冒険記録日誌
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2016年04月23日(土) 愛の矢は誰に?(雅 考司/朝日ソノラマ) その2

(ネタバレ注意。プレイ予定の人は読まないでください。)

 さてさて、まずはどこに行きましょうか。カップルをつくるには、まず素敵な男の子、女の子を見つけなくちゃね。
 原宿・渋谷には恋人候補になりそうな子たちが集まっているだろうし、ディスコなんかもいいかもしれない。それも六本木より麻布のディスコの方がすすんでいるって聞くわ。テレビ局もいいかもしれない。学生狙いなら青山かなぁ。

 まずは原宿を散策してみることにした。日曜日の代々木公園には、大勢の人が出て、中には竹の子族の仲間みたいな人たちが輪になって踊ったり、歌ったりしている。でも、中心の人たちは真剣にやっているからちょっと声をかけにくい感じ。
 そのうち男性バンドの熱心に見つめる観客の中から、3人の女の子に目ぼしをつけた。(ここで大人っぽい子、あどけない子、お嬢様タイプの子の中から、どの子に声をかけるか選択肢発生。)

「リードギターの子、かっこいいわね」
 私が彼女にそう話しかけると、その少年を見つめたまま「そうね」と生返事。
「彼、毎週ここでやっているの?」
「私が来たときはいつもね」
 やっぱり、こちらを振り向きもせずに答える。ありゃ、選択ミスったかな。
「ああいう子が好みなの?」
 まだ頑張ってみようと、もう一声かけると、彼女は初めて私を見た。そしてニコリと笑った。
「ね。あなた、実習中のキューピットじゃない?」
 ギョエェ!?という叫び声こそ出さなかったけど、目は点になった。何で知っているの?
「ふふっ、私も元キューピットだからよ」
 聞けばあのリードギターの子と恋におちて、キューピットをやめ人間への道を選んだという。
 もう天界には帰れないけど、上級天使になるよりも幸せよ。と彼女はいたずらっぽく笑うと、使い残していたというキューピットの矢を一本私にくれた。
 お礼をいってその場を離れる。恋を選んで人間として生きるってどんな気分だろう。なんだか羨ましい気もするなぁ。
 そのあと竹下通りをウロウロして、かわいいお店をのぞいたりしてみた。一度、恋人候補になりそうな店員さんに声をかけたけど、「せっかくだけど、いいわ。私、恋人は自分で見つける主義だから」と断られてしまった。もう一人の店員さんの方に声をかければ良かったなぁ。
 結局、ここの収穫は愛の矢一本だけ。

 気を取り直して次は青山にいこう!それも男女共学の青峰学園に。
 ここでは私が普通の女子高生として暮らしていると、フィラリス様が学園中の人たちの記憶に植え付けてくれているのだ。
 そんなわけで昼休みなると、女友達2人と屋上でお弁当を広げておしゃべりに夢中になった。でも友達達は、私が授業中でもいつもグースカ寝ているキャラと思っているみたい。フィラリス様、もっとマシな記憶を入れておいてよ〜。確かに天界の私はそんな感じだけどさ!
 お弁当タイムが終わると、私は図書室に入ってみて文学少女達に声をかけてみた。(ここも3人の子の中から3択)だけど、「まだ恋人とか興味ないわ」と断られてしまう。残念。
「でも、そういうのに興味ある先輩は知ってるわよ。原宿でバイトしているわ」とその文学少女。
 その子の特徴を教えてもらったけど、あー、竹下通りのお店で声をかけなかった方の店員のことだ。ヒントを聞くのが遅かったな。(竹下通りはなぜか一度しかいけないエリアなのです。)

 青山も空振りに終わった私は、一度仕切りなおしに東京を離れてみようかと思った。
 山形県の雄大な蔵王スキー場かな。長野県の原村でテニスコートつきのペンションもロマンティックでいいかもしれないわ。(うーん。「出会いの場=スキー場にテニスコート」の図式は、いかにもバブル時代。)
 とりあえず、スキー場に向かった。ここではゲレンデのレストランでチャーミングな女の子に目を付けたのに、実はもう結婚していたとわかってガッカリ。高校生妻かぁ。おまけにリフトに乗っているときに愛の矢を、一本落としてしまってガックリ。
 スキー場も空振りに終わってしまった。えーん、なかなか恋人候補が見つからないよぉ。

続く


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