−−

 CBが激しく不安だ(笑)。



2003年08月10日(日) JY:クラブ選手権 全国大会 川上FC戦

03年08月10日15:00開始 Jヴィレッジ Pitch 4
 日本クラブユース選手権(U-15)大会
 対 川上フットボールクラブ ※30分ハーフ

▼布陣
−−−− 山崎竜 −−村松−−−−

−小出−−−−−−−−−−田村−

−−−−−長沢−−池田−−−−−

−桑卓−−佐野−−岩本−−桑彬−

−−−−−− 山崎晃 −−−−−−

交代:後半00分:村松→滝戸(そのままFWに)
   後半25分:長沢→神田(そのままボランチに)

川上フットボールクラブ:

−−−−−南川−−川野−−−−−

−−−−−−−藤原−−−−−−−

−山本−−太田−−松本−− 浦 −

−−−仲野−− 近 −−小西−−−

−−−−−−−本中−−−−−−−

交代:前半22分:山本→吉田、浦→野原、後半12分:川野→中山


▼試合展開

 3週連続、村参り。台風来襲にヘタレて、当初の予定を変えて2日目に。加速度的に暑くなる03年Jヴィレッジの夏は、素肌で焼いた腕がヒリヒリと痛むほどである。…う〜ん、毎年やってるのに、今年も舐めてたかも。
 ユースと違い30分ハーフのJrユースではあるが、この暑さがキツイのは疑いのないところ。また、60分という試合時間は、先制点を奪われると極めて逆転が難しいということでもある。ただでさえミスも多く、不安定なJrユース年代、大番狂わせは全く珍しくない。気を引き締める必要があるだろう。


(選手入場。清水の整列が遅いのではなく、何故か川上FCは横列で入場していた)


(試合開始前の挨拶。左から、主将の岩本、長沢、佐野、田村、小出、桑彬、村越、山崎竜、山崎晃…って、あれ9人?(笑) それにしても、先頭の3人はデカイ)

[前半]
 開始15分までは一進一退。どちらも好機が少なく、互いにミドルを狙うに留まった。清水は両サイドにボールを回すが、田村・小出、共に単独突破には至らない。
 試合が動いたのは正に15分、岩本のフィードから山崎が中央突破、最後はPA手前で村松と二人でDFを跳ね除けながらワンツーで侵入し、シュートまで行くがGK。流れを掴んだ清水は桑卓が積極的に攻撃に絡むようになり、17分には長沢が左に捌いたボールを受けた小出が股抜きスルーパス。そこに桑卓が後ろから追い抜いてマイナスのクロスを送ると、長沢が丁寧にワントラップからシュートを放つが枠外。更に21分、池田のクサビを山崎がポスト、左に流して小出から再び桑卓がオーバラップ、タッチライン近くで鋭角に切り返してDFを抜き去ってクロスを送るが合わず。続けて24分にも、今度は長沢から全く同様に山崎→小出→桑卓と渡って左クロスもファーへ流れる。
 川上FCは、清水最終ラインの読みの速さと正確さの前に前線でボールが収まらず、攻撃の糸口が掴めなかった。前半の内に先制しておきたい清水は、岩本が奪取から中央に持ち上がると、桑彬とのワンツーで右に流れ、最後は右コーナー付近から一人抜き去ってクロスを送ると、長沢がボレーを放ったが、GKが反応できなかったボールをDFがクリア。結局、スコアレスのまま試合を折り返す。

川上        清水エスパルス
2(2) シュート 8(4) ×長沢、×池田、×岩本、○山崎、×長沢、○池田、○山崎
               ○長沢
1(0) 右クロス 4(2) ×桑彬、○桑彬、×池田、○岩本
0(0) 左クロス 6(1) ×長沢、×小出、○桑卓、×桑卓、×桑卓、×桑卓
0(0) 右側CK 0(0)
0(0) 左側CK 0(0)
0(−)  犯OS  0(−)
3(−) ファウル 5(−) 桑卓、長沢、田村、池田、岩本


[後半]
 後半も清水のペース。長沢が右に捌いて桑彬が持ち上がると、DFの頭を越えるループパスから田村が裏に出て右クロス。緩い柔らかいボールだったが、小出が上手く飛び出してヘッドは威力無く、GK。清水は田村を軸に攻め続け、5分にも田村のドリブル突破は失敗するが、池田がフォローして右クロスを滝戸が落とし、小出が突っ込んだがシュートは大きく上に外れる。
 しかし、一方的な攻撃が油断を生んだか、6分、川上FCの何気ない右アーリークロスをGK山崎が処理ミス、下に落としたボールを南川に拾われ、飛び出した山崎の後ろにある無人のゴールを狙われるが、幸運にもシュートは枠外。この時間帯、暫く川上FCにペースを掴まれるが、10分、山崎のポストからまたも田村がドリブルを仕掛け、右クロスは流れたが小出がダイレクトで折り返し、再び田村に渡って今度はマイナスに折り返すと、池田がミドルで狙うが、枠を外す。
 サイドを崩しながら得点の決まらない清水、意外な形で均衡が破れる。12分、相手の高く上がったロングフィードにFWが駆け込むが、GK山崎が問題なくキャッチ。すぐに味方に配給すると、受けた池田?が左サイドへと大きく50M級ダイアゴナルフィード。これに目測を誤ったか相手GKが飛び出すと、PA外に抜けたボールを小出がトラップ一発でマークを無効化、そして無人のゴールへと20Mループシュート。柔らかいクロスのような軌跡を描いてファーサイドに吸い込まれ、1−0。味方に囲まれながら腕を振り上げて自陣へと走る小出以上に、ガッツポーズして飛び跳ねる池田が喜んでいたので、池田のアシストということにしておこう(笑)。

 その後も、清水が攻める。17分、池田のパスでなおも田村が裏に抜け、クロスを山崎がワントラップシュート。丹念に隅を狙ったボールだったが、GK横っ飛びキャッチ。18分、裏を取られてPA内に侵入された場面を、桑卓の素早いカバーで事無きを得ると、20分に岩本のロングフィードから小出のドリブル突破、クロスに長沢シュートはGK。23分、佐野のフィードはDFが跳ね返すが、それを読んでいた桑彬がクリアを先にカット、そのパスで裏に抜けた田村のクロスは中央で合わず。
 最終盤は疲弊しきった相手に対し、池田が競り合いの強さを無尽に発揮。最終ラインの前で相手の攻撃を次々と食い止めてターンオーバー、波状攻撃を繰り返す。26分、右CKのクリアを桑卓が拾ってそのまま単独突破、タッチラインまで持ち上がって戻したボールを小出が左45度から狙うもGK、こぼれたところを滝戸が突っ込むがGKが今度は抑えきる。その後は特に好機はなく、1−0で清水が逃げ切った。

川上        清水エスパルス
3(1) シュート 16(9) ○小出、×小出、×山崎、○田村、◎小出、○山崎、×池田
               ○長沢、○小出、×滝戸、×神田、○小出、○滝戸、×滝戸
               ○池田、×神田
1(0) 右クロス 8(4) ○田村、○池田、×田村、○田村、○田村、×池田、×田村
               ×岩本
0(0) 左クロス 5(2) ×小出、○小出、×神田、×桑卓、○小出、○桑卓
0(0) 右側CK 1(0) ×小出
1(0) 左側CK 1(0) ×池田
1(−)  犯OS  1(−) 山崎
3(−) ファウル 3(−) 池田、不明、長沢


 清水と共に、Fグループは広島が2連勝。1日を残して清水・広島が予選通過を決めた。


▼試合結果
清水エスパルスユース 1−0 川上フットボールクラブ
 得点:後半12分:清水・小出洋孝(池田康彦・ロングフィード)
 警告:後半21分:清水・長沢駿 (ラフプレー)



▼選手寸評

●桑原卓哉 3年・左SB、60分・シュート0・クロス6(左6、成功2)
 今、一番伸び盛りの選手ではないか。非常に周囲をよく見ている。攻撃時はファンタジスタ系で意外な動きをする小出をよく見て、微調整しながらスペースに飛び出し、守備面では早いチェックで素早く体を相手とボールの間に入れながら、中央のカバーリングにも尽力。派手な個人プレーこそないが、チームへの貢献度はかなり高い。

●岩本大 3年・CB、60分・シュート1(枠内0)・クロス1(右1、成功1)
 佐野の競り合いの強さも際立ったが、より目立ったのは岩本の方。その知性を存分に発揮し、高いラインを保ちながら、危うい場面では必ず彼が残ってカバーリングしており、裏を取られたのは桑卓が繕った後半の1場面ぐらい。それでいて、後方から正確なロングフィードで組み立てつつも、機を見れば大胆に持ち上がるのだから恐れ入る。1対1でも読み勝ちしては、相手の前に体を入れて奪い取った。このまま成長すれば、森岡二世と呼ばれる日も遠くはなかろう。

●田村亮介 2年・右MF、60分・シュート1(枠内1)・クロス5(右5、成功3)
 前半は池田・桑彬・岩本らの飛び出しに隠れて積極性を見せられなかったが、後半に爆発。飛び出す角度とタイミングが独特で、鋭角にウェーブで動くなど工夫がある。彼自身のスピードもあり、裏への抜け出しと大胆な突破で右サイドを圧伏させた。鋭いクロスをFWが簡単に合わせてくれれば、彼がこの試合のヒーローになったはずである。

●小出洋孝 3年・左MF、60分・シュート5(得点1、枠内4)・クロス4(左4、成功2)
 調子が悪そうに見えながら、必ず得点に絡むのは何故だろう。止まった状態から、相手のタイミングの隙を突いて一瞬の緩急で抜き去る技(アレックスがよくやるヤツ)を多様。

●神田和哉 3年・ボランチ、5分・シュート2(枠内0)・クロス1(左1、成功0)
 早生まれ保存委員会登録決定! 弊委員会は、神田君のユース昇格をここに推薦するものであります(笑)。ファンタジスタはファンタジスタと呼吸が合うのか、小出と相性が良さそうだ。

●川上FC:南川公佑、近拓哉


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03年08月10日11:00開始 Jヴィレッジ Pitch 5
 日本クラブユース選手権(U-15)大会
 ガンバ大阪ジュニアユース 対 ヤマハジュビロ浜北 ※30分ハーフ

▼布陣
ガンバ大阪ジュニアユース:      ヤマハジュビロ浜北:

−−−−−寺本−−角島−−−−−   −−−−−稲葉−−鈴木−−−−−

−−−二戸−−安田−−井谷−−−   −−−−−−−水野−−−−−−−

−−−−−−−倉田−−−−−−−   −平塚−−水川−−今枝−−広野−

−下平−− 原 −−池田−−浦原−   −−−永井−−大堀−−市野−−−

−−−−−− 久保見 −−−−−−   −−−−−−−村松−−−−−−−

交代:後半11分:倉田→米田      交代:後半11分:鈴木→幸田
        井谷→池          後半22分:水野→山田
        二戸→安本
        安田→堺
   後半14分:浦原→野口

▼試合展開

前半25分:G大阪、右サイドに流れた寺本がポストに入って戻すと、倉田がダイレクトでアーリークロス。低く流れたボールをFWの前に入った大堀?がクリアしようとしたが、イレギュラーバウンドでも起こったか、これを空振り。流れてきたボールを角島はフリーで詰めるだけ。1−0。

後半1分:G大阪、左サイド二戸?からのアーリークロスを大堀・永井が頭でクリアしようとするが、今度は共にカブって再び角島が3バックの外側でフリー。難なく逆サイド側に流し込んで、2−0。

後半5分:G大阪、角島の左CK。ニアに速く低く入れたキックも味方が反応の飛び込みが遅く、そこにいた浜北の広野がクリア、…のはずが空振り。GKも反応できず、そのままファーに流れたボールを池田が詰めて、3−0。

後半9分:G大阪、井谷?からのスルーパスに、安田が水川の前に体を入れて突破。カバーに来た永井も抜き去り、角度は無いがGKと1対1。シュートはGKが弾くが自ら拾い、クロスは永井が追いついてブロック。しかし、それも拾って45度にマイナスで折り返すと、PA内中央やや入ったところから寺本が豪快に蹴り込み、4−0。

 ガンバ大阪ジュニアユース 4−0 ヤマハジュビロ浜北

G大阪           浜北
9/11(3/7) シュート 5/2(4/0)
3/3(0/3) 右クロス 2/3(0/1)
6/5(5/2) 左クロス 5/5(2/1)
1/2(1/0) 右側CK 3/0(1/0)
0/2(0/1) 左側CK 2/1(0/0)
1/2(−/−)  犯OS  0/0(−/−)
5/6(−/−) ファウル 0/5(−/−) ※前半/後半(成功数・枠内数)


個人的好印象選手:下平、角島(G大阪)、平塚、稲葉(浜北)


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03年08月10日13:00開始 Jヴィレッジ Pitch 3
 日本クラブユース選手権(U-15)大会
 ヴェルディジュニアユース 対 ユニオンジュニアユースFC ※30分ハーフ

▼布陣
ヴェルディジュニアユース:      ユニオンジュニアユースFC:

−−−−−森本−−宮川−−−−−   −−−−−門間−−山本−−−−−

−−−新福−−−−− 高橋賢 −−   −−−川島−−−−−−熊谷−−−

−−−−−村杉−−柴田−−−−−   −−−−−菅田−−瀬戸−−−−−

−落合−−笠松−−金沢−−古川−   −野村−−清原−−松本−−富樫−

−−−−−−−中根−−−−−−−   −−−−−−−二瓶−−−−−−−

交代:前半21分:宮川 →征矢     交代:前半25分:山本→加藤
   後半00分:金沢 →小林佑       後半00分:千葉→小島
        村杉 →高橋大            菅田→渡辺
        新福 →奥田        後半14分:川島→横野
   後半14分:高橋賢→皆川        後半19分:富樫→野村

▼試合展開

前半10分:ヴェルディ、最終ラインに戻して回し、落合?が大きくチェンジサイド。この50M級ロングパスにトラップ一発でマークを置き去りにした高橋賢、次に切り返し一発で進路を塞ぐ清畠を交わすとシュート。電光石火の一撃が決まり、ヴェルディ先制。1−0。

前半14分:ヴェルディ、相手ゴールキックを笠松?が中盤まで飛び出して頭でクリア。すると再三、裏を狙っていた森本が浅い最終ラインを遂に抜け出し、そのまま1対1から冷静にファーへと流し込む。2−0。

前半27分:ヴェルディ、右サイドから高橋賢がスローイン。下がったボランチの前を横切るような速いスローインを入れると、中盤の底から村杉が上がってきて、ダイレクトでスルーパス。これに新福が飛び出し、1対1から押し込んで、3−0。

 ヴェルディジュニアユース 3−0 ユニオンジュニアユースFC

ヴェルディ         ユニオン
7/4(6/2) シュート 0/1(0/0)
2/5(0/1) 右クロス 4/3(0/1)
3/0(0/0) 左クロス 0/4(0/1)
0/0(0/0) 右側CK 0/0(0/0)
0/1(0/0) 左側CK 0/0(0/0)
3/2(−/−)  犯OS  1/1(−/−)
2/6(−/−) ファウル 1/3(−/−) ※前半/後半(成功数・枠内数)


個人的好印象選手:高橋賢、落合、笠松(ヴェルディ)、富樫(ユニオン)



2003年08月05日(火) JY:Jrユース セレクション要項

公式HPより。

■清水エスパルス ジュニアユースセレクション実施のお知らせ(2003.8.5)

エスパルスでは、小学校6年生を対象としたジュニアユースチームのセレクションを下記の通り実施します。
清水エスパルス ジュニアユースは、一貫した指導のもとに、将来トップチーム、さらには世界に通用するインターナショナルな選手の育成および強化を第一の目的とし、同時にサッカーを通しての人間形成にも指導の重点を置いて活動しています。

対 象  現小学校6年生(1991年4月2日生〜1992年4月1日生)で、
     静岡市清水周辺での練習会場に通える地域在住者
審査方法 1次〜3次 実技審査(ボールコントロール、試合形式)
日 時  1次 …平成15年09月13日(土) 9:00〜15:00
     2次 …平成15年10月26日(日) 9:00〜15:00
     3次 …平成15年11月23日(日) 9:00〜15:00
     予備日…平成15年11月30日(日)
場 所  鈴与三保グラウンド(静岡市清水三保 2945-1)
応募方法 「現金書留」にて下記のものを郵送して下さい。
     (1) 参加費 3,000円
     (2) 返信用官製はがき 2枚(表に応募者住所、氏名を記入して下さい)
     (3) 申込書※
     ※申込書作成方法
      A4用紙 縦長、横書きで下記事項を記入して下さい。
      氏名(フリガナ)
      生年月日(西暦)
      郵便番号・住所
      電話番号(FAXがある方はFAX番号も)
      ポジション
      在学学校名
      所属チーム名
      身長・体重
      きき足
      サッカー歴(代表、選抜経験も含む)
      30m、50m走タイム
      病歴
      保護者氏名・捺印
      ※1〜3次の日程に、少年団の公式試合が重なる場合は、その旨を明記して下さい。
郵送先・ 〒424−0901
問合せ先 静岡市清水三保2695−1
     (株)エスパルス「ジュニアユースセレクション」係
     TEL:0543−36−0818
     (育成グループ 石田)
締め切り 平成15年9月5日(金) 必着
その他  ●当日のケガについては当方にて応急処置をいたしますが、
      その後については保護者の責任において対応して下さい。
     ●申し込み後のキャンセルは、返金いたしませんのでご了承下さい。



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 小生の我がクラブユースの私見については、こちらをご覧ください。なお、これは清水エスパルスサポーターである私が主観的に、育成スタッフのインタビュー記事や試合内容から推測した間接的な内容ですので、その点を差し引いて読んで頂きたいと思います。
 あくまで個人的な印象ですが、清水エスパルスJrユースに入ったからといって、飛躍的に伸びることはないでしょう。望月保次・現強化育成本部副本部長が述べていまが、Jrユースの練習は5時半から7時迄の1時間半しかありません。開始時刻を5時にしたいという考えもあるようですが、遠方から来る選手がいるため、これ以上早くすることは難しい。また、この年代の選手には、家族との時間や勉強をする時間が必要だという信念があるため、終了時間を遅くする考えはないということです。そのため短期的には、日々猛練習をするチームの方が確実に上手くなります。同時に、上のリンクで述べているように、自主性(選手が自分で考えるプロセス)を尊重する育成方針のため、指導者にガミガミ言われないとサッカーをやりたがらないような選手には、あまり向いていないと思います。超私見ですが。

 なお、今年からセレクションの回数が、4回から3回に減ってますが、日程を見ると3次と4次を同時に行うような感じになりそうです。機関誌30号(2000年11月号)に掲載された情報に拠れば、審査方式は4対4、8対8、11対11などの試合形式(GKはキャッチングテストなど別の内容)。1次は消去法で(エスパルスJrユースで続けていくには)難しそうな選手を見て、2次では逆に特徴(リンクにも書いた一体感のあるボール扱い、独特の素早しっこさ・リズム、正確なボールインパクトなど)のある選手を選抜します。3次(最終)では戦術面やセンスも見て、将来性・可能性のあるそうな選手を厳選するとのことです。
 最終的には16〜18人ぐらいが目安ですが、特に絶対数は決めていないそうです。ちなみに00年に14人、01年に21人、02年に21人、03年に18人が新たにエスパルスに入っています(なお、セレクションを通過しながら、その後の面接で辞退する選手もいるとのこと)。インタビュー当時よりも増加傾向と言えそうですね。



2003年08月02日(土) クラブ選手権 全国大会 浦和レッドダイヤモンズ戦

03年08月02日14:00開始 Jヴィレッジ Pitch 3
 日本クラブユース選手権(U-18)大会
 対 浦和レッドダイヤモンズユース ※40分ハーフ

▼布陣
−−−−−−八木−−阿部−−−−−−

−−大瀧−−−−−−−−−−柴田−−

−−−−− 山本真 −枝村−−−−−−

−−高野−−高柳−−石垣−−森安−−

−−−−−−− 山本海 −−−−−−−

交代:前半21分:柴田 →岡村 (山本真を右MF、大瀧をボランチ、岡村を左MFに)
   後半04分:八木 →上埜 (山本真をFW、上埜を右MFに)
   後半09分:山本真→杉山雄(岡村をFW、大瀧を左MF、森安をボランチ、雄也を右SBに)
   後半30分:岡村 →篠田 (石垣をFW、高野をCB、篠田を左SBに)

浦和レッドダイヤモンドユース:

−−−−−−新井−−沢口−−−−−−

−−−−田辺− 中村也 −大山−−−−

−−−−−−−−大場−−−−−−−−

−− 堤 −−小尾−−川鍋−−橋本−−

−−−−−−−−古俣−−−−−−−−

交代:後半32分:大山・中村也→小池・増田


▼試合展開

 私が東京に帰っていた間の2試合、無事に勝利を収めてくれたので、今年も2週目もJ村へ。金銭的には厳しいが、やはり嬉しいものである。今年は1位にしか高円宮杯出場権が与えられないので、5位トーナメントが行われず、あれほどいた観客もユースヤクザも随分と少なくなってしまった。元気なのは広島のシャモジ応援ぐらいだろうか。それにしても、2試合しかないのに、同時開始で1試合しか見られないというのは、如何なものか。しかも真夏の14時開催というのも、如何なものか。先週と違い、東京に比べればずっと涼しいものの、Jヴィレッジにも夏が訪れていた。

 浦和は戦力的に劣ると見られていたが、勢いとチームワークで勝ち抜いてきたチームである。毎年そうだが、全員がコンタクトを厭わず、プレスを怠らない姿勢は、どのチーム(特にウチのトップ)にも見習ってもらいたいものだ。昨年の決勝で苦しめられた大型最終ラインは引退したが、代わりに中盤より前のスピードとテクニックは高いものがある。頭を怪我した中村也は、包帯グルグル巻きで強行出場。1ボランチの大役を務める峰岸が出場停止で、代わりにそれまで何故か先発を外れていた昨年準優勝メンバーの大場が入った。
 一方の清水。磐田戦で怪我した、こちらの包帯グルグル巻き頭の真司は、大事を取ってベンチ外。出場停止の村越と共に、ホペイロを務めていた。この2人の代役は、八木と石垣。だが、それに加えて、レギュラー格の真希はともかく、柴田・高野と1年生5人を大量起用。2年生は枝村一人である。チーム事情は与り知らぬ所であるが、2年・3年にも十分に代役をこなせる選手はいるだけに、これは大きな賭になろう。

 
(試合前のアップより枝村と谷野。今大会、好調に見えた谷野だが、この試合では出番は無かった)


[前半]
 まず3分、高野のスペースを狙ったパスをGKが飛び出してクリアしたのを、森安がダイレクトでゴールを狙うも枠外。清水が序盤の契機を掴む。だが、5分、1本のパスで飛び出した中村也に裏を取られる。これは後追いになった高野がシュートコースを消し、そのまま外に追いやる素晴らしい守備を見せて事なきを得たが、2枚が入れ替わったDFラインの付け焼き刃は、早くも毀れ始めた。それも、ラインを深くして跳ね返すわけでもなく、浅くしてプレスを仕掛けるわけでもなく、どちらか定められない中途半端な状態で。精度よりもタイミングの早さを重視して裏に蹴りこんでくる浦和には、実に美味しい状態だった。
 7分、左から大瀧が戻すと枝村→真希と繋いで、縦に入れたボールに柴田が飛び込むが、シュートがダフり小尾が余裕のカット。すぐに縦に田辺へ渡すと、ボランチ2枚の空いた中盤スペースをスルスルと持ち上がっていく。最終ラインはフラットのまま下がっていったが、問題は一つにボールホルダーとの間を空けすぎ、もう一つはブレイクのタイミングが遅かった。そのまま20M程のドリブルして、ほぼ中央から25Mミドル。丁寧にコントロールされたシュートは、海人の手を越えてファーサイドネットへと巻き込まれた。0−1。

 失点の後、攻勢に出たい清水だが、最終ラインは攻める意志以前に守りの意識も統一できておらず、攻めたい前線に振り回されて、まして中途半端な対応が続く。9分、相手CKをキャッチした海人のフィードから真希が30M中央突破、最後は前の八木にフィードするが切り返しを読まれて潰されてしまい、単発に終わる。すると10分、清水の左サイドの攻撃を奪い、浦和のカウンター。大きく縦に蹴り出したボールはラインを割ると判断したのか、高柳のカバーも高野の戻りも遅く、だがタッチライン寸前で大山が追いついた。フリーで上げたクロスから、大きく開いた高柳と石垣の間に沢口が飛び込んでダイビングヘッド。定石通りファーを狙ったボールに海人の腕は届かず、しかし僅かに枠外。
 それでも個人能力で上回る清水は12分、枝村が真希にボールを渡して、右サイドへ流れる。真希を経由して森安が受けると、密集地でマークを体で後ろに押し退け、枝村とのワンツーで前に出る。上げた右クロスは、スッとDF3枚の背後に入り直した阿部の頭と完璧に一致したが、威力あるシュートは惜しくも上に外れる。
 だが、綻びは繕われることなく、13分にも大瀧が高野の声が聞こえなかったか、単独突破を挑んで潰されると、上がろうとしていた高野の裏にロングフィード。沢口が抜け出してフリーで右クロスを送るが、幸運にもファーに流れる。さらに17分、高野のプレスがファールを採られ、浦和はセンターラインから幾らか進んだところ、右サイドからFK。大山がPA内に蹴り入れたボールは巻いて、中村也が密集地からその外のニアに一人抜け出すと、フリーでヘッド。海人は対応できず、ニアを綺麗に割って、0−2。清水の賭は失敗した。

 賭に敗れた者は、精算を求められる。21分の早い時間に、柴田を岡村に交代。運動量と攻めの意欲に優れた岡村の登場で、漸く清水がペースを取り戻す。22分、森安がスローインを入れ、戻されたボールをダイレクトでクロスを入れると、阿部が頭でGKに競り勝って落とし、大瀧が突っ込んだが、中村也が体を張って潰す。25分、岡村のロングフィードを阿部が川鍋に競り勝って落とし、拾った大瀧が後ろに戻して岡村の左クロスは、DFクリアでCKへ。枝村のキックはファーに流れ、森安は合わしきれず。
 31分、枝村のドリブルが奪われて前に繋がれるが、岡村と高野が素早く挟んでパスミスを誘い、それを枝村が奪い返すと、右の真希に捌いてクロスはGK。右サイドに移った真希は、高い突破力を誇って岡村と共にサイド攻撃を支えた。33分には高野が奪うと、そのまま中央突破。先行して前に出た枝村がクサビで受けると、中盤の大瀧に戻す。高野は前線に残ったまま、右の真希が受けて、やや手こずったが弾むようなドリブルで強引に突破すると、中に切れ込みながら右クロスを送る。DFがカットするが不十分で、軌跡を変えただけでファーに流れると、バイタルエリアでフリーになった高野が十分に空いたコースを狙ってミドル。しかし、ボールは枠上に外れた。
 しかし、浦和も決して防戦一方ではなく、裏のスペースとセットプレーに依然として不安を抱える最終ラインを、効率的に攻め立てていた。終了間際の39分、どこか集中力が切れた清水に対し、沢口?がFKからPA内に蹴り入れるとファーで大山が落とし、新井が高柳をワントラップで外してシュート。海人がキャッチしたが、危険な場面であった。それでも逆風の前半を逆転可能な2点差で抑え、順風の後半が勝負となった。

浦和        清水エスパルス
7(4) シュート 3(0) ×森安、×阿部、×高野
4(1) 右クロス 7(3) ○森安、○森安、○森安、×大瀧、×真希、×真希、×真希
5(1) 左クロス 2(0) ×岡村、×高野
0(0) 右側CK 0(0)
2(0) 左側CK 1(1) ○枝村
1(−)  犯OS  2(−) 阿部、八木
6(−) ファウル 7(−) 森安、八木、阿部、高野、高柳、岡村、真希


[後半]
 後半出だしは、一息入れてまた噛み合わなくなってしまったのか、浦和の攻勢。2分には新井が完全に裏に抜けてGKと1対1になるが、至近距離のシュートを海人がストップ。すると築館監督、後半4分というこれも早い時間に八木に代えて上埜。上埜を右に入れ、真希をFWに上げる。ハーフタイム中に指示のあったものだったか、微妙なところ。ともかく、これで流れを掴み直し、6分に奪った大瀧から枝村を経由して右に展開、上埜のクロスに阿部が飛び込んだが、一つ早くDFクリア。
 前掛かりな上に未成熟な最終ラインは、7分にも新井に裏を取られ、飛び出した海人より素早く放ったループは、ファーに外れる。これに業を煮やしたのか、9分にも更に交代。しかも今度は、真希に代えた雄也を右SB、森安をボランチ、岡村をFWにするという大転換。岡村FWは公式戦では初めてではなかろうか。これで混乱したのは、むしろ(というか、やはり)清水の方。プレー再開後、マークの確認も済まないまま、あれよあれよと中央のFW沢口にボールが渡り、チェックの甘いままスルーパス。三度、裏に抜け出した新井が簡単にボールをゴールに沈めて、0−3。ベンチワークが裏目に出ての3失点目。試合は事実上、これで決した。

 10分、3失点後のキックオフ。岡村→阿部でボールを右SBの雄也に戻すと、自陣から丁寧かつ精妙に前線へとフィード。低く、しかし柔らかく、だがバウンドすることなく伸びる50Mフィードに対し走り込んだ阿部は、右35度20M程の距離で後方からのボールをノントラップランニングボレー・スライディングシュート。見事にコントロールしたが、球威はなくGKが正面でキャッチ。
 奇襲は滅多に決まらないから、奇襲と言うのである。攻めるしかない清水に対し、余裕のある浦和は前掛かりで数的不利の守備を強いられる清水に対し、前のスペースにひたすら蹴り出してカウンターを狙うか、或いはそれでファールを誘ってセットプレーで追い詰める正攻法。11分、沢口のシュートを石垣がブロックして得た左CKを沢口自ら蹴り、ファーに抜けたボールを田辺がワントラップボレーを撃ったが、枠の上。13分、石垣のファールから右60度15Mより中村也が狙うが、これも枠上。17分、浦和のカウンター。沢口が中央から右へと流れながらの突破をすると野が強引に後ろから止めて、直接FK(高野に警告)。右45度・距離20Mほどで倒された沢口と中村也がボールの前に立つと、蹴ったのは再び中村也。壁のニアを抜けたシュートは、飛びついた海人の手の先すら抜ける。しかし、阻んだのは右ポスト。
 清水は19分、雄也のフィードから得た大瀧の右CKに阿部が誰よりも高く突っ込むが、僅かに合わず、阿部はゴールの中でネットを蹴る。阿倍の孤軍奮闘は、全くの空回りに終わっている。給水休憩を経て24分、雄也が前に走る岡村の前にスローインを入れると、岡村は即、反転。待ち受けた枝村は助走無く、その場から巧妙に右クロス。緩いボールがループ気味に抜けると、そこに流れた阿部がフリーになり、右足トラップから体を捻転させて左足ボレー。だが、ボールインパクトがアウトに掛かってしまい、あらぬ方向に飛んでいった。だが、ここまで走った阿部を責めるのは、可哀想だ。
 そして26分、またも田辺が清水の裏に抜け出そうとするが、雄也がスピードで応対、左コーナーフラッグ付近に追い詰めて1対1に。田辺が何度かフェイントを仕掛けると、雄也は芝に足を取られたか、なんと転倒。フリーで上げた左クロスに、海人が長い体を必死に伸ばして食らいついたが結局こぼれ、ファーで待ち構える大山が頭で落として自らそれを無人のゴールに流し込んだ。0−4。それまで乱れた最終ラインの裏を必死にカバーしていただけに、このミスも海人だけを責めるのは、やや酷だ。

 この失点で清水は更に大転換。途中投入の岡村に代えて篠田を左SBに入れると、170cmの高野をJrユース以来のCBに、そして180cmの石垣をさなるカップ以来のFWに投入する。もはや、普段のチームの体を成していない。それでも32分、篠田が自陣で奪うと、すぐさま大きくダイアゴナルフィード。60M級のチェンジサイドに右外から斜めに飛び込んだ上埜はフリー、どう見てもボレーを放つタイミングだったが、これを右足首の向きを変え、インサイドでダイレクトに中央へと流す。完全フリーで待ち構えるのは、エース阿部。ワントラップからボレーシュートを放ったが、強烈なシュートは枠の上だった。
 更に33分、センターライン中央付近から高柳がPA内にFKを蹴り入れるが、これは浦和DFがクリア。だが、上埜が拾ってアウトサイドで出したボールに雄也が攻め上がり、緩急を付けたドリブルで相手を交わしてクロス。跳ね返されるが、尚も自ら拾い直してクロス。すると、ニアで誰よりも高く飛び上がった石垣が合わせる。しかし、ボールは無情にもバーを叩く。続いてリバウンドを、森安が飛び込んでDFと交錯しながら強引に突破してミドルを放ったが、大きく上。交錯の際に川鍋にファールがあったとして警告になる(結局、浦和ボールでの再開となったのだが、アドバンテージを見て流したということか)。
 ここにきて、漸く声の出るようになった清水は、なおも36分、大瀧のドリブルが潰されてクリアを枝村が奪い返し、素早く逆サイドに捌いて雄也の30Mミドルは、大きく左。そして、これが最後の抵抗だった。4分30秒以上あったロスタイム、41分には左サイドで新井・田辺・増田の三角形で散々回されて、最後は一度戻った田辺のスルーパスに代わって飛び出した新井がダイレクトでシュートしたが、外。43分。田辺のポストから増田が飛び出し、応対に行った雄也の裏に沢口が飛び出して左クロスを送ったが、誰にも合わず。そして、フィールドの選手には悪夢のようであったろう80分間は、終わりの時を迎えた。

浦和        清水エスパルス
10(5) シュート 7(2) ○阿部、○大瀧、×阿部、×阿部、×石垣、×森安、×雄也
2(0) 右クロス 9(4) ×上埜、×森安、○枝村、×岡村、○上埜、×雄也、○雄也
               ×上埜、○上埜
3(1) 左クロス 1(0) ×大瀧
1(0) 右側CK 1(0) ×大瀧
1(1) 左側CK 0(0)
0(−)  犯OS  1(−) 阿部
10(−) ファウル 10(−) 大瀧、上埜、石垣、石垣、阿部、高野、阿部、上埜、大瀧、雄也





(敗戦後の挨拶。肩を落とす様子がもの悲しい)

 試合はベンチワークも含めた、清水の自滅の格好であった。遠方で合宿しながら連戦が続く夏の大会では、次第に勢いを増すチームと調子を落とすチームがあるものだが、浦和は典型的な前者であり、清水は典型的な後者だったと言えるだろう。
 何故そうなったかと言えば、気持ちの強さが足りなかったからではないだろうか。浦和は大量リードに気を緩めることなく、80分間通して常に清水よりも声を出していた。一方の清水は、特に岡村が入るまでの20分間は眠っているかのようだった。その点で、村越・真司の欠場は、単純な戦力面以上に痛かったのかもしれない。
 気持ちの面には疎かにしてはいけない。浦和だけでなく、その浦和を破って初優勝した広島は、熱血監督森山佳郎氏に率いられた、非常に熱いチームだった。一方、清水と同様に前評判の高かったガンバは声が少ないチームで、不完全燃焼のままJヴィレッジを去ることになった。両者を分ける要素は、決して小さなものではない。何より優勝した昨年のチームは、杉山浩太を軸に常に勝利に貪欲なチームではなかったか。



 (昨年と逆の構図になってしまった、3位表彰式。
 左は表彰状並びにメダルの授与を受ける大瀧ら。
 Who Wants It?)



▼試合結果
清水エスパルスユース 0−4 浦和レッドダイヤモンドユース
 得点:前半07分:浦和・田辺託 (なし)
    前半17分:浦和・中村拓也(大山俊輔・フリーキック)
    後半09分:浦和・新井翔太(沢口泉 ・スルーパス)
    後半26分:浦和・大山俊輔(なし)
 警告:後半15分:浦和・大場康弘(ラフプレー)
    後半17分:清水・高野美臣(ラフプレー)
    後半33分:浦和・川鍋良祐(ラフプレー)
    後半37分:清水・杉山雄也(ラフプレー)


▼選手寸評

山本海人−−悪くはないが、やや不安定。コーチングは笛吹けど踊らず状態であった。

森安洋文−−裏を取られがちだったが、競り合いの強さを武器に攻守に質が高く、また持続した。
石垣勝矢−−空中戦無敗。が、その後のクリアを渡してしまうこと多し。FW石垣は意外に良し。
高柳亮太−−1対1の脆さを引きずり、良さである読みや素早いカバーまで失ってしまった印象。
高野美臣−−森安ほど光るプレーは多くないが、その分安定していた。CBでも競り負けず。

柴田和也−−殆ど試合に絡めず、絡んだ場面は失点の起点に。経験不足か流れに乗れず。
山本真希−−各所に回されながら、それぞれで突破力を発揮し、常に及第点の内容。
枝村匠馬−−枝村の悪さが先か、チーム混乱が先か。有機的に組み込まれて活きる選手なだけに。
大瀧義史−−よく動きながら、潰せず、突破できず、クロス上がらず。体調不良か心配なほど。

八木和秀−−阿部に集める傾向がある以上、難しい位置付けなのは確かだが、でも消えすぎ。
阿部文一朗−シュート精度以外は良い。殆ど競り勝ち、ポストも安定。それだけに決定機逸が…。

岡村総一郎−ミスも多かったが、積極的な動きで攻守にダイナミズムを注入した。FWは酷だ。
上埜健太−−両足遜色ない巧緻なタッチは、やはり独特。今日は消えずに競り合いも頑張ってた。
杉山雄也−−高い突破力に柔らかなキック。守備も頑張っていたが、失点に繋がるミスは減点。
篠田大輔−−短い時間だったが、前掛かりのチームの後ろで冷静なカバーを見せた。


 
(程なくして、もう一つの会場でも同様の明暗の構図が。広島2V−1横浜)


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ひかる。 @H.P. [MAIL]

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