冒険記録日誌
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2016年05月28日(土) ぼくの決断(夏野栄/実業之日本社)

 2014年と割と最近発売されたライトノベル風ゲームブックです。
 遊んだ感じではライトノベルを読むというより、ギャルゲーを遊んでいる感覚に近いと思いましたが、山口プリンにとってギャルゲーは管轄外につき、わかっていないのでヘタなことは言うまい。
 ゲームの舞台は最近男女共学になったばかりの元お嬢様系女子高、雀百合学園。主人公は高2の男子学生で、学園祭の実行委員会に嫌々参加する羽目になったけど、主人公以外の委員会メンバーは個性豊かな4人の女の子だった、って話しです。
 最初は一体感に欠いた実行委員会も、主人公が女の子たち、つまり各ヒロインの抱えたそれぞれの事情を知るにつれ、なんとかしなくちゃ、と本気で奔走することになり、だんだんヒロイン達とうちとけてきて、学園祭が成功した後は……もう十分展開が想像できるでしょ。
 ストーリーに変な捻りがないだけに、これぞ正しい萌えラノベって感じで、楽しめました。
 ゲーム的にはたいしたストーリーの分岐はなく、あるヒロインから好意をもたれる選択肢を選ぶと、その子に関するアイテムがもらえます。最後の選択肢とそのときに持っている各ヒロインのアイテム数で、どのエンディングに進むか決まるというシンプルな仕組みです。たまにバットエンドがある程度で、難易度は低め。ルールが軽いので手軽に遊べる点はいいと思います。ただし、熊のシーンでのバッドエンドは理不尽と思うけど。
 あと、各ヒロインの身長体重バストサイズ、誕生日や好きな食べ物の情報などを入手するたびに、「メンバーデータ 高幡の身長を入手」とか太字で表示されるのですが、これはまったくゲーム的に生かされることがない情報です。巻頭に生徒会メンバー手帳なる、これらの情報を埋めていくようなものがあり、一回のプレイでは全て集められないので、一種のやり込み要素らしいです。エロゲーでいうCG集めみたいなものでしょうか。
 ああ、エロゲーも山口プリンは管轄外につき、わかっていないのでヘタなことは言うまい。

 ちなみに4人のヒロインのタイプは、本書の帯によると「ちびっこ委員長」「ツンだけ幼馴染み」「女子高生起業家」「極貧少女」だそうです。
 私の好みは断然、頑張り屋のちびっこ委員長の高幡先輩ですが、リアルな嫁にするならちゃんと最後はデレてくれるツンだけ幼馴染みの藤堂だな。うんうん。
 もう一つのお楽しみ要素として、時々商店街などのシーンに登場する、ご当地ゆるキャラの「しらす娘」さんの中の人探しというものがあります。
 その正体は4人のヒロインの誰からしいが……って、正体のわかるパラグラフで、しらす娘が着ぐるみを脱いだ瞬間のイラストまでバッチリ描かれているので、ゲーム中に目に入ってネタバレしちゃったよ。ゲームブックだと、先の展開のイラストが見えてしまう可能性が高いってこと配慮してほしかったな。
 最後にバグ情報。パラグラフ166の「→13」は「→134」の誤りです。クリアまでに本書で一番手間取った箇所はこのバグ修正でした。 


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